自転車ときどき世界1周

2019年03月

 ブラジル30日目 ブレウ ブランコの町~ベレンから南南西に約280km ゴイアネージアの町


 中庭での水がはけ切ってないところを見ると、昨日の雨は相当激しかったのか、はたまた明け方までしつこく降り続いてたのだろうか?寝るときは暑いので扇風機全開にしてるため、相当激しい雨音でもないと外の様子って意外とわからない。


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 屋根も壁も薄い割には


 ともあれ起き抜けに雨が降ってることは稀であり、雨季のアマゾン地域ってもっと無茶苦茶に雨が降り続くものかと思っていたが、このレベルなら十分自転車で旅行することができると言えよう。いやまぁ未舗装路でなければの話だけれど。


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 昨日パンク修理したガソスタ


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 今日はアップダウン緩くて楽だな


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 途中にちょいちょいレストランある集落出てくるし


 こうした人口希薄な地域においてもちゃんとブラジルは一定間隔で食事できる場所が点在しており、しかも自転車旅行者には嬉しいセルフスタイルで量もバッチリ食べれることもあって全然自炊していない。


 何しろこの国入って1ヶ月になるというのに、未だ1度もガソリンバーナーの燃料を補充せずここまで来た程度。オーストラリアとか北米なんかじゃ下手すると1週間で2回は補充していたというのに。楽できて素晴らしい。


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 ブラジルって面白い形の鉄塔が多い


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 ほら良い場所にガソスタ発見


 お昼休憩となったワケだが食べ終えた後でお金支払おうとしたら、同じ席で話ししてたドライバーのオッちゃんが出発時に私の分まで一緒に支払ってくれていた。この3日、昼食で全くお金使ってない。


 何だかな。あんまり嬉々として書くようなことでないと思いスルーしてたが、これとは別件で3日続けて現金も頂いてるんだよね私。人様から応援してもらい、向こうの好意で色々してくれるのは本当に嬉しいことで、そうした気持ちを断るのもそれはそれで失礼かなと、基本受け取るようにしてるけどさ。


 何だろな、私は本当に自転車で旅行することが楽しいからやってるだけで、そんな「頑張って」とか「応援してる」と言ってもらえるような素晴らしいことしてないんですよ。だからそんなに良くしてもらうとどことなく「申し訳ない」という気持ちになってしまうというのがあって。


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 どうしたもんかな


 とにかく思うことは私のことを良く思って応援してくれた人たちに対し、恥ずかしいマネするような旅行はできないな・・・ということ。


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 とりあえずT字路に到着


 ここから進路を北に取ればブラジルゴールとなるベレンまではおよそ300km。遅くとも4日で到着する距離であり、そんな道を私は南へ向かう。


 ボリビアやブラジルのアマゾン未舗装路をバスやフェリーでワープした関係で、思った以上に移動ペースが早くなったためフライトまでにまだ余裕ができたのだ。ということで走れなくてフラストレーション溜まった分をブラジル寄り道することで楽しもうかと思う。


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 まぁ今日はT字路から3kmの町で終了したけど


 ということで明日からはブラジル寄り道編。どのくらい寄り道するのかという点だが、まぁ1000kmくらい走れば良いんじゃないの?とか思ってる。それもう「寄り道」という範囲を超えてるよ!


 2019年3月23日(土) 走行距離65km 累計90172km

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 ブラジル29日目 トゥクルイの町~ベレンから南南西に約290km ブレウ ブランコの町


 この前教えて貰ったことではあるのだが、ここトゥクルイという町はすぐ側を流れるトカンティンス川におけるダム湖の前線基地として栄えている町とのこと。


 イグアスの滝北部に位置するパラグアイとの国境にあるイタイプダム及び先日通過したベロ モンテのダムに次ぐブラジル第3位の規模を誇るのが、その名もトゥクルイダムである。


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 興味ないってか?


 だがこのダム湖の面白いところが「関となる部分が一般道路となっており車両が通行できる」という点である。私はそれほどダムに興味が沸かない人ではあるが、間近で水が放水されてるすぐ脇の道を自転車で走れるという話を聞いて是非ともここに行ってみたいと思ったのだ。


 ということでトゥクルイの町から昨日走った道を逆走し、私はダム湖の橋を目指して進む。まぁ途中で同じ道10kmも走るの面白くないからと住宅地の中を縫うようにして走ってみたりしたのだが、案の定迷って大変な目にあった。


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 何やってんだか


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 それはさておきダム湖脇へ


 思ってる以上に湖面が近いというか、貯水率という数字であれば限りなく100%に近い数字を示しそうなほど間近に寄れる湖であり、一見するとアマゾンよくある馬鹿デカイだけの川にすら思える姿。


 しかしその反対側は巨大なコンクリートがそびえ立っており、発電施設か何かの音が水の流れる轟音とともに響き渡る世界。ちなみにブラジルはその電力の6割以上を水力発電で賄っている国であり、環境破壊云々はともかくとしてこのトゥクルイダムもブラジルのインフラを支える非常に重要な施設ということは確か。


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 1度下まで下ろされて再び登らせる酷い道でした


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 反対側が見えないんだよね


 川を渡り切ってようやくその放水してる全貌を拝むことができたのだが、まぁとにかく派手派手しいというべきか。標高にしたら50mにも満たない土地だが、ダムってどんな場所でも作ってしまうのだなぁとか割と否定的なことを思ってしまうのは、やっぱり私がダムという存在をそれほど良しと思ってないからなんだろな。


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 すごいとも思うのだけど


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 やっぱり人工的に作った自然の景観ってのはさ


 それでもとにかく満足したし、そのまま走ることで先へと進めるのは有難い。川を越えた先にあるブレウ ブランコの町でお昼休憩にしようとレストラン前で自転車止めるとバイクの人から「今朝トゥクルイでお前の姿みたよ!」と声かけられる。


 そんでそのまま「昼飯食べるんだろ?じゃあ俺が料金出してやるよ」となるのは何かがオカシイ気がするのだが、ブラジルではやたら初対面の人からこうして食事代出してもらうことが多く、やもすると案外よくある出来事なのでは?とか勘違いしそうになってしまう。


 お陰様でお昼を頂き午後の走行を始めたまでは良かったが、今日は朝から天気が悪くていつ雨が降ってきても不思議でない空である。


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 そんな時に限ってパンク


 とりあえずチューブ引っ張り出して修理作業をしてる最中にポツポツと雨が降り始める。これヤバイ奴だ!と危険を察知、スコールとなる前に大急ぎで荷物をまとめてとりあえず500mほど手前にあったガソスタまで移動しなくては!


 これだけアマゾン地域を走っていれば降り始めの時点で凄まじい雨となるか否かは分かるもので、私の迅速な判断によってガソスタへと逃げ込んだ時には、なんとか全身ずぶ濡れの状態で済ますことができたのだと言えよう。フルパッキンの自転車じゃ無理だったわ。


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 シャレにならないほど降ってる


 引き続きパンクの修理作業をする私。ガソスタだと水もバケツもあるし、暇な他のお客が修理を手伝ってくれるため作業捗るのが良い。実際には色々な質問に受け答えしながらの作業となるため無茶苦茶遅かったりするけれど。


 15時前には雨降り止んだが道路ぐちょぐちょだし無理して進まない方が良いと判断。そのままUターンして昼休みしたブレウ ブランコの町の町まで戻り投宿する。


 早くに宿入ったので、破れては継接ぎして使っていたズボンを良い加減買い換えようと買い物へ。衣類に関して超がつくほど興味がないためスルーしがちだが、南米の国ではどんな町でも服は安くて同じような製品が大量に売られているため買い物するのに困ることはない。


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 というか宿の目の前が服屋通り


 適当に1着購入した後は昨日達成した9万km記念にワインとケーキを買って細やかにお祝いする。1度くらいブラジルでもワイン飲んでおきたいと思ってたので、ちょうど良い機会だったな。


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 ものすごい甘かったけど


 買い物と夕食の最中にそれぞれスコールと本日計3度の大雨が降ったのであり、いや本当無理して先へ進まなくて良かったな。状況を把握して危機を回避する能力に長けてます私。まぁ運なのだけど。


 2019年3月22日(金) 走行距離35km 累計90107km

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 ブラジル28日目 ノボ デパルティメントの町~ベレンから南南西に約290km トゥクルイの町


 エアコン効いてて素晴らしい部屋なのだが、個人的に評価したいのは「室内に蚊がいない」という点だったりする。普段泊まってる宿だと蚊とゴキブリの巣窟だったりするため、なかなか気持ちよく眠れないのです神経質なものでして。


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 本当にグスタボたちに感謝だわ


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 腹一杯までチャージしとく朝食


 というのもここノボ デパルティメントからはとトゥクルイの町とに向かう2つのルートがあるのだが、そのどちらもが未舗装路だったりする。特に私が進むトゥクルイ方面は地図で確認する限り、町まで一切商店等の建物が見られないのであり下手すりゃお昼休憩すらできるか怪しい道。


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 とにかく出発してみましょうか


 なお町を抜けた直後に累計90000kmに到達した。サイコンの積算距離設定で5桁の数字が入力できなかったので見た目にも面白くないし、そもそもここまで数字重ねると大して嬉しくはないのだけども。流石に10万kmの大台到達したら感慨湧くのかもしれないけど。


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 あ、5桁目に入るんだ


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 未舗装路入った直後の場所


 昨夜は思っていたより雨が長時間降り続けていたようで、朝の時点で道路も濡れていたし水たまりも残ってた。ということは、アスファルトよりも水はけの悪い未舗装路での走行はどうなることかと心配してたのだけれども、まぁいつぞやの自転車が泥濘ハマって動かない・・・みたいな道ではなかったので良し。


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 全然許容範囲ですよ


 ただこの道割と交通量が多く、私を抜いてくトラックが地面の穴にタイヤ突っ込み思い切り泥水ぶっかけられる不運がありまして。乾きかけてたTシャツは一発で泥だらけになってしまい、もっかい洗濯やり直しだよまったく。


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 すぐ近くが川だからかアップダウンも小さい


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 なんだよ普通にレストランあるじゃん!


 とりあえず小休止しようと自転車停めたのだが、ドライバーのオッちゃんたちから質問攻めにされ、あれよあれよという間にレストランでお昼頂いてた私。私も馴染みのお店に入るなり「彼の料金は自分に入れといて」みたいな格好良い台詞を言ってみたい。


 正直60km程の未舗装路を走りきるのに2日かかる計算で食材と水を積載してきたのだが。お昼の時点で半分を走破してこれなら余裕だわと安心したのは良いけどさ。食堂あるし水も簡単に補給できるしでむしろ荷物が全く軽くならない方が問題なレベル。


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 分かんないもんだ


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 終盤に200mくらいの峠を登り


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 奥に見える川が未舗装路の終わり


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 アスファルト入りまーす


 先に進むのであればこの川右岸へと渡るのだが、先にも言ったトゥクルイの町へ10kmほど寄り道をする私。というのも先日応急処置したペダルは限界が来る前に新しいのと交換しないと保たないのであり、実際今日もガタが来てる感じの踏み心地で気が気でなかったので。


 そこそこ規模の大きなトゥクルイの町は、ちゃんと下調べして先進的な自転車ショップがあることを確認済みなのである。抜かりなくスマホ地図にマーキングもしておいたのだが、GoogleMapの表示位置そのものが間違ってるとか予想外だった。


 結局先に宿へと投宿し、お店のHPから住所を調べて地図に打ち込むという無駄作業。まぁこういうことはよくある。


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 店員やたら多かったお店で


 首尾よくペダルを購入し、取り付け作業してる最中に作業場なのを良いことに汚れていたロシナンテ号の掃除を行う。そうした作業をしていると、お店のオーナーから「良かったらコレ使いなよ」とテールライト頂いたのを皮切りに・・・


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 サイクルジャージ・ベル・ブレーキシュー・オイルと全てプレゼント


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 しかも取り付けまでしてもらった
 

 いやこれどう考えてもペダルよりお高いじゃないですか。ブラジル入ってこのかたロクにポルトガル語もできない私に対し、どうして皆さんこんなにも親切にしてくれるのか。


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 私は彼らに何も返せてないよ


 宿に戻って1本折れてたスポークを交換し、ようやく一通り作業的なことは終了した。思いもかけず今日は上手く事が運んだのであり、やっぱりこれは90000kmの記念における相乗効果というやつなのか?


 2019年3月21日(木) 走行距離74km 累計90072km

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 ブラジル27日目 マラカジャーの町~ベレンから南南西に約350km ノボ デパルティメントの町


 両足の筋肉痛が・・・とか思いながら目を覚ますのは走行厳しい土地を走ってる証左。正直ブラジルという国はそれほど高い山があるワケでもなく平坦路で快走できる国だと思い込んでた節があり、まさか連日これほど困窮する道を走ることになろうとは思いもしなかった。


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 走ってみないと分からないことだらけ


 久しぶりに朝食のない宿であったため、タクシー乗り場の脇で営業していた屋台にて朝ごはん。朝食無いならチェックインの時に教えてくれれば自炊でも何でもするのだが、ここの宿は後になってから料金誤魔化してきたり「Wi-Fiある」とかホラ吹いたりイメージ悪かったので早々に立ち去りたかったので。


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 ブラジル人誰もが良い人ではないわな


 筋肉疲労的なピークとも言える状況で、しかしこの道は相変わらず小規模なアップダウンばかりが続くのな。景色的な変化が少ない上に、無茶苦茶に疲れる道とあって私としても「そろそろ別の道を走りたい」と思わずにはいられない。


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 それでも今日はやや楽だった


 その理由の大半は、本日午前中のみで走行を切り上げたからであるのだが。というのもプラカスで車に乗せてもらったグスタボとチームの皆さんが、私と別れた後でここノボ デパルティメントの町で1泊しており「茶壺がこの町に来たら写真のホテルを探してみて。宿泊料金は支払っておいたから!」という暖かいメッセージを送ってくれたため。


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 ガソスタの看板に「ようこそ」言われてもなぁ


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 そのホテル前


 お陰様で冷房効いた素晴らしい部屋にて休ませてもらえた私。本当に何から何まで良くしてもらって感謝に堪えないよ。


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 一休みした後でちょっと町中歩いてみたり


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 普通のスーパーでもこの日系食材の豊富さ


 でもブラジルはレストランの飯が美味くて量が多いため、ほとんど自炊しないままここまで来てるのであり、あんまり食材購入とかしてなかったりする。生モノは気温と湿度が高くてすぐ痛んでしまう環境だし、もう飛行機に乗ることを鑑みてガソリンストーブは掃除して乾燥させるのも良いかもしれないとか思いつつ。


 というのもガソリンストーブは飛行機に乗る際、少しでも臭いが残っていると危険物とされて没収されてしまうため、基本的にはボトルを洗浄後10日ほど乾燥させるよう言われたことがありまして。


 しかしフライトまで暫く期間あるのにストーブ使用不能にするのもどうだろうか?・・・みたいな気持ちで揺れております茶壺さん。ちなみにフライトする都市は表題にも記載しているベレンの町。あと何日くらいで到着できるかな。


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 夕食もホテルで作ってもらった


 2019年3月20日(水) 走行距離37km 累計89998km

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 ブラジル26日目 パカジャの町~ベレンから南南西に約360km マラカジャーの町


 もうなんか宿の部屋に蚊がいることが当たり前になってしまって怖い。それも1~2匹ではなく大量に飛翔してるのが常で、とりあえずチェックインして部屋に入ると蚊取り線香焚いてから外出するのが最近のパターン。


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 それでも刺されること多い


 もう最近はアマゾン地域といっても木々が鬱蒼と生い茂ってるというより、牛などが放牧されてる広大な牧場の方が多い印象。そんな景色は道路の周辺のみかもしれないが、走っている分にはジャングルばかりという感じはしなくなった。


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 といってもこんな川だけど


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 相当伐採してるんだろな


 昨日の終盤戦は酷い斜度の連続した坂道だと思っていたが、その時はペダルが壊れかけてたため力を入れて漕げないが故に厳しい坂道となっているのだと思ってた。いやいや、そんなの関係なくアホみたいにキツい道でしたよ。


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 しかも所々で未舗装になるし


 1つ1つの峠は大きいのでも標高200mを超えないサイズなんだけどな。この道路をGoogleMapとかでルートの標高調べると、小さな突起が無数に並ぶ剣山みたいな形をしていて実に痛々しい。どうにかならんのか。


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 毎回川を渡るのに坂下るのが困り物なんだよな


 11時半の時点で30kmも走れなかったけど、もうやってらんないとお昼休憩。こんな道こそ大量にエネルギーを補給しておかねばダメだと思うのです茶壺さんは。


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 ワンプレートじゃないと見た目が良いよね


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 午後になって天気は抜群に


 ただまぁ日差しが強すぎる地域において、晴れた日の太陽光は諸手を挙げて迎えるような存在ではないけども。それこそ平坦路を快走してる最中ならば別に日差しが強くてもそこまで困ることはないのだけれど、時速10kmも出せない上り坂を全力出して登ってる最中とかだと話が違う。


 今日も2回ほど身体に熱が溜まりすぎて倒れるんじゃないかと思うレベルだった。こうした遊びをやってると熱中症とか気にして水分補給や休憩なり気を使ってるつもりなのだが、水分補給したくても水がない、休みたくても日陰もない・・・とか当たり前の土地なので。


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 自転車で走ることは想定してない道なのかね


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 ようやく一息つけたの図


 アルタミラの町以降、1日で7~80km程度しか走ってない日が続いてるのだが、それでも両足パンパンで限界ギリギリの状態に。流石に私の体力が落ちたというよりは「ちょっとこの道がオカシイ」という結論に持っていきたいと思うのだけど、案外20代の時ならこのコンディションでも毎日100kmとか走ってたのだろうか?


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 疲れ果てたのでマラカジャーで終了


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 宿に入ったと同時にスコール始まり間一髪


 珍しくWi-Fiのない宿だったため、ビール飲んで夕食済ませたらやることなくなり早い時間に就寝となる。このところ無駄にYou Tube見まくって0時過ぎてから寝ることが多かったのであり、そんなことやってりゃ疲れますよアホですか?


 2019年3月19日(火) 走行距離74km 累計89961km

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 ブラジル25日目 アナプの町~ベレンから南西に約360km パカジャの町


 凄まじい音を立て鳴らす扇風機の元であったが、まぁ普通に眠れはした。これが今まで南米を旅行し人様の迷惑を顧みない大音量で音楽流しまくられたことによる耐性が付いた結果だとしたら実に笑えない。


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 というか扇風機くらいマトモなの買って


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 昨日と違ってお店も営業してる月曜日の朝


 そういえばブラジルのフリー朝食には割とスポンジケーキが出るのだが、この甘いケーキに合わせて飲み物が甘いコーヒーというのは実にもったいないと思うのだが。甘い物食べるのならば、なおのことコーヒーは無糖であるべきだと思う茶壺さんだけど、自分でコーヒー淹れるまではしないものぐさ太郎。


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 まだまだ馬車が現役の世界


 とはいえ「自転車で走る」という店にのみ着目すれば、糖分の多量摂取はむしろ好都合。路面状態が良くなった今、最も注意しなくてはならないことなんて水分とエネルギーの確保ですよ、ということでもっと食べたい朝ごはん。


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 こんなヤバイ奴泳いでるんか


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 昨日日本と関係あるかと思われたお店は


 別段普通のレストランでしたが。だがブラジルという国はその普通のお店にFreeWi-Fiあるわ、冷水器で水が補給できるわと至れり尽くせりな対応してくれるのがありがたい。昨日ここまで走っても良かったな、とか思うほどには設備が整いすぎてて自転車旅行者が大挙して押し寄せて来ないか心配になるな。


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 誰も走ってないけど


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 そこ道じゃないですよー


 やや早めのタイミングでお昼休みとしたのは、この先パカジャの町まで補給できる場所があるか怪しかったため。今までこの道走った経験上、地図的には何もない場所でも何かしらレストランなりお店があると思うが念のため。


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 食べれる時に食べましょう


 午後になって一段と激しくなるアップダウン。1つ1つの坂は精々2~30m程度と小規模だけどさ、これが50回続けば累計獲得標高だって半端なく増えるワケですよ。実際今日のルートは合計1000m以上アップしていたようで、ちっとも楽になる兆しがない。


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 というか吐きそうなレベル


 しかし普通に走れるならばまだ良かった。坂の途中で左のペダルからパキン!と小気味の良い音がしたと思ったら、マトモにペダルが回らなくなる不具合発生である。


 以前もアメリカで似たような症状発生したことがあり、その時にはペダル内部の部品が割れて交換を余儀なくされた。思えばその時に交換したペダルを使い続けているのであり、かれこれ3万km以上酷使してるとすれば駄目になってもオカシクない。


 一漕ぎするごとにペキペキ嫌な音がするものの、ここで立ち止まるワケにはいかないし、何よりペダルを付け外しするレンチはボリビアで盗まれているため工具がない。何が何でもパカジャの町まで辿り着かなければならないのだ。


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 なのに雨降られて休憩中


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 そして最後の5kmでしっかり濡らされた


 疲れたし濡れまくったけどとにかく自転車店だ。思ってたよりパカジャの町は大きいし、自転車関連のお店1つくらいはあるだろうと適当に探したり人に聞いて回ったり。


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 1つ目のお店は駄目だったけど


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 バイク修理店は山ほどあるのにな


 なんとか2店目でペダルを見てくれることに。内部を確認してみるも特に部品が破損したワケではないようだが、ベアリングを交換してもやはり何処か不調を感じる。それでもとりあえず応急処置で異音は無くなったしちゃんと回転するようになったので、次の大きな町で交換することにしましょうか。


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 なお修理代金は「良いってことよ」と受け取ってもらえず


 やたらと疲れた道だったが、素晴らしいことに明日はコレに輪をかけて酷いアップダウンがお出ましするらしい。もういっそ自走不可能だったらバスでワープするのもやぶさかではないのにとか思いつつ、明日も自転車で走れるよ楽しいなぁ。


 2019年3月18日(月) 走行距離84km 累計89887km

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 ブラジル24日目 ベロ モンテの町~ベレンから南西に約380km アナプの町


 窓が無い部屋だったので、目を覚ましても朝なのか分かりかねるタイプの宿。大抵の場合は目覚ましがなる直前に目が覚めるタイプなので問題にならないと思っていたが、最近読んだ本によると「それは寝てる間もリラックスしてないだけ」とのことらしい。どうしたもんやら。


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 シャワー室がガラス戸なのなんかエロい


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 朝の気温低いうちに距離稼いでおきたいところ


 やっぱりうねうね小規模なアップダウンが連続する道ではあるが、それでもここ最近では1番大人しいと思える規模と斜度。気楽な走行とまではいかないが、それでも走ってる最中に色々なことを考えたり音楽に合わせ声出して歌い出したりする余裕はある。


 こうした余計なことが一切できないレベルの道ってのは、もう本当に修行みたいな感じで黙々とペダル回しているからね。果たしてそれは楽しいのか?と問われると「その瞬間はとにかく苦しい」という回答しか出来ないわな。


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 まぁ今日の道が楽しいかっていうと「暑い」と答えるけども


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 大したことない言ってもこのレベルの坂が茶飯事で出てくる


 やっぱりこの道を自転車で走る物好きは少ないのだろうか、ブラジルでも特に多くの車がクラックション鳴らして応援してくる印象だ。自転車邪魔だ!と鳴らしているのを勘違いしてるだけ・・・というのは流石に無いと思いますよブラジルでは。


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 クラクション鳴らさない系の国です


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 橋も木製じゃないタイプに変わったか


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 どことなく日本を想起させるレストラン


 日曜日ということでお昼をちゃんと食べれるか心配してたが、無事に屋台で食事に有り付くこともできたし万々歳というところ。屋台のオバちゃんが親切で色々世話焼いてくれるのであり、恰幅の良さも相まって実家のお袋思い出すな。


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 今日はやや短めで終了とす


 距離短い関係で時間的余裕があったこともあり、町の宿を逐一訪問して料金確認してから投宿する・・・という昔ながらの方法で宿探しした私。そんな無駄の多い方法でなくても・・・とか思われるのは海外自転車旅行を知らない人の意見。


 基本的にブラジルのこの規模の町は、ネットで下調べしたところで宿情報どころか町の情報すらマトモに出てこないのがオチ。そりゃあポルトガル語で調べれば色々分かることがあるかもしれんが、それを一々翻訳して調べていくより直接出向いた方がずっと早いし労力も少ないというものだ。


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 そのうち勘も良くなってくる


 ということで「もっと安い宿がありそうな気がする」としつこく宿探して最安値の場所見つけ「日曜だけどあそこならビール売ってそう」と営業してる店を発見しご満悦の私。これはまごうことなき私の能力に対する自慢である。惜しむらくは、人生において何の役にも立たない能力であるということか。

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 自転車乗りで酒飲みにのみ必要な力 


 2019年3月17日(日) 走行距離73km 累計89803km

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 ブラジル23日目 アルタミラの町~ベレンから西南西に約410km ベロ モンテの町


 多分ブラジル最初で最後であろう三つ星ホテルの寝心地はもう素晴らしいの一言で、流石にテント&マットとは雲泥の差だが、安宿ベッドとイマイチ違いの分からない私は残念なタイプ。


 それより分かりやすいのが朝食の内容なのであり、朝から目移りするほどメニューが選び放題ときたもんだ。今日1番の本気を出したのは、間違いなくこの朝食の最中だったと後になって思う。少なくとも自転車乗ってる瞬間では無かった。


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 食べます食べます


 8時前には皆さん本日の目的地であるノボ デパルティメントの町まで移動すべく車に乗り込み始める。これは私の進行ルートでもあるため「そこまで一緒に乗っていくかい?」と昨日聞かれたのだが、「ありがとう、でもこの道を自転車で走りたいんだ」と車に乗せてもらい楽してきた者とは思えない、格好つけた台詞を吐いて辞退した私。


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 本当にお世話になりました


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 その1時間後には私も準備して出発する


 ちなみにチェックアウトの際、チラリとカウンターの料金表から宿泊料金が見えたのだが、普段使ってる宿のだいたい5日分くらいだった。正直、見ないほうが心の平静を保てたとは思う。


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 まずはアルタミラの町を脱出だな


 しかし下手するとサンタレンより規模の大きな町ではないか?と思ってしまうほど大都会のアルタミラ。とにかく町中央を東西に横切っている中央道路へ入ってしまおうと自転車走らせたのだが、アッサリ通り過ぎてしまったようで迷ってしまう。


 結局GPSの力を借りてようやく町を抜けることができたのだけど、これは大都会にあるまじき中央道のへっぽこ具合が悪いのであり、私じゃなくとも初見の人間は道を見失うと思う。茶壺さんは悪くないよ!


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 どう見たって裏路地じゃねーか


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 シングー川という名前らしい


 未明の時間帯には雨が降っていた本日だが、出発時には雨も止み路面も乾いた状態になっていた。これは大変よろしいことではあるけどさ、雨降った後の猛烈な湿気で早くも全身汗まみれになってしまうのは避けられない。


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 なかなか良い面構えしてる


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 せめてアップダウン無かったらなぁ


 10km手前から1km毎に残り距離を看板でアピールしてきたガソスタにてお昼休憩。土曜日でも小さな町だと食堂閉まっていることも多いブラジルにおいて、休日でも営業してくれるガソスタレストランは非常に心強い。


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 しかも冷水が飲み放題と素晴らしいガソスタ


 ちなみにブラジルでは都市部のメルカドでもない限り、基本的にトイレが無料だわトイレットペーパーが常設されているわと非常にレベルの高い国である。南米のトイレってのは便座が付いてたらハイクオリティという世界なので、ブラジル入ってからのカルチャーショック凄かった。


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 午後になっても好天続くとは素晴らしい


 さて、アマゾン川本流からはやや離れつつもアマゾン地域の一角であるこの地域。実はアマゾン川の支流となる川による巨大なダムが複数に渡って造られている場所であり、電力の6割以上を水力発電によってまかなっているブラジルという国における、発電施設の心臓部と呼べる土地だったりする。


 そうしたダムの中で最大の規模を誇るのがベロモンテというダムであり、遠目からでも巨大な姿が良く見える凄まじい大きさのダムがお目見えである。


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 ブラジル森林破壊の筆頭なんだろな


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 私がその良し悪しを語ることはしないけど


 折角なのでダム湖の見学出来ないものかと入口に向かってみたのだが、どうやら事前にネットか電話で申し込みをする必要があるのだそう。ちなみに入場ゲートの警備員がこの旨を教えてくれたのだが、ポルトガル語分からない私に対して根絶丁寧におしえてくれたのであり、こういう対応1つとってもブラジルの人ってのは親切だと思うし愛想が良くて話しかけやすい。


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 南米各国は見習って欲しい


 ダムの職員家族が駐在する完璧に区画整備された同名ベロモンテの町を通り過ぎると出てくるは、アルタミラから流れてきたシングー川。ここでシングー川越えると道路と川、お互い別々の方向へと別れて行くことになるのだが、その川を越えるための橋がここにはない。


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 久しぶりの渡し舟で川越えだ


 料金表示見るとバイクですら結構な金額徴収してくる船だったが、自転車は無料なので何の文句もございません。むしろエンジンなんかに頼ってる乗り物からはキッチリ徴収すればいいのだ!とか言っておく。昨日車に乗せてもらった者の台詞とは思えんな。


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 意外とたくさん乗り込んだな


 対岸へと渡ったところにある小さな集落もまたベロモンテの町。時間も遅くなったので、村唯一の宿にて宿泊しようとしたのだが、理由もよく分からないまま1時間ほど待たされたのであり、その間ずっとやきもきしてましたよ私。


 これで「やっぱり泊まれない」なんてことになった日にゃあ、とりあえず野宿できそうな場所まで移動しなくてはならない関係上、ビールだって飲めやしない。こういうことがあると言葉が上手く通じないことに対するストレスを感じるな。なまじスペイン語で中途半端に意思疎通できるから余計に。


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 結局日没前には投宿できた


 2019年3月16日(土) 走行距離73km 累計89730km

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 ブラジル21・22日目 プラカスの町~ベレンから西南西に約460km アルタミラの町


 昨夜からちょっと気になってたのだが、なんか右肩が痛い。ほぼ間違いなく一昨日コケた時の打撲が原因だと思うのだが、こういう時間差で痛みが出てくるパターンの場合、私は全力で気にしないフリして放っておくタイプの人だ。


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 無視して出発準備する


 ブラジルのホテルでは珍しくフリーで朝食のない宿であったため、パンとコーヒーという「エネルギー的に大丈夫なの?」とか心配してしまうメニューで済ませてしまう。痛みはともかく食事をうっちゃるとロクなことにならないモノだが、んなもん知ったことか。


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 というのもアスファルトだから


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 アルファルト・・・だよね?


 一応昨日「ウルアラの町から先は未舗装路だよ」と教えてもらった私。この言い方からして現在地であるプラカスから100km先のウルアラまでは当然アスファルトが続いてるのだと思い込んでいたのでして。


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 もうね、絶望だよ


 一角の希望を胸にして対向車のドライバーに「この未舗装路ってずっと続くのかな?」と確認してみたら「そうだね!100km以上ずっと未舗装路だよ」という、予想してたけど聞きたくなかった言葉が発せられる。


 もうこの事実を知った時点であの泥ぐちゃ道をこれ以上走るのは止めるべきだと判断。しんどいだけでも嫌なのに、これ以上コケて怪我したり自転車壊れたりするのは勘弁願いたい。そういえば右肩痛かったのであり、私の身体も「無理すんな」と警告をしていたのだきっと。・・・とまぁ、放っておいたクセによく言う。


 しかもドライバーのオッちゃんが次に言ってくれた台詞は「プラカスに戻るのなら乗せて行ってあげるよ」なのであり、もう私はこれ幸いとばかりに自転車荷台に乗せてもらってUターンしちゃったね。


 あっという間にプラカスの町へと戻った約5分間。その間にオッちゃんと仲良くなり「明日、仕事でアルタミラの町まで行くから一緒に乗せて行ってやるよ!」と約束していたのであり、いやもう何というかブラジル人って本当親切すぎてヤバい。


 2時間前にチェックアウトした宿へと逆戻りし、そのまま同じ部屋へとチェックイン。戻ってきた理由を身体のせいにしている手前、ちょっとくらい安静にしとくか・・・と横になったらそのまま寝てしもうた。そんで夕方起きて夜また寝た。



 翌日。「9時に迎えに行くよ」と言われたので、一応8時半には準備を終えて宿の前に待機することとしたのだが、まさかその5分後に車が来ようとは私も予想だにしなかった。というか南米で約束時刻より前に来る人って存在したんだ。


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 すごく失礼なこと言ってるな


 自転車と荷物一式乗せてもらい、このまま一気に250kmほど先のアルタミラへ向かうのかと思っていたが、20kmほど進んだところで道路脇にある小さな家にて停車する車。


 実はオッちゃんことグスタボはこの地域の動物生態調査の仕事をしており、調査先であるこのポイントで仕事が終了しチームの引き揚げに私を同乗させてくれたということだったらしい。


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 というのを現地着いてから知った


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 仕事内容も後ろで見てて理解した


 そして暇なので撤収作業をお手伝いしたりとかしてるつもりが、気づいた時にはビール飲んでいたのでありしかも暑いからと4本5本とやりたい放題。だって「ビール飲みなよ」って渡されたら断れないじゃん?


 チームの人たち合計8人、計4台の車両に加えて2台のトレーラーを牽引してアルタミラの町まで移動開始したのは11時半。はりきっていきましょー、私は何もしないけれど。と、酔っ払いが申しております。


 案の定、お尻が痛くなるガタガタの道なのであり、途中ウルアラーの町で昼食休憩を入れたとはいえ総計154kmの未舗装路を走りきるのに5時間というのは相当酷い道だったことがよく分かる。


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 なおブラジル国内で最大のカカオ産地地域らしい


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 チョコレートショップに寄ったり


 このカカオショップがメディシランディアという町にあったのだが、この町へと突入するちょっと手前からアスファルトが復活した。つまり何ならメディシランディアの町で下車しても良かったといえるワケだが、流石に私もそこまで空気読まない真似はしない。


 そんなワケでアルタミラの町へと到着し「俺たち予約してるホテルに泊まるけど、折角だから一緒に泊まれよ」とホテル代出してもらってる私。というかビールもそうだが昼食もチョコレート店でもお金出してもらってるのであり、ヒッチハイクで乗せてもらってる身の上でさ、こんなんでいいのか私?


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 みんなで夕食行く場所がファストフード店ってのがブラジルらしい


 南米を旅行するにおいてブラジルという国は自転車だとルート的にも行きにくいし治安も良い話を聞かないしで、走ろうかどうか悩んでいたこともあったのだが。もし今南米を走ろうというサイクリストがいたら、きっと私はブラジルを猛烈にプッシュするのだろうな。


 2019年3月14日(木) 走行距離10km 累計89656km

 2019年3月15日(金) 走行距離 1km 累計89657km

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 ブラジル20日目 オウロ ベルデの町~マナウスから東に約650km プラカスの町


 夢の中に出てきた車が右車線を走っていたことに、朝になって目を覚ましてから気づき「でも日本の風景だったよな・・・」とか思いつつ。自分で思っているより私は海外の慣習に染まりつつあるのかもしれない。


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 たかだか4年ちょっとなのに


 昨夜から雨は降っていないが今日も厳しい走行が予想される道。とりあえず朝からしっかりエネルギーだけは詰め込んで、気合い入れて出発準備。出発前、屋台のオッちゃんに昨日のお礼いったら「途中で食べなさい」とパンを頂いた。何から何までありがとうございます。


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 まだヌメってる場所も多い地面


 それでも60kmほど先にあるプラカスという町はアスファルト舗装されているとのことらしく。とにかくそこまで辿り着ければどうにかなるでしょ・・・という表現なのは、現在の手持ち金が15ヘアウ(約430円)しかないことに昨日気付いたから。


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 お金降ろさないと洒落にならない


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 ブラジルは好きでこのタイプの橋を作ってるとみた


 こうした川を越えると大概その後は上り坂へと変わるのだが、いよいよをもってこの道の本気というかフルパッキンの自転車ではどうにもならないレベルの坂となってしまい、全力で押して進む羽目に。


 急斜度なだけならまだ良いのだがそうした道というのは車両に取っても鬼門らしく、ふと前方に見える峠を眺めていると手前に大型トラックが列をなしているのが伺える。


 おそらく雨でぬかるんだ状態の地面と急斜度の坂とで車両が登りきることが出来ず、立ち往生しているらしい。元からそんな場所なのか、そうした車両が多いことが原因で地面が掘り返された結果なのか、ともかくその上り坂周辺は地獄の泥地帯。


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 乗るどころか押しても前に進まない


 いつぞやのボリビアみたく、タイヤにこびりついた泥がそのまま各パーツへと流され入り込んでしまい最終的には目詰まりを起こして動かなくなるという状況。その都度、手で泥の塊を掴み取っては捨てるのを繰り返しながら必死で峠を越える。


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 ヤバいなこの道


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 たかだか50mアップに30分かかった


 恐ろしいのがこれと全く同じような峠がこの先無数にあるという事実。こういう情報は知っておく方が良いのか、知らない方が良いのか難しいとこだよね。


 しかしキツい登りに対して危険な下り。昨日の転倒事案もあって下り坂は相当慎重に走っていたのだが、それでもヌトヌトの地面ではタイヤのグリップ力がほとんどない状況で、普通に走行しててもしょっちゅう後輪が横滑りする始末。


 2本目の峠を下り終えたタイミングで思い切り滑って転倒した私だが、今日ははっきり言える。「この道をフルパッキンの自転車で転ばず走りきれる奴などいない!」


 とにかく荷物をセッティングし直さなければならないのであり、ドロドロになりつつ作業してると後ろから来た車が手伝ってくれた。どころか「自転車でこの道は大変だろ?後ろに乗せてやるよ」と言ってくれるではないですか!


 一瞬どうしようか考えたが、意地張る場面でもあるまい・・・と、お言葉に甘えて逆ヒッチハイクを受けることに。


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 助かりました


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 どうなることかと


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 南米終盤にして厳しい道が連続するのは何でかな?


 情報通りプラカスの町手前から道路がアスファルトに変わったので降ろしてもらう。もっと先まで乗せてあげるよと言ってくれたのだが、お礼言ってお断りさせてもらう。基本的には自走したいのです私。


 ちなみに今回の飛ばしたルートは自走できないこともない気がしたが、先ほど転倒した際にリアキャリアのネジが折れたのと、サンダルのソールが剥がれてしまったことも乗せてもらう理由の一因となった。流石に壊れたサンダルであの道は走行できそうにないし。

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 こんだけ隙間に泥詰まってりゃ進まないワケだよ 


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 とりあえず修理だな


 宿を決める際のファクターなんてほとんど「値段」しか見ない私だが、今日はとにかく「自転車が水洗い出来る場所」ということだけを重視していた。ロシナンテ号が泥を纏った鉄クズ状態では悲しすぎる。


 自転車綺麗に掃除して、しかしこの先にまた100km似たような未舗装路があると言われた時の絶望感よ。ブラジルが徹底的に自転車旅行者殺しにきているとしか思えません。

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 そういう日に限って綺麗な夕日が見えるんだ 


 2019年3月13日(水) 走行距離13km 累計89646km

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