チリ51日目 道路脇〜コジャイケから南南西に約190km コクランの町
アウストラル街道20日目。素晴らしき快晴の空。両手を上げてすぐにでも飛び出したい気持ちだが、晴れてるってことは早朝猛烈に寒いということでもある。
物価の高いチリでは基本3食自炊であり、つまり水作業が必要だということが言えるのでして。アウストラル街道で水に困ることはほぼないが、氷点下になろうかという気温で川の水使って食器や洗濯物洗うのは相当キツい。
寒さに震えるというよりも、四肢の末端が痛いという状況。何かしらの作業する時ってのはグローブなんぞ付けてられないため、冬キャンプってのは朝の起きぬけが1番寒いと思う。
昨日の湖とは異なり本日は流れる川の側を走る道。同じような土地の水ではあるけども、ここら辺の水は揃ってエメラルドグリーンの独特な色合いをしてるのが面白い。雪解け水が流れ込んでることが原因とは思うけど、こういう景色を前にすると「空の色が湖に落ちてきたんだよ」みたいな回答をするのが正解。ロマンチストなのです。
遠目に見える山々がほとんど雪化粧するようになると、いよいよパタゴニア深部へと足を踏み入れた感じがして嬉しい。実際のパタゴニア地域って山岳地帯は一部だけで、多くの場所は風が吹きすさぶ大平原地帯なのだけども。このイメージを植え付けたのはアウトドアメーカー「パタゴニア」のロゴがフィッツロイであることが大きいと思う。
それは悪い意味ではなくて、流れる水が現実味を帯びていない色から来る違和感が原因だと感じる。私はそうした景色を写真や映像ではない自分自身の目で見てみたかったので、この景色を本当に嬉しく思っている。
でも地味にアウストラル街道で、チャイテン手前の峠道以外は自転車押して登ったことはない。斜度のキツい坂は短いし、標高の高い峠は緩やかなので案外自走できてしまう。
要するに未舗装路とは言っても路面の状態が良いので、速度を気にしなければ脚力ある人なら自走は難しくない道なのだ。南米におけるもう1つの自転車が走りたがる「宝石の道」と難易度が大きく異なるのはこの点が大きい。
そうした点からアウストラル街道は「自転車で楽しく走る」という点で大変に優れた道だ。まだ走りきってないけどそう断言できるほどに。そりゃ多くのサイクリストが走りたがるワケだよ。
50km走らずでコクランの町に到着し本日終了。アウストラル南部における最大の町とのことで、コペックではないペトロブラスというもう1つのガソスタがあったことが印象深い。
チリのガソスタといったらコペックとシェルの2大巨頭なんだけど、シェルって人口多い地域しか進出しないからね。そこらへんコペックはチリ国内メーカーだけあって、人口過疎区域のガソリン供給を一手に担っているイメージだったので。それだけでもコクランが大きな町だということが分かるな。
入ったキャンプ場は利用客私1人で嬉しかったのに、後から続々と他の客が来てしまい残念。人が多くなると騒がしくなるのが常なので、夕食済ましたら早々にテント内へと移動し就寝。久しぶりに星がよく見える夜だ。
2018年3月24日(土) 走行距離51km 累計76906km

















































































































