自転車ときどき世界1周

2017年11月

 ボリビア13日目 道路脇〜ラパスから南に約350km サリナスの町

 日中はTシャツ・サンダルでも問題ないボリビアだが、深夜の冷え込みは相当なものだった。最近忘れそうになるけどここ標高3800mなのだし、そりゃペットボトルの水も凍りつきますわ。

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 日が出ると気温も急上昇

 ペルーと比べて気軽に水補給が難しいボリビアだが、それでも朝のコーヒーは止められない。これを飲むため余分な水運ぶことになろうとも致し方ないというもの。

 ちなみに水の補給というのは「無料での補給」を意味している。つまり「水補給が難しいとは」ボリビアで飲んでも平気そうな水の流れる川が少ないという意味であり、その代わりかこの国ではやや規模の大きな町には水道の蛇口が見られることが多い。

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 野宿すると水に対しての意識が強くなる

 完全なフラットだった道が少々形を変えて細かなアップダウンを挟んでくるようになり、標高高い場所だと勢いに任せて一気に登りきることができない(息が上がってしまう)ため、より厄介な存在だったりする。

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 土地余ってるんだから迂回路作れば良いのに

 道路が完全舗装されてる点から、ウユニ塩湖北部へと進むこのルートはそれなりに重要な道であることが推察されるのだが、車両が1時間に数台しか通過しない過疎っぷり。

 アレかな?交通量調査とかせずに「ウユニ周辺はガンガンアスファルトにしてやるぜ!」みたいなノリと勢いだけで道路作っちゃった感じだろうか。案外ボリビアなら本当にありえそうだと思えるな。

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 塩湖かと思いきや

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 でかいクレーターだった

 しかもこのすぐ後にもう1つクレーター。この周辺は隕石が降り注ぐメッカなのか、はたまた火山活動が活発な地域ということか。

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 風よけしつつのお昼休憩

 午後から風が強くなり、進行方向的に厳しい走行になることは分かっていた。ならば早起きして風が弱い午前中に少しでも距離を稼ぐ・・・というのが真っ当な対策だと私は思う。

 でも朝は寒くて寝袋から出たくなかった人であり、そのツケがこうして今存分に支払わされているのだとするとこりゃもう笑うしかないですよ。いや、嗤うと書くべきか。

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 キツい後半戦だった

 塩湖を北部から攻める場合、手前でまともに買い物ができる最後の町がここサリナスである。宿に投宿し準備万端で明日からのウユニ突入を目論んでたのだが、まさかその宿が潰れてやがるとは。

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 おいおい勘弁してくれよ

 他に宿はないのか周辺の人に聞きまくるのだが「そこにあるよ」と指差すホテルは潰れてるっつーの!何で目の前の宿が潰れてる状況をこの町の住人も警察も知らないのだ。丸1日そのホテルから50mも離れてない場所にいるだろうに。

 結局町外れに位置する宿があったのだが、このホテルが看板出してないわ受付に人がいないわで入るのにさんざん苦労した。隣に位置する家が管理人宅とか初見で分かるワケないでしょうが

 手間取ったけども、それはともかく食料調達だ。ボリビアの小さな町で入手できる食材などタカが知れてるが、それでも野菜にパスタにラーメンにと一通りの食べ物準備して一安心。

 直前になって慌てて準備を始める様は、計画性のない小学生と変わらんな。私の場合「準備不足でした」では済まされないけども。

 2017年11月20日(月) 走行距離80km 70934km
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 ボリビア12日目 チャヤパタの町〜ラパスから南南東に約330km地点 道路脇

 まさかボリビアのこんな片田舎でWi-Fi環境があるとは思っていなかった。まあ宿の隣がネット屋で、そこの電波を使わせてもらってるだけみたいだが文句はない。それどころか目を覚ましてもダラダラと遊び続けている始末。

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 部屋は超狭かったけど良い宿だった

 一応半日休養という名目を立ててたのだが、途中で飽きたので11時前には出発した。こんな何もない町では観光するにしても見るようなモノないし。

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 朽ち果てた列車ならある

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 重要なのはウユニじゃなくて12km先のウアリ(ワリ)の町

 このウアリにはボリビアを代表するビールで名前そのまんま「ウアリビール」の製造工場がある。人口にして1000人くらいしか住んでなさそうな小規模な町であるが、できることなら工場見学くらいしてみたいところ。

 儲かってるのか入口からして立派だ

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 まぁね、日曜で休みだとは思ってたんだ

 そういえばウイスキーとかワインの工場は見学した覚えがあるけど、日本1周含めて未だ1度もビール工場には行ってない事実。小さなクラフトビール工場は2度も見学してるので十分ちゃ十分だとは思うけどさ。

 とりあえずメルカドで昼食摂りつつ食材調達しておく。多分レストランくらいあると思うけど、この先しばらくは小規模な集落しかないようなので念のため。

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 今日はやや雲が多い

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 ウユニの町に直進はしない

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 この道路、1〜2年前まで未舗装だったとのこと

 進路を西にとるのはウユニ塩湖の北側から侵入し、ウユニの町を塩湖走行のゴール地点としたいから。そうでないと塩まみれになったロシナンテ号やキャンプ用品をすぐ洗ってやることができないので。自転車さんはある意味、自分の体より大切な存在なのだ。

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 コンビニみたいな町の名前

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 別に隊列組まなくても良いのでは?

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 久々に見たなこの看板

 ところでこの地域は午後になると強い西風が吹くのだと昨日確信した。そして現在の進行方向は思いきり西へと向かっているのであり、もう全開ヘッドウインドで走る気力も無くなりそう。

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 なんか面白そうな櫓があった

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 そりゃ登りますよね、当然

 キシエラの町に着いたのはまだ16時前のタイミングだが、せっかく路上食堂があったのでここで夕食済ましていくことにした。先のウアリの町で食材購入してるけど、まぁそんなのは朝食に回してしまえばいいだけの話。

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 これがリャマ肉か

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 風が吹くとパラソルを畳む店 

 味は良いけどかなり硬い肉で、食べ終えた頃には顎が疲れるとかどうなのか?標高4000mを走り回ってれば、そりゃ硬くて締まった肉になるのは頷ける話だけど。

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 雨季には水が流れるのかな

 適度に集落から離れた地点でずいずい道路脇へと入り込んでいく。この辺は下手な砂漠よりそれっぽい土地であり、ちょっと奥まった場所にある砂丘の陰でテント張れば、これ以上ない最高の野営ポイントとなるのでして。

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 ただし風強いので設営地点が重要

 ボリビア宿が安いからついつい泊まってばかりだけど、こうした夕日とその後出てくる星空見てるとテント泊も悪くないと思えるな。全身砂だらけで見る夜空だけどさ。

 2017年11月19日(日) 走行距離70km 累計70854km
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 ボリビア11日目 オルロの町〜ラパスから南南東に約300km チャヤパタの町

 ラパスほどの大都市であればホステル系の安宿が乱立しており、小規模の町であればそもそも客がこないためか一般家庭に毛の生えたようなこれまた安い宿があるボリビアの国。

 しかしオルロの町は中途半端に大きく立派なホテルは数あれど、どこも長期旅行者には優しくない料金である。そこでホステル系の宿を選択したワケであるが、ここにしたって55ボリ(約900円)とラパスの2倍近くの値を付ける。

 このオルロという町は南米3大祭りの一翼を担う土地であり、そうした背景から宿泊施設も高いのだまぁ仕方ないか・・・とか思ってたのだが。

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 朝食がやたら豪華だった

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 自転車旅行者に優しい食べ放題だし

 パンとバナナだけで5セット、シリアルとオレンジジュースじゃ飽き足らず自分のラーメンまで食べまくり、出発時には「素晴らしい宿だった」とか言っちゃう私は、餌与えとけば良い客だと思われてやしないか心配だ。

 エネルギー満タンでオルロの町を抜けて更に南下する。ラパスーオルロ間は主要都市を結ぶ道路というためか片側2車線の巨大な道だったが、ここで車幅が減るのはまだしも側道まで狭くなってしまうのであり、露骨にやる気を見せなくなったなボリビアめ。

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 舗装路なだけで感謝すべきかもしれないが

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 こんな場所走る自転車は海外サイクリストだけなんじゃね?

 道中に出てくる集落もめっきり姿を減らし、ポツポツと人が住んでるかどうかも怪しい家々が点在するのみとなる。補給が困難になる反面、野宿がやりやすくなると思えば一長一短というところか。

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 空と地面の境界線が無いのですが

 上手いこと50km強走ったところの町がやや大きめの規模であり、これなら食堂あるだろう!と飯を求めて侵入していく。朝に限界まで食べたハズなのに燃費悪いな。

 ちなみにボリビアは集落レベルの小さな村ではレストランが存在しない。ペルーの意識で「人が住んでりゃ食事はどうにでもなる!」とか思っていると、何処まで走っても食事休憩できないという罠にハマる。

 なのでボリビアでレストランを見かけた時は、多少時間が早かろうが次のチャンスは無いものだと思って突撃することを心がけている。別に食料持ってるけどさ、お昼作るのって面倒だからやりたくないし。

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 10ボリ(約160円)で食べれるのだし

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 はい

 やや遠目には山が連なってる姿が見えるのだが、山々を迂回するよう道路が延びていることを3日もこの道走り続けりゃ確信してる。つまるところ私の敵は風だけだ。

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 道の左右に塩溜まりが増えてきた

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 そういやボリビアではまだ列車見てないな

 その敵である風だが、どうやら午後になると西から吹きつけてくるのがパターンであるようだ。現在の進行方向はひたすら南下しているのでそこまで困窮することはないのだが、よりによって明日から西へと舵を切るんだけどどうすりゃいいのか?

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 ウユニ行かなきゃいい

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 2日続けて120kmオーバーとは珍しいな

 期待してなかったがチャヤパタの町には温水シャワー&Wi-Fi有りの優良物件ホテルがあったので投宿する。ただWi-Fiの使用量とかで5ボリ取られるというセコイ商売してたけど。

 これは単純に愚痴なのだけど、ボリビアでは田舎地域でも外国人だと普通に料金割り増ししてくる輩が多くて腹が立つ。何で同じ町なのにビール1本の値段で2倍も差が出るんだよ。

 釈然としない気持ちを抱えつつ、それでも私はこの国の雰囲気が割と好きである。どんなところが?と問われたら「何につけても適当なところ」・・・とでも答えとこうか。

 2017年11月18日(土) 走行距離124km 累計70784km
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 ボリビア10日目 パタカマヤの町〜ラパスから南南東に約200km オルロの町

 ボリビアという国はイメージでそれこそペルーを超える超アンデス山岳地帯を想像してたのだが、これまで走った道は総じて平坦区域ばかりである。この平坦区域というのが平均4000mに迫る標高ではあるのだが、こんなの上り坂でちょっと息が切れるくらいで大した苦労もない。

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 ベッド2つってことは2人だったら実質半額になるのだろうか?

 別に私は猛烈な坂道だとか巨大な峠を走りたいワケではないが、ペルーを超える厳しさを覚悟してきた身としてこれでは拍子抜けするというか何というか。こんなこと言っといてボリビア後半戦で泣き入らなければ良いのだけど。

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 町抜けるとすぐ高原風景に戻る

 午前中の風が弱い時間帯に距離稼いでおくことが重要と知った国道1号線。特にこの周辺では時間帯で風向きがコロコロ変わったりするため、南下(北上)だから安心ということがない。でも最後まで追い風だけは吹かなかったのは嫌らがらせか何かですか?

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 全体的には下り基調

 下り基調と思うけどさ。実際には3900→4000→3850→4000→3850フィニッシュという行程でして。実質50mしか下りてないワケだが、思った以上に下り坂で楽した気分なのは何故だろう?

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 得する性格かもしれん

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 しかしか

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 びらびら

 やたらハイペースで走ったのは路面状況の良さもあるが、途中の町に一切食堂がなかったからという裏がある。13時にようやく出てきたレストランのある町はスタート地点から約90km。当初はこの町で終了しようかと目論んでたワケだが、はてさてどうするか・・・

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 走ります

 というか前半戦楽すぎて、こんなんじゃ夜中に安眠できやしねぇ。これは半分冗談だけど半分本気の台詞である。なんか知らんが標高高いと睡眠導入悪くなるんだよ私。

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 やたらと竜巻を見かける

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 なんとも形容しがたいモニュメントがオルロの町入口

 かなりの規模を誇る町なのだがそういうのはどうでもよくて、この先の行程考えるとネットに触っておきたい現代っ子。今まで訪れた国の中でもボリビアは群を抜いてWi-Fi普及率が低い国だと思う。

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 やたらモニュメントが多い

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 インセクトパーク

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 というかこの町のモニュメントはセンス良いと思う

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 ワケわからんのもあるが

 とりあえずホステル投宿して買い物出かける。列車のレールが道路中央を通っている地形なのだが、そのレール上にお構いなく市場が広がっている光景は見ている分には非常に楽しい。

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 飯も安くて美味い

 明日以降はあまり大きな町がなさそうで、このタイミングで食料買い込んでおくべきだと思ってたのに市場で飯食ったら満足して帰ってきてしまう私。まぁ人が住んでる地域だし、どうにでもなるよ!と気楽な構えでいこうと思う。

 自転車旅行で素晴らしいのは、入念な下調べを行った上で直前にそれを放棄して、好き勝手な未知のルートを走れる自由さにこそあると思うんだ。それは食料準備しない理由にならないけども。

 2017年11月17日(金) 走行距離125km 累計70660km
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 ストックを利用した2代目スタンドはなかなか優秀なアイテムとして活躍してたのだが、うっかりコロンビアで失くしてしまい、新たなスタンドを準備せざるを得なくなった。

 最初は拾った適当な長さの木の棒を使ってみたが、ゴツゴツしていて竹刀袋からの取り出しがスムーズにいかず却下。この点を反省して新しく作ったのが箒の柄をカットして作ったスタンドである。

 これは長さも調節しており抜群の使いやすさを誇っていたが、ペルーで犬に追いかけられた際に一撃お見舞いしたところ、ボッキリ折れてしまうという惨事があった。木では耐久力に問題があったのだ。

 こうして再び暗礁に乗り上げたスタンド問題であったが、やはりこれを解決したのも箒である。

 というのも箒には木でなく柄がアルミ製のタイプがあったのだ。これならば重量もほとんど加算されず耐久力の向上が期待出来る素晴らしいスタンドになるではないか!

 更に予期せぬ利点でオルトリーブのフロントバッグは蓋の固定をマグネットで行っているのだが、このマグネットにスタンドが引き寄せられるため、走行中でもグラつくことなく、かといって手軽に取り出しもできる隙のないアイテムになった。

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 偶然の産物

 更にスタンドとしての安定性を向上させるため、水道パイプとして使われるT字型の塩化ビニルをカッティングすることで、自転車フレームを支える際にぴったりフィットさせることが可能となった。

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 実は人様の方式を参考にしてカスタマイズした

 これだけの重量級自転車だと、フレームを支えててもフロント荷重が大きすぎて前輪がフラついてしまい、そのまま自転車全体のバランスを崩して倒れる心配があるのだが、これを防ぐために2本目のスタンドを持つかその辺の適当な石等でタイヤを固定させるかは、長期自転車旅行者の間で今も熱い議論が交わされてるとかナントカ。

 既に何度か犬の撃退に活用してひん曲がりかけてたりするのだが、決して折れることのないスタンドとして今後の活躍に期待したい。まぁこんなパイプ安いので簡単に新調できるのだけれども。


<世界半周終了時感想>
 結構折れる。かといって太い棒にすると邪魔だし重たいしで選ぶ選定が難しい。スキーのストックとかならそうそう折れないで良いかと思うのだが、もう1つの用途であるスタンドとして使いにくいのがネック。あとフルパッキンの自転車ではサドル周辺を保持しても、ハンドル側が重たくて首をもたげる形になってしまい結果として全体のバランスを崩して倒れる危険性がある。
 
 理想は棒2本体制なのだろうけども、スタンドにどこまで気を使うかというところで私はそこまでやりたくない。 
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 こればかりはもう定期的に新しいものを調達していくしかないと思っているウェア関係。ラパスで新調したのはパンツ2枚とTシャツ1枚の計3着。

 一時パンツに関しては速乾性の物でなくても良いか!と安物を買ったりもした私だが、比較してみてアウトドア用パンツの良さがよく分かった。パンツはちゃんとした製品を買うべきだ!

 ところで実際にはアンダーウェアであるジオラインシリーズのシャツやパンツだが、日本1周も含めて3年6ヶ月の現時点で初期から使い続けて残っているのは1枚もない。

 速乾性・保温力ともに素晴らしい性能だと思うが、とにかくヘタってくると破れやすいのだ。今回交換対象としたライトウエイトTシャツなんかは背中側にナイフで切り裂かれたかのような大穴が空いてしまい、それでも無理して使い続けていた私。

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 思い起こせば旅行開始時点から持ち続けているTシャツ・パンツ系統の服は友人から貰った律っちゃんTシャツ1枚を残すのみとなってしまい、大変遺憾である。

 ということで今後もちょいちょいここら辺のウェアは新しくなっていくと思うのだが、持ち物一覧で毎回更新するのが面倒なので、これについてはご容赦頂きたい。


 <世界半周終了時感想>

 Tシャツの項にまとめているのでそちらを参照。 
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 ボリビア9日目 ラパスの町〜ラパスから南南東に約90km パタカマヤの町

 出発するのにこれほどテンション低い朝も珍しい。ラパスという町は、すり鉢の形をした最底辺の中央を起点として町が広がっているため、どの方向へ逃げようとしても必ず上り坂を経由しなければならない自転車に優しくない作りをしている。

 上り坂だけならまだしも、首都(ではないのだが)で交通量最悪であるこの町を抜けるのには大層骨が折れるというもの。このままベッドに戻って寝てしまいたいところだが、どうせ明日になっても問題は解消されないので出発である。

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 パチモノ洋服売り場を抜けて

 これは余談なのだが、出発前に朝食作ろうとしたら他の宿泊客がキッチン汚しに汚しまくり、酷い惨状でほっとかれていた。こうした輩に腹を立てるだけ損なワケだが、このイラつきを発散させるのに朝からの上り坂はうってつけだったという事実。

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 ストレスには有酸素運動ですよ

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 ノタノタ走って1時間半で「ふち」まで上がる

 ここまで来て、ようやく「普通の大都市を抜ける走行」へと移行なのがやりきれない。まだ凄まじい交通渋滞と無茶するドライバーにおっかない思いしつつ、どうにか郊外まで行かねば楽しい自転車旅行はやって来ない。

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 平坦になってスピード出す車が多くより怖い

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 片側2車線で良い道だと思うでしょ?

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 工事中の右からも追い抜き車両が来る恐怖の道です

 それでもどうにか30km。左右に見えてた建物がなくなり高原の景色が広がり始める。コレだ!これを待ってたんだ私はよ。

 道も地味に下っているため簡単に速度が乗る快適路。こうした場所に来るとつくづく自転車旅行というのが大都市に向かない旅行形態であることを実感する。その割に訪れた南米の国では全て首都に行ってますが茶壺さん。しつこく訂正するとボリビアの首都はスクレだけども。

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 ペルーも酷かったがボリビア、お前もか

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 そうやって送電線って道路上に通すのか

 ラパスでの滞在長かったから勘違いしそうになるが、ボリビアもまた人口密度が極端に低い国だと思う。いくら4000mを超える標高だとはいえ、地平線まで広がる土地に道路1本だけが延びてる景色を見ていると思わず「ここにラパスの町を作りやがれ!」と言いたくなる。

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 鉱物出た地域にラパスの町を築いた結果の地形らしい

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 どんな国でも国道1号線は立派な道路だ・・・と思う

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 西部の牛看板より絵が柔らかくなった

 クスコ以後続く4000m前後の高原地帯なのだが、私はこの景色が好きである。言ってしまえば地平線まで続く草っ原ではあるのだが、この標高の高さ故か強い青みを帯びた空と眼前に迫る雲、そこに広がる緑の大地は心が沸き立つのを抑えられない。

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 写真弄らずこの色だもの

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 温泉でもあるのかい?

 午後になると横風が吹き付けてくるようになり、高原であるための「遮蔽物がない」という弱点をモロに受けることとなってしまう。

 地味にこの区間は10km以下の頻度で小さな町が出没するのだが、町の規模が直径500mもないため風よけとしての恩恵を受ける時間が少なすぎるでござる。森林限界ポイントなので木々が全く出てこないのも辛いところ。

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 電話とホテルとレストランしかありませんか

 幸いなことに路面状況が素晴らしいためそこまで危険な思いをすることがない。やっぱ路側帯は偉大な存在だと思うのですよ。

 ちょうど100km地点に規模の大きな町があったので終了とする。ボリビアもペルーと同じく安宿の料金が良心的な国なので、泊まれるポイントでは積極的に使っていこうと思ってる。どうせ野宿を続けなければならない区域が多いのだし。

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 ペルーと比べて料理のレベルは流石に落ちた

 それより問題なのがボリビアはビールの値段が高いこと!ロング缶1本でも買おうものなら夕食代以上の料金請求されるのであり、全く飲んべにとって厳しい国である。

 2017年11月16日(木) 走行距離102km 累計70535km
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 実はマルチツールナイフという存在は器用貧乏の極みのようなアイテムで、あらゆることにおいて中途半端な存在であると言える。

 多少本格的に調理をするのであれば包丁を持つべきだし、長期の自転車旅行をするなら工具類はひと揃え積載している。じゃあビールのフタ開けるのはどうすんだ!といえば、そんなものは歯で開ける。

 ワインのコルク開けるにしても野宿でワインボトル購入する機会はそうそうなくて、ホステルであればコルク抜きの1つくらい置いてあるのが常だ。

 つまりマルチツールナイフはそのほとんどの機能が2番煎じで「いざという時の保険」的な要素となっている。ドライバーだってアーレンキーに付属してるこの状況で、しかしマルチツールナイフは1つだけ他の追随を許さない機能がある。

 それがペンチ機能なのであり、何が良いって専門ペンチ1本よりも容積が小さいことが良い。

 もちろん専門工具に比べて使いやすさや圧力の多寡は違うのだろうが、こと自転車のトラブルでペンチが活躍するのは「タイヤはまり込んだ針を引き抜く」というのが圧倒的に多い。地味にこれはペンチ等の工具でないと代替が効かなく、その割にトラブル事例として確率の高い出来事なのだ。

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 割と使い易い一品です

 こうした背景から私は2代目からマルチツールナイフはレザーマンシリーズに代表されるペンチ付きタイプを愛用していたのだが、オーストラリアでもらったマルチツールは使い過ぎてペンチ部分がかみ合わなくなってしまった。よりによって其処が駄目になるか!

 ということでラパスのアウトドアショップを物色していたところ、何故か1つだけ他のツールの半額以下で販売されてる本製品を発見し、小躍りしながら入手した次第である。あっという間に壊れたりしたら店のオヤジにいっぱい喰わされたということか。

 そんなドキドキを抱えつつ、今日も栓抜きとペンチが利用目的の9割であるマルチツールナイフは地味な活躍を続けている。


 <世界半周終了時感想>
 用途の9割が缶切りと瓶の栓抜き、そしてペンチとなっている。海外ではまだまだプルトップ付きの缶詰がないタイプも多いので、缶切りとペンチの2機能が付いてるタイプは必須かな?と思っている。
 その他ではプラス・マイナスドライバーも使うことあるけどさ、自転車関連のボルトって六角レンチを使う方が多くてイマイチ活躍している印象がない。 
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 クッカーという製品は基本的に消費していく類のアイテムではないと思っていた。どれだけ使いまくろうがコゲや汚れは別として、製品そのものに変質はない物であると。

 しかしその考えは甘かった。形あるものいつかは壊れるのが常であり、具体的には取っ手部分のシリコンが剥がれ落ち、蓋のツマミは根元から折れてしまい、挙げ句にアラスカの川に一部の部品を流してしまうことだってある。

 それでも無理して修理や適当な代替部品で凌いできたのだが、そろそろ満身創痍のクッカーに引導を渡してやるべき時期ではないかと思い始めた。思い始めたきっかけは安価なクッカーを発見したからに他ならないが。

 ということでラパスのアウトドアショップで見つけたCOOKINGSET DS-300は、単一メーカーしか販売されておらず他に選びようがなかった品でもある。

 とはいえ数ある種類の中からこのタイプを選んだのは鍋タイプのクッカーが2つあるという条件に合致していたからだ。

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 私もそれなりの回数アウトドア調理をするようになって分かったが、日本人が料理をする場合たとえ海外に出ようが何だろうが「米」を食べたい作りたいのである。

 これを実施する場合、ご飯用の鍋として1つとメインの皿、そして汁物にも鍋が必要となるのであり、私の場合は別にフライパンを持っているのを鑑みても、2つの鍋が絶対必要となってくるのだ。これがなくてはカレーだってまともに準備できやしない。

 蓋に空気孔がないため、米の炊け具合が臭いで判断できないのが辛いところだが、まぁその程度なら慣れが解決してくれるだろうと信じたい。

 以前のクッカーに比べて僅かに大きくなったため、バッグの収納パターンを1からやり直したりもして、私はこれほど完璧なパッキング術を習得していたのか!?とか悦に浸ってる場合じゃない。


 <世界半周終了時感想>
 1つ不服なのが蓋に空気孔がないということで、米とか焚いてると蒸気が蓋を押し上げて逃げようとするため足場が不安定な場所だと蓋の落下危険がある。
 あと蓋のツマミは裏側からボルトで留めてるネジ式なのだが、ツマミ自体がプラ素材できているため簡単にネジ穴が割れてしまったのはどうなのよ。仕方ないので接着剤で固定したのだが、購入後2ヶ月もしないで破損とか先が思いやられるというものだ。 
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 ボリビア7・8日目 ラパスの町

 ワイナポトシそれほど大変じゃなかった!とか豪語したクセに、目を覚ませば両足絶賛筋肉痛。痛くて階段降りるのも難儀する体たらくなのであり、ここは「翌日に筋肉痛が来たからまだ若い」とか意図不明な逃避でお茶を濁そうと思う。

 とりあえず大量の洗濯物を片付けた後は、軋む体を引きずって近所のアウトドアショップへと向かう。そろそろ限界を迎えてきた衣類だとか、ぶっ壊れてるけど無理矢理修理したり他の部品を悪魔合体させて使っているコッヘルだとかを新調するタイミングを狙ってたのだ。

 ここラパスならば南米では珍しく5つも6つも先進的なギアを扱うアウトドアショップが軒を連ねており、私も楽しく商品を選びながらお買い物を楽しむことができるのである。すごいぞラパス!

 まぁ実際には扱ってる商品は統一されたメーカーの物であることが多く、どのお店に行っても大した違いがなかったりとかするのだけども。

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 そもそもラパス初日に下見して目星つけてたし

 あとウェアに関しては、すぐ近くにある泥棒市に掘り出し物が眠っているとの情報あったため、こちらで買い揃えても構わなかったのだけれども。

 残念ながら市場の開催日が木・日曜日らしく、タイミングが合わなかったんだよね。ワイナポトシ登ってる場合じゃなかったか?

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 服は下着2枚とTシャツ1枚を新調

 そのまま宿周辺に固まってる床屋で散髪をお願いする。とにかく1番短いバリカンで頼むとお願いした結果、0.25㎜というハゲというか、もう髪の毛ではなく頭の地肌が見えるレベルに刈り込まれた次第。これで1ヶ月くらいは切らなくて済むかな?

 午後になって中心街にある日本文化会館へと向かう。ここには日本の図書館があるため、ちょっと覗いてみたいと思ってたのだ。

 スタッフの人が日本人で色々ボリビアの話を聞いてるうちに、上階にある日本語学校で旅行の話をすることに。これは現地のボリビアっ子と日本語で会話できるという素晴らしい機会なのであり、1も2もなく了承させてもらった。

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 そんな授業風景

 我々の自転車旅行の話はともかくとして、1週間ほど滞在してボリビアに対する疑問だとか質問を聞くことができるのは嬉しい限り。首都はスクレなのに事実上の首都がラパスと言われてる理由だとかも教えてもらった。

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 不真面目なところでボリビアで流行っているアニメやゲームだとかも聞いてみたり

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 すごく楽しい時間でした

 さて宿へと戻る前に同ビル内にある日本食レストランの「けんちゃん」へ。ワイナポトシ登頂記念に贅沢しようと企てていたのだが、このレストランが月曜休日であるため曜日をズラして今日やってきたのである。コスタリカで日本食レストラン訪ねた時の二の舞にはならないっスよ。

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 想像してたのと違って高級レストランの佇まい

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 メニュー多くて悩んだけど蒲焼丼に

 ボリビアの安食堂5回分の料理を噛み締めるように楽しむ日本食の味。結構自分で作っちゃいるけど、こうした入手の難しいタレや出汁を使った料理は貴重で美味い。

 思わず遅くなってしまったラパスの夜道を歩いて戻り、ラパスでの滞在はもう1日続くのである。


 翌日。何故か滞在続くかというと、図書館で借りた本を返さなくてはならないからだ。正直結構な数の読みたい小説が陳列されていたのだが、これを全て満足するまで読み続けると1週間ではとても足りないので涙を飲んでの1日滞在延長である。筋肉痛が続いててやる気がなかったワケではない。

 午前中はネットと本で時間が過ぎ去り、借りた本を返しに行くついでに携帯するのはパスポート。

 というのもボリビア入国の際に90日の滞在許可をお願いし、係員はアッサリOKしてくれた様子なのだが肝心のパスポートに滞在日数が記載されていない。

 どうも調べるとボリビアではスタンプの横に基本滞在日数の「30日」というスタンプを押してくれるらしく、2ヶ月ならこれが2つ、3ヶ月滞在ならば3つのスタンプが押印されるらしい。

 しかし私のパスポートには日数スタンプが存在しない。これは係員が適当に対応して後で痛い目を見るパターンだと怖くなり、まぁラパスの歩いて行ける範囲に入国管理局あるのだし滞在延長しておこうと寄り道した。

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 手続き速いらしいし

 結果として係員は情報を調べるとかそういうのは一切なく、スタンプを3つ押印して私にパスポートを返してきた。実際には私のボリビア滞在日数が何日だったのかは不明だが、これで出国時にモメることはないと思う。

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 30×3で90日

 一仕事終えたのでそのまま図書館にて読書タイム。幾つか古い書籍は購入することもできるとのことで、2冊ほど未読本をゲットできたことが嬉しい。色々ボリビアについても教えてもらったし、本当にココ来て良かった。

 準備を整え明日出発だと思って見ると、ラパスの町を脱出するのに交通量の多い上り坂が待ち構えてる現実でゲンナリするのが辛いところ。ロープウェイに自転車載せれたら誰もが幸せになれるのに。

 追記:お友達のサイクリストがつい先日、ラパスのロープウェイに自転車乗せていた。 私が聞いたときには「それは無理だ」という回答だったのに。ボリビア人は信用できねぇ。

 2017年11月14日(火) 走行距離0km 累計70433km
 2017年11月15日(水) 走行距離0km 累計70433km
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