自転車ときどき世界1周

2019年10月

 ブルガリア4日目 ヴェリコ タルノヴォの町〜ソフィアから東北東に113km地点 農地

 同室の台湾人が朝早いタイプで2日続けて私より先に起きて活動していた。休息日はともかくとして、走行日で私より先に目を覚まして活動してるバックパッカーというのは珍しい。

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 もう1人の同室者なんかは私が出発する時でもまだベッドにいた

 山の斜面に作られた町だから脱出するのに苦労するんだろうな・・・とか思っていたが、やっぱり大変だった。でも私が想像していたような町中でアップダウンを繰り返すのではなく、町を抜ける最後の道で一気に登らされたスタイルだったが。

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 そういう道の方が好きっちゃ好きだ

 郊外に出てからも小規模なアップダウンは繰り返し出てくる楽させてはくれない道。というかこの道は山の中腹に道路を設営しているのが細かな上り下り繰り返させる原因になっているかと思われる。

 通常山間部というのは谷底に道路を作るのが一般的で、場合によっては景色の良さなどの観点からか尾根伝いに道路を伸ばす場合もある。しかし何故山の中腹という中途半端な場所に道路伸ばすのだブルガリアよ。どう考えても無駄が多いと思うですよ私は。

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 素直に写真左の谷に道路作れば良いものを

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 道中出てきた記念塔で一休み

 天気も良くて気持ちの良い道である。ちょっと気合い入れて13時半まで走りまくり、出てきたガソスタにて休憩取ることにしたのだが。ここのネットで先のルートを調べてみたら、どう転んでもスーパーどころか商店の1つも出てこない場所であることが判明する。

 調子に乗ってスルーした7〜8km手前の町が今日中にたどり着ける最後の町だったようで、さぁ買い物するために往復15kmの無駄道走るかどうするべきか。

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 戻りましたよ仕方なく

 別に非常食で1日食い繋ぐことはワケないけども、やっぱりちゃんとした肉とビールが食べたいのです私。それとソフィアまでの距離がヴェリコ タルノヴォから約250kmとかで、2日じゃ厳しいけど3日なら余裕で到着できるという絶妙な位置であったことも大きい。

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 ヨーグルトコーナーの充実っぷりは流石ブルガリア

 同じ道をえっちらおっちら走って戻り、件のガソスタまで戻ってようやく先へ住めるぞい。幸いだったというかこのガソスタから100m以上を登る丘が2連発で登場したのであり、これを登ってたらもう引き返すという発想はなかったと思う。

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 ギリギリのタイミングだったな

 100km強のポイントにあった湖を本日の終了ポイントにしようと思ってたのだが、そこは釣り堀として利用されてる場所らしく廃車となった車両やバラック状態の小屋が並んでいた。

 別に人はいないのだが、こうした場所でテント張るのは無用なトラブルを引き起こす可能性もあるため行水だけして退散する。汗さえ流せれば何処だってテントは張れるですよ。

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 とか思ってたんだけど

 周囲が農地ばかりで姿を隠せる遮蔽物が見つからず。そうこうしてるうちに陽が沈んできてしまい、仕方なく農地の1番奥まった立木の脇にて走行終了とした。一応道路からは見えない場所だし大丈夫だろ。

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 野営場所探し回って疲れた

 夕食後に日記書いた後にブログ文章手をつけるのがルーチンワークなのだが、テント設営場所探し回って疲れてたのかPCを起動することもなくあっという間に寝落ちしてた私。なおこうした場合は翌日に2日分まとめてブログ文章書くこととなり、ちょっとだけ面倒臭い。

 2019年10月23日(水) 走行距離112km 累計102900km
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 ブルガリア3日目 ヴェリコ タルノヴォの町

 ここヴェリコ タルノヴォの町は私も全然知らなかったが、大相撲琴欧洲関の出身地でもあるらしい。だからどうしたということもないが、割と相撲好きなのでなんか嬉しい気がする。ブルガリアのイメージはヨーグルトと琴欧洲で100%占めてたし。

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 2段ベッドじゃないドミトリー良いと思います

 朝食済まして観光の前に自転車の掃除及び整備を行うことにする。本当はブカレスト辺りでやっとこうかと目論んでいた清掃作業だが、ボロ布のストック切らしておりブカレストでは掃除することが叶わなんだ。

 今回は昨日の走行途中で道路上に落ちてるの拾ったボロ布をちゃんと事前準備してるのであり、いやそんな雑巾くらい買えよとも思うのだけど。なんか掃除程度にちゃんとした雑巾買うの負けた気がする。

 チェーン周りを中心にガッツリ3時間ほど掃除して、ようやくヴェリコ タルノヴォの町観光に出発だ。そんな大きな町でないから半日もかからないと思ってたので、時間的にも無理がないハズ。

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 ところがどっこい

 ヴェリコ タルノヴォは山の斜面に位置してることもあり、徒歩移動でオススメされた観光ポイントを見て回るとかなり大変だし時間もかかることが判明した。しかも途中で小高い山の上とか登ってしまったりして大変だわ疲れるわ。

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 かなり立派なオブジェ

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 なんでこんな階段登ってるんだ私は?

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 でも町を一望できるのは魅力なんだよな

 町の中央部を川が流れており、この川を渡るためガッツリ下りその後で山を登るというね。これ自転車での移動だったら途中で嫌になってホステル帰ってたかも知れん。

 徒歩でも大変ではあるのだが、この町に入る時に見えたツァレヴェッツの丘にある城塞は是非とも訪れたい場所だったのであり、というか今日の観光はコレがメインだ。ここを消化せずに終われるか。

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 もう見た目からしてワクワク

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 行きましょか 

 丘の上に建てられた割に敷地は広範囲に広がっており、城壁の周りを歩いて風光明媚な町並みを眺めて回るのもよし、頂上に建てられた教会や建物の基礎部分を見学するのも楽しい。入場料6レイ(約360円)の割に思った以上に楽しめるのであり、疲れも忘れて思わず歩き回ってしもうた。

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 ここは訪れる甲斐があったわ

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 やたら中国人観光客が多いのはどこでも一緒

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 実に楽しい

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 そういやブルガリア国旗初めて見たような

 あんまり歩きすぎて終盤サンダル擦れして足が痛かったぞ。自転車だと100km乗っててもそんなことないのだけど、やっぱり「歩く」という行為は履き物に対する負荷というそういうの違うんだろな。

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 面白かったです

 宿へと戻り夕食作るのだが、町歩きのルート的に最初にスーパー寄ってその後に町を回っていた私。これを予測してたので食材はそこまで重たくない物をチョイスしており、要するに夕食は適当なメニューでいいやと思ってた。

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 故に混ぜご飯

 昨日とは打って変わり宿泊客が大勢来たので騒がしいホステル共有部分。しかもスタッフ相手にビジネスの話始めた輩がおり、なんか雰囲気悪くなってきたので早々に部屋へと避難することに。そういえば今日はちょろっと観光して後は疲れを取るはずの休息日なのであった。早いとこ寝ましょうか。

 2019年10月22日(火) 走行距離0km 累計102798km
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 ブルガリア2日目 森林〜ソフィアから東に約190km ヴェリコ タルノヴォの町

 北半球で10月も後半だというのになんか最近暑くて仕方ない気がする。今日はついに7部丈ズボンではなくハーフパンツで十分だと判断し、Tシャツと合わせて完全夏スタイルでの走行に切り替えてみた。ヨーロッパって本当に緯度に対して寒さが緩やかな土地なんだな。

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 柔らかい地面で寝心地良かった

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 ブルガリアは野宿いい感じになりそう

 宿泊に関しては見込みある展望を感じさせるが、道路という点においては全く側道が出てこない道が続き苦労しそうな気配がある。

 それとは別にスタートして最初の2kmで100m以上登らされて、今日という1日が激しいアップダウンの連続で大変な道なのでは・・・というミクロな視点でも苦労しそうであり、結果から言えば朝一で登った以上の坂は本日出てこなかったのだけれども。

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 この時は不安だった

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 見た目は農村平野部っぽい

 ルーマニアと違って町を過ぎると次の町までの間に何かしらの建築物が非常に少ないブルガリア。30km近く走ってようやくレストランが出てきたため、休憩がてらなんかペダルが重くて違和感があるので後輪タイヤ調べてみることに。

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 案の定スローパンクしてた

 チューブもパッチだらけなので思い切って新しいものと交換したのだが、この新チューブがバルブが壊れてて空気が溢れ出す不良品。結局2本目の予備チューブと交換したのだが、一切使うことなくチューブ捨てることになったのは流石に悔しい。

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 トラックドライバーのオッちゃんから

 このお茶をいただくときに「チャイいるか?」的な風に聞かれ、おおっ!ブルガリアは「ティー」ではなく「チャイ」の国なのか!というのが少しワクワクした。ヨーロッパもここに来て紅茶はアジア的なチャイと発音するになったのだと思うとなんか嬉しい。

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 朝の分の登りをここで全放出

 上手いこと昼食ポイントが見つからず、ようやく出てきたレストランで物価調査的な意味も含めて入ってみることに。こんな道路脇に建ってるガソスタ併設のレストランながら英語表記のメニューがあることにちょっと驚いた私。

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 スープがヨーグルトテイストというかほとんどヨーグルト

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 でもお腹膨れたからか後半はペース上がったな

 素直に首都のソフィアへ向かうならば途中の三叉路を西へ向けて曲がるのが基本だが、ちょっとブルガリア古都であるヴェリコ タルノヴォの町へ行ってみたくなったのでそのまま南下する。ルーマニアは古都をスルーしたし、ブルガリアでその分を回収?しようかなとか。そういうバランス感。

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 にっこり

 奥の方に山々が見え始めブルガリアの本格的な山岳地帯に突入するのかと思ったが、上手いこと山と山との合間を縫う形で道は伸びていき、それほど苦労することなくヴェリコ タルノヴォへ到着できたのはラッキーだ。

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 ただこの町

 山の斜面に作られてるので坂と階段だらけで移動が大変。しかも目星つけてたホステルが上下どちらからのアクセスでも階段を利用しないとたどり着けない立地であり、でも他のホステルはスーパーから遠くて利用したくないんだよな。

 仕方なく荷物を外して自転車のみ階段下り、取って返して荷物を搬送するピストン輸送。最後の20mで10分以上かかったぞくそぅ。

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 町自体はすごい観光地

 そう言えば夕食の時に写真撮影しようとしたらカメラの電池が切れて撮影できなかった一幕。このコンデジも購入当初は充電しないで1ヶ月とか余裕で使えたのに、もう最近は1週間とかで電池切れするようになってしもうた。

 PCなんかもそうだが、長期間使ってるととにかく充電池がヘタるという問題からは避けて通れないのであり、長期旅行者の悩みのタネだったりする。

 2019年10月21日(月) 走行距離94km 累計102798km
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 ルーマニア15日目&ブルガリア1日目 ブカレストの町〜ソフィアから東北東に242km地点 森林

 泥酔して寝こけてしまいふと目を覚ましたのは深夜2時。今更何する気にもなれず電子機器だけ充電しておき後は朝に考えようそうしよう、と。

 というワケで目を覚ましてから大車輪での活動である。できれば今日中にルーマニアを抜けてしまいたいので、それなりの時間に出発しないと間に合わない。つくづくワイン1本空けてしまった昨夜の自分は馬鹿である。

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 結局10時過ぎに出発した

 フルパッキンでもやはり走りやすいと感じるブカレスト。特に今日は日曜日ということもあってか車両の数が少なくストレスを感じることもない。キエフやキシナウが大変だったから覚悟してたけど、ルーマニアはそこらへん一味違いましたよ。

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 やたら大きな噴水が面白く引き返して撮影した1枚

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 やっぱブカレストは割と自転車に対して優しい造りの町だと思う

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 隣に座ったら危機を感じる

 町と郊外を隔てるラインというのが海外はハッキリしてるというか、日本みたく町を抜けたのにいつまでも住宅やコンビニ等の商業施設がちょいちょい出てくるということはあまりない。

 ブカレストはこの境界線が特に強く、それまで住宅が立ち並んでいた町が突然農地へと切り替わりそれ以後一切の建物を見せない地平線に切り替わったのには驚いた。

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 なんか建築関係の法律とかあるんかな?

 道路が真新しい片側2車線に加え側道も広くて自転車にも優しい造り。これに加えて平坦な道ということもあり、遅かった出発のロスを埋めるかのように快適な走行でグイグイ距離を稼いでいく。

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 小さな町の郊外にあった市場へお昼食べに入り込む

 何処かに食堂ないかな・・・と自転車押しつつ探し回っていると「お前腹減ってるのか?こっち来な!」と声をかけてくるオッちゃんが。誘われたら断れない体質なのでホイホイついて行った私だが、まさか昼食奢ってもらえるとは思ってなかった本当に。

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 食べても食べても追加してくれる

 食後に少々話をしたのだが、私が日本人だと話すと「そうか日本は良い国だ、No.1だ!」と言ってもらえるのは素直に嬉しい。こういうイメージの良さは先人が積み上げてきた努力の結果であり、大切にしなくてはと思わされる。

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 お土産にコーラまで頂いてもうた

 親切な人によくしてもらい気分上々で国境の町ことジュルジュに到着する。ここで残った小銭を使い切るように調節しながら買い物し、余ったお金は両替に回すこととする。

 両替はブルガリアで行うことにし、そのままイミグレーションへ向かうもルーマニア側のイミグレでは出国検査行わないのかパスポートを確認することもなく通過。国境となってる川を渡るべく橋へ。

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 かなり大きな橋

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 明治乳業のせいでヨーグルトのイメージしかない

 結局ルーマニアの出国スタンプはブルガリア側のイミグレで一緒に押されて一安心。同じブースにルーマニア職員とブルガリア職員が一緒になって仕事してたのであり、この2カ国は随分と仲良いんだな。

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 とりあえず両替するため最寄りの町へ

 大きな国境だったので普通にイミグレーションのすぐ近くに両替屋あったのだが、今回は手持ち1000ルーマニアレウ(約25400円)と大金だったためレートを気にして町中へと赴くことにした次第。

 ちなみにルーマニア初日にATMで降ろした金額が1000レウだったのだが、2週間滞在したハズなのに何故かお金が減っていない。記憶ないけど霞でも食べて生活してたのか私は。

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 ブルガリア側のルセも結構大きな町

 首尾よく両替を済ませて町を抜け先に進む。最初は国境にもなってる川沿いにテント張ろうと思っていたが、割と道路と川との距離が離れていたため断念。ルーマニアでは1度も身体洗えず野宿とならなかったがブルガリア初日でこのチェインは途切れてしまった。

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 今後ブルガリアでは川で行水できるかな

 2019年10月20日(日) 走行距離99km 累計102694km
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 ルーマニア14日目 ブカレストの町

 疲れ溜まっているのか朝になってもなかなか動き出す気力が出てこない。むしろそういうことなら今日は丸々1日休息日としてゆっくりしてるのも有りかと思うけど、そういう消極的な理由でダラけると後で絶対後悔すると思って活動始めた10時半。

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 既に他の宿泊者は誰もいなかった

 とりあえずブカレストの町を散策するのもそうだが、私がこの町で第一に行きたい場所は他にある。昨日の経験からブカレストは市内を自転車で移動してもそれほど苦労しない町だと判断したため、荷物外した空身のロシナンテ号に乗り出発である。

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 中央駅

 目的地となるのはこの駅から東に進んだ場所にある市場の一画。そうともブカレストには日本食材の専門ではないがアジア食材店が営業しているのであり、このお店の情報掴んでからずっとここに来ることを楽しみにしてた。

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 思ってたよりずっと小規模なお店だったけど

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 かなり良心的な価格で出汁と味噌をゲット

 これで食事に味噌汁が復活すると思うとウキウキするね。今年は5〜6月にかけて日本へ一時帰国した際、目一杯日本の食事を堪能したつもりだったけどさ、僅か数ヶ月日本を離れただけでもうこんなに日本食が恋しい。よくこんなんでオーストラリアや南米走り抜けたな私。

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 では改めてブカレストの観光へ

 旧ソ連の影響を今も感じさせるブカレストは、要するに公共施設や政府関連の建築物が重厚尊大であるといえよう。それに対し画一的でボロっちい一般住宅のビル群を見てると、社会主義ってのは観光客を呼ぶには不向きな制度であると思う。

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 場所によっては綺麗な建物が立ち並ぶポイントもあるけど

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 このレンタル式電動キックスクーターが至る所にある

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 何とも贅沢な建物ですね

 ブカレストにも中心部には旧市街エリアが存在し、そこにドラキュラのモデルになったとされるウラド3世が住んでいた古城もあるとのことで行ってみたは良いが、古き良き雰囲気は全く残っておらずひたすらバーとレストランが続く旧市街。

 しかも古城にあっては改修工事中で外観すらマトモに見ることができない状況で、何だろね私はドラキュラとは縁がなかったということか。

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 別の場所いこか

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 街の中央部を流れる川を渡る

 やってきたのは国民の館と呼ばれるルーマニアの議事堂宮殿。その建物面積は世界でも1・2を争う巨大さで、遠目からでも当時ソ連の権力が如何に強大であったかが伝わってくるような迫力。

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 ちゃんと建物の前が広場になってて撮影スポットになってる

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 こんだけ大きいと掃除するのにも一苦労じゃないかな

 正に贅の限りを尽くしたというべきか豪華絢爛な建物であるが、敷地周囲はというと道路ボッコボコでアスファルトが剥げていたりと駄目駄目なところが情けない。立派なのは箱だけですかい?

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 とりあえず道のど真ん中に木が生えてるのはどうなんだ

 そんな感じで結構面白く回れたブカレスト。文句ばっかり言ってた気もするが、そもそも私は判官贔屓の気があるので政府や官に対しての感想が割と厳しめな論調になるのです。

 宿に戻って昨日と同じくスーパーへ。久しぶりに天ぷらでも作ろうかと思ったのだが、宿泊者の数が多くなってて1つしかないコンロを長時間独占するほどの傲岸不遜さを持てなかったため手軽な親子丼に変更した。

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 今日のワインはちゃんと「ルーマニア産」って書かれてた

 このワインでバッチリ酔っ払ってしまったようで、一休みしようとベッドに戻り横になったら一瞬で意識が吹っ飛び夢の中。PC作業全然やってないんだけどなー。

 2019年10月19日(土) 走行距離13km 累計102595km
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 ルーマニア13日目 森林〜ルーマニア首都 ブカレストの町

 深夜に野犬が2回ほど訪問してきた以外は平和な夜だった。それが平和というかはさておき、水場から離れた場所での野営だったので久しぶりに朝からテントの結露がなくて出発準備も快適なのはありがたい。

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 ちょっとトラブルあって出発遅れてしもうたが

 完全に平坦区間へ突入し、もう首都であるブカレストまでこのまま一直線だぞコンニャロウ!くらいに思ってたのだが、一直線だしアップダウンもないけど無茶苦茶走りづらい道になってるよコンニャロウ。

 昨日の後半あれほど交通量も少なく走りやすかった道路はどこに消えたのか?ある程度都市部に近づくとロクな道にならないというのは重々承知しているが、まだブカレストまで50km以上を残してこれでは私の体力と集中力が持たないぞ。

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 なんかやたらとキャベツ栽培してる

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 町中でもない辺鄙な場所で市が建ってた

 コヤツのせいで今日はやたら大型トラックが多かったのか・・・と憤慨したくなる気持ちもあるが、そもそもこれは市場じゃなくてキャベツ他野菜を集める集荷場か何かだと思う。

 ここで集めたキャベツをルーマニア全土に配送していくようであり、たくさんの人たちがトラクターの荷台からキャベツを投げ渡してはトラックに積み込んでいる様はちょっと見ていて面白い。

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 こういう車両は「トラクター」で良いのかね?

 こんな農耕機械が道路上を走りまくってるからアスファルトもボッコボコになるんじゃないの?という気持ちはあれど、現地民からしてみればそうして使ってきた道路を自転車なんぞで走るのがオカシイ、ということになりそうだし。

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 ときどき古い型の自転車乗ってる人もいるんだけどね

 あんまりストレス溜まる道なので、途中から畑のど真ん中でも通ってるのかと思われるローカル道路にエスケープすることにした。あんまり小さな道路だと未舗装になってしまいそれはそれで大変だったりするけども、分かれ道で一見して「この道なら大丈夫!」と思った自分の勘を信じることに。

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 どうにかなるよきっと

 果たしてこの選択は大正解だったのであり、ブカレスト手前15km地点まで全くのノンストレスで移動することができた。都市に入るときは微妙なローカル道路である!茶壺さん覚えました。

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 下調べしといたホステルへと向かう

 旧共産圏の国を幾つか走ってきたけれど、ウクライナ→モルドバ→ルーマニアと徐々にその影響力を感じさせない街の様相になっていたのがブカレストで一気に逆転。古ぼけたビル群が立ち並び、煌びやかさを感じさせない街の景観はがっつり旧ソ連風。

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 落書きも多くてヨーロッパとしてはかなり治安悪そうな雰囲気

 しかしそこはヨーロッパの町であり、自転車での町中移動はそれほど苦労せずむしろ1国の首都としては走りやすい部類ですラッタ。そんなワケで案外楽してホステルへ到着しチェックイン。一息ついた後で近くのスーパーへとお買い物に向かう。

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 ちゃんとしたコーヒーメーカー自由に使えるとは嬉しいな

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 ルーマニアの大型スーパーといえばここ

 でも私はこのカウフランドスーパーあんまり好きじゃないんだよね。店舗面積が広すぎて目当ての商品探し出すのにも一苦労するのであり、今回はコンソメを見つけるまで15分くらい店内歩き回ってたぞ。せめて看板の表記を英語にしてくれたらありがたいんだけどな。

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 疲れたので肉そのまま焼いてステーキ

 ちなみにルーマニアもワインが美味しい国だと聞いてたので今回飲むのを楽しみにしてたのだが、そもそもワインがルーマニア産だったのか怪しいという始末。こういう疑問を気軽に聞けるという意味でもスーパーなんてのは小規模でアットホームな方が良いと思うのだ。

 2019年10月18日(金) 走行距離70km 累計102582km
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 ルーマニア12日目 川沿い〜ブカレストから西北西に61km地点 森林

 1番深い場所でも膝上くらいまでしかない小さな川の側でテント張った私だが、朝になって衣類の洗濯しようと再び川に近づいてみたらずいぶん水位が異なるのに驚いた。しかも昨日と違って水も透き通って綺麗になってる。一夜のうちに何があったのかと訝しむレベル。

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 上流の堰でも解放されたんだろか?

 こうした日常での取るに足らない疑問や不思議は多々あるが、大抵の場合はスルーしたりそもそも気づかなかったりするものだ。私は一応前職で川に関する救助を生業としていたので気になって書き残したりもするけれど、きっと今までに沢山の面白ギミックや不思議な現象に気づ数見過ごしてきたのかもしれないと、そんな事をときどき考える。

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 やっぱりね、知識は旅行に重要だって話

 昨日の時点で山岳地帯は抜けたとばかり思っていたが、スタートして20km以上に渡り上りと下りの道しか出てきませんことよ。当初トゥルダの町からブカレストまでは4日くらいで到着できるかな?とか思ってたけど、かなりストレス値の高い道路とアップダウンの多さにトゥルダから4日目となる今日中にブカレスト着は不可能だと理解してる。

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 きのこ撮ってる場合違う

 というか下手すりゃ明日の到着すら危ういペースなのであり、いや別にそれは構わないんだけどとにかく上り坂をなんとかして欲しいのですけど私は。

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 結局30km弱で平野となる

 お昼タイムもやや過ぎた13時にようやくピテシュの町へと到着する。ここから首都ブカレストまでは直線的な高速道路が延びており、つまり狭くて交通量の多い一般道が走りやすくなると目論んでいたワケで。

 ここ数日の脇を大型トラックが抜けていくストレスともおさらばだ・・・とか思っていたら、そのまま高速道へと突入していたロシナンテ号。そして通りかかった警察車両に「別の場所を通りなさい」とか指摘受ける私。

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 誰が好き好んで高速自転車で走りたいと思うかい!

 せめてちゃんと看板とかで軽車両進入禁止とか表示して欲しいですよ本当に。海外の道路は割とシームレスにこうした高速道路や自転車進入禁止路へ繋いであったりするので困りものである。

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 案の定走りやすくなった道

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 今日の給水所

 ルーマニアはどうやら南部の方が大きな町も多くて発展してるようであり、北部を走ってた時のような牧歌的な雰囲気を残す道路は少なくなってしまっていた。

 しかしここに来て久しぶりに道端で井戸は出てくるわ、馬車が復活するわと田舎の風景が戻ってきて嬉しい。周辺にひたすら農地が広がる景色から郊外でもポツポツと家が立ち並ぶ「やや田舎」の景色となったが、それでも私が好きなルーマニアの景色を再び味わえたことが嬉しいね。

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 馬と

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 地平線が好きなのです

 地図上では適度な場所に水場が存在せず「今日は行水できずか・・・」と思っていたが、ジャスト100km地点に小さな川があり助かった。とりあえずひと泳ぎしてサッパリしたものの、橋の上から丸見えのポイントなのでもうちょっとだけ先に進んで森の中にテント張る。

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 周囲から見えないってのは安眠にも繋がるし

 ちなみに今夜の夕食はちょっとやる気出してシチュー作ってみた。ウィスパーの強火しか出せないバーナーだと長時間煮込むのが難しいが、まぁキャンプ料理としては十分満足できる味に。

 最近料理もマンネリ気味だし、ちょっと新しいキャンプ料理を開拓してみようかとか思いつつ。スープにヨーグルトを混ぜるあのスタイルを取得したい。

 2019年10月17日(木) 走行距離102km 累計102512km
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 ルーマニア11日目 渓谷〜ブカレストから西北西に143km地点 川沿い

 思った以上に川から立ち上った朝靄が激しく立ち込め空模様も確認できない朝。しかしビショビショになると覚悟していたテントはむしろフライシートのみで被害を免れたのであり、思ってたより軽傷だとすら思う。

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 この景色見たらそう思うでしょ?

 しかしこのガスは川から沸き立つ水蒸気が主であるため時間の経過し気温が上がると姿を消す泡沫の夢である。つまりテントを濡らすだけ濡らして消えてしまうハタ迷惑な存在ってことだ。

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 ほらもうこんな青空

 引き続き山あいの渓谷に沿って伸びる道路を抜けていくが、昨日ほどではないにしても交通量が多い道で走るのに対してストレスが大きい道が続く。これは常に後方を確認し続けて走り続ける事を意味しており、すなわち集中力というか精神的な方が削られる点で問題が大きい。

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 せめてもうちょい側道大きければ

 側道なんてあるだけマシという考え方も出来ようが、ルーマニアの山間部って道路脇に作られている排水溝がやたら深くて大きい作りとなっており、万が一落ちたら大怪我につながるという恐怖感からギリギリを走りたくないのでござる。

 これだけ自転車走らせてるので自転車の制御や挙動に関しては制御できる自信があるけどさ、路面のギャップや石などの障害物、動物の死骸等の存在で予期せず走行ポイントを変更させる場面は割とあり、安全マージンを取るためにも外側ギリギリは走れない。

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 こんな深く掘る必要無いだろうに

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 景色良いのに呑気に見てられない

 お昼になってもまだ山岳地帯を抜けられず、しかしそんな地形の割にはホテルやレストランが豊富に出てくるため補給自体は困らない。せっかくなのでルーマニア初となるレストランにてお昼食べてみたのだが、満腹できる量を食べれてお値段15レウ(約380円)と良心的であった。

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 とにかくこの道を抜けてしまいたい

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 今日の給水ポイント

 ようやく山を抜けて出てきたリムニクビルチャの町で進路を東へと変更する。このまま川に沿って南下すれば最短距離でブルガリアに抜けれるだろうけど、まぁ先のことはブカレスト寄ってから考えることにしようかな。

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 しかしあんまり道路状況良くならない

 小さな丘を1本超えた先に出てきた川沿いにてもう今日は終了としたい。とにかくストレス値高い道で道中の休憩も多かったし、体力的な面ではない部分の疲れも激しかったし。

 そう考えると自転車旅行ってのはつくづく体力だけでは賄えない旅行形態なのだなと実感する。こうしたことに必要なのは他の何事にも動じることのない所謂「鈍感力」なんだろなきっと。

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 もうちょっと良い名前を付けてあげたい

 2019年10月16日(水) 走行距離84km 累計102410km
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 ルーマニア10日目 橋の下〜ブカレストから北西に188km地点 渓谷

 川のすぐ隣にテント張ってた割に、朝になってもフライシートに全く水滴がついておらず出発準備が楽でよろしい。世界各国様々な土地や環境でテント泊してる私だが、未だにテントが結露する環境を読み切ることはできていない。

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 ある程度は予想できるにしても

 今日も気持ちの良い青空が広がるルーマニア。入国初日と翌日こそ悪天候だったがそれ以後はほとんど毎日晴れ渡る青空を見せてくれるのであり、秋のルーマニアは自転車旅行に適してる環境だと思う。朝晩の気温差は大きいけども。

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 それは緯度の高い国だとどこも同じだし

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 ちょこちょこ小さな町を通過する

 隣を走ってる高速道路はほとんど高低差もなく直線的な道が続いてるというのに、我らが走る1号線は細かなアップダウンを挟んでくるわ、しかもその坂が割りかし急で大変だわと格差を感じるのですけども。

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 思い出したように平坦直線が出てきたりもする

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 ルーマニアではよく見る看板

 この辺の中心都市であろうシビウの町でお昼休憩取ろうと考えていたのだが、町に入る前にはそれなりに大きな坂を登り切らなくては到達できないワケでして。

 何度か語っているが私は地元の高尾山(599m)の高さを超える場合に「峠」という表現を使っており、それ以下の登りは「丘」100m以下の場合は「アップダウン」という表記にしている。確かインドネシア走ってる時にそう決めた。

 しかし600mって実は相当な高さなんじゃないか?・・・と自転車旅行初めて5年以上経過した今になって気づいたといいますか。

 今回のぼった坂道も獲得標高で精々2〜300mだったけど全身汗まみれで疲れたぞ。自分で決めたレギュレーションに自分が苦しめられて思い悩むとか馬鹿だよね。高尾山を基準にしたいので今更呼び方変える気は無いけれど。

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 なんとシビウの町には自転車専用路が!

 こんなのルーマニアで始めて見たのであり、写真の町郊外だけでなくちゃんと町中にもこの自転車専用路が張り巡らされてる安心感。ルーマニアの一地方都市だと思ってたシビウの町だけど、ルーマニア暫定No.1の町中走りやすさを誇る町になりました。

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 そんな場所でパンクしようとは・・・

 記憶が正しければヨーロッパ入って初のパンクである。もうこのままヨーロッパはノーパンクでフィニシュもイケるくらいに思い始めてたので残念無念。

 パンク自体は仕方ないにしても、これはタイヤのマラソンプラスがすり減ってタイヤの厚みが無くなってきた事を示すことでもあるのが不安だな。ヨーロッパいるうちに予備タイヤ購入しようとは思ってるんだけど。

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 修理終えて買い物してお昼食べてたら15時前になってた

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 この先も山が多そうな道らしい

 なお迷ってた進行方向は直接首都であるブカレストに向かうことにした。ブラショフの町に興味が出なかったし、途中にドラキュラ伯爵が住んでいたとされるブラウ城があるのだが、実際にはウラド三世はこのお城に滞在していなかった・・・みたいなガッカリ情報ばかり出てきて興味を失ったため。

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 ブカレストでドラキュラ城は見学しようかな

 トゥルダの町に向かう際も同様の道があったが、今回も山と山との間に作られた渓谷を進む道路で上り坂はそれほど出てこない。

 しかし地形的な問題か側道のない狭い道が半分くらいある割に交通量が多く、すぐ脇を大型トラックが抜けていくパターンが頻発してかなりストレス。他に選べる道もないので我慢して進むことに。

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 谷って日照時間が少ないから布団干したりするの大変そう

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 今日も終了直前に上手いこと水場が出てきた

 あまり人が住んでるエリアでないため簡単に野営地を見つけられるのは嬉しいところ。隠れる必要も感じないので景観の良い川沿いの草地に堂々とテント張って終了とした。

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 やっぱり野宿は堂々とやるのが1番

 そんな日陰・川近く・草地という場所なので、寝る前の時点で既にフライシートは水滴でびっしょびしょ。断言しよう、明日はテントばっちり結露してるぞこりゃ。

 2019年10月15日(火) 走行距離88km 累計102326km
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 ルーマニア9日目 サンドゥレシュティの町〜ブカレストから北西に253km地点 橋の下

 丸2日お世話になったクラウディア宅。「好きなだけ泊まっていけば良いよ」と言われたが、今日から月曜日だし皆仕事に学校にと忙しい中で私が呑気に滞在するワケにはいかんだろうと出発することにした。

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 本当にお世話になりました

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 英語が達者で色々教えてくれたルーカス君とも一緒に

 お土産にと自家製のジャムや野菜ペーストたくさん頂いてありがたい限り。朝食の際に「このペーストすごく美味しいね!」という会話をしてたのだが、それを覚えててくれお土産に持たせてくれる優しさよ。

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 ちょっと泣きそうだった

 朝の清々しい天気の中、素晴らしい出会いに感謝の気持ちでペダルも軽い。単純にほぼ2日に渡って休んでいたワケだし、やたら美味いもの食べまくって健康的にもエネルギー充填的にも最高の状態なことは影響してると思う。

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 結構道の脇にピクニックテーブルが出てくる

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 山っぽいようでそうでもない道

 この国道1号線のすぐ脇に並行する形で高速道路が走っており、ほとんどの車両はそちらを通過するためか交通量皆無で非常に走りやすい。これは楽して移動できそうだ・・・とか思ってたのだが、高速道自体はまだ全線工事が完了しておらず途中から高速より流れ出た車が流入してきて酷い有様に。

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 数年後にはもっと良い感じに走れるようなるのだろう

 今日このままずっとこんな最悪の道を走るのか・・・とも思ったが、南北の端から中央に向けて道路工事してるため後半になると再び車は開通してる高速道路に入ってしまい楽な道に戻った。一喜一憂。

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 クラウディア宅で補給してたけどこんな場所にも水飲み場が

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 ルーマニア自体水が豊富なのかな?

 このまま首都のブカレストに向かうか古都のブラショフの町を経由するかで迷い中。明日の後半には分かれ道が出てくるのでそこまでに決断しなくちゃならないのだが。とりあえずネットで情報調べて興味出たら寄り道しようかな・・・とか思ってる。つまりはガソスタでWi-Fi使うまで予定は未定。

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 それくらい適当な方が良いと思うの

 小川があったので橋の下にてテント設営したのだが、夜になると割と大きな野犬が現れるのは勘弁してほしい。明日の朝食用に残してる食材の匂いに連られて来るのだろうが、夜中にテント内で寝てる時に外から物音がするのは本当怖いのです。

 ちなみにこの場合犬に向かって一喝すればあっという間に逃げてしまうのであり、自転車追いかける時のアグレッシブさはどこから湧き出ているのかと疑問に思う。

 2019年10月14日(月) 走行距離101km 累計102238km
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