アラスカ27日目 トックの町
目を覚ましたのはテントが雨に当たる音。昨日は「次にあるデカい町ことホワイトホースまで休みなしで走りきろう!」という思いで横になった私であるが、その決意は僅か1日すら保たなかった。雨に弱い系サイクリストである。
まぁここで無理しても仕方がない。先は長いのだし休める時は休むべき!・・・という感じで自分への言い訳はスラスラと出てくる不思議。雨が降ったらお休みです。
そんなわけで近くの図書館へと移動しネット。途中で対面の席に座った人が日系っぽい顔してるな〜とか思っていたのだが、ずばり日本人だった。しかもサイクリスト。普通に下手くそな英語で応対していたのであり、向こうは私の様子見てさぞや楽しんでいたに違いない。
本日はこの町で終了とのことで、せっかくだから夕食一緒に作ることに。俗に言う「シェア飯」というやつであり、これを実施すると値段は安く、量は多く食べられるのが素晴らしい。あと肉野菜炒め以外のメニューを考案するのはマンネリ打破になるし。
あんまり変わりないんじゃ?とか思われるかもだが、私にしてみれば炒め料理と煮込み料理で全く別物だと言い張れるほどの違い。どちらも手間いらずで料理といえるのか怪しい難易度であるのも素敵だ。手間暇よりもお手軽さこそがキャンプ料理を作る上での重要事項である。
んでこのタカ君。自転車で世界一周はいいのだが、結構なアルピニストであり海外を自転車で回る最中に5大陸最高峰の登頂を実施するという変態サイクリストでもあった。
北米最高峰のマッキンリーも登頂してきたわ、普通にダルトンハイウェイを走破して北極海まで走っているわと一流変態チャリダーの凄さをまざまざと見せつけられたのであり、先日の神保さんもそうだが世の中には私の物差しでは測りきれないようなスケールの人がいるんだなぁ、と。
結果的に面白興味深い話を色々聞くことができたので、無理して走らず大正解だったのだが。しかしこんなアラスカの僻地にある小さな町に、私を含め長期自転車旅行者が6人いるぞこのキャンプ場。
どれだけ夏のアラスカが自転車旅行者に人気であるのか分かるというものであり、自転車旅行者って不思議と似たようなキャンプ場に惹かれ合う傾向があると思うんだ。その傾向は「値段が安いこと」という一言に集約できてしまうのが悲しいところなのだけど。
明日晴れなければ、もう1日停滞するのも辞さない覚悟
2016年7月23日(土) 走行距離4km 累計42767km