自転車ときどき世界1周

2016年10月

 アメリカ18日目 ヴィラパークの町〜イリノイ州最大の町 シカゴ

 だいたいシカゴの町には到着したようなものであり、数日かけてこの町を観光しようかと思うのだが。ケンは明日から週末にかけて忙しくなるため、私を泊めることはできないのだそう。いや、そんな人様の迷惑にこれ以上乗っかるだなんて申し訳ないし、適当に野宿でも安宿でも探しますよと思ってたのだが。

 泊めることができないから、俺の自転車仲間の家を探してやるよ!・・・という話となり、あれよアレヨという間に3つのファミリー宅を訪ねて回ることとなった。つまりシカゴ出発は早くても月曜日です。

 明日から忙しいケンは本日休みの日。ということでナイスなリカンベントで私と共にシカゴの中心部まで一緒にサイクリングしてくれる。ツーリングチームのお友達も1人合流し、計3人でダウンタウンへくり出そう。

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 七色の黄昏降りてきて

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 風はなんだか涼しげ

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 金曜日の朝はにぎやか

 そんなシュガーベイブは置いといて、勝手知ったる地元の人が先導してくれるのは本当に有難い。アメリカって分かりやすい碁盤の目状に区切られた形で年が形成されてはいるのだが、大局ではそうでも実走してみると一方通行だらけだったり、まともに自転車通れない道だったりが多くて迷いまくること請け合いなので。

 おかげさまで迷うこともなくシカゴはダウンタウンに到着できたぜ!・・・というと、実は2回ほど行き止まりで引き返したりとか、よく分からない方向へと走ったりとかもしたけれど。

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 それでもこんな良い道を自力発見は難しいし

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 そのまま無料の動物園を見学

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 アフリカの動物が主らしい

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 海じゃないよ

 高層ビル群が立ち並ぶアメリカの都市といえばニューヨークが思い起こされるところだけど、実はそうしたビル群が最初に建設されたのはここシカゴなのだそう。元祖摩天楼ことシカゴの町である。

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 首が疲れる

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 有名観光地ネイビーピアーでゴール

 お昼ご飯を食べたところでケン達とお別れ。なんだかんだで片道50km以上あったけど、またこの街中を引き返すとか大変だと思う。どうもお世話になりました。

 なお私はといえば、ケンが仲介してくれた自転車旅行者のお家へと向かう。「シカゴの南部は治安が悪いから、北部に住んでる人に連絡しといたぜ」とか細々としたとこまで気を使ってくれた彼であり、私もそういうさりげない気遣いを堂々と話してしまうような人になりたい。

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 そんなワケでウェインと彼のルームメイト達と

 自転車乗り同士での会話が進む中、以前に教えてもらったシカゴの名物料理であるらしい「ディープディッシュピザ」というのはどこで食べれるのか聞いてみたら、「それじゃあ今夜はそれを食べに行こう!」となる。とんとん拍子に物事進む時ってのはこんな感じか。

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 すげぇ美味かったしボリュームも満点

 ちょっと意外だったのが、彼らはピザをナイフで切り分けフォーク使って食べるんですよ。ピザって手で掴んで食べるものだとばかり思っていたのだが。私の知らない常識は世界中にたくさんあり、そういうのって実に面白い。

 満腹になり戻ってから四人でWiiUのゲームをプレイ。ゲーム説明文完全英語だし、あっという間にスルーされちゃってルールも操作方法も分からないのだが、そこはゲーム老舗の任天堂、もといNintendo。

 1回プレイすれば初体験の私でも楽しく遊べるあたりが流石である。ゲームは好きなのだがスマホとかのアプリゲームって大っ嫌いな人なので、コントローラーを握ったのも何年ぶりのことやら。久しぶりのゲームは自転車の次くらいに面白い。そんな夜。

 2016年10月21日(金) 走行距離70km 累計49208km
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 アメリカ17日目 ハントリーの町〜シカゴから西に約30km ヴィラパークの町

 昨日はビールが飲めませんでした。これでは私、思うように力が入りません。という、情けないアンパンマンみたいなヘタレっぷりだが、ここには「新しい顔よ!」と豪速球で補給物資を投げてくれる方はおりません。

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 仕方ないので地下水を飲みました

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 雨が降りそうで降らなかった夜

 でもまぁ私はアル中じゃないし、朝はそんなのよりもコーヒーを飲みたい人である。というかミネアポリスでコーヒー豆をもらって以降、「コーヒーってこんなに美味かったっけ?」というくらい朝の1杯が楽しみになってしもうたのであり、今更インスタントには戻れない。

 またフィルターだとか豆だとかの余計な荷物が増えたワケだが、もうどうにでもなれ〜という気持ち。

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 アメリカでサークルKは初めて見たような

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 何人襲ったらこんな凶悪な顔になるのか

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 やっぱ足が生えてないと迫力に欠ける

 シカゴに到着するためわざわざ距離調整したんだぜ!とか豪語していた昨日の私だが、別に今日もシカゴの中心部までは行く気はない。シカゴといっても都市部の周辺は細かな町が連々続いているのであり、「まぁこの辺でもだいたいシカゴでしょ?」という理屈で良しとしたい。

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 んで図書館で日本のことでも勉強しようかと

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 「根回しが大切」ね、茶壺覚えた!

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 本当日本という国はマンガ・アニメの国だと思われてるよな

 ふらふら遊んでたのだが、いきなり警備員に呼びかけられる。いやいや私は怪しいことはしてないし、犯罪者でもない善良な自転車旅行者。誤解されやすいけど根はいい人だと思うのですよ?

 「外の自転車はお前のか?」
 「いえす」
 「そうか、すげーな!俺も自転車旅行が好きなんだよ。去年の夏はアメリカ東海岸を縦断したんだぜ!オマエはどこから来たんだ?」

 ・・・ただの好奇心でした。仕事してください。

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 いろいろ話聞いたのだが、本業は消防職員なのだそう

 ということで彼らが教えてくれたサイクルトレイルを使って午後からの走行。シカゴはアメリカでも3指に入る大都市なのだが、こうして中心部へ延びる立派なトレイル走るたび、思わず東京の悪辣な自転車事情とかを引き合いに出してしまう私。

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 でもまあ馬が通る道は要らんと思う

 さて今回も先日エスパータの町で会ったサイクリストの家に招かれている。先の図書館もそのための連絡を入れていたのであり、漫画読んだりとかそういうのはその他の行動でしかない。

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 ということで合流したケン

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 ものすごい面白そうなマシン乗ってるよね

 シカゴ郊外に位置するケンの家へとお邪魔し、そのまま中華レストランへ。嬉し楽しいビュッフェスタイルのお店であり、毎日同じようなメニューばかりを食べてる私にとっては桃源郷の如し。

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 エセっぽいけど寿司もあったし

 もうここで駄目になってもいい・・・くらいの気合いで無茶苦茶食べまくってご満悦。満腹になれば眠くなるというのは大人も子供も変わらぬ真理であり、でも大人はそれを我慢する生き物だと思うのですよ。

 そんな大人になりきれない自転車旅行者という半端者、ケン宅に戻って2時間経たないうちに限界を迎える。早すぎる限界ですオヤスミナサイ。良い1日であった。

 2016年10月20日(木) 走行距離61km 累計49138km
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 アメリカ16日目 デリエンの町〜シカゴから北西に約70km ハントリーの町

 深夜3時に警備員の人から職質受けたりで熟睡できなかった夜。それでも私は野宿を続けるのであり、よく言えば諦めの悪いタイプで、現実的には単なる不審者だな。

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 でも流石に早朝のうちにはテント畳むのですよ?

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 アメリカはどこ行っても芝刈り機が大活躍

 気持ちの良い晴天と、テンション上がらぬ曇天とが交互に続く最近の日々。今日は天気悪い方のターンみたいで朝からすこぶる灰色模様。昨日たくさん走ったことだし、こういう日はあんまり走行することなく終わりとしたく思う。

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 やる気出ないじゃん

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 20kmほどでウィスコンシン州終了

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 次はイリノイ州!

 実は本日あんまり走りたくないのは、明日アメリカ屈指の大都市であるシカゴに入るからで、流石にシカゴの町中で野宿はやりたくないし、むしろその周辺都市にしたってこの辺の田舎町とは違った多数の人口を抱える町々である。

 一方で中心部へと行くのには、入り組んだ道路や多数の高速道路を掻い潜って走らなければならないことは、幾つかの町を走った経験上確実だと言えるだろう。

 つまり町から距離がありつつも、時間のかかる市内走行を一気に走りきれる程度の距離、そこまでを本日中に詰めておきたいというなかなか難しい命題があるのだ。

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 むしろお昼休憩のここで泊まってしまいたい

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 なお午後から側道が急に狭くなる

 そんな感じで調整したゴールポイントがハントリーの町だ。早く到着したためウォルマートでスポーツ用品コーナーを物色したり新しい携帯音楽プレーヤーを探してみたり。物が揃っている国のスーパーやリサイクルショップ巡りって、意外な掘り出し物が発見できたりして楽しい。

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 エスパータでもらったボトルはココに付けることに

 カナダで失くしたiPodの代わりも25ドルで購入し、まぁこれなら使い物にならなかったとしても許容できる範囲かな?と。

 とか思ったらそもそも私のPCに接続しても認識されないとかいう基本的すぎる罠。別にMac非対応とかではないので、PC使い込みすぎてポートがダメになってるのかもしれない。仕方ないので図書館のパブリックPCを使ってデータを落とし込むとか無駄すぎる作業をしつつ

 外に出た時には真っ暗に。今からスーパー探すのは骨が折れる作業なので、早々に公園に避難して手持ち食材のみでの夕食に。ビール飲まない夜はアメリカ初日以来かな?

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 肉っぽいのはSPAMですの

 こんなに頑張ってまでして、自転車での旅行が楽しくない大都市に行く理由があるのか?とも思うのだが、行く理由は大いにある。というかある意味アメリカはシカゴこそがスタート地点とも言えるほどであり、これまでの2週間強はウォームアップみたいなもんだ。

 こりゃまた随分楽しみまくりの長いアップだったと言える。

 2016年10月19日(水) 走行距離75km 累計49077km
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 アメリカ15日目 クロスプレインズの町〜シカゴから北西に約120km デリエンの町

 毎日テントで寝ていると、ときどきベッドで就寝することに対する感謝の念がものすごく大きい。ましてやダブルベッドなんかの日には、恐縮してしまい隅っこに縮こまるように寝てしまったとしても仕方なかろう。そんな小市民。

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 そして自分でベッドメイキングしてしまう

 ディックは8時前に仕事に出るというので、その時間に合わせて出発とする。別れ際に「わざわざ来てくれてありがとう」と言われたのであるが、違うよ私の方こそありがとうなんだよ。貴方のような人たちと出会って、一緒に過ごす時間があるからこその自転車旅行なんだよ。

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 嬉しいのに泣きそうな気持ちを抱えつつ出発

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 なんだよこの天気!?

 地平線と、雲1つない青空と、北西からの追い風と。気持ちのいい気候でTシャツ1枚での走行でも問題ない。これはもうこれ以上を望むべくもない完璧な気候だといえるのであり、自転車を走らせるのがもう最高に気持ち良いこと。

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 ひたすらに幸せを感じる

 アウトドア的なスポーツというのはその気候にモチベーションが左右されることは実に多いワケだが、反面そのコンディションが良かった時の喜びというのは、室内スポーツでは味わえないモノであろう。

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 見た目にも楽しい秋の季節

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 お腹にも楽しい食事の時間

 ウィスコンシン州もまた巨大な農家が遥か続く農地を構えている・・・という土地が続くのであり、この2週間で私のアメリカという国に対するイメージは「農業の国」ということで帰結を迎えた。大都会とかそういうのは一部の世界の話ですよ。

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 モロコシ畑を刈り取ってるのが真の姿だよ

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 ようやくシカゴへの距離看板が出てきた

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 しかし景色のいい場所は写真撮影的には変化が少なく面白みに欠けるかも知らん

 あんまり条件よろしくて調子がいいもので。予定していたゴール地点に辿り着いたの15時過ぎとかさ。私としてもビックリのハイペースなのであり、そういえば午後走った60kmで休憩したのがラスト3km地点だったのであり、それほど調子よく走れちゃうのがアメリカの土地ですな。

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 休憩したのもビールだらけの看板を撮りたかったからだし

 余裕ある時間は図書館でネットし、いつものようにビールと肉を買い込んで夕食とする。アメリカはガソリンスタンドでもビールが売ってる国なので、もう正直どこでもビール楽しめるというか。堪りません。

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 夕日眺めつつビール

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 夕食頂きつつビール

 どんな時でもまずビールですよ。これによって明日も自転車に乗ろうという気力とかやる気とか湧き上がってくるのであり、アメリカのビールは種類が多い(主要ビールで50は超えてる)ことも相まって、毎晩新たなビールを飲みつつの楽しい時間がすごせまする。

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 もう当たり前に思ってるけどストーブのプレヒートって割と激しいよね 

 これはアメリカ滞在が長引いたとしても仕方がないな。

 2016年10月18日(火) 走行距離120km 累計49002km
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 アメリカ14日目 ソークシティの町〜シカゴから北西に約210km クロスプレインズの町

 どうしたことか2日前からやたらと気温が上がって蒸し暑い。雨よりの天気なこともあって所謂「高温多湿」という日本の皆様にはお馴染みともいえる不快指数激高の環境であり、これなら寒い方がまだマシだという気持ち。

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 ちなみに暖かいのでフリースすら着ていない

 何日か前に見て覚えてる気温が42℉(約5℃)だったワケだが、本日見た気温の数字は72℉とか書かれていた。何度かは分からないが、恐らく夏日である25℃近いと予想する。気温の変化が激しすぎやしませんか?

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 体弱い気がする私は風邪引いてしまう

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 むしろ今日はサンダルで走ってもよかった

 ここ数日下り坂の天気もあって、半日くらい休むという走行になっていたがこんなんじゃダメである!半日なんて中途半端なことしているのが悪い、本日は午前中走って早々に終了としたい。

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 この標識は初めて見たな

 んで終了したのはエスパータの町で出会ったディックさんのお家。こういう見知らぬ外国人に出会って5分もしない内から「俺の家に来いよ!」と、冗談ではなく言ってくれる人様がいるから私の自転車旅行は成立しているのでなかろうか・・・そう思っちゃうほどには、世界中に親切な人っているのですね。嬉しいです。

 お昼をいただいた後で「このまま部屋で休むか、それとも(州都の)マディソンの町を観光するかい?」なんて聞かれたら、そんなの答えは決まっているワケでして。疲れているなら、無理をすればいいんだよ。

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 ということで車にてドライブ

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 政府関係建物とのことでやたらと豪華な造り

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 首が痛くなる 

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 目抜き通りを散策するだけでも楽しい

 聞けばこのマディソンの町は、それは巨大なウィスコンシン大学を中心として成立されているそうで、この町の関係生徒の総数は15万人以上になるのだとか。私は一般的な大学の生徒数を知らないのだが、これはなかなかスゴい規模ではなかろうか?

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 要するに町は学生で溢れている

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 金曜夜はこの通りが飲み歩く学生でいっぱいになるのだと

 何か大学で作っている自家製のビールまであるとかで、ウィスコンシン州の名物であるバラットという太いソーセージと合わせてディックがご馳走してくれた。

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 幸せウィスコンシン 

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 美味しい

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 嬉しそうでしょ?

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 ボート部の練習を見ながら飲むビールは最高

 大満足でディックの家へと戻り、この先のルートとか色々と相談しつつ。なお私の片手にはウィスコンシン州のビール。これこそが旅行者の幸せであると思う。

 2016年10月17日(月) 走行距離30km 累計48882km
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 アメリカ13日目 リーズバーグの町〜シカゴから北西に約230km ソークシティの町

 お、アメリカ13日目。これで金曜日だったらフレディ的な意味で大満足なのだが、そんなに上手くいこともなく。そういえば最近映画を見てないなぁ・・・とか思う程度のチンケな映画好きです私は。

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 何ていうか町から近いのに人の気配を感じない良い場所でした

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 霧がかってて見た目にもよろし

 昨日の午後から雨模様となっていた天気はすっかり晴れへと切り替わる。これはやる気が出るかと思いきや、昨日立ち寄った図書館「の前」にてダラダラとネット弄ってる無駄っぷり。良いんですこれで!アメリカはまったりサイクリングをすると決めました。

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 天気も良いしさ

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 やたらハロウィンの顔カボチャ作ってると思ったらこういう道具があるんですね

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 あっという間に曇り空に

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 それは私の地図ケースなんだけどな〜

 正面から吹き付ける南風であるのだが、まぁそれほど大変というワケではない。というかオーストラリアだとかカナダとかの国が少々オカシイと思うのだ。建物は仕方ないとして、数百kmに渡って風を遮る木々すらないような、風通り良い道が続くのは一般的ではないですよね?

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 こういう道

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 ん、半旗ってことは追悼関係の日?

 本日も距離少なめとした日。楽するのは私としても文句ないのであるが、何というのかこのやるせなさというか物足りなさ。決して頑張りたいとは思ってないのだが、50㎞とかその程度では何だか満足できないような気がしているあたり、色々と問題ある気がしないでもない。


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 アメリカにも無料販売所がありましたん

 しっかしアメリカもキャンプ場の料金はお高い国である。いや、決して日本がキャンプ場安い国というワケではないのだけども。個人的にテント張るスペースを提供するだけに20ドル(約2100円)とかふざけんな!と思ってしまう程には貧乏人。

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 5ドルくらいでどうにかならないモノか?

 短い距離で余った時間は、図書館とかで楽しみつつ消費するのがいつものパターンなのだが、本日は日曜日。当然図書館その他公共施設も軒並み休んでるのであり、自転車旅行者はどこに行けば良いというの?まさかのツーリストセンターまで休みなのであり、オマエは休日こそ本領発揮する施設じゃないんかい!?

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 やっぱり公園が1番だよ

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 電源あるのも嬉しいね

 やっぱりね、日曜日ってのはゆっくりと休む日なんだよ。その例に漏れず私もゆっくりしたというか、自転車に乗って遊んでたというか、そんな感じの日を過ごしたのであり明日からまた月曜日を頑張ろうという気持ちになったりしたと言いますか。

 そもそも私が以前に日曜日を楽しんでいたのは学生時代のことだったりして、別に嬉しくも何ともないのだけども。私にとっての日曜日は、午後2時からの山下達郎「サンデーソングブック」がラジオで流れる日だったりするのである。もう2年も聞いてないけれど。

 2016年10月16日(日) 走行距離60km 累計48852km
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 アメリカ12日目 エルロイの町〜シカゴから北西に約270km リーズバーグの町

 アメリカもまたサマータイムを採用している国であり、夏の期間は通常よりも1時間遅くなっている。そのため真夏の時期ならともかく、10月も中盤となった最近は朝6時代では真っ暗だ。

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 そんな時刻にノソノソと活動開始する

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 というのも公園だからです

 なおこのエルロイ公園脇のトイレには無料のシャワーが設置されていた。夜間は施錠されてしまうため、確認することなくそのままスルーしてしまいそうだったのだが「何だかトイレにしては規模が大きく立派すぎる・・・」という点から、朝になって調べてみたら、案の定というヤツだ。

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 この手の勘は本当磨かれたと思う

 シャワー浴びて全身サッパリした後での自転車は違うよね。本日、天気悪い癖にやたらと気温が高くて汗ばんだりしてしまい、普段なら気にもかけないところ「せっかくシャワー浴びたのに!」と、もったいなく思ってしまう程には
違うよね。

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 まだ続くサイクリングロード

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 この休憩場所でウェア変えた

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 また川下りしたいなぁ

 事前の情報収集で、「本日は雨」との予報に反する天気だったワケだが、お昼前には小雨がパラパラと降り始める。いいタイミングで自転車道もゴールを迎えたことだし、ここリーズバーグにて半日雨休憩としようと思う。雨降ってるのに走るなんて、胡乱なことはやりません。

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 やたら戦車見かけてる気がする

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 兎にも角にも図書館

 土曜日で早い時間帯に閉館してもうた図書館を出て、時間もあることだしゆっくりとスーパーで商品を見て回る。町の風景とかじゃない辺りが業が深いというか、そもそも雨だから外に出たくないんだって〜の。

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 やっすい!この国は玉子やっすい!

 キャンプ的な旅行するにおいて玉子という食材は魅力的な反面、持ち運びに難ある食料品として敬遠していた私だが。1個10円強で食べれるならば、そんなことはお構いなしである。割れちまったらその時だ。

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 本当はオムレツ作ろうと思ってたのだが

 必要最小限の調理器具しか持ってない状況で、玉子ひっくり返すことの難しさよ。そもスプーンでどうにかしようと考えることに無理があり、フライ返しが欲しいとか思っちゃたりする晩御飯。でも1回「あると便利な道具」を買い始めると、雪だるま式に欲しいアイテムって増えていく不条理。

 自転車旅行における道具の多寡は「旅行中の生活で、どこまで利便性を追い求めるか」によって決まってくる。これでも私はかなり快適を求めて大量の荷物を積載しているタイプなのであり、これ以上を見始めるとキリがない。

 何事も自分にあった塩梅というものを把握しなくちゃイカんのでしょう。

 2016年10月15日(土) 走行距離40km 累計48792km
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 私の誕生日である本日と自転車海外旅行を始めた12月15日は、一応普段の日記とは異なる別の「自転車旅行に対する自分の気持ち」だとかその抱負とか、そういう恥ずかしくて青臭いテーマを語ろうかと思っていたのだが。

 そんなの趣味じゃないのであり、語るのはみんな大好き下世話なお金の話である。ネタが尽きたワケではない。



 んで自転車旅行に関するお金について。基本的に自転車旅行はバックパッカー等の旅行者とは異なり、先進国・途上国といった物価に関わらず、1日に使用する金額差が少ない人種(というのか何というか)だといえる。

 ・・・というのも先進国というのは基本治安が良いため、自転車旅行者の多くが宿泊施設を活用しないテント泊を主体とするため、切り詰めれば宿泊費用を全く必要とせずに旅行を続けられるという点が大きい。

 さすれば必要な資金というのは究極的に食料のみであるといえるため、毎日の使用金額も多くの国で2000円を下回ることが可能だと考える。ただし先進国はエンゲル係数限りなく100%だ。

 少々乱暴な考えではあるが、少なくとも野宿で9割以上を主とする国は、北米・オセアニア・ヨーロッパ(と日本)くらいである。言い換えると、日本よりも物価が高くて困窮する国はその程度なのだということ。


 以上のことから自転車旅行者の旅費というのは、ある程度自転車による旅行をしている人なら類推するのが簡単で、世界1周における必要資金というのもある程度目安が付きやすい。諸説あるが2000円を1日の目安として換算すればいいのであり、1年ならば×365日で約73万円。

 これに航空券とかその他諸費用が加算されるとしても100万円を超えることはないと考えるし、実際私は今年オセアニア&北米地域という物価高の国を走行しつつも、この金額を下回るペースで旅行を続けた。あとは何年くらい旅行を続けるかという話であろう。



 ・・・とまぁ簡単に語っているのだが、そも前提として自転車旅行には「体力」「技術」「資金」の3本柱が存在しており、これによって使うお金が決まると私は考える。あと経験によって使う金額は結構変動する。

 これらの自転車で旅行するにおける基本的な能力は、その多寡がそのまま自転車における旅行の難易度と使用する資金額に繋がる。

 自己評価ってどうなのかと思うが、私の場合は10段階で「体力:9〜10」「技術4〜5」程度であると考える。これら数値が低いほど、「資金」にしわ寄せが行くのは想像の通り。

 体力というのは1日に200とか300km走れることもそうだが、丸1日重たい荷物を運んだ後でも自分で自炊したりキャンプできる意味での総合的なスタミナを指す。

 技術というのはそうした調理などのスキルもそうだが、自転車における修理がいかに自力でできるかのスキルを示す。これがあるとないとでは長期的な自転車旅行における使用する金額は大きく離れてしまうといえる。

 なお日本1周している自転車乗りとかに多かったのが、自分が自転車に対する知識が少ないことを誇っているようなサイクリストに何人か出会っており、パンク修理すらままならないことを豪語してたりで「アホか・・・」と思ってた私がいる。

 数万kmを超えるサイクリングとなってくると、諸所のパーツが使用限界を超えて壊れ始めるのは自明の理であり、これらを修理するなり新しい部品を購入して付け替えるなりの作業が必要だ。

 なお自転車におけるこうした各種の消耗品をチェックし新しい物に交換する「オーバーホール」という作業には通常2〜3万円の費用が必要となり、私はニュージーランドにてこれを4万弱で行っている。何て無駄なお金・・・。

 こうした修繕やパーツ交換、オーバーホールを自分で実施するだけでも大きく使用金額が変わってくることはハッキリしており、突発的なトラブル対処という点を含めて、自転車における知識と技術はあるに越したことはない。「自分でその場でどうにかできる」というのは金銭的なことを除いても大切なことなのです。


 それに対しての体力。これは「荷物を積んだ自転車で50km以上走れる」という点を最低条件とした話。単純に資金的な面で語るならば、1日に走れる距離は長ければ長いほどに旅行全体でかかる日数が減ることにつながり、使う金額も減るということ。

 なお自転車旅行者は一般的なバックパッカーよりもはるかに旅行資金が必要となるのだが、これも一重に旅行する「期間の違い」からである。

 私はあんまりバックパッカーの旅行期間を知らないのだが、彼らの多くが1年そこそこでの旅行期間なのに対して、自転車旅行者は3〜5年程度が世界1周する上での平均的な期間となる(異論は認める)。

 これでは1日にかける金額が小さかろうともその使用総額が大きく剥離してしまうのは当然であり、走れる距離が長くなることはそうした不足を埋めてくれる重要な点なのである。


 これに付随して日々の使用金額をどれだけ少なくできるかという点も、基本的に体力勝負であるといえる。とりあえず自炊することで食費は大きく抑えられるのだが、それには調理器具や調味料・食材といった余計な荷物を運ぶことになりそれなりの体力がいる。

 さらに疲れていても宿に泊まらないということはシャワーも浴びれないし、洗濯をするのもままならない。そうした点を川なり湖なりで凌ぐことは可能だが、やはり冷水に体を浴びての日々は体力や精神なタフさが必要となる。

 こういった点は精神力ともいえるワケだが、まぁ体力と精神力は絡み合っていると私は思うので。悪辣な環境でも変わらず自転車を走らせ続けるには体力とめげない精神は重要なのだ。


 単純に自転車による旅行を続けるだけであれば、たとえ海外であろうとも難しいことはない。とにかくお金さえあれば大抵のことが解決できるのは人生と同じであり、「金は全てじゃない、ほとんどだ!」・・・という言葉は私も実に真実であると考える。

 要するに資金以外の要素というのは、最終的な解決策になる「お金」を如何に上手くやり繰りするか、という点に集約できるのだ。だから「自転車旅行は誰でもできる」という言葉は正しくもあり、長距離のそれは嘘でもある。


 まとめると「自転車旅行は基本お金で解決できる。」ただしその金額を縮小しようとするならば「技術」や「体力」が必要となるのであり、まぁ人生の色々な経験とか苦労は無駄にはならないのだ、きっと。


 私としても毎日のビールを我慢すれば毎日の資金は3割減だと思うのだが、これを外してしまうと精神に異常を来すし、何より健康になってしまう。

 まぁアルコール類を一切飲まないサイクリストであれば、きっと年間使用金額も大きく減らせるのでしょうね。そんな事実に目を背けながらビールを飲みつつ。誕生日おめでとう、私。
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 アメリカ11日目 ホリデーヘイツの町〜ミネアポリスから南東に約280km エルロイの町

 日本もそうだがアメリカもまた車社会。でも嬉しいのは「スポーツとしての自転車」という存在が確固たる地位を占めている点で、ウィスコシン州でも様々な点で自転車に対する配慮が見られる。

 特に自転車道の多さは感心するほどで、本日走行した道の99%以上が自転車道であった。残りの1%はスーパーに買い物で道を外れた時とか。

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 つまりスタートは自転車道の脇でテント張ってた

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 流石に日が差してくる時間帯までは動くの辛い寒さ

 この自転車道、舗装されてるかと思いきや未舗装路。一瞬突入に躊躇したのだが、そういえば私はダルトンハイウェイで600km以上に渡る未舗装路を走破した身。この程度のダートが何だ!と走り始める。

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 すげーいい道

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 そして絵になるオッさん

 ちゃんと地面は整備されており、柔らかくて走れないだとか砂が堆積してる場所だとかも(ほとんど)なく、気持ちよく走れるサイクリングロードでした。思ってたより他のサイクリストもいるし、朗らかに挨拶しながら先へと進む。

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 景色も飽きさせない

 40kmほどでスパータの町へ。ちょいと休憩しようとしたのだが、サイクリングチームの人達と一緒になり、そのまま談笑モード。よく聞かれる「この先どこまで行くつもりだ?」という質問で「アルゼンチンだよ〜」とか答えていたら、「そりゃ素晴らしい!ちょっと待ってな、新聞記者呼ぶから!」・・・って、何だか話が大きくなってきたぞ。

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 この町がアメリカの自転車中央都市なんだと

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 ほら、そんなこと書いてある

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 1度でいいからこの自転車に乗ってみたい

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 独特のバランス必要そうだけど

 記者の取材を受けて、言われた言葉が「これで月曜日にはお前も有名人だぜガハハ!」とのことで。私はアメリカ人のこういうセンスが大好きである。冗談とユーモアに溢れた生き方でありたい。

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 そのままパーティで昼食頂く

 遠慮して大盛り3皿くらいに留めておいたのだが、「それじゃあ足りないだろう?」とフルーツやれエナジーバーやれ何だか大量に頂いてしまう。これなら本日は「摂取カロリー>消費カロリー」を容易に達成することができそうで、自転車旅行者としてありがたい限りだ。

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 走らなきゃ簡単なのだが

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 こんなワクワクするトンネルがあるのがこの自転車道

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 内部はライトも何もない道が2㎞くらい

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 やっぱりお腹すいたからフルーツ食べてしまおうか

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 隣に車道があってもこの道を走る価値は十分あるよ

 エルロイ〜エスパーダの町を結んでいるからこその「エルロイエスパーダトレイル」なのかと思いきや、その先も名前を変えて自転車道はまだまだ続く。結局1日では走りきれない長さの道とかさ、もう何ていうか最高だと思います。

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 なんかTシャツもプレゼントしてもらった

 とりあえず月曜日に出来上がるという新聞記事が気になるところ。ちゃんと私がカッコよく撮影されて、良い感じになっているのだろうか?何しろオーストラリアで取材された時には、出来上がった記事をメール送信してくれるはずが無視された・・・ということもあるワケで、完成稿を確認するまで気が休まらないぜ。

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 というかそもそも気にしなければ良い

 2016年10月14日(金) 走行距離96km 累計48752km
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 アメリカ10日目 アルマの町〜ミネアポリスから南東に約210km ホリデーヘイツの町

 しっかしアメリカのビールは種類が豊富すぎて嬉し悩ましい。毎晩のように違う種類のビールを楽しんでいるのだが、それでもアメリカ走りきるまでにすべての種類のビールを飲める気がしない。日本も主要4社以外の様々なビールをもっと販売すべきだと思うの。

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 最近は天気に関係なくテントは草地優先

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 きたぜ素晴らしい快晴が

 昨日走ったアルマの町を再び走り抜ける。同じ町の2度目となる走行ではあるが、朝と夕方とで受ける雰囲気というか感触は異なるのであり、なかなかどうして味わい深い。

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 晴れてる北米の秋は最高だと思う

 相変わらずミシシッピ川流域の人口希薄道路を走っているのだが、そんな人口700の町にやたらと立派な自転車店があったりしたら、そりゃあ私でなくとも立ち寄ってしまうというもの。

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 物凄く小さなショップかと思いきや

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 ビックリするほど充実の品揃え

 とりあえず先日のパンク連鎖で予備チューブを使ってしまったので、新しい物を購入したりとか。店員というか関係者と思われる人は店内に3人もいたのだが、お客は私1人だしどう考えてもそんな人員必要ないと思うのだが。時間になるとツーリングチームとかが一斉に入店してくるような店なのだろうか?

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 なおパワーバー(的な)を頂いた

 天気が良いと自転車こぐのも汗ばむほど。時折見かける電光掲示板では外気温は10度を下回っているのだが、雲1つない空の太陽光は多少の気温など物ともしない光で私を暖めてくれる。オーストラリアのときには2度と出会いたくないレベルで忌諱していた太陽だが、今では天からの慈悲だと思うほどに感謝をしてます私。

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 自転車走らせるのが本当楽しい

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 アメリカでリカンベント見たの既に4回目

 ミシシッピ川沿いに走ってきたこの3日間だが、そろそろ川を離れて東へと進む。というのもミネアポリスでお世話になったトムが「最高にオススメだぞ!」といってたサイクリングロードへと向かうからであり、人様の助言は素直に聞いておくのが1番と思うのでして。

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 アメリカは自転車道路多くて良いね

 まぁ本格的な走行は明日に譲ることとする。大分南へと下って多少は寒さも和らいだ(ような気がする)ことだし、そろそろ本来のダラダラまったり自転車旅行に戻りたいと思うのであり、日が沈む前には拠点でビールを飲もうじゃないか!

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 4本も要らないんだけど、セットで2ドル(約207円)だったから

 アメリカは人口多いし野宿するのは厳しいかも・・・とか思っていたのだが、都会はともかく田舎は他の先進国と変わらないですね。人も多いが土地も広い、今のところ田舎を走る自転車旅行において「治安の悪さ」は全然感じないが「人々の優しさ」は存分に実感している。

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 肉の安さも実感している

 他に「アメリカだなぁ」と思うのはやたらと各家庭の庭にカボチャとか魔女とかが陳列していることだろうか。日本じゃハロウィンはコスプレイベントの域を出てないと思うが、欧米におけるそれの気合の入れ方は半端じゃない。

 なおこの時期はハロウィンの関係でみんなカボチャを購入するため、各家庭で様々なカボチャ料理が提供されるのだそう。私も1回くらいカボチャ購入してみようかしら。そんで持て余して苦労するのも海外旅行らしくて良いかもしれない。

 2016年10月13日(木) 走行距離97km 累計48656km
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