ネパール51日目 ゾンラの町〜ナムチェから北北東に23km ゴラクシェブの町

 エベレスト街道10日目。特に頭痛等の高度障害は出てないが、ここ2日ほど寝付きが悪いし眠りが浅い。今までの経験上、私は標高5000mが近づくと熟睡できなくなる傾向があるためこれに関しては仕方ないかと思ってる。

RIMG7836
 それほど眠くはない 

RIMG7837
 まだ4830mだけどオマケだ

 サッサと朝食済ませて目を覚ましてから20分後には歩き始めてた。7時だと周辺の鉱山が邪魔をして日光が当たらないこと多いエベレスト街道だが、ゾンラは立地が良いのかスタートから太陽光浴びれてるためほのかに暖かい。

RIMG7839
 何気に他のトレッカーが1人もいないな

 ゴーキョもエベレストベースキャンプへの道もルートは南北に伸びており、イメージとしては縦に連なってるレーンを無理して隣のレーンへ乗り越えているようなもの。そんな道なのでやっぱりメインルートより人気は低いのだろう。

RIMG7838
 それは全然構わないどころか

RIMG7841
 むしろ人が少ないのは嬉しいところがあって

 いくらエベレスト街道は整備されてて歩きやすい道とはいえ、登山であるため道幅狭かったり歩きにくい箇所というのは所々出てくる。そんな道に大勢の人が押し寄せれば必然的に渋滞が発生するのでして。

RIMG7842
 今までも多少の渋滞はあったけど

RIMG7843
 ここでベースキャンプルートと合流したことで

 ゴーキョルートとは比べ物にならないほどとレッカーの数が増えた。これでは追い抜くのも対向してくる人をやり過ごすのも大変だ。少人数のグループならば暫く待つなり蝶っと道を外れて迂回するなりして対処することができたけど、10人以上の人たちが永遠と蟻の行列みたく行進してるとそれも難しい。

RIMG7846
 人気トレッキング道の宿命か

RIMG7847
 特にこのロブチェ以降は渋滞が多発した

 ところでエベレストベースキャンプというのはエベレストへの登頂を目指すガチ登山家が拠点としてテントを設営する言葉通りベースキャンプ地点であり、山小屋等の宿泊施設が存在してるわけではない。というかベースキャンプには基本何もない。

 なので我々一般のトレッカーはベースキャンプの手前にあるゴラクシェブの山小屋に泊まるのが一般的だ。そこを拠点としてベースキャンプを見に行ったり、近くにあるカラパタールの丘へと登ったりするのがこのルートにおけるゴール地点とされている。

RIMG7852
 そのゴラクシェブだが

 計3軒のロッジが営業してるものの、ハイシーズンだと収容キャパを超えてトレッカーが押し寄せてくることもあるらしい。今は11月なのでピークである10月ほどではないにしても、この歩いてるトレッカーの数を見るに早いとこ到着して部屋の確保をしておきたい。

RIMG7857
 という気持ちもあって早めの到着(10時半)

 チェックインを済ませて一安心。それではザックはここにデポして早速エベレストベースキャンプに行ってみましょうか。

 荷物もないしベースキャンプまでは坂らしい坂もない。手前の山に隠れてエベレストの姿こそ見えないが、世界最高所にある土地へと向かっているのだ!という実感があってワクワクしてる。

RIMG7859
 あの辺なのかな?とか思いつつ

 なおこういうのはロマンの世界なので事前に地図を確認し当たりを付けておくとか興醒めすることはしていない。実際にその姿を見て「ここにエベレストを登る登山家が集まるのか!」と感激したいのです。幸い完全な1本道で迷うこともないし。

RIMG7860
 あ!多分あそこだ!

 エベレストベースキャンプというのは言ってしまえば「登山における中間地点」なワケで、私自身はこれより先へ行くことが出来ない(ネパールで6000m以上の山には入山料が必要)ことからゴールとなるのだけど、実際道は先へ先へと続いているのでして。そこら辺をどう感じるのかな?と思っていたのだけど。

RIMG7870
 想像よりもずっと感動してたし

RIMG7867
 意外なほどに私のテンションも高かった

RIMG7873
 いや嬉しいもんだねベースキャンプまででも

 なお肝心のエベレスト山はベースキャンプからだとその先端が僅かに見えるのみ。近づけば近づくほどにその姿は隠れてしまう・・・とか何処かの歌詞にありそうな言葉を残して戻りましょうか。

RIMG7875
 帰りは緩やかだけど下りだったのであっという間に帰還

 したのは良いのだがまだ13時すぎ。普段ならば共同ダイニングにでも陣取って日記でも書き始めるのだが、ゴラクシェブの宿は何処も規模が大きな上に大混雑しており、長時間席に座り続けるは気が引ける。とはいえ独居房みたいな部屋に長時間引き籠ってるのも嫌だ。

RIMG7877
 ということで

 明日登ろうかと思ってたカラパタールの丘に登ってしまうことにした。ここから約500mのアップなので、往復2時間もあれば帰って来れそうだし時間的にも丁度良い。今日も快晴なためさぞや綺麗にエベレストの姿が臨めるでしょう。

RIMG7879
 最初からずっと急登が続くものの

 一昨日登ったゴーキョ・リと比べると大分楽。下から見上げた時に山頂だと思ってたポイントが手前の肩であると判明した時はやや凹んだけれど、道々に多数の休憩ベンチもあってトレッカーに親切な丘だ。

RIMG7878
 私は休むことなく登り切ったけど

RIMG7881
 丁度1時間だった

 流石に終盤は息切れが激しかった5645m。何気にアンナプルナサーキットも含め私が訪れたネパールでの最高標高はここということになった。周囲の山々が遥か遠くに聳え立っているのでそういう気持ちにならないのだけれど。

RIMG7887
 エベレストビューポイント

RIMG7883
 午後はガスってしまうことが多いらしくラッキーだった

RIMG7889
 このカラパタール山頂を踏んだことで

 ここから私のエベレスト街道は帰り道となります。復路は今日歩いた道も含めて1度歩いた道が多いのがやや残念。とりあえずカラパタールを降りて宿へと戻りましょうか。

RIMG7895
 下山中に撮った写真はこの1枚のみ

 カラパタールの丘麓には水場もあって、洗濯しようかと少し迷ったけれど宿から少々距離あるのと宿の立地が午後になると山の陰に入って日が当たらない場所だったため辞めといた。明日の朝出発時にでも洗いましょう。

RIMG7897
 やはり大混雑のダイニング

RIMG7898
 サクッとダルバート食べまして

 壁の隙間から雪解け水が流れ込んでくる部屋に戻って就寝だ。いい感じに疲れてるけど、果たして今夜は熟睡できるかな?

 2024年11月14日(木) 歩行距離21km エベレスト街道累計131km