自転車ときどき世界1周

2017年02月

 自転車のヘルメットにも使用期限というものがある。私の観測範囲でそれを遵守している人がいた記憶はないが、一応ヘルメットは3年とかそんくらいで交換することを推奨されている。

 私なんかは旅行始める際にヘルメットを新調した人だが、この期限内である3年を持たずしてボロボロになるわ、あちこちにヒビが入るわと目も当てられない状態になっていた。

 それでも無視して使い続けていたところでメキシコでの交通事故。特に頭部をぶつけたりとかしなかったものの、すでに限界を超えていたヘルメットへの最後の一撃となったのか、巨大な亀裂が入ってしまい流石に買い換えることとなった次第である。


 というわけで新しく購入したのが何処のメーカーなのか知らないが、2000円もしなかったインペリオというヘルメットである。

 まぁヘルメットにおいて重要と思われるのはフィッティング性能なのだが、メキシコの田舎ではヘルメットにおける選択肢がそもそも存在しない。ということで有無を言わせず選ぶことになってしもうた1品ではあるが、これがなかなかどうして悪くない製品である。安いし。

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 悪いヘルメットって使ったことないけど

 それなりに日差しの強い地域を走った経験から、今ではヘルメットの重要性がよくわかる。いざという時の衝撃吸収とかそういう本業は置いといて、ヘルメットは強い日差しを遮るために重要なのだ。

 もちろんこうした機能は帽子などでも代用できるが、あの穴だらけの形は伊達ではない。風通しを良くしつつも直射日光を防ぎ、なおかつ「ちゃんとした自転車乗りに見える」的な役割を果たす自転車用のヘルメットは理にかなっている。

 あといくつかの先進国ではヘルメット着用が法令で義務付けられている関係上、自転車旅行においてヘルメットは必要不可欠のアイテムでもある。安いもので良いから持っておけということだ。

 ちょっとだけ嬉しい機能なのが、リアライトが標準で装備されていること。調節ネジを押し込むことでテールランプが光ることを知った時は「やるじゃん!」と喝采を送りたい気持ちになった。

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 もっとこの方式を普及させるべきだと思う

 というか購入した時にそんな機能があるなら教えてくれよと言いたいぞ。


 <世界半周終了時感想>
 既に色落ちしてたり部分部分で剥げたり欠けたりとしているが、特に問題もなく使い続けている。後部付属のライトなんて全く使っておらず、というか今でも使えるのかな?漏電したり電池切れたりして点かなくなってるかもしれん。どうでもいいけど。 
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 メキシコ52日目 プエブラの町〜メキシコシティから東南東に約210km テワカンの町

 ここのホステルは朝食の時間が8時である。別に私は朝早く出発する必要ないのだが、日が落ちる前にある程度野営なり宿泊なりができる状況に持っていかなければならないため、時間に余裕を持って行動することが望ましい。

 そういう意味では8時に食事はちと遅い。でもせっかくの無料朝食を逃す理由はないのであり、時間前に荷物をまとめて即出発ができる体制を整えておくことにする。

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 準備に時間かかるのよ自転車は

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 割と良い朝食で嬉しいぞい

 実はメキシコ第4位の規模を誇る町だったプエブラ。例に漏れず町からの脱出に苦労するのであり、大都市を避ける傾向にある自転車旅行者のくせにメキシコ国内における1〜4位までの都市を全て訪問したぞ私は。アホである。

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 ベトナムも1〜4位まで全て訪れたなぁ

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 さてこの写真

 メキシコ人曰く「トーペ」と発音する車両の速度を落とすためのギミックなのだが。恐らくこの国を走行する全ての自転車乗りがトーペの存在を苦々しく思っている。むしろ消えてなくなれ。

 というのもこのトーペ、割と段差がキツくて自転車が安全に乗り越えるためには10km/h以下まで減速する必要がある。その後で再びスピード乗せるべく踏み込んだと思ったら第2弾が待ち構えているとかよくある罠。

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 速度出して乗り越えるのは本当に危険

 またトーペは速度超過を抑える目的上、町の出入り口や下り坂の終わりなどに多く配置されている。大抵は手前にトーペがあるという看板が設置されているのだが、ときどき何の前触れもなしに下りで勢いついた状態でトーペが出てきたりして死ぬかと思うことがある。

 特に交通量の多いポイントに設置されたトーペはペイントが剥げてしまってたりで遠目には全くその存在に気付かなかったりと危険この上無い。私はこれを勝手に「ステルストーペ」と呼んで恐れおののいていたりする。

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 たまに自転車道があったりするけど

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 大して役に立たない

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 マリアッジというらしい

 ちなみに本日珍しく一般道路を走行している。基本的に高速道路ってのは景色が変わらず面白みの無い道であるため走りたくは無いのだが、メキシコにおいて一般道路は交通量が多い割に路肩がなく危険度が高いため、なるべく安全な高速道路を利用していた。

 だが今日は高速を使うと10km以上回り道するということから、まぁ大都市が近いメキシコの道路はそこそこ道路状況良かったこともあるし・・・と一般道路を走ることにした次第。

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 路肩はなかったけど結構良かった

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 単純に道路幅が広かったからだな

 全体的に下り基調の道であったため、思ったよりもずいぶん早く走ってテワカンの町へと到着する。時間あったので調子悪くなっているリアディレイラーのワイヤーを交換してもらおうと偶然見つけた自転車ショップへ。

 幸いにして英語話せる店員がおり、色々と質問答えたりと楽しい時間。お店のステッカーをプレゼントしてもらい、挙げ句に「修理代金はいらないよ、良い旅行を!」と送り出してくれる。

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 良くしてもらってばかりで申し訳ない

 自転車屋のすぐ近くにあった消防署で1泊お願いする。快く了承してくれたのであり、近くのメルカドで食材調達して夕食自炊する、という消防署泊まった時のパターンをば。

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 でもこの署にはキッチンなかったので調理苦労した

 小さな署だからか皆様食堂に集まっているのであり、だいたい何言ってるのか分からないけど一緒に映画見たり話したりしてすごく楽しい。でもプレデターシリーズで2連発はどうかと思うんだ。

 2017年2月18日(土) 走行距離124km 累計57538km
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 メキシコ51日目 サン・マルティン テスメルカン デ・ラバスティダの町〜メキシコシティから東南東に約110km プエブラの町

 異様に長い名前であるサン・マルティンテスメルカン デ・ラバスティダの町。メキシコの町では結構こうした長い町名を見かけることが多くてどうなんだと思ったりする。書くのも発音するのも面倒くさいじゃないか。

 ここで一応日本の長い町名を調べてみたのだが、「霞ヶ浦市」や「つくばみらい市」程度、読み仮名の数でも「みなみきゅうしゅうし」と9文字程度であり、私が文句を述べたくなっても仕方なかろう。

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 そんな警察署内

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 使わしてもらったベッドは何の機械だったのか

 この警察署はまだ正式活用をされていない建物のようで、建物の規模に対して勤務員も3名だけだし署内にはほとんど物が置かれていなかった。それはむしろ有難いのだが、隣に伸びている高速道路への道が作られてないため大回りを余儀なくされるワケでして。

 さて面倒だと思っていたら「署の裏から無理矢理突っ切れば簡単だよ」との的確なアドバイス。多分それは正しいけれど、一応自転車走行禁止されてる道をオススメするのは良いのだろうか?

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 良いんだろうなぁ

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 ここら辺の水瓶は飲めるんじゃないかと思うほど綺麗

 こういう町と町との距離が短い地域で綺麗な水を確保するとか無駄が多い。それより北部の砂漠地帯にそうした水を置いとく努力をしてほしいと思うのです私。まぁ金のある場所の設備が益々良くなり格差が広がるというのはどこの国でも一緒ですな。

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 何これすっごくワクワクする

 30kmちょっとも走ればプエブラの町へ到着する。この町もまた歴史的云々とかで世界遺産に認定されてる町なのだが、もう最近そんなのばかりで食傷気味といいますか。どうせ沢山の教会とヨーロッパ風の建物が並び立つ町なんでしょう?正直なところ見飽きましたわ。

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 とか言ってるのに町の中心部に来てしまい

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 挙げ句宿に泊まってるよ私

 それでは自転車置いてプエブラの町を見て回ることにする。ちなみに今朝くらいまでは本当にこの町はスルーしようと考えていたのであり、何でこうして観光することになったのかといえば海よりも深い理由があるためとても一言では語ることができない。

 それでも無理矢理簡潔にまとめるならば「ダルかった」からである。

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 やっぱり想像した通りの町並み

 でもサンミゲルやケレタロよりこの町の方が私の印象良い。何故かといえば、この町にはキチンと自転車道が整備されているからである。

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 これは評価点高いよ

 肝心の町並みに関してだが、やっぱり「他と同じような気がする」という愚にもつかない感想になるというか。メキシコ革命における重要な位置付けとなった館が当時の銃弾もそのままに残されていたりとかするのだが、そんなの「ふ〜ん?」としか思わないでしょう私でなくとも。

 年を重ねて歴史というものを多少は面白く感じることも増えたけど、流石に知りもしない歴史的価値のある町や建物を見ても、そこに感動はしないのでして。そういう意味では自然というのはアホでも凄さを感じられるのが素晴らしいと思う。

 人の文化遺産というのは事前に蓄えた知識がないと、「なんかすげぇ、なんだか綺麗」という感想になってしまうのであり、それはそれで良いのだとも思うけど。

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 というかメキシコ世界遺産多すぎ

 2017年2月17日(金) 走行距離41km 累計57414km
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 メキシコ50日目 メキシコシティの町〜メキシコシティから東に約70km サン・マルティン テスメルカン デ・ラバスティダの町

 計5泊したメキシコシティだが、そろそろ走りたくなってきたので出発しようと思う。宿泊先のサンフェルナンド館がなかなか居心地いいし、日本語での会話は面倒が全くないためストレスフリーの上に、日本の小説たくさんあるし。

 それでも出発するなんて、私ってばなんと意志の固い男であろう。自分の鋼鉄のような強い行動力にホレボレするね。

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 それではメキシコシティ脱出編

 とりあえずシティを抜けるまでの経路は下調べしていたこともあり、町へ来た時よりかは多少楽に走行できる。それでもストレスフルな道ではあるが、この一時の我慢だと信じて無茶な運転するバスを横目に路肩を走る。

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 頼むから道路まで迫り出してこないで

 約20kmにてようやくメキシコシティの走行危険区域と思われる地帯を抜け、高速道路にも側道が戻ってきた。これで落ち着いて走行できると思ったのだが。

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 周囲の町がものすごく雰囲気悪い

 お昼時なのでどこかの食堂にでも入りたいのだが、見える路地には屋台はおろか人通りが全くない。そんで人の住んでると思われる建物には全て鉄格子、そうでない建物は明らかに廃墟となっており、これは明らかにスラム街じゃあありませんか?

 とにかく1番の大通りならば交通量もあるしとおっかなびっくり食堂を探す。先日プロレス見た帰りの夜中メキシコシティよりもよっぽど怖いですよ、1人だし。

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 でも食堂はすごく良かった

 お腹を膨らましたところで高速道路へと戻り、ここからが本番とばかりにそびえ立つ峠越えの始まりである。

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 町中とどっちがキツイかなぁ?

 本日朝の時点での標高は手元の高度計で2200m弱。のったりくったりと進むロシナンテ号は、14時なっても15時になってもまだ山頂が見えない。

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 あとかなり寒い

 いつの間にやら3000mの大台を突破しているにもかかわらず、それでも続くは上り坂。まぁ斜度がキツイわけではないため体にかかる負担はそれほどでもないのだが、いい加減時間が気になってくる16時過ぎ。

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 ようやく登りきった3100mちょっと

 国内・海外合わせてツーリングにおける最高標高の更新である。本当ならば「真冬の時期に3000mを越える場所でテント泊する」という既成事実を作っておきたいのだが、あんまり走った距離が少ないしもうちょっとだけ先に進もうかと思う。

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 ここから一気に下り坂

 大してペダルを漕ぐこともなくスタート地点の標高まで逆戻り。それは別にいいのだが、ふと気づくとこの辺りもまたスラム街っぽい場所に突入してしまいテント張れる気がしない。

 どうしようかと沈みかけてる日に焦りを覚えていたら、道路脇に見えるは警察署。助けを求めるように「敷地内でテント張らして下さいな」とお願いしたところ、署内の一室を貸してもらえることになった。いや、本気でホッとしたわ。

 それではちょいと買い物しようかと思ったのだが、署員の人が「もう日が暮れるから外は出歩いちゃ駄目だぜ」と助言してくれたのであり、やっぱりこの周辺の治安は悪いみたい。

 私の勘が間違っていなかったと喜ぶべきか、危険だと感じたのに買い物に出ようとすることを反省すべきか。とりあえずメキシコシティの周辺は治安がよろしくないということを大いに感じた本日。

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 署員の人から食料頂いたのでこれを夕食とす

 2017年2月16日(木) 走行距離93km 累計57373km
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 辞書的な意味で語れば「旅」も「旅行」もその内容は同じであると言える。それを踏まえた上で、私の個人的な意見として「旅」と「旅行」それに「探検」と「冒険」について触れてみたい。


 さて、何をもって旅と旅行は区別されるべきであろうか?この二語の区別に定義が存在しないため、個人個人で割と勝手な意見が散見されるのであり、よく言われるところでは「予め期間が決まっているのが旅行、決まっていないのが旅」とか。

 これより個人的に説得力を感じるのが「1人であるのが旅、そうでないのが旅行」という説。これは一人旅という言葉がある一方で「一人旅行」とは言わないし、「家族旅行・修学旅行」といった複数人で移動を示す言葉がある一方で「家族旅」などといった言葉は使わないため。

 予定が決まっているか否かというのも聞いたことがある。「予定がないのが旅で、予定を決めて行動しているのが旅行」というヤツだ。放浪の旅という言葉はここら辺のイメージが強い。


 まぁ色々な意見があるが、私としてはそうした正否など正直どうでもいい。だから他人が旅と語ろうが旅行とのたもうが全く気にしない。でも私自身のしていることは「旅行」であると言い張っている。


 まぁ「旅」っていう方が格好いい響きだとは思うのですよ私も。

 でも私はその「旅」という言葉のイメージ的に内包されている「タフネスさ」だとか「孤独感」や「全て1人でやりきる」ような強さを持ち合わせていると思えないので。強いて挙げるならば「自由さ」はあると思うけど。

 自転車旅行なんてのは気楽なんすよ。疲れたら走るの止めてしまえばいいし、乗り物の予定時間に合わせて行動する必要性もない。道さえあれば良いので下調べの必要性もバックパッカーなどの旅行者と比べて格段に少ない。面倒臭い対人的なトラブルもほとんどない。雨が降れば走らないくらい気楽。

 いろんな旅行のスタイルがあると思うけど、自転車というのはそれなりの移動速度を維持しつつ、最も楽ができるスタイルだと思う。どう考えても私にはバックパックでの旅行とか無理だし。

 そのクセ自らの力で走っているというだけで、びっくりするほど沢山の人たちが親切にしてくれる。これには現地の人たちとの物理的な距離の近さとか色々要因があるとは思うけど、少なくとも私はこの2〜3年で1人孤独に走っているなどと感じたことはない。

 そんな多くの人達の親切に乗っかりながら自転車乗り続けている身として「私は自分の力で旅している」なんてセリフが恥ずかしくて言えなくなってしまった。

 「沢山の人たちに助けてもらって、どうにか旅行を続けている」というのが事実であり、私は自分の旅行がそうした形であることに感謝している。

 余談だが私のブログでは中国のあたりから「旅」という言葉を取り止めて「旅行」という言葉で統一した・・・ハズ。


 そんで「探検」と「冒険」について。

 探検というのは人類にとって未だ未知である場所を探り調べることを示しており、現代において正しい意味で地球上で探検の余地がある場所は本当に少なくなってしまった。

 これに対して冒険というのは、日本で最も有名な冒険家である植村直己さんがこう語っている。
 
「冒険で死んではいけない。生きて戻ってくるのが絶対、何よりの前提である。冒険とは生きて帰ることなんです。」
「冒険とは、死を覚悟して、そして生きて帰ることである。

 実際、辞書的な意味においても「危険を冒すこと・成功の確かでないことをあえてやってみること」とされている。

 こうした内容を汲み取るならば、自転車世界旅行は探検的要素はなくとも私にとって冒険である。人様に作ってもらった道路の上をフラフラ気楽に走っている遊びではあるが、それでも私にとって未知の世界へ勇気を持って切り開く冒険行なのだ。

 実際のところ、自転車での旅行は「冒険チック」「冒険的」なモノでしかないと評されるだろうが、それでも私にとって自転車旅行は冒険である!と胸を張りたい。

 そんなワケで私は自転車で旅行をしてはいるけども、それは大いに冒険的なのだと語りたい。そんな話。
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 メキシコ49日目 メキシコシティの町

 昨日丸1日観光したけど、まだメキシコシティ。引き続き観光と見せかけてダラダラする方針のメキシコシティとも言える。手始めに無料の朝食をバカスカ食べた後に、読みかけの小説片手にコーヒー飲みつつ不動の構えを取る私。

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 なお今日も宿出発する方から色々頂いてしまう

 読んでた小説が大当たりで面白すぎる。午前中いっぱい読みふけってしまい、読み終えたところでようやく活動開始。良い小説を読んだ後ってのはなんとも言えない気分の良さで、ニヤニヤしながら洗濯物を片付けたり。

 それはともかくメキシコシティの観光だ。ちょっと興味があった国立人類学博物館へと地下鉄使って行くことに。なおメキシコシティ内では全く自転車を使用してないが、これは市内の交通事情の悪さもさることながら、この数年で2組も日本人サイクリストがメキシコシティ内にて自転車盗難にあっているため。

 この町は交通機関が発達しているし、地下鉄は市内料金一律5ペソ(約30円)と格安である。スリが多いとか良くない噂もちょいちょい聞いたが利用しない理由がない。

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 何かのイベントなのかサイクリストが大量にいた

 さてさてそれでは博物館。入場料金70ペソ(約400円)を支払い簡単に見て回ってみようと思ったわけだが。

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 これが猛烈にデカい建物でして

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 説明書き読めないにも関わらず3時間半とか見学してた

 ところで訳も分からん異国の博物館はそんなに楽しいのか?とか思われるかもだが、個人的な返答としては「落差が激しい」と答えたい。

 私の場合における海外での博物館の楽しみは「想像力を駆使して楽しむ」というスタイルだ。博物館の展示物というのは似たり寄ったりの場合も多く、面白い物品を見つけてはそれが作られた過程とかその境遇を考えて見学するのである。

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 動物型の水瓶というのはよくあるが

 これを「とても忙しい家庭であるため凝った細工よりも利便性を追求して作られた水差しが欲しがった結果。」として、その需要を満たすために考案されたのが

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 コレだったら楽しいなぁ

 更にコレが全く使えない代物と思いきや、急須における空気孔の如く水が綺麗に入れられるぞ!凄いじゃないか!・・・とかそんな想像をして見て回っている。割と楽しい。

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 「首が寝違えた人を作って」

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 職人はきっと鼻の穴の大きさに拘ったんだ・・・

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 塊魂というゲームに似たような顔のキャラがいてな?

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 きっと家で戦隊モノのヒーロ−5人組を欲しがっている子供がいた

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 なまはげ的な文化がメキシコにあったことを彷彿とさせる

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 首が鍛えられるような被り物で頼む

 まぁ実際には製作者が考えていたのは最も高い可能性で「締め切りやべーな」とかそんなもんだと思うけど、それでもメキシコの歴史展示物を見ていて私が思ったのは「古代メキシコ人は結構楽しくやっていた」という感想だ。

 何というか、悲壮さとか苦しさとかそういった負のイメージが薄いのであり、陽気なメキシコ人のルーツを勝手に理解したような気になれる割と面白い博物館であった。

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 個人の感想です

 実に楽しませてもらったのであり、ご機嫌気分で宿へと戻りこの数日間全く整理せず散らかしっぱなしであったバッグをまとめて明日の出発準備に追われる私。ブログも丸々1週間分更新作業させると1時間くらい平気でかかってしまうのであり、こまめな作業は大切です。

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 オマケ:なんか違和感ある絵柄 

 2017年2月15日(水) 走行距離0km 累計57280km
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 メキシコ48日目 メキシコシティの町

 ところで3日前に私がこの宿へ投宿した時、明らかに長期旅行である自転車が置かれていた。しかしその乗り手は何処かへ出かけているらしく、丸2日経っても出会っていなかったのだが。

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 こんなマシン

 昨夜しばらくぶりにサンフェルナンド館へと戻って来た彼は、私と同じく2014年に出発したサイクリストであった。というかブログ読んで知ってる人だった。

 ということで色々面白い話を聞かせてもらい、遅くに眠った昨夜ではあるが朝7時には目を覚まし、フリーの朝食を頬張りつつ観光準備である。

 メキシコシティ近郊にあるティオティワカン遺跡、この町から日帰りで見学することが可能な立地にあり、ポピュラーな観光名所らしい。そういえばアメリカ大陸入ってから初めての遺跡観光ということになり、結構ワクワクしながら地下鉄使ってバスターミナルへ。

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 今日だけバスは味方

 酔わないように目をつぶって動かずいたらあっという間に目的地。楽ではあるが、移動の楽しさが全くないな。

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 それでは遺跡へ

 割とだだっ広い敷地に2つのピラミッドを中心として大小様々な建築物跡が広がる。あんまりきれいに修復されているのは良いのだけれど、コンクリで塗り固められているのを目撃してしまうと遺跡気分に浸れないといいますか。

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 この辺の基礎部分だけ残ってる場所が良かった

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 人も全然いないし

 ティオティワカンではそれぞれ「太陽のピラミッド」と「月のピラミッド」という聞くも語るも恥ずかしい2つのピラミッドに登ることができる。

 やたらと急傾斜な階段を上っていくのは、標高2000m越えということもあってか息がきれて少々大変だ。「ここで足滑らしたら大怪我じゃ済まないだろうなぁ」とか「昨年度で何回救急車ここに出場したのだろう?」とか思ったりしつつ頂上へ。

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 月のピラミッドの方が低いけど眺めが好き

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 この真ん中に生贄とか置いたのかしら?

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 登るの疲れた太陽のピラミッドから

 ついでに入場無料の博物館を見て回り帰途につく。敷地が広大であるためか3時間くらい歩き回ってしまったのであり、やたらと疲れた気がする。

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 「そんなこと言うなよ」

 這々の体で宿へと戻り、本日やり遂げたご褒美にとビール飲みたいとこだがまだ早い。メキシコシティでは毎週火・金・日の夜にメキシコプロレス「ルチャ・リブレ」が行われているのであり、これを見ずして何がメキシコか!ということで同宿の人と一緒にアリーナへ。

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 わくわくの会場

 10代の頃はプロレスというものを「真剣に戦わないエセスポーツ」とバカにしていた私だが、歳を重ねてそれがつまらない一元的な見方であることを理解した。以来、せめて1度くらいはプロレスを見てみようと思っていたのだが、まさかメキシコで実現することになろうとは。人生わからん。

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 なおカメラ持ち込み禁止のためスマホカメラで

 当然言葉は何一つわからないが、非常に分かりやすい展開で初見のお客である我々も楽しめる。何より観客がノリノリで、やや大げさにレスラーの一挙一動に反応するため臨場感があって面白おかしい。


 フィニッシュシーン

 存分にルチャった後、夜のメキシコシティをビクビクしながら宿までの帰り道。流しのタクシーは危険だというし、地下鉄は地下鉄で危ないとか言われたのであり、じゃあ我々はどうやって道を戻れというのですか?と歩いて帰る道。

 何時でも逃げ出せる体制を整えつつ、その心配は杞憂に終わり一安心。22時を過ぎてから遅くなった夕食を摂るのであり、太る心配のない自転車旅行者はこういう時ほど気楽で良いねと思うのである。

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 なおカレーライス 

 2017年2月14日(火) 走行距離0km 累計57280km
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 メキシコ46・47日目 メキシコシティの町

 さて都市圏人口では東京に続いて世界2位を誇るメキシコシティ。さぞや多くの観光名所もあることだろうということで、私が向かう先は宿の屋上である。

 大量の洗濯から始まって、ロシナンテ号の整備作業に伸びてしまった髪の毛の散髪、合間でもらった豆を調理しつつ、破れた布製品の補修作業と右へ左へ奔走する。ただし全て宿の中であるが。

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 かなり入念に整備した

 一息ついたときには日が傾いてきている時間であり、そのまま夕食作りを始めてしまう私。結局丸1日外へと出ることはなかった訳だが、私が引きこもっていても沢山の人が出入りする日本人宿は結構面白い。

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 夕食取りつつ色んな旅行者の話を聞く

 嬉しかったのが、他の方達から日本のおにぎりやふりかけ、カレー箱に出汁の素とか日本の食材をたくさん頂くことができたこと。インスタントの味噌汁はかなり節制していたものの、既に全て使い切っていたこともあり味噌汁関連をこの先も飲めることは本当に有難い。

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 結局寝たのは日付変わってから


 翌日。昨日で面倒な作業が終わったと思ったら大間違い。長期的に旅行を続けている以上、増えてしまう荷物やれ壊れてしまうアイテムやれが出てくるのは仕方ないこと。

 仕方ないので見ないフリして放っておいたのだが、メキシコシティでは本気出す私。捨てるには忍びないTシャツとか書き終えた日記だとか、その他色々頂いたものを取りまとめて郵便局へ。

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 汚い段ボール箱は自作品

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 やたらモダンな郵便局へ

 1国の首都にある中央郵便局ではあるが英語が全く通じないため、ほとんど根性で郵送方法を確認する。普通ならば30分も要らない作業に2時間とか使ってしまうのは致し方ないところか。

 その足で電気街へと移動し、タッチパネルが反応しなくなったスマホを修理してもらう。正直不安が強かったのだが、ものの30分でバッチリ直してくれるわ値段は500ペソ(約2800円)だわと非常に満足。下調べで日本での修理費用をチェックしていた身としてはかなりお安く済ますことができたと思ってる。

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 こんだけデカくても個々の店舗は大体同じ

 というか日本は電子機器において物の値段は安いが、修理費用を高額に請求してくるイメージだ。新しい物を次々交わせようとするのは、物を大切に扱い壊れても直しつつ継続使用する自転車旅行とは相容れない考え方だよなぁ。

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 町中至る場所に壁画がある

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 地下鉄に乗って移動したり

 行きたかった場所は日本食材屋。同宿の人たちから食材を頂いたりしてはいるが、それでも欲しい自国の食料品。納豆とか売っていると聞いちゃあ食べないわけには行かなかろうて。

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 他にも幾つか購入

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 調子乗ってそぼろ丼も食べた

 なおこの周辺にはレベルの高いサイクルショップが点在しており、1月ほど前の事故でぶっ壊れてしまったヘルメットミラーを買い直すことができてホッとしている。無くてもどうにかなるアイテムではあるが、1度使うとその便利さから離れられないアイテムでもある。

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 よかったよかった

 やっとこ作業終了して宿に戻ろうとしたのだが、買い物のしすぎで手持ちのお金が50ペソ(約280円)もない。もう昨日作った豆の残りで夕食終了でいいやと思ったのだが、同宿の方がKFCで大量にチキン買ってきてくれてご相伴にお預かりする。

 チキン食べるわビール飲むわと贅沢の限りを尽くし、ようやく明日からメキシコシティの観光へと入ろうと思う。

 2017年2月12日(日) 走行距離0km 累計57280km
 2017年2月13日(月) 走行距離0km 累計57280km
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 メキシコ45日目 テペヒ・デル・リオ・デ・オカンポの町〜メキシコ最大の町 メキシコシティの町

 「メキシコシティの町」って表現は頭の悪さを醸し出してる気がするが、まぁ気にしても仕方ない。それよか連日消防署を渡り歩く自分の傲岸っぷりに対して気にした方が良いのでは?

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 これが防火衣庫

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 なおテント張ってたのはここら辺

 突然の来訪者に対して実に良くしてくれるメキシコ消防隊員。朝ごはん食べていたところ「自転車はお腹が減るだろ!これ持っていけよ。」と大量の米と豆を頂く私。すごく嬉しいのだけれども、メキシコの豆ってどうやって調理するのが一般的なのか全くわかりません。

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 合わせて3kgくらい貰ったので坂がキツい

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 私を抜いって行ったサイクリストの人から

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 エナジードリンクとお菓子を頂く

 実はメキシコでは結構こうしたローディを見かけることが多い。彼らが高速道路を走ったりしているのを目撃したため、走行禁止の看板が出ている場所でもそんなルールはあって無きが如しだということを理解したり。

 というか高速道路以外で走ってるサイクリストを見たことがないとか面白い国だぜメキシコ。

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 反対車線は早くも渋滞してるようで

 シティまで残り40kmの料金所を超えた地点で様相が一気に変化する。高速の側道がなくなり、交通量は爆発的に増加し、クラックションと無茶な運転を行うドライバーが乱れまくりの最悪な環境の走行を余儀なくされる。

 これまでも交通ルール最悪な都市は幾つか走ったりしたのだが、そうした中国やベトナムの町と比較すればメキシコシティなんて可愛いものだとは思う。

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 クラックションなんて1/50くらいだし

 だがこの町はとにかく規模が大きいのだ。必然的に悪環境の中をいつまでも走り続けなければならないという点において、他のどの交通悪環境都市にも負けないと強さを兼ね備えているといえよう。要するに最悪の一言。

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 ただまぁ中心地に近づくほど楽になった不思議

 疲れ果てながらもどうにか日本人宿であるサンフェルナンド館へ到着する。久しぶりだな日本人宿、具体的には1年半くらいか?

 メキシコ中央部に位置するメキシコシティに45日での到着。そう考えるとこの国を抜けるのは90日となる予定なわけですが、まぁ予定通りにゃいかないのだろうと思いつつ。とりあえず4泊の滞在をお願いした時点で色々お察しとも言える。

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 買い物途中で自転車道路見つけてなんか悔しい

 明日から観光したいところだが、とりあえずは目を背け続けてきた大量の作業をしなければ。そう思うだけで頑張れるものも頑張れそうにない。

 2017年2月11日(土) 走行距離66km 累計57280km
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 メキシコ44日目 サン・ファン・デル・リオの町〜メキシコシティから北北西に約60km テペヒ・デル・リオ・デ・オカンポの町

 昨夜23時過ぎに出場から帰ってきた消防署の皆様は、疲れていたのか朝7時になっても誰も起きる気配がなかった朝。私1人こっそりと仮眠室を抜け出しキッチンにて朝食を作る。

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 この2段ベッド、下段がものすごく狭くね?

 徐々に起き出した職員たちと挨拶を交わしつつ、私も出発準備をば。とはいえテント泊でない場合、荷物を取りまとめて自転車に積み込むだけの簡単作業だ。本気出せば15分で終わる作業であり、テント泊だと1時間くらいは必要なことを考えると楽勝だと言わざるをえない。

 お礼を言って出発しようとしたのだが、お土産という意味なのか大量のお米と豆を頂いてしまう。いきなり訪れて泊めてもらった挙げ句に食料まで貰ってしまうとか、どんだけ消防署は親切なんだよ?足向けて眠れないな。

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 出発してすぐ上り坂

 流石にメキシコシティの標高くらいは調べているのであり、どう考えても標高稼ぎすぎではなかろうか?といぶかしむ暇もなく登り続ける坂・坂・坂。

 最初の急登を越えた後もダラダラと緩い斜面で上がり続けるのであり、手元の高度計が面白いように数字が増えていく。私自身はちっとも面白くないが。

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 まぁ大した坂じゃないからいいけど

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 景色で何となく分かる、この先は下り

 なお標高は2575mまで稼いだのだが。どうせなら今まで自転車で訪れた最高地点(乗鞍岳・畳平)である2700mを超えて欲しかった。ゆっくり登ってるからあの時より随分余裕あるのだし、自らのレコードを更新するチャンスだったのに・・・とか思いつつ。

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 近いうちに更新するだろうけど

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 しかし下りは速いこと楽なこと

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 休憩してると子供も大人も興味津々で話しかけてくる

 ところで坂道を上っている時というのは、自分で思っているよりもガンガン高度が加算されている印象だ。逆に下り坂を駆け抜けている時は、思ったほど数字が減っていかないと感じる。

 私はこの原因が「集中力」にあるのではないかと考える。坂を上ってる時なんて速度は遅いし疲れてるしで、自転車に乗ることに対して集中していないため、気づいたら距離走ってた(上っていた)ということに。

 それに対して下り坂は気を抜くと大怪我もままならない危険性がある関係上、集中しながらの走行を求められる。そのため体感的には濃密な長い距離を走ったつもりが、案外下っていない・・・というのがこの違和感の正体ではなかろうか。

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 いい線いってると思うのだが

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 ドナドナ・・・ではない

 とりあえずテペヒ・デル・リオ・デ・オカンポという、やたら長ったらしい町へと到着し当然のように消防署を訪ねる私。まさか仕事してた時より頻繁に消防署訪ねたりしてないよな?

 テント張る許可いただいた後にお買い物。新しい町に到着するということは、ある意味スーパーへ行くということだと思っている。多分自転車旅行者ほど各国の市場やスーパーの形態に精通した旅行者はいない。どうだろうか。

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 自炊はたくさん食べれるのが良い

 日記書いて寝ようとしたところで職員さんが「お前の寝床を作ったからこっちで寝ろよ」と申し出てくれる。テント張って眠る姿が哀愁を誘ったのかしらん?

 こうして今日も防火衣庫(つっても分かんねーか)のマット上で眠る夜。私のメキシコでの日々は、消防職員の皆様によって支えられています。

 2017年2月10日(金) 走行距離93km 累計57214km
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