自転車ときどき世界1周

2019年08月

 フィンランド9日目 避難小屋〜フィンランド北部最大の町 ロヴァニエミの町

 避難小屋での野宿は割と面白いのだけれど、テントじゃないので隙間から蚊が入ってくるのが困り者。私の道具でも使用率最下位を争うアウトドア用の蚊帳はこうした場合に使われたりする。

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 結局夜中に雨降らんかった

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 まぁ面白かったから良いか

 ロヴァニエミの町まで残すところ50kmといったところ。ここ2日ほど距離稼いで走れたおかげで今日はゆとりあるスケジュールとなったのであり、シェンゲン協定の残日数もこれくらいの余裕が欲しい。

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 午後から雨らしいけどそれまでには町着くかな

 相変わらずかなり強い向かい風が吹き付けるものの、今日は20kmを過ぎたところで大きく右カーブし進路を西にとる。これで厄介な風ともおさらば出来るぜ!とか思いきや、正しくは南西方向から吹いてる風は西へ向かってもやっぱり向かい風であった。分かってたけどさ、そんなのってないよ。

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 フィンランドはときどきやたら立派なレストエリアが出てくる

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 テント要らないレベルで野宿できそう

 ロヴァニエミまで残り10kmを切ったところで現れるのはサンタクロース村。ここでは世界一有名といっても過言ではない人に会えるのであり、私もワクワクでお邪魔させてもらう。

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 イラストでもバレバレ

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 ここでプレゼントを梱包してるのか

 15分ほど待たされて対面するは子供達のヒーローことサンタクロースである。世界中の子供達にプレゼントを配る人がフィンランドに在住してるとは知らなかったよ。

 超VIPなためか個人カメラでの撮影は禁止されており、カメラマンが代わりに記念撮影をしてくれる。そこで1分ほどサンタさんと話をすることができるのだが、座っていたのでハッキリしないが身長2mを超えるであろう大男だったのねサンタさん。私が幼い頃にファミコンをプレゼントしてくれてどうもありがとう。

 なおサンタさんとのツーショット写真は1枚30ユーロ(約3500円)で購入することができる。全世界の子供達に配られるプレゼント代はこうした手法で集められていたのか。割と地道な感じだな。

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 なおこの村が北極線のラインでもある

 ようやく北極圏を脱出したのであり、これで心残りなく列車ワープができるとロヴァニエミの町まで移動する。フィンランド北部を代表する都市だけあって、今まで見てきた「中心部だけ大都会」ではなく周囲にも家々が点在し人口の多さを伺わさせる。

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 とはいえ我が多摩市より少ないが

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 ロシアに店舗出来るまでは世界最北のマックだったとか

 一通り町中散策した後はお決まりの図書館へ。もうサンタさんと会って主要目的は達成したし、ロヴァニエミよりもこの先に訪れる場所の情報に興味が出てきたものでして。バルト三国楽しみだなぁ。

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 しかしセンスある図書館だった

 乗車予定の駅舎を確認して町の郊外まで移動しテント設営。最初町に入る時にある程度良さそうなポイントの目星付けてたんだけど、それがことごとく野宿適さない場所で最終的には道路脇の森林スペースになってもうた。

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 水上ステージとかあるんか

 結局午後からも雨は降らず、それどころかこの1週間で最も良い感じの天気となった1日だった。これが最初から分かっていれば昨日は雨降った午後の走行しないで済んだのに。まぁ気まぐれな天気の北欧もあと僅かだ。

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 そう思えば楽しいものじゃないか

 とか思ってたのだが、どうやらバルト三国って区分的には「北欧」に属しているんだってさ。偶然だけど私はヨーロッパにおける北欧の国を全て訪れることになりそうで、やっぱり北欧が似合う男は意識せずともその国に惹かれるモノなんだろな。そうに決まってる。

 2019年8月20日(火) 走行距離60km 累計98539km
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 フィンランド8日目 自転車道脇〜ロヴァニエミから北東に39km地点 避難小屋

 目を覚ましてから出発までは最近だと約2時間かかっているのだが、フィルター破れてコーヒー入れることができない本日は1時間半で準備が終わってしもうた。ということは朝コーヒーに30分使ってる計算になるのだが、そんな訳ねーよ。

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 じゃあ何処に消えたこの30分は?

 とりあえず自転車道を進んでソダンキュラの町に到着する。コーヒーは紙フィルターで代用できるとして大切なのはフィルターホルダーの方。アウトドアショップや大型スーパーで探してみるのだが、全く見つけることができずに終わる。

 こんだけコーヒー需要が高いクセに、関連商品の品揃えはちっとも充実してない悲しさよ。こういう商品こそネットで注文できると楽なのだけど・・・とか家なき子が申しております。

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 食材購入してWi-Fi使って天気確認して

 判明したのは本日14時から降水確率90%超だということ。雲間から青空すら見えた今朝の天気はそう長続きしないのだろうとは思ってたけどさ、そんな愚痴言ってる前に午前中で走れるだけ走っておかなくちゃと慌てて走り出す。

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 バス停の絵柄が火事の家みたい

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 ロヴァニエミまで100km切った

 しかしフィンランドは道路も割と自転車に対して優しい作りをしており、郊外でもかなりの割合でちゃんと側道が作られている。更に道路幅もノルウェーより広くなってて安心感が違う。土地余っているにも関わらずこうした道路に対して何の手も加えないノルウェーとは違うですよ。

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 何故かここだけ異様に道が広がる

 西オーストラリアで見た航空機の緊急着陸用に拡張された場所なのかとも思ったが、こんなの作らなくても周辺に飛行場たくさんあるんだよね。さすれば何のためにある道なのか?

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 分かんないことだらけです

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 分かんない人です

 13時まで走り60km稼いだところで雨に降られてお昼休憩。幸いにして屋根付きのバス停があったので問題なく食事を摂ることができた。雨降ってる中でパスタ作るのは流石に勘弁だし。

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 さてここからどうすっかな

 雨足が弱まったタイミングを狙って先へと進み、10kmを目安に何かしらの建物下で雨宿り・・・という方式を3回繰り返し、もう良いかと思い終了した。雨降ってんのにそんな頑張って走れません。

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 疲れた

 フラフラと道路脇に広がる湖畔の方へと進んでいくと、上手いこと海水浴場となっておりティピ型の避難小屋が。この時間になっても雨降り続いてる状況でテント張らずに済む避難小屋が出てくるとは何と有難いことか。

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 夕食も小屋内で済ます

 出入口が広くて雨が吹き込んでくるものの、そんなのフライシート使って垂れ幕でも作ればよろしい。とにかく屋根の下で眠れる安心感というのは、雨が多い土地であるほど強く感じるというものだ。

 でもね、寝る前になってあれだけ降り続けてた雨がピタリと止むとかどうなのよ?と思わないわけではない。いや降り止んで欲しいのだけど!

 2019年8月19日(月) 走行距離93km 累計98479km
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 フィンランド7日目 駐車場脇〜ロヴァニエミから北北東に115km地点 自転車道脇

 列車の予約取ってしまったので、万が一にも未着は許されない私。そりゃまぁ余裕のあるスケジュールとしてはいるが、雨の多い北欧ではどうなることか分からない。

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 という状況での本日は

 天気予報で出発日までの間、丸1日雨に降られない可能性が高い唯一の日だったりする。つまりロヴァニエミまでの道中は今日こそが天王山、このコンディションでどれだけ走っておけるかが勝敗を決すと言っても過言ではない。

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 なんの勝敗だよ

 出発前にコーヒーの布フィルターが破けて使用不能になってしまい、なんかもう既に負けた気持ちになっているが嘆いてばかりもいられない。こんなことならミュンヘンのアウトドアショップで携帯用フレンチプレス買っときゃよかった・・・みたいな栓ないことをグダグダ思いつつ走行開始だ。

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 青空広がってるの最高

 だが天気は良くても風が悪い。この森林地帯でありながら猛烈な向かい風が吹き荒れており、力入れてペダル踏んでも全然ペースは上がらない始末。これが風よく通す荒野とかだったらもう諦めて不貞寝してたかもしれん。

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 こういう風通す場所が1番大変

 ちょうど50km地点に出てきたカフェの駐車場にあるテーブルでお昼休憩。北欧だとこうした場所に最新の大型バイクがずらりと並ぶのはよく見る光景だが、今や入手の難しいアフリカツインが停車してたのちょっと嬉しかった。写真撮っときゃよかったな。

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 奥にサンタがいるでござる

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 午後も最初はまだ良い天気

 ちなみに今日は「天気の良い日」ではなく「雨に降られる確率が低い日」なのであり、何処で雨雲に突っ込むことになるか分からないとは思ってた。でも実際に進行方向で黒い色した雲が浮かんでるのを見たときには絶望ですよ。

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 85kmでついに雨が降ってくる

 まだこの程度で走行終えるワケにはいかず、レインウェア着て進むことに。雨の中走るのはまだしも降ってる最中にテント設営するのは本当勘弁してほしいのだけど。

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 とか思ってたら5kmで降り止んだ

 どころかここをターニングポイントにどんどん天候も回復していくではないか!これは買ったも同然と、ソダンキュラという大きな町の手前まで一気に距離詰めて走っておくことに。

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 町が近づきサイクリングロードが出てきた

 のでこれ以上近づくと人も人家も増えて野宿難しくなるし、今日はこのくらいで勘弁してやるかな。下手にこのソダンキュラ通り過ぎると、もうロヴァニエミまでスーパーが他にないっぽいので食料調達的に困ってしまうのだ。

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 結構走れたからもう時間的には大丈夫でしょ

 と安心した夕食の途中で雨が降ってきたのであり、いやもうどうなることやら。

 2019年8月18日(日) 走行距離118km 累計98386km
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 フィンランド6日目 川沿い〜ロヴァニエミから北北東に217km地点 駐車場脇

 目を覚ましてテントのフライシート確認したら水滴が付いておらず「昨夜は雨が降らなんだか」とホッとした気持ちで迎えた朝。その僅か5分後にバッチリ雨に降られてテントびしょびしょ、私はやる気なくなり2度寝である。

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 いやまぁ30分後に起きたけど

 幸いと言うべきか雨自体はすぐ降り止む通り雨だったようで出発準備には影響なし。しかし通り雨ということは、先に進むと雲に追いつきもっかい雨降られてしまうということでもあった。

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 昨日と同様5kmも走らずレインウェアに

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 フィンランドは結構この民族衣装着た人見かける

 昨日と同じならここから10kmも進めば雲を通り抜けて雨も降り止むのだが、そうは問屋が卸さない。強くはないがシトシトとしつこく降り続ける雨で、せっかく湖畔の風光明媚な景色も魅力半減ですよまったく。

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 面白い地形だしゆっくり見たいけど止まってらんない

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 何とか30km走ってイバロの町へ

 スーパーで買い物後に図書館へ。雨が止むのを待つ意味もあるが、今回は雨が降ってなくてもこの図書館に寄る予定だった。

 というのもシェンゲン協定によるヨーロッパ滞在リミットを逆算すると、どう頑張っても期限までにシェンゲンエリアを脱出できないのであり、ワープするための列車を予約しなくてはならずでして。最初はより料金の安いバスを調べていたのだが、フィンランドで使用されてるバスは自転車の積載は可能でも荷物の許容量が少なすぎて運んでくれるか不安があったため素直に列車での移動とした。あと自転車をそのまま積載できるヨーロッパの鉄道はもう1度くらい利用しても良いかもと思っていたし。

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 そんなワケで予約手続き

 ちょっと思わぬ手違いで上手くカードが使用できず慌てふためき右往左往の茶壺さん。下調べしてたにも関わらずたかが予約作業に2時間もかかってしまい疲れ果てたよ私はよ。自転車以外の乗り物乗るのは本当大変だ。

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 閉館の15時まで滞在してから出発

 ちなみに列車の予約は時期が早ければ早いほど料金が値下がりするらしいヨーロッパの鉄道。私ももっと事前にチケット取ってしまいたかったが、北欧の変化が早い天気はなかなか日程を読み切れず、かなり直前になっての予約となってしもうた。物価高いので早めに町に到着して期日まで滞在するわけにもいかないし、仕方ないとは思うけどなんか悔しい。

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 こんな町中闊歩しなくても

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 このあとはタイミング調整しながらロヴァニエミまで走る

 午後は雨こそ降らなかったが、路面は濡れてるしなんだかんだ峠を1本超えるしと楽な行程ではなかった。まぁあんまり距離走らない日に峠越えとかある方が、体力的な負荷が平均的になってよろしいのではないか。

 目星つけてた町がスーパーリゾート地区で全く面白くなく、水だけ補給してその先に出てきたパーキングエリア奥に自転車突っ込みテント張る。地図で見るのと実際に行ってみるのとではこうした食い違いが往々にしてあるのは仕方ないと思ってる。

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 大型バイクばっかり何百台停まってんだ?

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 私にはこういう場所が合ってるってことか

 結局今日も18時を過ぎたところで雲の切れ間から青空が見え始めるんだよな。ヨーロッパ北上では同じような天気でも日中は雨を避けていたのだが、南下では割と雨降るタイミングに被弾している。このことから「自転車旅行は南下すると悪い目に遭う」という理論が提唱されたりしないかな。ペースも落ちるし良いことない。

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 ビール飲んで晴れを祈ろう

 2019年8月17日(土) 走行距離72km 累計98268km
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 フィンランド5日目 駐車場脇〜ロヴァニエミから北北東に269km地点 川沿い

 ここ1ヶ月くらい寝る前に下半身中心のストレッチを行なっている。これがどれだけ自転車走行に影響及ぼすかはともかくとして、初日より明らかに体が柔らかくなった変化を実感できるのは楽しい。毎日継続するって結構変化が大きいんだね。

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 夜中は相当雨が降ってた模様

 準備終えて出発したいのは山々だが、道路に出て目の前に嫌な色した雨雲が待ち受けていると流石に気持ちが萎えてしまう。このまま進んだ方がいいのかしばし待機して天候の回復を待つべきか5分くらい悩んだぞ。

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 一面曇り空だし待っても無駄かなと思って出発

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 僅か5kmを保たずしてレインウェア着た

 とはいえ雨自体は霧雨のような弱々しいモノ。レインウェアも上だけ着て下はそのままのスタイルで貫き通す事にした。更に言えば自転車に括りつけてる洗濯物も付けっ放しでいっちゃるわい!

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 おらおらおら〜

 とまぁ気勢を揚げるは良いのだが、昨日でほぼ最高地点まで登ったと思ってた道が今日もまた上り坂が続こうとは。正確には登って下ってのアップダウンの道なのだが、山の形を考慮せず道路を直線的に造っているせいか斜度がキツくてやたら疲れる行程が今日も続いている状況。

 どうせ55km先のT字路までまともな集落無いので昼食もそこに到着したら考えよう・・・とか思っていたのだが、予想外にハードな道だったからか後半10kmくらいお腹が減って力が出ないハンガーノック手前の状態となってしもうた。ノルウェーの物価高かったので行動食も全然買わなかったのがマズかったな。

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 何とかそのT字路に到着

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 私にもその魚分けてくれない?

 ここで撮った昼食休憩がターニングポイントで、ここから雨は止んで天候回復していくわメイン道路に入ったからか道もフラットで走りやすくなるわと絶好調に。

 感覚としては7割程度の力でペダル踏んでるのに午前中より良いペースで自転車進んでいく。上手くいく時ってのはこういうものかもしれないけれど、なんか納得いかねぇ気持ちもある。

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 フィンランドでよく見る右の木箱。用途がよく分からん

 90kmほどでイナリの町へと到着し、ようやくここで大型スーパーが出てくるとあって精神的にも一段落か。とにかく行動食の他にも蚊取り線香やら調味料といった諸々の消耗品も補充していく。

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 蚊取り線香なんかノルウェーの半額以下でしたよ

 荷物を積み込み一気に重たくなったロシナンテ号を走らせイナリの町郊外で野営しようと思ったが、買い物してる間にまさかの青空が広がっていた。せっかく良いコンディションなのでもうちょっとだけ走ろうかな。

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 やっぱ晴れた夏の北欧は最高だよ

 17時半まで走って満足したので小さな川の脇にあった焚き火跡にテント張る。こうした前任者が野営だかキャンプした場所というのは何かと過ごし易くなってるのが有難い。

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 川にビール冷やす用の囲いが作られてたりとか

 まだ川で行水するのは1分が限界なほど冷たいが午後の気温は18℃を示していたのであり、無風なこともあってかなり暖かさを感じた本日。そういえば今日は靴下履かずに走れたのであり、この調子でどんどん夏服スタイルに戻っていくことを期待したい。

 2019年8月16日(金) 走行距離104km 累計98196km
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 2019年7月17日〜7月27日  8月9日〜8月15日
 走行日数18日間
 累計走行距離1584km(95237km〜96209km・97468km〜98080km)

◎道路
 私が今まで走ってきたヨーロッパの中で最も走りにくい国。路面状況とかそういうのはしっかりしてると思いきや、ちょっと小さな道走ると平気で未舗装路が出てきたりもする。しかし本当に問題なのは日本と同じく車のことを基準にした道路造りとなっていて自転車が走ることを顧慮に入れてない点が多すぎること。
 道路が1本しかないのに自転車走行不可のトンネルを設置してるのも腹立つ(しかもそんな道を「自転車で走るのに人気の道」とかPRしてやがる)し、自転車専用道路が出てきても道路と自転車道を完全に区分けしていてなかなか入れない。というのも自転車道が始まるといった標識がないため、いつの間にか自転車道路が出てきてるけどガードレールなり溝があってそちら側へ行くことができないという間抜けな状況に陥りがち。しかもこの自転車道が突如として途切れ、そこから道路へと戻る道がなかったりする。要するに自転車のことを知らない人間が「自分の国は環境に配慮し自転車に対してちゃんと色々対応してるんですよ」という感触を受ける。
 坂道が急だとかトンネルが多いとかは土地柄仕方のないことと思うけど、自転車に配慮している風を装って実際は駄目駄目というのはタチが悪い。ドライバーの運転マナーに助けられてるから良いものの、多くの道路で側道は作られてないし、先の自転車用道路は町の近辺しか出てこない。しかも道路と違って自転車用道路は整備をしてなく路面のギャップが多かったりボコボコで危ないことも多い。下手すると自転車用道路は未舗装の砂利道だったりもする。
 まぁコレはヨーロッパ他国と比較しての道路事情というのもあって、全世界的に見ればかなり上位だとは思うんだけどさ。周辺諸国が良すぎた感は確かにある。ちなみに右側通行。

◎治安
 コレはほとんど気にしなくても良いんじゃないかと。もう走ってても雰囲気が緩やかというか、危険を感じる予感がしない。地元の人も「野宿?うん全然問題ないよ」とか言ってくるほどの土地だし、少なくとも都市部分でもなければトラブルに出会う確率は非常に低いと思っていた。そしてノルウェーにはその「都市」と言えるような規模の町がほとんどない。
 首都のオスロだけは物乞いとかもいたりして注意が必要だと指摘されたが、そもそもオスロの町に行ってない私にとってこの国は1から10まで治安に対して不安視することがない素晴らしい国であった。後半なんかスーパーに買い物入る際、自転車に鍵かけてなかったし。油断しすぎじゃない?とか思われるかもだが、それが気にならないくらい緩やかなのだ。

◎ビザ・出入国
 シェンゲン協定に属する国なので審査なし。それは別に構わないけどさ、シェンゲン入ってる国は自国通貨のノルウェークローネじゃなくてユーロに統一するとかそういうルールが欲しい。何しろ陸路国境には看板1つ立ってるだけで両替所なんて気の利いたモンは存在しないため、現金支払いスタイルの場合特に北部は事前にお金を用意してないと両替所や銀行・ATMが無くて何にも買うことができないパターンにハマる。

◎交通事情
 非常に良い。かなり他国のドライバーも多かったけれど、みんな揃ってマナーの良い運転を心掛けてる印象。基本的に信号とか無いのでスピード上げがちな国だけど、自転車追い越す時でもカーブの手前とかちょっと先が見えないとちゃんと減速して待っているのは素晴らしいと思う。
 この時期は特に大型車であるキャンピングカーや観光バスも多いのだけど、こうしたドライバーの努力があってかノルウェーの走行はそれほど怖い思いをしたことがない。世界一危険な道とかされる国道63号線らしいけど、この道が普通に運行されてるのはこうした人たちの運転マナーの良さが根底にあると私は思う。

◎特徴
 そりゃもうフィヨルドですよ。ノルウェー海岸線を走る複雑怪奇な地形は特に南西部の方がダイナミックで迫力に飛んでいるらしく、私もそうした場所を好んで走ったのだが成る程コレは圧倒される。
 海から突き出た陸地がそのまま数百mの山に直結してるフィヨルドは、トンネルは多いし道路も途切れて船使わないと渡れないことも多々ある。洒落にならない急激な坂道が出現したりと自転車で走るの決して楽な場所ではないのだが、それを補って余りある楽しさがありますとも。
 ちゃんとルートを選べば海岸線沿いの海面スレスレで高低差ない場所のみを走行することも可能。かなりのルートをフェリーが結んでいるので是非とも面白ルートを探って走って欲しい。

◎気候
 北欧全体に言えることだがこの時期のノルウェーは雨が多い。私はかなり運が良かった方だと思っているが、それでも時おり雨で停滞し動けなくなることがあった。なお7〜8月のノルウェーなら寒さは気になるほどではない。今年(2019年)のヨーロッパは猛烈な熱波に襲われる異常気象だったらしいので、来年以降どうかは分からんが。
 とにかく雲の流れが早く、さっきまで晴れていた空があっという間に雲に覆われてしまうことも珍しくない。天気予報は注意して確認繰り返したが1〜2日後ならともかく、週間予報なんてまったく当てにならないというのが私の感想。1週間ずっと雨だった予報が全部快晴になったりとかするくらい。

◎言語
 これがノルウェー語で基本はアルファベットを使用してるものの、見たことない文字が色々使われている上発音が英語とかなり異なるので地名もうまく読めないことが多い。
 会話する分には国民のほぼ全員が綺麗な英語を話すので問題となることは少ない。トンネル通過するときにピックアップしてくれたおじいちゃんの4人組は、内3人が英語話せなかったのでお年寄りになると英語使用率も若干下がるのかもしれない。

◎宿(野宿)・Wi-Fi
 森林地帯が多くて人口が少ない上に川やら湖が無数にあり、それでいて動物に襲われる危険性が非常に少ない上に、レストエリアは設備も立派で数も多いという、もしかすると世界一野宿がやりやすい国ではないかと思う。宿どころかテントサイトのキャンプ場ですら3000円軽く超えてくるような国なので、恐らくほとんどの自転車旅行者は野宿を繰り返しながらこの国を走っているのではないかと想像する。それを示すかのようにちょっとケモノ道を入っていくと野営した後なのか焚き火の跡を発見することも多かった。
 ちなみに宿泊施設を利用せずともネット環境は非常に高いレベルで整っているので問題となることはない。大手チェーン系のスーパーは3つくらいFreeWi-Fi使えたし、図書館がかなり小さな町でもあるため便利に使える。町のコミュニティセンターみたいな場所でもネット使えることがあったし、どうにもならなければそこら中にカフェがある。鬼のように物価高いノルウェーだが、何故かコーヒー関連は日本より安いのでこういった場所を利用したこともあった。
 速度もまったく文句ないレベルで速いしネットに関して北欧は本当に優秀ですわ。

◎動物
 一応熊が出るらしい。といってもアラスカやカナダ北部ほど生息数が多くないそうで、日本と同様に熊が人を襲ったりした場合は大事件としてニュースで報道される程度には珍しいとのこと。
 他の動物では鹿というか要するにトナカイをよく見かけるが、こちらもムースみたいな大きさではなく小型なのでそれほど危険を感じることはない。そういう意味では同じ極地にありながらアメリカ大陸より随分走りやすい土地だと言えるかな。

◎自転車店
 通規模程度の町なら専門店があると思って良い。それ以外にもノルウェー全土にあるスポーツ系のお店で「SPORT1」という店等にも自転車コーナーがありある程度のパーツが取り扱いしている。普通にこのSPORT1でチェーンリンクが販売されてたりもしたので、店舗によって異なるが品揃えは悪くない。ただし専門系ではないので店員の知識や技術は今ひとつの印象がある。
 物価が高いとはいっても自転車のパーツのみを切り取れば他の北欧諸国と値段的にはほぼ変わりない。私の場合は店員さんがやたら親切にしてくれた関係でノルウェーのショップはすこぶる印象が良く、そうすると全体的によく見えるバイアスがかかっているかもしれないが。
 あと大型ホームセンターみたいなお店で取り扱ってる自転車コーナーのパーツは驚くほど安くてビックリした。どこぞ謎メーカーのチューブだとかライトやグローブがあったが、こうした消耗品で品質を気にしないのならば有用だと思う。実際私は予備のチューブをここで購入している(まだ交換してないので実力は未知数)。

◎物価・食事
 日記では散々「高すぎる」だの「狂ってる」と罵詈雑言並べてはいるが、別にノルウェーの商品全てが一律に高いわけではなくて、ある程度値段抑えられた商品だって存在しないこともない。特にファーストプライスと表示された多分ホームブランド商品とかは比較的お求めやすくなっていて、こうした商品を中心に野菜類を選んでいけば食事に関してはそれなり程度の金額に抑えられる。
 とにかく食材では肉が無茶苦茶な高価格で、魚に関しては比較するとそこまで凶悪ではない印象。これはやはり漁業国だからなのか?それを示すようにツナ缶なら1缶120円くらいで購入できるタイプがあり、これもあってノルウェーの昼食はツナパスタ1本になってたな。
 ヨーロッパは全体的にビールが安い傾向あったがノルウェーだけはビールも異常に高いのが飲兵衛サイクリストにとっては辛いところ。普通の500mlビールだと4〜500円するし、1番安いタイプでも250円くらいからスタートという料金設定にはビール好きの私も購入に躊躇を覚えますよ。かといってノンアルコールタイプは美味しくないしでホームブランドのコーラを買ってそれで我慢する日が多かった。そのコーラも本物のコーラは500mタイプが1本300円とかするし、偽コーラでも1.5リットルで200円近い。酷い国ですよまったく。
 あとフィヨルド地帯を走行すると何回かは短距離フェリーに乗船することがあると思うが、1kmに満たない距離で4〜500円平気で取ってくる。なお支払いに関しては船員がカード読み取る機械持ってるのでカード払いが可能。
 唯一安いと感じたのはコーヒーくらいかな。カフェだと1杯300円とかで、コーヒー豆も500円とかで色々売ってる。それでも隣国スウェーデンより高かったが。
 キャンプ場代金も3000円を超える値段ばかりだったが、どこでも野宿できるので利用はしていない。ノールカップに関しては自転車なら入場料無料というのもあるし、そりゃ最北端だけ目指して他は出来るだけスルーしたいというサイクリスト増えますよ。

◎総括
 物価クソ高い上に道も悪いという、およそ自転車旅行に向いてない国なのだが、フィヨルドの圧倒的な光景がそれらのマイナス面を一蹴する、他には無いワンポイントの輝きで勝負している印象が強い。
 ただそれだけじゃ私だって18日間もこの国に滞在したりしないのであり、何だかんだノルウェーという国が好きだったんだなと走り終えてみて改めて感じる。良いところってのは少し離れてみないと見えづらいとでもいうべきか。
 ノールカップに向けて走るサイクリストの多くがフィンランドやスウェーデンではなくノルウェーを走りたがるのも、他の国には無い特別な景色と体験を求めているからなのだということが今はよく分かる。北欧の景色といって最初に思い出すのがさ、森林地帯とフィヨルドの海岸線なくらい思い出深かった。
 ただし本当に物価高い。旅行者多いのに絶対値段下げないマンのノルウェーは、何につけても我が道を行く国であり、我々旅行者は悔しいことにそのノルウェースタイルに迎合せねばこの国を走ることは許されないのだ。
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 ノルウェー18日目&フィンランド4日目 道路脇〜ロヴァニエミから北に352km地点 駐車場脇

 北極圏の良いところでツンドラ地帯というかコケが生えていることが関係してか地面が柔らかくて非常に寝心地が良いということが挙げられる。もちろん普通にコケが生えてる場所じゃなくて、ある程度整地された地面の上での話だが。

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 マットなんか必要ないくらい

 幸い昨夜は雨も降らなかったようでテントもフライシートが僅かに結露してるのみ。辺鄙な場所だったので車が通り過ぎる音もほとんど聞こえない静かな場所で睡眠バッチリだ。とはいえ夜中に2回も動物の足音で目を覚ましたのだが。

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 多分トナカイだった

 というかスタート直後からいきなり急斜面の上り坂とは驚いた。個人的には疲れ切ってる1日の終わりよりも、元気な朝一で厳しい場所を走りたいので昨夜の野営地は寝心地とともに設営地点も完璧だったと言える。

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 やっと登りきった

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 路面も乾いてるし今日は雨大丈夫かな?

 40kmちょっとでノルウェー最後となるカラショクの町に到着する。まだそこそこ距離はあるけど所謂「国境の町」というヤツで、きっとこの辺に住んでる住民は物価高い地元で買い物せず隣国フィンランドまで買い出しに行くのだろうなぁと思いつつ。

 さすればこの町のスーパーはさぞ閑古鳥が鳴いてるだろうと思うのだが、ちょっと覗いてみた限りではそこそこ程度に客の入りがあった。私なんかカラショクで買い物絶対にしないと決めてたけれど、それは貧乏人のひがみ根性なだけかもしれん。

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 でも露天は暇そう

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 冬はここいら雪まみれなんだろな

 カラショクより南へ伸びる道路を進んで20km。今回も川がノルウェーとフィンランドを別つ国境であり、橋の中央にはここから先がフィンランドであることを示す看板が立っておりますよ。

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 でもノルウェーの看板ないんだこれが

 フィンランド入国して1km進むともうスーパーが。節約に節約を重ねたノルウェー生活もこれにてっピリオドを打ち、しかしまだ気軽に肉を買えるような地域ではなかったと値段を見て思い直す。

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 普通のスーパーにキャンプ用品売ってるし

 それでも通過が北欧独自のクローネ・クローナからユーロに戻ったことで現金支払いができるようになったことだけでも気軽というか喜ばしい。デンマーク以降ずっとカードでの支払いを続けてきたのだけど、やっぱり私はカード決済は好みじゃないことがよく分かった。

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 小銭出ないのは助かるんだけどさ

 ここで少々休憩して10km先にあるらしいレストエリアまで走ろうかとしたのだが。町を出た途端に斜度10%の上り坂ってそりゃ勘弁してくれないか。もしかしてフィンランドってきっつい坂道大好き系の国?

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 今日は上り坂多いな

 10km先のレストエリアと思っていた場所は、見事に予想を裏切るハイキングコースの入口駐車場であった。キャンピングカーもちらほらいるけど、普通の車両でハイクに来てる日帰りの車両脇でテント張るのは私も嫌だ。

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 いやコース歩いてる場合違う

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 流石にこのコース内には自転車入れないし

 ということで駐車場から離れたエリアにテント張って良しとした。砂地に残った自転車のタイヤ痕辿ってたら抜群のポイントに出るあたり、サイクリストはみんなこの辺で野宿してるようである。

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 半額だった鶏肉900gで豪華な夕食に

 そして寝る前にテントを打つ雨音が。おいおいちょっと大丈夫なのか!?・・・という不安でいっぱいな私は今日もちゃんと眠れるか心配だ。

 2019年8月15日(木) 走行距離77km 累計98092km
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 ノルウェー17日目 レストエリア〜ノールカップから南に152km地点 道路脇

 改めましてヨーロッパ南下編のスタートである。極地からの帰り道というのは先へ進めば進むほど気候的に楽になっていく事もあり、足取りが軽いというか「これ以上厳しい環境になることはないんだ」という感覚が精神的な余裕を生むと思う。

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 余裕のある朝

 あと単純にノールカップのあるマーゲル島を抜けるとあれだけ吹き荒れてた風がピタリと止み、寒さを気にしないで気軽な走行ができるというのがあると思う。何にしても残りの北欧も楽しく行きたいよね。

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 そう思っているのに

 走り始めて僅か10kmで雨となる。いやむしろキャンプ地で雨降られてたらテントの撤収最悪だったと思えばギリギリで最悪の事態を避けれたということなのかもしれないが。

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 最近レインウェア稼働率が高い

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 そんな道路脇にいると危ないよ?

 雨は霧雨みたいな粒の細かいタイプだし、降ったり止んだりを繰り返す感じで何とか走り続けることはできる。というか昨日のピックアップでワープができたとはいえ相変わらずシェンゲンリミットまで余裕のないスケジュールが続く状況。多少の雨では止まることが許されない。

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 北緯70度割ったようで

 フィヨルドのアップダウン緩い海岸線を走り続ける道は風光明媚だし走ってて変化に富む楽しい道なのだが、とにかく雨が邪魔して来るのがいただけない。ノールカップ着くまで雨に降られなかったことで運を使い切ったか?

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 うわぁ本格的に降ってきたよ

 何とか50km地点のラクスエルブの町へと到着し、逃げるようにして建物軒下へ避難する。ちょうどお昼時だったのだけど、公共施設の軒下でバーナー使うわけにもいかないしで一時帰国の際に母が持たせたカロリーメイトで乗り切ることに。

 貰った時は「いやそんなの要らないよ」とか思うどころか口に出して言ってた私だが、今ものすごく助かってますありがとお袋。

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 そのまま図書館で雨止み待ち休憩

 この間に周辺天気を確認してみたが「何とか雨の合間を縫って移動できるかな?」というノールカップ到着前と同じ予測となってしまう。また毎日空模様を気にして走り続けるのか、何だかな〜

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 15時閉館の時点で一応降り止んだ

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 にっこり

 このラクスエルブの町から交差点を南下しフィンランドへと抜けるルートに入る。最初の入国では3日(実質2日)しか滞在してないのであり、北欧最後となるであろうフィンランドをもうちょっと走ってみたいので。ムーミンに会えるかもしれないし。

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 行けるとこまで行って今日は終了かな

 17時半まで走って再び雨が降り出す前に見つけた空き地にて良しとする。とにかく物価高いノルウェーでの買い物は極力したくない私で、明日確実にフィンランド入国して買い物ができる場所まで移動しておきたかった。

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 だから今日はビールなしの夕食

 ちなみにノルウェー2回目の物価対策マイルールとして「特別な日でない限りはビール買わない」というのを作ってた。

 でも初日二日目はフィンランドで買った分のビール飲んで、4・5日目はノールカップ前祝いと到着記念でビール飲み、明日にはノルウェー脱出予定。3日目なんか「疲れたから」とビール買ってしまった私であり、実質禁酒してるの今日だけだ。我ながらひどい奴だと思う。

 2019年8月14日(水) 走行距離86km 累計98015km
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 ノルウェー16日目 レストエリア〜ノールカップ〜ノールカップから南南西に87km地点 レストエリア

 自転車建物の軒下に置くことができて雨対策バッチリだった代わりにテントは硬いアスファルトの上。まぁ私のロシナンテ号が濡れない方が大事だし・・・と思っての措置だったのだが、今日に限って夜中に雨は降らなんだ。

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 ガッデム

 それはともかく既にマーゲル島へ突入し、目指すノールカップも間近に迫る。ヨーロッパにおける第一目標地点がこのノールカップであったことを思うと今からちょっとワクワクしてなんか嬉しい。

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 楽しみだなぁ

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 とか思ってたら長さ4km強のトンネルですよ

 このトンネルを過ぎると世界最北の都市と言われたり、そうで無かったりするホニングスボーグの町へ到着する。その真偽はさておき北緯70度を超える土地でこれだけ大きな町があることに驚くばかりの私であるが、こっちの興味はノールカップに傾倒中なのであり、町入口付近のスーパーで買い物だけしてそれ以上深入りする事もなく。

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 ノルウェー的に結構重要な漁港だったり豪華客船も停泊する町らしいけど

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 そんなことより今はノールカップ

 町から残り35kmの距離とあって「まぁ楽勝だろ」くらいの気軽な気持ちでいたのだが、いやもうこれが最悪に大変だし危ないしで酷い道だった。

 昨日からかなり強い風が吹き始めたなとは思ってたけど、それが可愛いレベルだったと思うほど強烈に吹きまくる風。しかも道路は狭い上に急峻な斜度のアップダウンが連続して襲いかかるというね。

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 天気も雲が覆ってて見通し悪いし

 極めつけは一大観光地であるノールカップへ向けて通過する車両が多いということ。こっちが風に煽られないよう必死で自転車制御してるのに、すぐ脇を猛烈な速度で抜いてくんじゃないよこの大馬鹿者が!土地余りまくってるのに何でもっと道路幅広げないのかノルウェー政府は。

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 下手すればノルウェーで1番大変だった道かもしれん

 それでも今シーズンだけで数百台は遥々ノールカップへと北上してきた大勢のサイクリストたちがいたのだ・・・と思いつつ、最後の坂道を登ると徐々に建物が見えてきた時にはやっぱり興奮したし、こうしてこの道を走らせてくれたことに感謝の気持ちが出るのだから不思議なもんだ。

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 北緯71度10分21

 ビジターセンターの裏側にあるモニュメントで記念撮影するまでが私のヨーロッパ北上編だとすれば、そのフィニッシュは他の大勢の人たちがくれた拍手と笑顔に囲まれて感動のフィナーレを迎えることができた。ただ自転車で来たというだけなのに、こんなにも大勢の人に喜んでもらえてなんかもう私の方こそありがとうだよ。

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 ありがとうなんだよ

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 もちろん1人でも記念撮影したけどさ

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 なお本当の最北端は写真の場所

 一息ついてビジターセンターで他のサイクリストと雑談したり館内を見学して回ったり。まぁ自転車旅行者にとってノールカップとは「やって来る」までの過程が大切で、到着した後のことは何も考えてないというか要するにノールカップの歴史や環境的価値には興味も湧かず、そんなことより帰りもまたあの暴風の道を抜けて7kmの海底トンネル抜けるしかないのか・・・とかそんなことばかり考えてた私。

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 観光バスが到着するともうひっどい有様になってた

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 世界の子どもたちが描いたレリーフ展示場

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 我らが日本からはあゆみちゃんの作品が

 ということでノールカップを後にして南下始めることに。別にここでテント張って野営しても構わないのだが、アホみたいな風に晒されてテント張るメリットが何1つないのであり、というかこんなスーパー観光地価格の場所は長居する事も出来ないし。ビール1杯1200円ってどうなのよ?

 しかしどうにか風弱まってくれないものかと駐車場出口で戸惑ってるとドライバーのオッちゃんから「どうしたんだ?」と声かけられるのであり、帰りたいけど風が強いから悩んでるんだと話したところ「じゃあ俺の車に乗せてやるよ」と言われるのであり、貴方が神だったか。

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 超ラクチン

 あれだけ怖い思いした強風区間もトンネルも一瞬で通過して、道中はオッちゃんと楽しくおしゃべりとなる帰り道。2日かけた距離を2時間足らずで走り抜け、お礼言って別れた場所はオルダーフィヨルドの三叉路手前。ここから先は走ってない場所なのであり、ありがたくここで降ろさせてもらったのである。

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 もう18時近いけどちょっとだけ走っとく

 15kmほど先のレストエリアで終了し、そういえばなんだかんだ北上で雨に降られる事なくノールカップまで辿り着けたなと今更になって思う。朝の段階では霧雨っぽかったのでレインウェア着けてたのだが、良い意味で無駄になったというワケだ。

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 ノールカップ到着記念ビール

 そして私のヨーロッパ北上編は幕を閉じ、新たに南下編が始まるのです。

 2019年8月13日(火) 走行距離64km 累計97919km
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 ノルウェー15日目 レストエリア〜ノールカップから南に24km地点 レストエリア

 ここ数日は毎晩夜中に雨が降るものの、朝になると止んでいる・・・という薄氷を踏むようなギリギリのタイミングで雨を避けて走る日々が続いている。とりあえずノルウェー国内で雨停滞するのは物価的に避けたいので、もう数日くらいは何とかこのまま天気保って欲しいと思いつつ。

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 起きたらまずテントの水滴拭く

 この作業を先にしとくだけでテントの乾き具合がずいぶん違うのであり、恒常的に曇り空が続くような天気だとテントを乾かすタイミングというのもそう出てこない事もあり大きな差となってくる。

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 まめな作業が良い結果を生む例かと

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 問題ないのは分かるけど目立ち過ぎな場所だとは思う

 昨日登った峠の下り途中にあったレストエリアだったので、そのまま坂を下りきってぶち当たった場所がオルダーフィヨルドの町。ここの三叉路を過ぎるとノールカップ まではいよいよ1本道(厳密にはフェリー使うルートがあるので2つ)となり、ヨーロッパ北上編も最終段階に突入したといえよう。

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 スーパーでWi-Fiも使えてつい長居してもうた

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 さぁレッツ・フィヨルド!

 完全に木々の姿がなくなりツンドラ地帯となった景色は遮蔽物がないため風の影響をモロに受ける。天気予報見てもノールカップ は常に強風が吹いてた印象だったが、ノルウェーやスウェーデン北部でも全然風に悩まされることなかったため「ついに来たか・・・」みたいな気持ちが強い。

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 多分漁で採った魚を干すんだろう

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 と思ったら干してたの貝っぽい

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 アイスランド以来の強風注意看板が

 気温はそれほど低くないが、前述の通り風に晒され続けるため末端が冷たくなって困る。ここでもまだサンダル履いて走ってる私だが、ノールカップ直前にして靴に履き替えるのもなんかの悔しいしどうにかならないものかと思いつつ。

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 どうにもならないと思うよ

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 自転車様のためのレストエリアかな?

 というかこうして東からばかり風が吹き付けるのなら、半島の西端に道路作ればよかったのに。わざわざ東端に道作った工事責任者に対し、自転車乗り代表で私が小一時間文句言ってやりたいぞ。

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 100km切った

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 しかしこんな土地でも人は住んでるんな

 ぐねぐね半島の海岸線脇を走り続けるのかと思いきや、後半からはかなりアップダウンを含む道となりヨーロッパ最後の足掻きかと。こういうのを「それまでの経験から一蹴してやった」とか言えたら大したもんだと思うけど、現実には「何でここに来てまでこんな坂があるんじゃ!アホ、ボケ!」とか言いながら走ってたりする。

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 レベルが低いな

 さて80kmを過ぎて出てくるは本日のメインイベント全長7kmに迫る海底トンネルである。私が目指すノールカップはマーゲル島という大陸上にはない場所のため、海を渡る形となるのだが。

 あんだけフェリー大好きなノルウェーは、しかし何故かこのポイントを通過させるフェリー船が存在しない。その代わりとなるのが海底を通り抜けるこのトンネルというワケだ。入る前から嫌な予感しかしねぇ。

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 斜度9%って勘弁してくれ

 海の底を抜けるだけあって侵入直後から猛烈な下り坂を駆け下り、後半はひたすら上り坂が続く道。僅かながら隅に段差のついた側道があるため自転車はこの上を走っていくことができるのだが、追い越していく車両は猛烈な速度出しトンネル内で音が反響してエンジン音がひたすら怖い。

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 まだ3kmもあるのかと知った時の絶望感よ

 狭い道と緊張感で全身力が入りっぱなしで疲れたよ。もう2度とこんな道通りたくねぇと思わせる実に最悪なトンネルだった。橋作れよ橋。

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 あーしんど

 トンネル抜けたら17時も超えてたし目の前にあるレストエリアで走行終了。というか風が強いので風を遮る遮蔽物がないとテント張るの大変で。良いタイミングで出てきてくれたぞキミぃ。

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 北極圏だしビールはアークティックビール

 さて明日、ちゃんと最北端が望めるのだろうか?全ては天気次第かな。

 2019年8月12日(月) 走行距離97km 累計97855km
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