サウジアラビア1日目 ジェッダキングアブドゥルアジズ国際空港〜ジェッダから北に26km地点 採石場

 エチオピアからサウジアラビア第2の都市ジェッダまでは約2時間のフライトなのだが、途中で普通に機内食が出た。完全に眠りこけてた私だが不思議と食事のタイミングで覚醒したのであり、以前のフライトで食いっぱぐれた悔しさを体が覚えていたのかもしれない。

 深夜1時の夜食を済まして2時過ぎには無事ジェッダの飛行場に到着した。ただサウジアラビアのイミグレーションは結構時間かかるようで、私のパスポートにスタンプが押されたのはその1時間ほど後だった。どうせ明るくならないと動き出せないので問題ないが。

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 審査に時間かかってたからか荷物はアッサリ見つけた

 そのままロビーで数時間待機する。できれば少しでも仮眠取りたかったけど、思った以上に夜明け待ちしてる人が多くてそんな無防備に寝こけてられない。私は基本的に心配性なので荷物の盗難とかを考えてしまうから。

 そんな感じで5時半に外出て自転車組み立て開始する。インドからの出発ということで適当に扱われて荷物が壊れたり小物ロストしてないかと不安だったが今回は問題なし。ちなみにインドへ入国した時はリアボックスの反射板が割れていた思い出。

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 空も白んできたし出発しましょうか

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 それではサウジアラビア始まりだ

 ちなみにこのジェッダキングアブドゥルアジズ国際空港(長いよ)は北と南に接続している道路があり、最寄りであるジェッダの町は空港から南側に位置している。なのに私が降り立ったターミナルは北側だったようで、町へ行くのにぐるっと空港半周することになろうとは。

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 傘みたいな形した屋根が立ち並ぶ

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 そのまま空港の西側を走り続ける

 とりあえず現金を降ろしてスーパーで調味料やれ食材を買うことからスタートだ。なお走り出して気づいたのだが今日はイスラム教の祝日である金曜日。まだ時間が早いから定かではないが、結構なお店がシャッター閉まっておりフライト日の指定を失敗したかな?とか思うけど。

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 そもそも他の日は全部高くて選択肢に無かったんだよね

 立ち並ぶ高層ビル群や建物が完全に先進国のそれ。道端にゴミが落ちてることもなく久しぶりに市内を走っても嫌な気分にならない土地へ来たのだと思うと嬉しい。町中で走るのにストレスなかった国ってそれこそヨーロッパまで遡らないと記憶にないので。

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 大型スーパーあったので

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 サクッと買い物したのだが

 この量で5000円以上の代金となったのは流石に驚いた。サウジアラビアはオイルマネーで金回りの良い国だとは知ってたし、物価も高かろうと想像してたけどまさか西欧並みだとは思わなんだ。ホステルに代表される安宿もないと聞くし、恐らくこの国で宿に泊まることは無さそうです。

 んで買い物済ませたので本格的な走行初めて北上しても良いのだけど、そんな急ぐ必要もないし折角なのでジェッダの町を見学しようと思う。もうちょい南下した所に歴史地区があるらしいのでそこに行ってみようかな。

 ・・・と走り出したらロードバイクに抜かされ声かけられる。簡単に挨拶してたら「何か必要な物はないか?」と聞いてきたので「水が欲しいのだけどサウジアラビアは水道水飲めるの?」と聞いてみたところ、家で水入れてあげるからついて来なと言われまして。

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 水だけでなくタブレットとか色々頂きました

 朝一にドライバーからも声かけられてちょっと話したら「Welcome to Saudi Arabia!」と言われたりで既にこの国が好きだ。ちなみにサウジアラビアで自転車旅行してる人は「全然いない」レベルで少ないらしい。

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 そらまぁね

 そもそもこのサウジアラビアという国は2019年までイスラム教徒以外の人は入国できない国だったのだ。数少ない手段としてビジネスビザを取得するとか全く不可能というワケではなかったが、外国人旅行者にとって訪れるのが非常にハードルの高い国であった。

 そんなサウジアラビアが方針変更して観光ビザを発給するようになるも、その後すぐに世界的なコロナの流行で国境閉鎖。現在では問題なく入国できるが、未だこの国を自転車で旅行した人は少ないし私が知ってる日本人サイクリストでは1人だけ。

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 と、説明してる間に歴史地区に到着

 それこそ木造家屋でもあるのかと思いきや、ボロいながらも鉄筋コンクリートっぽい集合住宅が立ち並んでいる。気候の厳しいこの土地ではそんな古い建物が残り続けてるケースは稀なのかもしれない。

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 それはそれとして

 窓に後付けしたようなテラスに編み目の細かい柵が設置されているのが特徴の様子。あまり説明看板とか無かったし、警備員の人も英語はほとんど話せない人ばかりなので見て想像するしかないのが難しいところ。

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 見た限りでは

 下から建物内部の様子が窺えない造りとなっているため、厳格なイスラム教の国であるサウジ女性が室内で安心して顔を出すことができるように造られたのではないかと想像する。マジでこの国の女性は目元しか見えない服着ているので。

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 大変だよなぁと思う

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 そんな感じで一通り見て周り

 満足したし改めて北上開始といきましょう。空港からここまで既に40kmくらい走っているのだが、もしかしてサウジアラビアはアメリカとかと同じく町がやたらと広いタイプなのか?こうしたタイプの町は国内の土地に余裕があり、且つ多くの家庭が敷地の広い大きな家を構えていることが条件となるため、私もオーストラリアとアメリカでしか見たことなかった。

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 実際すごい大都会

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 そんなに自転車乗ってる人いないでしょ

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 途中でアジア食材店を見つけたので

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 味噌ゲットして幸先良いな

 最初に書いたがジェッダはサウジアラビアの中で2番目に人口の多い都市だしイスラム教における最高の聖地であるメッカも目と鼻の先にある。ということは人生で1回はメッカに巡礼することを教義としている外国人イスラム教徒が最初ジェッダの町に到着するだろう・・・と考えるとこの町は酷使色豊かに発展してきたのかも。

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 その次はコーヒーショップでコーヒー豆を購入

 更にアウトドア用品店のデカトロンもあったのでハンドルのバーテープを購入したかったのだが黄色が無くて諦めた。なお普通に市内で3つくらいスポーツバイク専門店を見たのだが、やはり金曜日だと個人店は休みか遅い時間(午後4時だった)から営業開始となるみたい。

 とにかくジェッダの町を抜けてしまわないことにはテントを張れそうな場所が無い。サウジアラビアなんて席でも有数の野宿が簡単な国だと思っていたが、まさか初日からこんな大変な思いして野営場所探すことになるなんて。

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 なんとか日没する前に

 町を抜けて人の少ないエリアまで移動できた。砂漠が広がる土地なので町を抜けてしまえば一気に人工物なくなると想像してたのだが、まだこの辺は結構村が点在してるので注意しながら身を隠せそうな採石場の山の陰にテント設営する。

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 こういう夕食も久しぶりだな

 食後落ち着いたところでブログ書こうと思ったのだが、ちょっと一休みと横になったら一瞬で眠ってしまった茶壺さん。そういえば一昨日から飛行機内で仮眠1時間したくらいで丸2日間活動しっぱなしだったわ。どおりで今日は目が充血してるなと思ったんだよ。

 2025年1月24日(金) 走行距離96km 累計161726km