サウジアラビア24日目 農場〜リヤドから西北西に約330km ブライダーの町

 一応7時には起きてお借りしていた部屋を掃除したりと出発の準備をしつつ。スタッフの皆と朝食頂いて「10時までには農場に自転車持ってくる」という言葉を(一応)信じて待つのだが。

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 案の定というか

 待てど暮らせど音沙汰なし。ショップの店員ネパール人だったので彼らが時間や約束事に対してルーズなのは承知していたつもりだが、流石に12時を過ぎても全く連絡ないので困ってしもうた。もう今から出発しても町まで辿り着けず野宿となること確定なんだけど。

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 それよりも怖いのが

 自転車の方で何かトラブルあったりしてないか?ということ。というか昨日ショップの時点でボトルが1つロストしており「農場に置いてきたのかな?」と戻ってから確認してみたが見つからなかった。つまり搬送中の車で落ちた可能性が高いのだけど、もう連絡する方法もないしショップでその旨伝えても取り戻せるか正直怪しい。

 そういう諸々の不安が重なって精神的によろしくないのだけど、唯一英語を話せるジョセフは農場外に仕事出てるし、残ったスタッフは皆いい奴なんだけど「大丈夫!」以上のことは何も言ってくれないし。

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 やきもきしながら時間が過ぎる

 テントに来ていたお客の1人に相談してオーナーのアブラヒムに連絡が取れたっぽく、結局自転車ショップのあるブライダーの町まで送ってもらえるという感じで話がついた模様。いや自分のことなのに不確定な雰囲気で動いてるの怖過ぎる。

 その後も説明ないまま謎に待たされ続けたと思ったら、14時半にやってきたドライバーに「時間ないから早く荷物乗せて!出発するよ!」と急かされる始末。本当に荷物乗せたらすぐ出発しちゃって5日間一緒にいたスタッフの皆にお礼の1つも言えないまま。

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 どうしてこう極端なんだ

 ただまぁ皆さん総じて親切なんだよね。時間にルーズだったり仕事が適当な人が「良い人」だというのは日本だと両立し難い感覚かもしれないが、特に途上国だとむしろよくあるパターンだったりする。

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 振り回される方はたまったもんじゃないけど

 ともあれ移動途中にショップの方で「修理完了したから取りに来な」という連絡がドライバー伝いに私へ。最初の「2時間後にはできる」発言から丸1日くらい遅れているし、届けてくれる話がいつの間にか回収来るようにとすり替わっているのが解せないが、もう無事のロシナンテ号と再開できるなら何でも良いよ私は。

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 ショップに帰還してようやくロシナンテ号と再会出来た

 やはりボトルは行方不明のままだしネジ穴を一回り広げる感じで修理したらしく、規格に合うボルトについて確認とかしたかったのだが送ってくれたドライバーが「このあと予定あるから急いで自転車乗せて!」と急かされるのでなぁなぁのまま。

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 そんで送られたのが

 先日のパーティでブライダーに住んでる人の家・・・だと聞いてたのだが、普通に家にいた方は初対面だった。何がどうなってるのか分からないが、今夜はこちらで泊まって明日朝に出発すれば良いという話は通ってるらしい。

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 途中で買ってもらったお弁当をこのタイミングで

 ある程度時間経って分かってきたのは、恐らくこの家屋は近隣住民の集会所か知り合い同士で購入した多数の人間が寄り集まって寛ぐための施設であるらしい。なので向こうからすると突如謎の外国人が居座ってるけど「まぁ誰かが呼んだんでしょ」・・・といった反応になっているのだと思われる。

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 ここで寝て良いよと言われた部屋には猛禽類が

 不思議な出来事と思わぬ展開が発生するのは旅行してるとままあるけれど、今日はその中でもなかなか摩訶不思議な感じというか、今現在でも私自身が状況をよく分かっていない・・・という意味でレアな体験だったと思う。こういう経験はとても面白いと思うし貴重だなとも感じるのだけど、心配と喜びとか交互にやってくるのでとにかく疲れる。それこそ丸1日自転車乗ってるよりも。

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 なんだかんだ夕食も頂いてしもうた

 ということで食事を済ませたら早々に就寝。明日こそは自転車走行再開といきたい。

 2025年2月16日(日) 走行距離0km 累計163333km