エクアドル17日目 オニャの町〜クエンカから南南西に約100km サンティアゴの町
人口少ない割に立派な設備が整ってた消防署での起床。今日も青空が広がるヒルクライム日和であり、天気はともかくひたすらアップダウンが続くのはどうにかならないものかと思ったり。エクアドルでそんなこと期待するだけ無駄である。
走るだけでも大変な道ではあるが、そもそもこんな超山岳地帯によくまぁ道路通そうとしたもんだ。標高にしてもちょっと油断するとすぐ3000mをオーバーしてしまう険しい山々が連なる土地で、こんな綺麗な道を造りきったエクドルの人たちは並々ならぬ情熱を持っていたのであるまいか。
案の定、昨日別れた沖野君であった。結局別々に走ってもルートが同じだし似通ったペースであるため何処かでバッティングするとは思っていたが、早くもこれで2度目の邂逅。とりあえず一緒に先へと進みましょうか。
峠の折り返しとなるダウンヒル。この辺の山は山頂到着して「それじゃあ下り坂だな!」と思いきや、ちょっと下がって再び登るというフェイントを織り交ぜてくるため、ぬか喜びに注意が必要。そんな簡単に騙されないんだぜ私はよ。
大きく山を下る理由は大概の場合、谷底の川を跨ぐためである。間違っても山を通り過ぎたワケではないのであり、その証拠に橋を越えると間髪おかずして繰り返されるは上り坂。景色の変化が目まぐるしい。
日本も山岳地帯ではアップダウンが連続する場所は多々あったが、エクアドルのそれはもうスケールが違う。今日の山岳地帯であれば、大まかに800mアップ・1000mダウン・700mアップ・800mダウン・400mアップで最終的にはスタート地点から100mほど登って終了している。
峠の規模が大きすぎて1日あたり2〜3本をクリアするのがせいぜいなのだが、エクアドルの国自体がこんなものであるため、この国にいる間はひたすら坂道が楽しめるというワケだ。ヒルクライマー垂涎の土地ですね。
それでもしつこくペダルを回していればいつかは辿り着く山頂である。流した汗の分だけハッキリと結果に出ることを考えれば、成果の見えにくい仕事と違ってなんと爽快なことであろうか。
スペイン語圏の国ではよくある名前のサンティアゴの町にて走行終了。疲れたので宿を探してみるのだが、そんな気の利いた建物はここに存在しなかった。というかサンティアゴだけでなく、この町近隣にはそもそも宿のある町がない模様。
仕方ないのでコミュニティセンターの脇に許可もらってテント張ることに。小さな村とはいえ南米の町中でテント張るというリスク背負っての野宿ができるのは、私1人ではなく沖野君がいるからという点が大きい。
いざとなったら彼を人身御供に捧げよう・・・と、お互いが考えているのは笑い話。
2017年8月23日(水) 走行距離76km 累計66489km