自転車ときどき世界1周

2015年08月

 マレーシア29日目&ブルネイ1日目 ミリの町〜ブルネイ首都 バンダルスリブガワン

 朝確実に起きれない気がしたので、昨日購入したスマホの目覚ましをセットして6時に起床する。しばらくアラームの止め方が分からずにアタフタしたが、このドミトリーにいるのは私1人だけなので気兼ねする必要がなくて良い。

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 かなり広めのドミトリー室

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 リビングルームも2階3階にあってエアコン効いてる

 とても素晴らしいゲストハウスに思えるが、無料の朝食が食パン2枚とコーヒーのセットのみなのである。こんなんじゃ腹の足しにもならないのであり、予備食料で残っていたミロだとかラーメンだとかも食べてどうにか帳尻合わせる形を取った。

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 ミリの町を抜けて国境へ

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 はいはい、イミグレーションはこちらですか

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 この有料の橋を越えた先がイミグレ(自転車は無料)

 ぼつぼつイミグレーションの通過経験も豊富になってきたと思われるが、そんな私の感想としては「僻地の国境ほど審査は適当」である。今回のイミグレなんか荷物検査はおろか、質問の1つもしてこないので楽チンで大変よろしい。首尾よくスタンプを押してもらい、ブルネイへと入国する。

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 この宿は確実に免税バーで飲んだ人を宛てにしてる

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 案内看板は車両のみだったブルネイ側イミグレ

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 走り始めてすぐにオジさんからジュース3本もいただく

 私が出会った僅かな人のみで、さも得意げに「この国の人は親切/意地悪だ」みたいに評することはしないが、こんな感じに入国してすぐ良くしてもらったりすると、そりゃあ良いイメージができますよ。刷り込みみたいなもんです。

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 ブルネイの主要都市ほぼ全て

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 謎オブジェ

 東南アジアどころか世界でも有数の金持ち国として名が挙がるブルネイであるが、なるほど周囲に立ち並ぶ家もスゴいのだが、驚くべきはその家が保管されている車両の数だろう。4台5台は当たり前、何と10台以上もの車を並べている家があったりして、絶対使ってない車とかあると思うので、私が有効的に利用してあげても良いんですよ?

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 でも成金的な雰囲気は感じない

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 久々にレベルの高いスーパーを見た

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 ブルネイ資金の原動力こと石油

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 ちょくちょく石油関連の機械を見かける

 別にお金持ち国でも何でも良いのだが、物価が高いことは全くもってよろしくない。幸いにしてブルネイも国土の小さな国であり、ここはチンタラ進まずに一気に移動してしまうのが正解かと思う。だからこそ無理して6時起きして走ってるのだし。

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 レストランのオッチャン達 インド系とのこと

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 なるほど、さっぱり分からん

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 なるほど、よく分かる

 ひたすら走り通して170km。どうにか首都のバンダル・スリ・ブガワンまで到着した私はエラい!下調べしておいたブルネイ唯一の安宿へと直行したのだが、何か宿のスタッフがいないらしく「18時くらいに来るから待っててね」とかいわれたので、他の宿泊予定客と一緒に待機する。

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 なんか政府主導で造った複合施設らしい

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 駐車場の車1台に扇風機1つとかアホな作り方

 その後も「19時まで」「20時には」「21時に来るよ」と言われ続け、最後なってから「今日はもうスタッフは来ないので宿泊はできん。他のホテルを探してくれ。」とかいわれた日にゃあ、私は怒っても良いと思うんだ。というかオマエは受付できんのかい。

 他の人達は素直に別のホテルを探しに向かったが、私の場合はテント泊1択である。悲しいほど全身汗まみれでベタベタなので、とにかく体洗えそうな場所を求めて公園等を探し回る。

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 ライトアップされてやたとキレイ

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 そんなナイトマーケット

 色々回ってるうちに、本日がブルネイの記念日らしくて良さげな公園には大勢の人と警察が。タイミング悪いです。回り回って警察署の敷地にテントを張らせてもらえないか確認してみたが「それは許可できない」とのこと。やっぱり先進国では厳しいか〜、と思ったら「仕方ないから俺の寮に泊めてやる」という無茶苦茶有難いお言葉が。

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 そりゃあ良いイメージになりますね

 2015年8月23日(日) 走行距離177km 累計18806km
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 マレーシア28日目 ニアの町〜スンガイトゥジョー国境から南南西に約20km ミリの町

 マレーシアにおける安い食事は食堂や屋台という形態ではなく、基本的にフードコートが主流となっている。この中に幾つかの種類の屋台が所狭しと並んでおり、好きな屋台から品物を選びその他に席料ならぬ飲み物を注文する・・・という支払いを2回に分けて行ったりすることも多い。

 昨日はそんなフードコートの脇にテントを張っていたのだが、まさか朝の4時にはシャッターが開かれるなんて大誤算も良いところである。というかこんな早朝から誰か来たりするのだろうか?

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 そんなワケで6時過ぎには活動開始してた

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 市場とかも併設してる

 2度目のマレーシアではほとんどビュッフェ形式のぶっかけ飯しか食べていない私であるが、これが1番安くて量が食べれるのであり、インドネシア料理と比べて量が少ないマレーシアの料理でお腹を膨らますため必然的にビュッフェばかりを食べている。何しろ途中で補給ができる保証がないため、食べれる時に詰め込んどかなくては後が恐い。

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 こんな道ですので

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 しかしこの国は国旗や州旗大好きだな

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 チラッと聞いたら「ナショナルデイ」なのだそう

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 この手の新設の建物はマレーシアではよく見かける

 この100kmくらいは海岸から30km程離れた場所を北上していたのだが、そろそろ海を横目にして走りたくなったので、海沿いに続く道路に向かってルートを変更する。まるで簡単に決めたように感じるが、200kmの道中で唯一走行先が選べる分かれ道であり、割と熟考していたりそうでもなかったり。

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 選んだ先はこんな道

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 まぁそんなに違いはないかも

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 マレーシアではフルーツオブジェが基本なの?

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 今まで見た中で一番恐怖を感じた危険看板

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 海だれもいねぇ

 割とあっさりブルネイとの国境の町、ミリに到着する。早々とゲストハウスへ投宿し、連日の激走の疲れを癒そうと椅子に座った所で悲劇は起きた。Wi-Fiパスワードを入力しようとテーブルに乗せておいたタブレットを落としてしまい、画面を確認してみたら液晶にヒビ入ってる・・・・

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 もちろん全く反応しない

 おいおいおい、中国に続いて2度目の故障である。あの時は偶然近くに修理屋があったのと時間的余裕があったので対処できたが、今回はフェリーに乗るタイムリミットの関係で余裕は全くない。もう仕方ない、新しいスマホを購入するわ!

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 きっとあるよ、ハイパーマーケットだし

 というか別に海外でスマホの購入なんて全く難しくない。むしろほぼ全ての機種がSIMフリー端末だし、日本と違ってアホらしい契約や決まり事も存在しない。設定で言語を日本仕様に変更するだけの簡単な作業です。結局1万円ちょっとで新機種を購入したのであり、まさか始めてのスマホをマレーシアで購入することになろうとは思わなんだ。

 宿に戻ってからひたすら初期設定とデータ入力。アプリのインストール作業に終始し、気付けば深夜1時過ぎ。今日はゆっくりと休もう・・・なんて思っていたのが間違いだったのか。トラブルは何時だって洒落にならないタイミングで襲ってくる。

 2015年8月22日(土) 走行距離101km 累計18629km
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 マレーシア27日目 ビントゥルの町〜スンガイトゥジョー国境から南南西に約100km ニアの町

 ボルネオ島も13日目。もっと長い期間滞在しているような気がするけど、まだ2週間足らずである。得てして時間を短く感じる時というのは、楽しんでいたり夢中になっている時だと相場が決まっているのであり、私のボルネオライフはゆったりとはしていないが充実した日々であると思われる。

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 高かった割に独房系の部屋だったけどそれでも、だ

 私のように清潔感を全面に出す自転車乗りにとって日々の洗濯は必須事項なのだが、スクラバウォッシュバッグが破れて以後の日々は洗濯に難儀している。このバッグの優れている点は、洗濯する際の手軽さでも使用する水量の少なさでもなく「汚れを落とす能力の高さ」なのであり、キレイ好きの私は針糸で修繕して無理矢理活用しているのだが、水漏れが酷くて壊滅的な使い勝手となっている。どうしたもんやら。

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 大きな町の近郊には豪邸が並ぶ

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 そうした景色を過ぎると森林が並ぶ

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 ロングハウスは「並ぶ」というのとはちょっと違うか

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 2〜300m毎に放置されているコードはこのままで良いのん?

 しかし毎日暑い。正確な気温は不明だが、確実に35℃以上あるであろう炎天下の道路を自転車で走っている馬鹿は私1人。インドネシアに入国以後、これらの島々を自転車で走る旅行者は極端に少なくなってしまい、ボルネオ島に入ってからは1000km以上を走行しているというのに出会った自転車旅行者は未だに0である。みんな何処に隠れているのだ?

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 むしろスピードを出して走りたい

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 水を頂いた警備員のオッチャン達

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 マレーシアならどこにでもある会社の看板

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 こっちの看板もよく見かける 

 ひたすら森林に囲まれた景色が続く道なのだが、実はこの周辺にある木々はほとんど全て二次植林だと思われる。主要道路付近の木々は伐採し尽くしているようで、新たな材木を求め移動すると共に再び新しい木々を植林し再利用も企てている模様。

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 だから等間隔に植えられたアブラヤシの木を良く見かける

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 おそらく伐採し終わって禿げ山状態の土地

 そうした景色を越えて到着したニアの町。町中唯一のモーテルが75リンギット(約2250円)とか馬鹿高いので、フードコートの脇にテントを張ることとする。近くで飲んでたオッチャン達にも断り入れたし問題ないでしょ。

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 などと思っていたら一緒に飲み始める始末

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 本日取ってきた魚らしい

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 ドリアン自分で買ったのは1回だけなんだよね

 ビール飲みまくった後、ガソリンスタンドに併設してるシャワーを浴びて気分よく就寝。なんかマレーシアでは下手に宿泊施設に泊まった時より野宿してる方が良いこと多い気がするのは気のせいだろうか?

 2015年8月21日(金) 走行距離117km 累計18528km
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 マレーシア26日目 スーナイアリ地域〜スンガイトゥジョー国境から南西に約200km ビントゥルの町

 ボルネオ島12日目。また夜中に雨が降った模様。山の天気でも多い「朝は快晴なのに、午後になる頃には一面の曇り」というパターンが最近踏襲されてる気がしてならない。それでも今の時期は乾季なので雨の量は少ないはずなのだ。そう考えると雨季のマレーシアは毎日どんだけ大雨降らせているのやら。

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 なんで雑貨屋とコーヒーって別業種を混ぜたのだろうか

 店の兄ちゃんにお礼をいい、直射日光がキツい道路へとロシナンテ号と共に走行開始する。・・・するのだがお腹へって力が出やしない。先のお店では基本的に食事を出すことはないため、コーヒー(オゴり)のみを摂取して出発した私である。

 長時間に渡って自転車を走らせているとよく分かるのだが、体内エネルギー量と人のパフォーマンスは想像以上に密接に影響し合っている。東マレーシア(ボルネオ島マレーシア領)に入ってから400km以上に渡って似たような道を走っているのだが、そうした道であっても走る時の速度や、感じる疲労の度合いは満腹度によって大きく異なる。

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 ロングハウスはRhという案内看板が

 お腹が満ち足りているというのは、体内から力が湧いてくるのが分かるし、実際走行途中で水分を取る量もかなり少ない。しかしそうした状況でも2時間3時間と走り続けていると、明らかに力が出せなくなっていくのが分かる。さっき上った坂道と同じような斜度の坂がギアを落とさないと上れなくなり、明らかに水を飲む量が増えてきたら黄色信号である。早急に休息に入るべきなのだが、ボルネオ島はアジア圏とは思えないレベルで食料補給できるポイントが少ない。

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 何回バス停で肉まんを食べたことか

 西マレーシアの走行時にはラマダン時期だった関係で、道端に出ているチェンドル屋台が軒並み営業しておらず、次にマレーシアを走る時には「毎日チェンドル食べまくりながら自転車旅行しよう」と固く誓ったものであったが、いざ再訪してみれば屋台どころか商店の1つも見かけやしない。何でこんなことになったのだ!

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 ヤシの木はこんなに沢山あるのに

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 ロングハウスもこんなにあるのに

 本日も30km地点のタタウの町で食べた朝食の後は、80km地点のビントゥル手前で食べた昼食のフードコートまでお店は1つも見かけなかった。

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 材木を運んでるトラックはよく見かけた

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 こんだけ土地が余ってるのに水上家屋にするメリットあるのん?

 日本という国は町と町の間にもコンビニがあったりして、無補給地帯という場所が極端に少ない国なのだが、海外では町を抜けると一気に風景が変わる。というかそっちが世界の主流みたいで、海外に出たことなかった私は、こうした違いに対応するため必死に飯食べて適応すべくたゆまぬ努力を続けているのだ。

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 最低でもコレくらいは欲しい

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 デザートにABCもつけといてね

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 そんな感じでビントゥルの町に到着

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 建物がモダンな雰囲気

 連日の激走で体疲れてるので今日は早めに終了とする。ちょいとお高いゲストハウスへ投宿し、ネットで情報収集しつつビールを堪能。よく考えたらクチン以来始めて宿泊先でWi-Fi使えたのであり、それだけでも今日の走行ビントゥルで済ませた甲斐があったというものだ。

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 お菓子とビールで優雅なバルコニー

 2015年8月20日(木) 走行距離94km 累計18411km
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 マレーシア25日目 シブの町〜スンガイトゥジョー国境から南西に約260km スーナイアリ地域

 ボルネオ島11日目。なおこの島での自転車旅行はマレーシア領の方がネット接続できなくて苦労している。マレーシアは「準先進国」とか呼ばれているほどに、インフラも整っているレベルの高い国であるのだが、単純にボルネオ島の田舎にゃ集落がほとんど存在しないため、使えるネット回線も少ないだけの話だが。

 こうしてやや大きめの町でネットを使うだけならば、大自然に囲まれたボルネオ島であっても2〜3日に1度くらいの頻度で利用可能であり、そう考えるとアジアの国でネットが使えなくて困窮するような国は、もはや存在しないのかもしれない。

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 まぁ宿にWi-Fiはありませんでしたが

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 中央市場とか有名らしいけどスルー

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 立派なショッピングモールだけどスルー

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 するするスルーで先へ進む

 町から20kmも離れてしまえば、周囲を森林に囲まれた道路が1本延びているだけの道となる。なお都市間を結ぶ車両が通行可能な道・・・というのは基本的に1本しかないため、全ての長距離運行する車両がこの道路を走っていることになるワケだが、それにしては異様に少ない交通量にビックリですわ。

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 インドネシアでは有り得ない光景

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 追い越す時も大きくよけてくれて紳士的

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 途中で水を貰った(多分)キリスト系の墓地

 道路沿いには何もないというワケではなく、ポツポツと民家や小規模な工場等も見かける。特に昔は「首狩り族」として有名であった「イバン族」が居住する長屋のような形をしたロングハウスはそここに散見される。

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 ロングハウス

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 新しいタイプもあれば完全木造のもある

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 こちらは高床式タイプ

 ちなみにこのイバン族の文化を体験する宿泊ツアーとかクチンで見かけたのだが、先日の学校でもイバン族の子供はたくさんいたし、本日一緒に夕食を食べた兄ちゃん達もイバン族だった。正直、自転車旅行をしてれば下手なツアーより触れ合いの機会は多いかもしれない。

 ところで何故イバン族の兄ちゃん達と食卓を囲んでいるのだ?とか思う人がいるかもしれないが、そんなの軒下にテント張らしてもらった雑貨屋件カフェで夕食を御馳走になったに他ならない。まぁマレーシアのサラワク州は相当多くのイバン族が住んでいるらしいので、「現代でも昔ながらの文化を残す、少数部族との貴重な出会い」みたいなものではないらしいが。

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 何か知らんがおかわりまでしてたヤツがいるとのこと

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  肉の骨は周囲をウロついてる犬が処分してくれます

 途中で雨が降った関係で当初の予定距離を大幅に下回ったわ、雨に濡れて赤道直下の島にいながら寒い思いをするわ・・・とか割とヘビーな道中だったりしたのだが、こういう嬉しい出会いがあると、そうした苦労なんて何でもないと思えるのですよ。

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 熱帯雨林地域は屋根がないと悲惨なのです 

 そんな幸せな気分に浸っているのも食後のビール飲んでるからだけども。なおボルネオ島の田舎地区におけるビールは違法販売してる店が多いらしく、安い料金で楽しめるのです。こういう駄目知識は飲兵衛かつ自転車旅行者でもないと知らないのではないかと思ったり。

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 シャワー(水道の水)も使わせてもらい、至れり尽くせりでした

 2015年8月19日(水) 走行距離136km 累計18317km
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 マレーシア24日目 デバックの町〜クチンから東北東に約180km シブの町

 さて泊めてもらった場所であるが、小学校の寄宿舎である。つまり昨日一緒に酒飲んでいた人達は小学校の先生であったということで、何故かは知らんけどつくづく先生と縁がある旅行だと思う。

 ちなみにボルネオ島の田舎における学校は、小学校から寮生活の日々らしい。というのも家から学校までの距離が離れており、(多分)日々の交通機関の需要が少ないので通学ができないため、こうして週末のみ家に帰る学校での生活となっているのだそう。

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 朝礼って退屈だよね、分かります

 何故か先生方の横で私も朝礼に参加していたのだが、「ではスペシャルゲストの日本人の方からスピーチを頂きたいと思います!」・・・っておいコラ。何となく嫌な予感はしていたのだけど、どうしてそういう無茶ぶりを平気で振ってくるのかな?

 最も相手はマレーシアの子ども達。私の英語が下手だろうが関係なしに、何話してるのかなんてそもそも理解できないだろう。とすると、先生は私に一体何を聞かせてほしかったのか気になりますが。

 聞けば誰もが感動して膝から崩れ落ちるような良い話を残念な英語で語り、小学生達の記憶に「ワケの分からない外国人が右往左往しながら謎の言葉を話してた」とか記憶されたりしたら、それはそれで面白いからまぁ良いか。

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 全校生徒は60人ちょっと

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 山間部の斜面に沿って建ってます

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 設備は割と近代的ですよ

 一仕事終えた気持ちで車に自転車を乗せてもらい、昨日一緒に食事した場所まで送ってくれるとのこと。実際にはその途中で朝食を御馳走してもらったり水を頂いたりしていて、気付けば出発は9時となってしまった。楽しい時間はあっという間に過ぎていくね。

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 ボルネオ島10日目だが、まともに朝食代を出した記憶が・・・ない

 先生方にお礼をいって出発する。走り始めてしまえば信号も交差点もない周囲を森に囲まれた道をひたすら走り続けるのであり、あとから写真を見直してみると似たような写真ばかりだったりして驚く。走っている時は「これはいい風景だなぁ!」とか思ったりするものなのですが。

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 この後の下り坂で一面にみどり色が

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 雲量多めの空って絵になると思う

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 イスラム教が多いマレーシアで、キリスト系のお墓に書かれているその文字は漢字

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 ゆるい坂を永遠と登らされる

 3日連続で130km以上を走行し、どうにかシブの町まで辿り着く。久しぶりに文明の香りがする町中を走行して宿探し。でもWi-Fiが使える宿はどれも高級ホテルばかりなのであり、KFCにてネットに精を出す茶壺である。ちなみにマレーシアのKFCは手続き無しで普通にWi-Fiが使える優良物件であり、地味に何度もお世話になっています。今度は食事もしたいと思います。

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 次に大きな町へ辿り着くには何km走るのだろう?

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 良く分からんけど日本語でも説明書きがあった鳥のオブジェ

 地図を調べてみると、明日も150kmくらい走らないとまともな人里ない模様。別に野宿はどこでも可能なのだが、人里離れた場所での野宿は食料はともかく大量の水を必要とするため、積極的に実施したくはない。それならばちょっとだけ距離走って楽しますよ私は。「楽するために一生懸命」というのが私のモットーです、今決めました。

 2015年8月18日(火) 走行距離136km 累計18181km
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 マレーシア23日目 ラチャウの町〜クチンから東に約130km デバの町

 ボルネオ島9日目。このフレーズは書き始めの言葉を考えなくても良いという意味で非常に便利な言葉であり、かといってその後に続く言葉が上手いこと出てくるわけではないという意味で実はそんなに便利でもない言葉でもある。

 固い地面では気持ちよく睡眠が取れなかったのか、むしろグッスリ寝過ぎてしまったのか「6時半には出入り口のドア開けるから」といわれた1時間後にようやく目を覚まし活動開始する。マレーシアの人達は朝が早すぎると思いますん。

 管理人のオッチャンが良い人で、「朝飯食べるんだろ?」と隣の食堂でオススメのメニューを教えてくれた上に、料金出してくれる。スンマセン、勝手に泊まった挙げ句、飯まで頂いてしまうなんて・・・。

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 せめて写真に残しておく

 国境を遠回りした関係で遅れている日程に追いつくべく、本日も気合いを入れた走行とする。どうせ途中の道は木々に埋もれた道が続くのであり、走っている者としては素晴らしい気分であるが、写真に残すと変化の乏しい面白味に欠けるルートだし。

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 朝霧が漂う

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 あんな山、登りたくねえですよ

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 晴れたり曇ったりする天気

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 食堂の場所を聞いたらドリアン滅茶苦茶食べさしてもらう
 
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 美味いんだな、これが 

 昼食を食べ終わり、そろそろ出発するか・・・というタイミングでスコールが降ったりする。気持ちとしては出端を挫かれた形であり、そういうことなら私も本気で腰を据えて休憩する体制に入ろうかと思ったり。

 すると話しかけてくるのはツアーバスに乗ってるヨーロピアン。飲み物オゴって貰い、仲良くなってFacebookを交換した後、「俺の国に来る時には連絡してな?泊めてやるから!」という約束を取り付けた辺りで雨も降り止むグッドタイミング。固い握手をして出発する。

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 本当に泊まるかは分からないけど、そう言ってくれるのが嬉しい

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 基本的に木々しかない道が続く

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 走ってる途中でコーヒーを貰う

 1日にどれだけの距離を走るのかは様々な意見があると思うが、とりあえず140kmを走った私は「これ以上走りたくないわ!」という崇高な気持ちで見つけた食堂へと避難する。営業していない場所にテントを設営させてもらい、寝床の確保をした所で、お待ちかねのビールタイムである。

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 ボルネオ島は青島ビールが多い

 普通に食事をしていただけなのだが周囲の人達から色々と話しかけられる私なのであり、律儀に質問に答えているうち気付いたらビール缶が10本以上空になっていたりする。コレ全部私が飲んだのだろうか?とか思うのだが、むしろちゃんと数えるとこんな数では済まされない気がするのであり、まぁ気にしないことが大切。

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 だって勧められたら断れない

 すでにテントを張っているにも拘らず、「そんな場所で寝るより俺たちの職場にベッドがあるぞ!」と半ば強引に荷物をまとめて車に乗って移動する。私としては嬉しい申し出なのだが、1つ言いたいことは間違いなく飲酒運転だよね?ということ。

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 良いヤツばかりで困っちゃう

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 川の水で体洗わずに済みました

 本当に多くの人達に毎日毎日助けてもらってばかりである。幸せな旅行しているなぁ。

 2015年8月17日(月) 走行距離147km 累計18045km
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 マレーシア21・22日目 クチンの町〜クチンから東南東に約110km ラチャウの町

 休息日。ということで自転車の整備をしたり、再び壊れたトゥークリップを工場にて直したり、破れた洗濯袋やトップチューブバッグを繕ったりしてた。最近荷物が壊れすぎじゃないか?と思うのだが、日本1周から数えて1年4ヶ月。そりゃまぁ色々な部分にガタがきても不思議ではない程度に旅行を続けているのかもしれない。

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 公園で整備してたらオッチャンからお小遣いを貰う

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 整備後に調子確認がてらクチンの町を1周

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 ワンピースだし日本語だったし

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 これはそのうちタイトル画面になりそうな写真 

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 週末ということでフェスティバルとかやってた

 町中でちょこちょこ宿を移動するのは面倒くさいのでやらない!とインドネシアで決意したため、宿泊時に3泊分一気に料金支払った私だが、クチンという一等観光地に位置する割に、色々と詰めの甘い宿で「失敗したなぁ」とか思っても後の祭り。

 海外の宿も色々と泊まってみると、同じ安宿においても・・・というか安宿だからこそ、そのクオリティには大きな差があることが分かる。宿泊の際に重要視する点というのは人それぞれ違うと思うので、「宿に泊まる時はココに注目しろ!」的なことを語るつもりはないが、とりあえずスタッフはチャイムが鳴ったらドアロックを開けてほしい。まぁそんな宿でした。


 翌日。いよいよ本格的にボルネオ島マレーシア領を走行開始する。その熱い気持ちを胸に秘めた結果なのか、朝から30分ほど寝坊する。オッケーオッケー、許容範囲ですよ。どうせ無料の朝食を食べまくる関係で時間かかるのだし。

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 今日はマラソン大会だったみたい

 先日国境から走ってきた分かれ道までを戻るルートで走行する。勿論1度走った道なので新鮮さとか、面白さみたいなものはない。こういう道路はペースを上げてちゃちゃっと走りきってしまうに限るよ・・・と約60kmをノンストップで駆け抜ける。

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 午前中は曇天模様

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 徐々に小規模なアップダウンが増えてくる

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 クマじゃなくて・・・虎ですか?

 赤道直下の国の天気予報は全くアテにならないこともあり、この2〜3ケ月天気予報を確認したこともない。それでも走行している最中に空を見ていれば「多分この後は晴れるだろうなぁ」といった予想は可能であり、本日も午後からは気持ちの良い天気となって暑くて仕方ないぞくそぅ。

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 天気

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 雲り

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 左の看板は多分「危険」とか何とか書いてある

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 マレーシア国旗と一緒にサラワク州旗をよく見かける

 マレー半島ではある程度距離を走ればすぐに集落やれ商店が目に付いたものであるが、ボルネオ島におけるマレーシアでは一度町を離れると行けども行けども商店が出てこなくてドキドキする。東南アジア圏においては「保存食すら持ってる必要なし」というのが私の感想であるが、ボルネオ島においては考えを改めといた方が良いやも知れぬ。

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 パンツという看板に喜ぶ三十路男子

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 環境保全がうんたらすんたら

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 本日の宿泊した町

 まぁ町といっても道路沿いに10〜20店舗が並んでいるのみで他には何もない。当然ながら宿泊施設なんてあるわけない・・・ので有料トイレの脇にある休憩所にテントを張らせてもらう。トイレがあるということは、体を洗えて洗濯ができるということでもあり、野宿する際この点は非常に大切である。

 首尾よくテントを設営し、今日もビールが美味い。インドネシアで満足にビールが購入できなかった反動なのか、勢い余って瓶も含めて4本ほど飲み干してしまう。こうして浮いたはずの宿泊料金は見事にアルコール分として還元されました。というか収支決算的には宿に泊まるよりマイナスだった。

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 ドリアンとビールは合わないことが判明

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 テント張るためにあるような場所じゃね?

 2015年8月15日(土) 走行距離 28km 累計17758km
      8月16日(日) 走行距離140km 累計17898km
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 場所:アントンの町から西へ約15km バンコクからだと北へ約120kmくらい
入場料:無料

 タイ国内における大小様々なお寺のうちの1つ。・・・ではあるのだが、制作者か出資者辺りが笑いをコンセプトにでもしたのか、少々オカシな方向へ進んでしまった感のある博物館寄りの仏教テーマパークという印象。

 まぁそうしたおかげで大勢の観光客の注目を集める所となっているので、試みとしては成功しているのだと思う。

 全体的に極楽と地獄をモチーフにしているはずなのだが、この手の建築物で面白いというか笑ってしまうのは決まって地獄関連。現代に蘇ったシュールな地獄の風景は、お寺の佇まいと見事にマッチングしており、大の大人が見ても十分に楽しめる。

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 マレーシア20日目 クチンの町

 ボルネオ島6日目。自然を満喫しにきたはずのこの島は、マレーシアに入国してから全くその気配を感じさせない。特にクチンの町なんて大都会も良いところであり、あっちを見れば高層ビル。コッチを振り向きゃツーリスティックな建物群。そりゃ私だって現代に首狩り族や日本兵がジャングルに残ってるなどと思ってはいないけど、これでは日本の地方都市と変わりがないと感じてしまう。

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 トイレにペーパーあるんですよ?流せるんですよ!

 そんな勝手な幻想はともかく、クチンの町から程近くにある国立公園では世界最大の花「ラフレシア」を鑑賞することができるらしい。それは是非とも行ってみたい!ということで、近くのインフォメーションセンターにて情報収集である。

 私も全く知らなかったのだが、ラフレシアという花は9ケ月間つぼみの状態で発芽を待ち、いざ咲いたと思ったら1週間で枯れてしまう、植物界のセミみたいな儚い存在なのである。そのため公園に行けば見れるという保証はなく、旅行者泣かせのいじらしい植物だといえる。

 話を聞いてみると、次に見れそうなラフレシアの開花は早くても9月まで待たないと難しいとのこと。まぁ仕方ないね、初代ポケモンにハマった世代としては見ておきたい所だったが。こういうのは切り替えが大切。

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 この先訪れるであろう町までの距離が

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 しかし中国色が強い

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 自転車アートは個人的には何とも・・・自転車は乗って楽しむ物だと思ってるので

 クチンというのはマレーシア語で「猫」を意味するらしく、町中にて猫のオブジェをちょいちょい見かける。8月の第1土曜日には「猫祭り」というのも開催されるらしい。その割に特別猫を多く見かけるということはありませんけども。

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 可愛くはないな

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 というか大きい猫って怖くないですかね?

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 土産物屋はご想像の通り

 ラフレシア見学に失敗した私だが、実はもう1つ行ってみたい場所がある。それが「セメンゴ・ワイルドライフセンター」で、ここでは半野生のオランウータンが飼育されているらしい。オランウータンならば開花時期もつぼみも関係ねえ!

 宿泊先の宿でツアーがあるよとオススメされたが、自転車乗りにそんなの必要なし。好き勝手な時間に出発して、心逝くまで見学できる上に、必要な費用は1/5。どう考えてもツアーに参加するメリットが見いだせない。というかいつもこんな感じで、未だに旅行先でツアーを申し込んだことがないことに気付いた。

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 片道20km走って到着

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 あの毛むくじゃらなのは・・・・

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 いたー

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 何という格好でポージングしてんだ

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 ほ乳類の赤ん坊は可愛いって決まってる

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 キリッ

 旅行を始めて以来、今イチ使いどころのなかった望遠レンズと双眼鏡が大活躍。世の中どこで出番が回ってくるかは誰にも分からない。よっぽど実家に送り返してしまおうかとも思ったが、辛抱強く見守っていればこうして日の目を見る瞬間が来るという教訓ですかね。

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 しかしスゴい力だよ

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 良い表情してる

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 「もう歩けないよ・・・」「馬鹿なこというな!立つんだ!」

 1日2回、職員による餌やりの時間がある。バナナ等のフルーツを食べてるオランウータンを遠巻きに囲み、カメラを構える人、人、人。アチラからみれば、異様に滑稽な集団に映るわな。

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 アイドルの追っかけ状態


 しかし器用に綱渡る

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 他の動物もチラホラ

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 って、クロコダイルかよ!

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 完全に人殺しの目である

 いや〜、実に楽しい一時であった。どんなに都会化しててもそこはボルネオ島。まだまだ日本じゃできない体験できそうでワクワクしますな。

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 チェンドルもあるし

 2015年8月14日(金) 走行距離46km 累計17730km
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