自転車ときどき世界1周

2014年06月

 長期旅行者が気にすることなんぞ数える程しかないのであり、そうした乏しい懸念事項の中で、日々の天気というのはかなり重要な項目として脳内ピラミッドの高い位置を占めている。

 だから毎日毎日、飽きもせずに天気がどうした、雨が降っている/いないといった出来事に対して一喜一憂する私の姿は至極真っ当であり、むしろこれが正しい旅人としてのあり方であって、朝から火の光が差している空を見上げて大喜びしている私に対して「天気以外のことを書けよ」とか思うのは、お門違いなのである。

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 沖縄の野宿スポットは道の駅ばかりだった件

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 おかげでテーブル・シャワー・洗濯に困らなかった

 昨日で主だった離島や行きたいポイントを回ってしまったので、さっさと那覇に戻っても構わないのだが、そもそも私は「自転車で知らないところを走る」ことが楽しくてこんな旅をしているのであり、折角なので沖縄南部地域を回り道してみようと思う。

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 しかし北部ほど良い景色にはなかなか出会えない

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 どんな広告より効果がある宣伝 私としても寄らざるをえない

 ところで沖縄本島より東に久高島という離島があるのだが、ここが現代日本でありながら男子禁制の聖地があったり、12年に1度の秘祭「イザムホー」(一応今年開催だが多分無理)があったりと、無茶苦茶面白そうな古い生活習慣を残している地域が点在しており、沖縄という地域の懐の深さを感じさせる。

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 ここも沖縄の聖地である斎場御嶽
から久高島を望む

 サンダルで1日中歩き回って足が痛いと思いつつ、もはやこの暑さの中を靴を履いて自転車に1日中乗るとかできない体になっており、寒さに体する耐性がもの凄い高くなっている一方で、暑さに対しては、人間慣れることはないのかと自らの体で実感している私である。

 ここで問題だ。日本の国道で最も数字が大きい道路は国道何号線であり、何処を走っているかお分かりであろうか?

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 正解は沖縄南部を走る国道507号線

 この道路を走るために20km以上に渡ってアップダウンを走り続けるのが正しい自転車乗りだと私は確信しており、実際に走ってみて「別に数字大きい道路走っても面白くねーな」という感想を持つことで結実する。何が?

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 寄り道をしつつも那覇の町へと戻り沖縄県庁へ

 一昨日の休憩中にアメリカンバイクでツーリング中の夫婦と会話したのだが、その際に「那覇に来たらウチの店に来いよ!」と大変カッコいい言葉を頂いており、出会いを大切に、義に熱く生きて来た私は、この約束を果たさないわけにはいかないのであり、早速お邪魔させてもらう。

 その後、色々あって2次会まで堪能したうえ、何だか好意に甘えて無料で飲み食いした気がするのだが、まぁ酔っていたし義に熱い私のことだ。きちんと出すもの出しているに決まっており、本当に楽しい時間をありがとうございました。

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 店長と記念撮影

 明日のフェリーでしっかりと眠ることができるように「あえて」深夜1時まで遊んで就寝。これで朝起きれなかったら私は大馬鹿者であるな。

 6月25日(水) 走行距離83km 沖縄県庁到着24/47
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 きたわー。起きてみたら大雨のパターンである。昨日と違って降り止む気配一切なし。まぁ梅雨の時期の沖縄でそう何日も良い天気が続くワケはないのであり、今日の走行どうしてくれるんだ。

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 「激しく降らせて頂きます」って感じ

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 これを警戒して屋根のある場所で野宿

 起床したのは5時45分なのだが、小雨となってとりあえず出発したのは実に3時間後。これだけ待たせていた割に、直ぐに本降りに逆戻りを繰り返すのであり、私はその都度コンビニへと緊急避難を余儀なくされることになる。

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 大秘宝を探してるのん?

 今日中に那覇へ戻ることも可能かと思っていたのだが、午前中早々に諦めて軒下での雨宿りするのが正解だなこれは。それでも何とか沖縄の東に位置する伊計島へと自転車で移動できたのであり、なかなかやるじゃん!と評されるのも満更ではない気分である。

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 離島に架かる橋が綺麗なのだが天気が今ひとつ

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 今日はビーチにも一組くらいしか客がいなかったよ

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 沖縄で100円ドリンクがあったら大体チェリオと思ってよろしい

 ところで私は笑える建造物を抜きにすれば、人口建築物で見て一番感動できるものは「橋」なのではないか?と、この旅を通じて感じている。高層ビルでも寺であっても「建物」に対して食指が動かされることは滅多にないのだが、こと橋に関しては様々な違いを見て楽しみ、渡って楽しんでおり、私を飽きさせない魅力が満載である。

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 全国の橋の写真集とかありそうな気がする

 そんな私の今日の野宿スポットは海中道路途中にある海の駅なのであり、要するに橋の真ん中ということであり、橋好きの私としても大満足のポイントだといえる。ただし今日も蚊が凄い。

 夕食で食べたづけ丼が半端なく美味しくて、沖縄というか海産物は基本的に寒い地域の方が美味いとしていた認識を改めなくてはいかんと思ったぞ。暑い地域の海産物も侮れん。

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 しかもこの量で850円也

 1日降ったり止んだりした雨が18時半を回ったところでデレたのか晴れ間を見せており、これは明日の天気は期待できるぞ!とか思ったのだが、夜になってから空は雷で光るわゴロゴロ鳴るわで恐々としつつ就寝。

 6月24日(火) 走行距離62km
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 夜に目が覚めたと思ったら凄まじい大雨だったでござる。とりあえず自転車を屋根の一番奥深くへと移動させて、雨がやむことを祈りながら再び床へ。

 5時45分に起床。全然雨やんでねぇよ。下手すればこのまま1日道の駅で動けないかも知らん?とか思いながらテントを収納していたところ、天気はみるみる回復。7時には日差しが照りつけているのであり、ああ、これが日頃の行いっていうヤツねと納得しながら出発である。ツッコミは受け付けない。

 北に20km走って沖縄最北端の辺戸岬へと到達である。天気も良いし景色も良い、道も良いのであって今日も最高の気分だぜ!ガハハハ・・・・・とかいっていたこの後、今日の本番を知ることになる。

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 平日朝早いのに観光客がいて驚きだった

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 巨大ヤンバルクイナ 途中の道路でも1度だけ見かけた(写真は撮れず)

 このヤンバルクイナ展望台への坂道が四国で味わった以来の超激坂。たまらずロシナンテ号を押して歩くのもキツいような坂道を皮切りに、今日1日永遠とアップダウンを繰り返す峠道を走り続けるのである。

 オマケに午前中に計3度のスコール的な雨にも遭遇。ど田舎の山道を走っているので、雨宿りするような建物もないまま濡れ鼠状態の私である。雲を見ながら「こりゃ4回目もすぐ来るな」と思い、慌ててフロントバッグにビニール袋を巻いたりと準備万端にした後は1度も雨降ってこない罠。よくあるよくある。

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 ヤンバルクイナ注意の標識

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 沖縄北部は名物「共同売店」が1つの集落に1件ある感じ

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 マングローブ?そんなのより手前の自転車マジ格好良くない?

 聞いたところによると、沖縄本島は西側の道は平坦で真っ直ぐ伸びているらしいのだが、東側の道はというと曲がりくねっている上にアップダウンの連続で、同じ分だけ南下しようとしても2倍の距離を走らなくてはいけない、とかいわれる程厳しい道らしい。

 しかも景色が変わらないので、ただひたすらツラいという思いだけが蓄積されてゆく大変な道。

 やんばるの集落を抜けて、今日最初のコンビニを見かけた時の走行距離は100kmを越えており、何とも沖縄侮れない大きな土地でありやんす。

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 東部で見つけた唯一のお笑いスポット

 未来宜野座という特産品販売所の屋根の下を借りて野宿。お店のオッちゃんが刺身パックをくれたので、沖縄特産オリオンビールと合わせて贅沢な夕食後のツマミを堪能して就寝。

 6月23日(月) 走行距離115km
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 実は前に出会った日本1周チャリダーから「沖縄のゲストハウスで宿泊したら、朝になって自転車に付けてた小物が盗まれていた。」という話を聞いていたので、普段は取り外ししないバッグを含めて全ての備品を持ち込んでいた私である。防犯対策は完璧よ!

 ということで出発準備に随分と時間がかかったものの、6時にはゲストハウスを出発。とりあえず市街地である南部を走りたいワケではないので、国道58号を北上するルートで島を1周りしてみるかと進みだすのである。

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 ギラギラと照りつける太陽とビーチ

 いやはや、沖縄あっつい。気温は本土とそう変わらないかもしれないが、高い湿度と日差しの強さでクラクラしてくる程だ。登り坂でない道で汗が滴り落ちたのは、旅を始めてから今日が始めてであり、何だか沖縄に来たのだなぁという実感が湧くのは案外こういう瞬間。

 ただし不快指数は限りなく100に近い状態。今日の水分補給だけで5ℓ以上は飲んでいるのだが、トイレに行ったのは1回きりであり、どれだけ汗かいているかが推し量れようというもの。

 たまらずに海へと駆け込む私であり、夏の海岸線は何時でもすぐに泳げるところが素晴らしいと思いますのん。

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 その後、塩まみれになるのだけども

 さて、天気の良い沖縄海岸線は何処を走っても風光明媚であり、島西側はアップダウンも少なく自転車乗りも多い。まさに(暑さ以外は)最高の環境といえるのであって、こうした景色を見ながら走っている自転車乗りも数多い。オマケに面白オブジェも沢山見られて素晴らしいではないか!

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 沖縄といえばシーサー

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 そして沖縄牛

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 んで、キミは誰?

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 これはなかなか見事なクマノミ

 自転車で渡ることのできる離島に行きたいので、58号を外れて西へと向かう。この手の離島に架かる橋というのはもの凄く絵になる景色と昔から相場が決まっているのであり、そんな場所を私が走るなんて絵になるに決まっている。

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 ということで見てほしい。何だこの景色!?

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 こちらは別の島への橋

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 あまりにも絵になりすぎて涙が出そう

 この後も北上を続けて沖縄最北端らしい道の駅まで到着。売店の閉店の後にテントを設営するのが何時ものパターンなのだが、日記を書いて横になろうという際に地元の子に声をかけられる。おおっ!君たちはさっきオススメの食堂がないか聞いた若者ではないか。

 その後2時間以上に渡って(他人の)泡盛を堪能し、良い気分で酔っぱらいながら就寝する私は、何だか毎度毎度こんな感じで宴会に参加してやしないかと思ったりもするのだが、まぁ気のせいだよな!

 6月22日(日) 走行距離140km←new
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 寝ても覚めてもフェリーの船内。到着予定である19時までの貴重な時間を如何にして過ごすのか、という命題に対して私が取るべき方策は1つである。

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 お風呂だーっ

 いやはやフェリーで風呂に入れるとは素晴らしいの一言に尽きる。実は昨日も1度入っているのだが、結果的に今日3回入っているので計4回、睡眠時間を除くと4時間に1度は入浴しているのであり、どんなしずかちゃんだよ!

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 欲をいえばもう少し広めであって欲しかった

 さて船内には食堂や売店、ゲームコーナーといった施設が一通り揃ってはいるのだが、私の琴線に触れるような面白可笑しい物にはとんと出会えない。ゲームコーナーなんて10年前でも古いと断ぜられるようなゲームばかりが入っており、一体誰が遊ぶというのだろうかと思ったぞ。

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 唯一の発見は豚みそ缶が売っていたことくらいかな

 このフェリーは沖縄までの間に途中にある島々にも寄港するので、その都度降りていく人達を見送りながら早く私も船を降りて走り回りたいという思いを馳せるも、那覇港は最終目的地なのであり私の退屈な時間はまだまだ続く。

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 風景が変わるのを見てるのは楽しい
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 そんな感じ〜

 結局40分遅れてようやく那覇の港に到着。もはや周囲は真っ暗であり、急いでゲストハウスを見つけて投宿。1泊の料金が800円とか言われて、流石沖縄。日本一ゲストハウスが密集している地域は料金がこうも違うのかと驚いたりしつつも、普段私は野宿しているのであり、例えばホテル道の駅にはシャワー(水道)、洗濯機(水道)、机や椅子に屋根までついて無料である。負けてないぞ!

 ようやく明日は思い切り走れるとワクワクしながら、昼寝をしすぎてなかなか寝付けないままドミトリーの夜は更けてゆくのであった。

 6月21日(土) 走行距離3km
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 というわけで島脱出の日。朝8時20分に出発するフェリー「はいびすかす」に乗船して鹿児島へ戻り、その足で沖縄へと向かう18時発のフェリー「マリックスライン」へ乗り換えるという移動ばかりの1日。ん?よく考えると、毎日が移動ばかりなのであって、乗り物が自転車かフェリーかという違いがあるだけなのだが。

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 今日の日付には私が脱走と書かれるのだろうなぁ

 7時から始まったサッカー中継を尻目に出発し、一路私は港を目指して久しぶりの自転車走行を楽しむのであり、わずか10kmで到着してしまい、ああ物足りないこと甚だしい。

 早速船内でゴロ寝をしつつ、一生懸命サッカー日本代表を応援する熱い気持ちを持った私には、そろそろ日本代表応援団のオファーが来るかもしれないのであり、今からどういう対応をすれば良いかとシュミレーションに余念がない。

 とかやってるうちに鹿児島谷山港に到着。ここから北へ20km離れた鹿児島港から、再び来た海路を引き返して沖縄へと進むのであり、普段自転車で自由に走り回っている私にとってはこうした無駄が非常に気になるぞ。屋久島を経由した沖縄行きのルートはないんかい!

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 相変わらずの掘建て小屋チケット売り場を後にする

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 この手のパチモンが堂々と立っている姿はたまりませんな

 少々買い物をしている内に出発時刻1時間前となってしまい、フェリーでの基本事項であるスーパーでの食料品の買い込みもできやしない。せわしないぞ、全くもって。

 今度乗るフェリーは鹿児島ー那覇間という24時間を越える航路なだけあって、船内の設備も色々と充実していて嬉しい限りだ。とりあえず現代のフェリーにはwifiが設置されており、やったねこれで幾らでもネットに繋げて遊べるぜ!とか思いきや、船内のかなりの人間が接続していると思われるため、速度が遅い遅い。

 逆にストレスになりそうだったので、さっさと切り上げてビール飲んだら就寝である。冷房が効いてる部屋で寝るのは出発以来始めてかもしれん。

 6月20日(金) 走行距離30km
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 天気予報によると今週唯一の晴れの日が今日であり、日程を調整して自転車で屋久島1周を本日に予定している私は、大変素晴らしいスケジュール管理ができる男として評判もうなぎ上りであろうと思われる。

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 雨

 ふざっけんなよ!何だよ、晴れるっていってたのに裏切りだよ、ぶち壊しだよ、もう何も信じられないわ!

 ということで昨日借りたレンタカーでの島1周散策へとプラン変更した私である。突発的な自体に臨機応変に対処する私は、大変応用力がある男として評判もうなぎ・・・・以下略

 屋久島は島外周部を周回する県道が存在し、これが1周105kmと走行するには丁度良い距離である。自転車では。

 2ヶ月半ぶりに車を運転したのだが、楽なのは良いのだが走っていても全然面白くない。登り坂をアクセルひと踏みで通過してしまう車という乗り物は、走る楽しさを1/10も私に伝えてはくれないのだが。

 あれほど恨めしかった登り坂が、今は単なる道でしかないのであって、こうして楽して移動をすることで改めて自転車という乗り物の魅力に気付かされると共に、改めて私は別にMというわけではないのだと公言しておかなくては、誤解されそうな気がしてならない気もする。

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 珍しく人が常駐している屋久島灯台

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 キミぃ、道路上でくつろぎすぎでしょ!

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 これぞ屋久島というイメージ通りの西武林道を走る

 あっという間に島を回り終えてしまうので、ここで私は温泉休憩であり、昨日は1日登山をしていても全く平気だった私であるが、今日になって筋肉痛が激しく襲いかかってきているのであり、要するに私がオッサンになった証明といえる。

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 非常にワイルドな温泉 100円

 この他にも海抜0m以下に位置しており、干潮時の前後2時間しか入浴できないという海中温泉なるものも存在しており、そんな面白そうな温泉に私は行かずにはいられない。混浴だし。

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 しかし、温泉にはだれもいなかった!

 まぁ分かってたさ。良いのだいいのだ、私は温泉で体を休めに来たのだし。とかのたまいながらまったり入浴である。後から入浴して来たおじいちゃんと話が弾む屋久島最終日かな。

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 ウミガメが産卵した砂浜には移動の跡がクッキリと

 屋久島の散策も終了し、我が宿泊地「とまり木」とも明日の朝にはお別れである。今日の夜も世界1周バックパッカー2人組が訪れたりと、最後まで私を飽きさせない素晴らしい宿であった。

 強いて言うならば、とまり木にはwifiが完備されており、ネット接続が可能なためシコシコとブログ記事を作成してしまう環境であり、ありがたいけど忙しい。私は芋焼酎を飲みながらダラダラしつつ、旅話に花を咲かせるのが好きなのであり、本当にお世話になりましたっ!

 6月19日(木) 走行距離0km
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 5時に起床、と書くと早起きなきもするが昨日の就寝時間は7時なので睡眠時間は約10時間。どう考えても寝すぎであり、むしろ体がダルくてなかなか起きれない避難小屋の朝である。

 朝になって降り続いていた雨も多少は落ち着いた状態となり、レインウェアを完全着装して7時に出発。本日も雨の中の登山である。

 ちなみに私の下山予定である淀川登山口側にあるバス停なのだが、便が1日2本しかなく14時50分の最終バスを逃してしまうと、冗談ではなく帰ることが出来なくなってしまうのであり、この2日目のルートの走行予想時間が8時間なので、意外とギリギリの勝負をしていることに気付いたのは、同宿の人に教えてもらった出発直前の6時50分である。

 ええい!とにかく宮ノ浦岳へ出発だ。なんだかガスっていて全然周囲が見えないけれども仕方がない。九州地域最高峰の宮ノ浦岳へと一気に高度を稼ぐのである。ある、のだが。

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 お分かりいただけるだろうか

 登山道が川になってる。通常の状態でも、登山は前夜の雨で増水した川には注意して歩かなくてはならないのだが、ここ登山道だよ?人が歩くための道なんですけどー

 靴の中はじゃぼじゃぼになりながら宮ノ浦岳に登頂であり、周囲は雲に囲まれて何も見えないのである。まぁいいや、登った事実が大事ですよ。

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 しかも強風が吹き付けて無茶苦茶怖い

 さて、楽しく登った山は楽しく降りるまでがワンセットであり、ましてや厳しめの時間制限が課せられている山行では気を抜いてはいけないのである。そうした中でシャクナゲが咲き乱れるお花畑は、私の気持ちを癒してくれる存在であり、ついでにぐちょぐちょの足もどうにかしてほしいのですが。

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 この時期はシーズンの終わりらしいですよ

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 植物は全然知らないけど、綺麗だと思う気持ちはありますのん

 ずんずん進んで時間も経過し、雨も降り止んできて余裕になってきた、なのでここから寄り道となる黒味岳へと登ろうと思うのだ。

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 分岐点

 この分岐から黒味岳山頂までの時間を競うのが「黒味岳タイムアタック」というらしい。と、とまり木での飲み会の際に話が出ており、よっしゃ一丁やってやるわ!と走って登る私は確かめなくてもお調子者です。

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 到着っ!

 タイムは12分丁度だった。途中の道を覚えて、他の登山客を待っている時間がなければ10分を切ることは可能であると思われる。さあ、キミも黒味岳タイムアタックで10分切りを達成してほしい。挑戦者を待っているぜ。

 とか馬鹿なテンションで下山。結局バス到着を1時間半も待つ羽目に

 無事登山を終えて終了かと思った?残念、私はウミガメの産卵を見に行くのであり、まだまだ遊び足りない年頃である。

 ということでレンタカーを使ってウミガメが産卵をしに上がってくるという栗生浜へ。ウミガメは夜に浜へと上陸して卵を産んだ後に海へと帰っていくのであるが、その時に卵を産み始めたら近づいて見学することが可能である。

 カメの後方から50人にもなる大集団がゾロゾロと近づいて、産卵を見学する姿は傍目からしてみれば非常に滑稽なことこの上ないんだろうなぁとか思いつつ。
  
 これが産卵の瞬間である

 到着して20分後にはカメの上陸を確認できた私はラッキーだな。大満足の1日である。

 6月18日(水) 走行距離 0km シークレットポイント1 宮ノ浦岳登頂

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 二十歳くらいから登山の面白さに目覚めて遊び回っていた私は、北アルプスの山々を一通り登ったところで、是非ともまだ見ぬ新しい山に挑戦してみたいという気持ちが芽生え、キリマンジャロやパタゴニア等世界の山々を登ることも、私がこの旅の間に実施したいと思っていることの1つである。なお、登頂すると確約したわけではない。

 当然、今回の屋久島登山こと宮ノ浦岳も、前々から踏破してみたいと考えていた憧れの山であり、具体的にいうと1年前に登山仲間が私を省いて宮ノ浦岳を楽しみやがった時から、必ずリベンジてやると一層その思いを強くしたことなんか全然関係ないんだからね!

 と、いうことで今回1年越しの宮ノ浦岳縦走ツアー1泊2日に出発であり、参加人員は私1名。実は単独登山は始めてであり、途中でトラブルに遭遇しても自力で対処しなければならないし、山頂で「くけー」とか奇声を挙げても誰もツッコんでくれない。ハードな山行が予想されるのだ。

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 白谷雲水峡で登山届けを提出

 この白谷雲水峡から登山するルートはあまり一般的ではない「逆走ルート」らしいのだが、メインルートは出発の時間が4時半発のバスとなってしまい、まったくもってけしからんのであり、私に優しい私としては「もののけ姫」の舞台となった白谷雲水峡を始めにじっくりと見てみたいのであえて不人気のルートを洗濯した次第である。

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 木々や岩に苔が生えているのがお分かりいただけるか

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 いつシシガミ様が出てきても可笑しくない雰囲気の中を歩く

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 こっちみんな

 屋久島といえば世界自然遺産であり、その中でも最たるものが縄文杉であることは異存ないところであろう。しかし、こうして森の中を歩いていると、大層多くの巨大な屋久杉がぬっと現れては私の目を楽しませてくれる。またオマエか!

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 私は四天王の中でも最弱の屋久杉

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 俺の屍を越えていけ!こと杉の木の上に新しい杉、そのまた上に新しい屋久杉が乗った三連杉

 そうした中で屋久島最大の巨大杉とされている縄文杉は、観光客も多くハイシーズンにはゆっくり止まって見ることもままならない程の人気だといわれており、私も心して行かねばなるまい。

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 ど〜ん

 あれ、自分、1人、だけ?まさかの記念撮影もままならないVIP待遇に少々戸惑いつつも、縄文杉の圧倒的な存在感に心を奪われる私である。

 縄文杉以降の道も非常に整備された登山道が続いており、大した苦もなく新高塚避難小屋に到着。宿泊者は私を含めて2名だけなのであり、縄文杉までにすれ違った50組を越えるグループは、誰も宮ノ浦岳の登山に興味がないのだろうかと少々凹み気味の宿泊である。

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 綺麗な小屋だけどネズミが出るので食料は紐に吊るしておけとのこと

 山小屋ですらない避難小屋では、夕食を食べた後にすることなど何もないので7時には就寝。するはずだったのだが、外では雨が激しく屋根を叩き、光が窓を照らす。なんか雷まで鳴っているのだけども。

 後に聞いた話なのだが、このとき屋久島には一度低気圧に変わった台風が復活して大暴れしていたそうで、まさに「知らぬが仏」とは良くいったものである。この雨のおかげで明日酷い目に合うのだが、今はまだ何も知らずに呑気に寝ている私であった。

 6月17日(火) 走行距離 0km
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 このフェリー船「はいびすかす号」は屋久島に朝7時到着であるのが素晴らしいところであり、到着日から島の散策をたっぷり行えるというのは有り余る利点といえよう。

 そう思って飛び出して見えたものは一面の雨なのであり、もうどうでもいいわ。さっさと宿泊予定のライダーハウスに移動して一休みしたい私である。

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 体型がオカシクないかな?

 さて、屋久島で自転車乗りが集結する宿泊先こそがココ、ライダーハウス「とまり木」である。日本1周の自転車旅行者などはそう数が多いとは私も思っているわけではないが、この狭い屋久島でフェリーを出てから5分後に1人、とまり木に滞在している人が1人と、どちらもこのライダーハウスを拠点にしており何この確率変動は?

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 自転車日本1周のテニスこぞうさんと      http://1224.tenniskozou.asia
 バイクで日本1周しているふぁっとがーるちゃん http://ameblo.jp/debusutabi/

 そのまま話し込んで当然のように飲み会へと移行する。旅人同士の会話が面白くないわけないのであり、みんなの共通認識で「道の駅はホテル」となっていたことに安堵したりしなかったり。

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 外と内の2カ所の共同スペースという名の宴会場

 午後になって登山用品のレンタルをしなくては思い立ち、慌てて登山用具のレンタル屋へと走るのであり、いったい午前中は何があったのか分からない。すわ、キングクリムゾンか!?

 私のレンタル屋への出発とともに、みんなそれぞれの食事を買い出しに出て行っており、帰ってみれば大量のスナック菓子と芋焼酎がテーブルを占拠しているのであり、そういうことならこっちにも考えがあるのだぜ。

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 どん!

 嗚呼、呑んべの旅人達が笑い合う夜は長い。なお、飲み過ぎてゲロった挙げ句、介抱されてテントに強制送還されている私であり、明日の宮之浦岳登山を前に早くも不安の様相を呈している。

 6月16日(月) 走行距離 30km
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