自転車ときどき世界1周

2020年02月

 エチオピア30日目 アゲレマルヤムの町〜アディスアベバから南に約460km ヤベロの町

 宿のWi-Fiは夜間帯になると接続者数が減るためか目に見えて速度が速くなり、このチャンスを逃してはならぬと一気にブログアップロードしたりネットで遊んだりしてたら随分遅い就寝に。

 案の定というか7時半過ぎてもなかなかベッドから起き出せず、結局出発したのは10時になってからであった。夜中あんだけ遊んだというに、出発前にも「ちょっとだけ・・・」とかWi-Fi繋げてるあたり業が深い。

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 朝というより昼前の時間帯じゃん

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 踊れば良いと思うよ

 アゲレの町を抜けるのにもやっぱり山道となるのであり、少々ゲンナリした気持ちでいたのだがコレが良い方に誤算であった。

 というのも集落を抜けても民家が点在し人が途切れないエチオピアにおいて、貴重な無人区間が出てきたからだ。正確には全く人がいないワケではないが、出てくる人間の総数が圧倒的に少ないので必然的に旅行者へ声かけてくる輩も嫌がらせをしてくる人も少ない。

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 それだけで最高の気分

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 道路も登坂車線が付くほどしっかりした道だし

 そうしてみるとエチオピアの山岳地帯は何と楽しく素晴らしいものであることか。北部の高原地帯も良かったが、標高下がってサバンナの顔を見せつつあるこの森林群もこれまた素晴らしい光景である。坂の頂上からダウンヒル始める度に思わず写真を撮ってしまうのも仕方ない。

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 写真イジってないのに色鮮やか

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 もう君たちはエチオピアの名誉障害物って感じ

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 これはもう鳥肌もんですわ

 エチオピア人の酷さに対してばかり出ていた溜め息だが、ここに来てエチオピアの素晴らしさに思わず溜め息が出てしまうとは。この国も終盤になって同じ言葉の意味が反転したというのは嬉しいような、いやいや遅過ぎだろう!と腹ただしいような。

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 そういやエチオピア牛って首の後ろにでかいコブがあるんだけど

 他の国で生育してる牛ってこんな特徴的なコブなかったよね?と思いつつ。確かに私は牛を身近に見て育った人じゃないので「どの牛にもコブはあるぞ」とか言われたら「そうだったかも・・・」と揺らいでしまう程度の確証だけど、何回見ても違和感あるんだよなエチオピア牛って。

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 ようやくアディスから500kmか

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 やたら大きな蟻塚見ると思い出すのはオーストラリア

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 しかし今日は最高だな

 そりゃまぁ数は減っても変わらず「ユーユー」言いながら石投げてくる悪ガキも一定数いるのだが、私が慣れてしまったことを考慮に入れてもエチオピアは北部より南部の方が直接攻撃という意味で緩やかだと思う。

 ペアランしたジョージの情報でもホステルで会った他の旅行者も「エチオピアは南部の方が性質悪い」と言ってたのに、真逆の感想である。

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 良いことじゃんと思いきや

 100km走って到着したヤベロの町郊外に位置する三叉路交差点。アディスからケニア国境へ南下する場合は大まかに2通りのルートが存在しており、その2つの道がこの交差点で合流する割と重要なポイント。

 そんな場所なので4〜5km離れたヤベロの町中心部まで行かずとも、この交差点に商業施設も宿泊施設も豊富に揃っている。私もここで宿泊しようと適当に宿を見繕ってみるのだが。

 電気点かない・水も出ない部屋で相場の3倍だとか、1泊最低50USドルなどエチオピアの相場を鑑みるに無茶苦茶な料金ふっかけてくる宿ばかり。昨日まで奮発して宿泊してたホテルは1泊700円の国やぞ?

 5件目に尋ねた宿も最初「600ブル(約2050円)だ」とか言われたのだが、奥からオーナーが出てきて話をしたら結果250ブル(約860円)での宿泊となった。

 「何でヤベロの町だけこんなに宿の値段が高いの?」
 「それ黒人じゃない人間には料金上乗せしてきてんだよ」

 と教えられ、一気に疑問が氷解したというか何というか。そういえばエチオピア南部に来てから露骨に物の値段を騙して売りつけようとする輩が増えており、金銭的にスレてる人間が目に余るようなっていた。

 自転車乗り的には直接的な投石攻撃が激しい北部地域の評判が悪い一方で、バス等の移動手段や宿泊施設・ツアーを利用するバックパッカースタイルの人間にとって、お金をボッてくる南部の人間のが悪質と映るワケだ。

 この点に思い至ったところでエチオピアという国はさ。やっぱ溜め息モンの国ですわ。

 2020年2月17日(月) 走行距離105km 累計109725km
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 エチオピア29日目 アゲレマルヤムの町

 風邪治すため療養の日・・・とするつもりだったが、朝の時点で喉の腫れは引いてるし鼻詰まりもすっかり解消しており、症状は僅かに咳が出るのみというところまで回復していた。

 ただ毎度「これならそのうち完調するでしょ」と走ってるウチにぶり返すパターンを繰り返してるため、今日は大事をとって1日休むことにする。昨日に続けてビールも飲まないぞ。

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 とりあえず午前中に延泊料金払って後は寝てた

 特に筋肉痛とかは無いのだが、階段降りたりすると両足の筋がピキピキ痛むし腕にも同様の症状が。やはり昨日は無理な格好で自転車乗り続けていたのだなと思うが、そういう行為のツケはちゃんと後になって返ってくる。

 午後になった段階で町中を歩いてみることに。なおこの町、Googleマップではアゲレマルヤムと表記されてるが看板等にはブルーオラ(Blue Hora)と書かれているし、町の人もその呼び方で認識してるようだった。こういう地図上の名前と実際の町名が異なっていることはままある。

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 どちらが正しいのかは知らんけど

 まぁ日本だって合併とかで町名変わることは良くあるし、エチオピア人ならそうした事実を認識しておらず旧名で呼んでるとかありそうだ。 

 本当は国境の町でやろうと思っていたが、思いがけず時間に余裕ができたというか有り体に言えば暇なので床屋で散髪してもらうことに。前回髪切ったのがスーダンのハルツームだったので、かなり長いスパン放っといたことになり、最近鬱陶しくて仕方なかった。

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 最近はカットしてもらうと1枚撮影をお願いしてる

 驚いたのがその料金で、顔までバッチリ処理してもらい30ブル(約100円)だった。スーダンも相当物価安かったけど、あの国は闇両替によるボーナスがあったのに対しエチオピアは素でこのお値段。日本じゃ自販機でジュース1本買うこともできない。

 こういうのを目の当たりにすると国の格差だとか考えずにはいられないし、エチオピア国民がどれほど厳しい生活をしているか改めて実感させられる。だからといって外国人にお金要求したり石を投げても良いって理屈にゃならないけどさ。

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 路上の服売りだってこんな感じ

 1つ思ったことが戦後焼け野原の日本ってのもこうした状況と大差なかったのだろうか?ということ。そこから半世紀経たずして世界有数の経済国まで復活したって我々の大先輩方はもの凄いガッツあったんだな。

 だがまぁエチオピアは国民の根本的なところを変革できなければ、あと100年経っても今と大差ないレベルで外国人に石を投げてる姿が容易に想像できる。世界最古の人類が発見された地でありながら、世界でも有数に遅れてる国だなんて皮肉が効いてる。

 宿で再び一眠りした後に食材を買い物して夕食とす。実は昨日訪れた食堂にいたコーヒー担当のおばちゃんが親切で、体調悪い私を心配してくれたり「頭痛にはこれが良いのよ!」とコーヒーを振舞ってくれたりした。昨夜寝付けなかったのは多分これが理由。

 ともあれエチオピアでこうした相手を慮った会話してくれる人に会えたの嬉しくて再訪したのだが、私を見かけて開口1番「ああ、昨日の中国人!」とか言われる始末。昨日も4〜5回は訂正したよね?

 改めて元気な状態で話してみると、基本金の話ばかりだし自分の興味ない話題になると全然話聞きやしねえ。そっちが日本の宗教は?って聞いてきた割に、神道も仏教も分からず「キリスト・イスラム?」ってなるので、「いや世界には他にもレリージョンがあって日本人はキリスト教徒いないんだけど、その代わりになってるのが・・・」みたいなこと必死に英語で説明してたのに、話の途中で突如席立ってどっか行ってしもうた。良い思い出にして再訪しなけりゃ良かった。

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 親切なのかもしれないが、そういう人たちなのです

 そんなエチオピアもいよいよ終盤戦。しかし「次の国が楽しみ!」よりも「この国(エチオピア)から出られる!」という喜びの方が大きいのは珍しい。

 2020年2月16日(日) 走行距離0km 累計109620km
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 エチオピア28日目 イルガ チェフェの町〜アディスアベバから南に約380km アゲレマルヤムの町

 深夜3時にふと目を覚ましたのだが、寝なおそうとするも激しく咳き込んで全く寝付けない。エチオピアではかなり長い期間鼻水と咳がでる風邪っぽい症状が続いてるのだが、この数日咳が激しくなってたのでディラの町で咳止め薬を購入し服用していた。今考えると夕食後に服用した薬の効果切れたことが原因かと思うのだが。

 かなり扁桃腺腫れてるようで仰向けだと咳き込むし横になると鼻水が止まらず、朝になるまでほとんど眠れず体調最悪の状態となってしもうた。

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 これは酷い

 こんな状態で走行するのもどうかと思うがイルガの町って本当に小さくてロクな設備もないし、何より昨日町を歩いて「この町は好きになれん」と感じてたので連泊はしたくない。今日1日分走ってしまえばかなり規模の大きな町に到着できることもあり、ちょっと頑張り走ってしまうことにする。

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 という算段は

 自分の体調不良を相当楽観的に見ていたのだと思い知ることに。全身が重たく力が入らないのに加えてこの区間、思いっきり上り坂なんですわ。標高1800mのイルガの町からほぼ斜度緩むことなく2200mまで登り続けることになろうとは。

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 未舗装路がごく僅かだったのが救い

 スポーツ用の自転車って構造上乗り手は前傾姿勢になるのだけど、体は体幹で支えて腕はハンドルに添える程度で体重をかけないのが一般的。だけどこの日は全然それができず腕でガッツリ体重支えてるため、20km走らず両腕が痛くなってきた。理屈としては膝つけた状態で腕立て伏せ基本姿勢を何時間も続けてるようなもんだし当然だ。

 これに加えて咳が出ても体前傾に丸まった状態なのが悪いのか、空咳ばかりが出続けて苦しいし最終的にえづいて嘔吐しそうになる始末。鼻かみすぎて鼻腔どころか頭も痛くなってくるし、何で私は走行しようと思ったのだアホか。

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 しかもまた今日の道えっぐい上り坂

 永久に続くんじゃないかと思った坂は2500mでようやく打ち止めとなったものの、その後も平坦路となるではなく100mに満たない小規模なアップダウンを繰り返す道に。普段の状態ならまだしも今日のコンディションでは1つ1つの坂越えるだけで事切れそうになる程キツい。

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 限界で休んでいたのだが

 この商店で頼んだコーラが相場から2倍の料金ふっかけてきたりして、いちいち喧嘩することに。エチオピアって国境付近の町や観光地を除くと外国人に対して平気でふっかけるアラブ人みたいな人がおらず、これに関しては素晴らしい点だよなと思ってたのに。よりによって体調最悪なこのタイミングでこんな輩が出てきたよ。

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 途中で宿を抱えた町も2つくらい出てきたけど

 とにかく規模の大きな町でしっかり休養したいと先を急ぐ。フラフラな割に宿だったり町を選り好みするなんてまだ余裕あるってことじゃん!という意見はもっともだが、私も残りの体力と後半20kmは大下りで楽できることからギリギリたどり着けるだろうという目算を立てていたのでして。

 これが問題なのは平常でない状態で立てた計算ってのは、どうしても見通しの立たない点を甘く見積もってしまうことなんだけど。

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 思ってたより遥かに私はヘバってたようで

 ただ私も頑固というか途中の町で宿泊するのは良いとしても、この状況においてなおヒッチハイクやバスを利用して町までワープしてしまおうとは思わなかった。

 私はこの自転車旅行で「自分の力で知らない土地を走る」ことには結構こだわりを持っていて、自転車にトラブルが発生しただとかそもそも自転車で走行するのは禁止されてる道以外、極力自走したいと思っている。知らない土地を走ることがメインなので、1度走った道をバスワープするのはOKとか身勝手なマイルールもあるけどさ。

 そこまで体調悪いなら「例外」としてヒッチハイクしても良いじゃないかという考え方もあるけれど、私は自分が強くない人間だと知ってるので、1度でも自分が決めたルールを破ると次からも理由を付けて同じように妥協してしまうのが容易に想像できる。

 自分の好きでやってる自転車旅行という遊びだけど、だからこそ自分で対処できる範囲のことは100%納得できるようでありたい。そういう合理的ではない気持ちはとても大切だと思っている。

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 60km過ぎてついに大下りに

 もうここが今日1日の苦しさを全て忘れさせてくれるかのような素晴らしい景色と気持ちよさ。ちょっと無理して走ってきたからこの景色が見れたのだと思うと喜びも格別ってモンですよ。

 ただ最大の誤算が残り20kmずっと下り坂と思っていた道は、半分で下がりきってしまいラスト10km再びアップダウンになってしまったこと。しかも上り坂で10代後半っぽい子供が自転車押してあげるよとやって来たのだが、この年で外国人へ直接的に関わってくる輩はロクなやつじゃない。

 絶対面倒毎になると思って「必要ない!自分で走るから」と言ってるにも関わらず勝手に自転車押し始め、案の定「100ブル(約340円)くれ」とか言ってくる始末。ガキなら無視して終わりなんだけど、かなり体格良いのが3人で武器(棒)まで持ってるとかなり怖い。

 かなりしつこく追い回されたが、結局犬叩き棒を振り回して向こうが距離とった間に下り坂入って逃げた。今日は限界ギリギリで周囲のエチオピア人を気にしてらんなかったというのもあるが、やたら声かけられはしても石投げてくるアホは少なかったし比較的緩やかだと思ってたのに。

 やっとの思いでアゲレマルヤムの町へ到着し、普段よりもかなりお高い200ブル(約680円)の高級宿へ投宿したのだが、ここシャワーが温水でビックリした。ホステル系除いてエチオピアで冷水シャワーじゃなかったの初めてだわ。

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 3階建の建物って時点でエチオピア田舎町では珍しい

 19時前にはダウンして就寝。疲れ切ってるのだし即眠れると思っていたが、これがなかなか寝付けず2時間以上起きていた。寝不足じゃなかったんかい。

 2020年2月15日(土) 走行距離77km 累計109620km
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 エチオピア27日目 ディラの町〜アディスアベバから南に約320km イルガ チェフェの町

 深夜まで大音量で音楽流してるファンキーな宿だったけど、バーに宿泊施設が併設してることの多いエチオピアでは割と日常茶飯事な光景だったりする。アフリカで騒音どうこう言う方が間違っているんだろうな。

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 後進国ほど他人への迷惑に対して頓着がない

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 その分私も中庭で米炊いたり好き勝手やってるけど

 そうするとエチオピア国民に対してイラついたりストレスを抱えてしまうこと自体、私の旅行者としてのレベルがまだまだ低いということなもかもしれん。どうせアイツ等何も考えて無いのだし「ユーユーユー」やれ「マニーマニー」の連呼もちょっと変わった蝉の鳴き声くらいに思うのが正解か。虫に対して本気で怒ることが間違ってる。


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 ただ1つ問題があってさ

 エチオピア人が昆虫や動物と違う点が「嫌がらせをするために動く」ということなんだよね。生きるための本能的行動の結果じゃなくて、明らかにこちら側の反応を楽しむため邪魔してくる奴がいる。この点どうしたってエチオピア人は人間なのであり、それ故私も腹を立てる。

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 ちょいちょい未舗装路が混じってきた

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 それでも全体の9割は綺麗な路面だったけど

 標高1500mまで下がったディラの町だが、ここから一度ガッツリ山を登りかえす道になる。自転車押すほどの斜度ではないが、ギア最軽にまで落としてノタノタ進むと周囲を子供に取り囲まれるのがさぁ。

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 休憩時に20人以上人が集まって来たらエチオピアでもど田舎

 自転車押してくれたりする子供もいる一方で、走行中の私に対し刃物を振りかぶる真似する奴もいる。こんだけ散々文句言ってるけど私だってエチオピア国民全てがクズとは思ってないし、実際結構な人から親切を受けてもいる。

 ただ「運が悪い」なんて言葉で済ますことが出来ないくらい、この国の人間は外国人に対して色々やり過ぎである。余りに悪玉菌の数が多すぎて、良い人達が作ってくれたイメージを完膚なきまでぶち壊してるのがエチオピア。

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 1900mちょいから一旦下り基調の道に

 この長い直線的な下り坂途中でも2度ほど石を身体にぶつけられたのであり、腹立てて停車するとあっという間に周囲を地元民に取り囲まれるのが常でして。そんで何いうかと思いきや「もう子供は逃げちまったからオマエも行け」だとか「相手は子供だから怒るな」みたいな言葉ばかり。

 大人が何十人もいたけれど、誰からも謝罪の言葉が出ないどころかこのタイミングに平気で「金くれ」とヌカす輩がいるんですよマジで。私も空気読めないだとか言われるタイプだったけどさ、エチオピア人の無神経っぷりはとどまるところを知らない。

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 まだ昼過ぎなんだけど

 もう今日はこのタイミングで走行取り止め。こんな気分で走ってても旅行楽しくならないし。

 投宿後、落ち着いてから町中歩いてみたけど直射日光キツいし周囲の人間ひっきりなしに「チャイナ」だの「マニー」と声かけまくってくるので全然リラックスできない。小さな町ほど外国人が珍しい存在になるので致し方ないところか。エチオピアはどこでもこんな気もするが。

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 とりあえず町抜けたら道路は良くなりますかね?

 今エチオピアの日記を読み返したら、全体の半分近くが悪口や文句で占められてるんじゃないかな?中国やペルーもかなりガンぎまってた国だと思うけど、エチオピアはそれを遥かに飛び越えるどころかダブル・トリプルスコア叩き出すある種の貴重な国だと思う。

 2020年2月14日(金) 走行距離40km 累計109543km
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 エチオピア26日目 アワッサの町〜アディスアベバから南に約290km ディラの町

 昨夜の停電は朝になっても続いており、エチオピアではかなり大規模な都市の割になかなか脆弱なインフラであったと思う。それどころか朝の時点で断水まで重なっており、まぁこれは水を汲み上げるポンプが停止してる故の事態だと想像するが。

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 信号機も死んでたので町全体的に停電したか

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 エチオピアは店外にもテーブルあるので自転車を安心して置いとける

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 何で直線道路でこんな事故を引き起こすかな?

 最初に大下り&登り返しでV字谷を超えた後は多少のアップダウンあるものの走りやすく気軽な道が続く。むしろ全体的には下り基調で楽できた道だったと思うのだが、それを邪魔してくるのがエチオピア国民。

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 出てくんなや

 今日丸1日走ってたけど、3分も1人になった状況がなかったと思うほど次から次へと湧き出てくる人ひとヒト。ただ地域が変わったからなのか「マニー」と叫ぶ人の数は格段に減って代わりに「アリババ」と言われる回数が増えた。

 多分アムハラ語のロクでもない言葉か若しくは意味的に「金持ち」とかだと思うけど、言葉の意味がわからないだけでもこちら側のストレスは随分違うのであり、半端に意味が理解できてしまう英語というのは罪深い。

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 編み笠の販売を結構見かける

 それほど石を投げられることは無いけれど、この地域では子供だけでなく十代後半に差し掛かるヤツまでチョッカイを出してくるのが頂けない。わざわざバイクで自転車の前に位置取り進むの妨害したり、中指立ててきたり。

 ちなみに昼食休憩してからの20km区間で2〜30回は「ファック ユー」という言葉を浴びた。本当すごいよね、よくここまで見知らぬ他人に嫌がらせできるものかって思うよ。国が国ならコイツ等ボコボコにされても文句言えない行為だと思うけど。

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 なんだかなぁ 

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 多分嫌がらせだとすら思ってないことが最大の問題

 道が良かったこともあり16時前には労せずしてディラの町に到着する。かなり規模の大きな町であり宿選ぶの少々時間を要したが、投宿して5分後にスコールのような通り雨が降って「間一髪だった・・・」と胸をなで下ろす。

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 雨止んでから買い物したり

 今日1日曇天模様で凌ぎやすい気候だったけど、何処かのタイミングで雨に降られるだろうな・・・と思っていたことも事実。こうして走行終了後に雨となった辺り、ツキがまわって来たのかもしれない。

 この運を駆使してエチオピアでの走行中は人と会わないよう走れたら嬉しいんだけど。1億近い人口を有してるエチオピアって本当どこ行っても人だらけなんだよね。日本も大概人口密度の高い国だと思うけど、エチオピアにいると「1人の時間」というモノの尊さを実感する。

 2020年2月13日(木) 走行距離96km 累計109503km
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 エチオピア24・25日目 アワッサの町

 アワッサの休日。エチオピア北部バハルダールの町と同様に国内でも有数の観光地として栄えるアワッサの町。その割に外国人観光客は全く姿を見せない土地で、住民もどこか緩やかで過ごしやすい気がする。

 そりゃ町歩いてると普通にお金をせがまれるけど、それはエチオピアという国で外国人は逃れられない宿命みたいなものかと思ってるので気にすんな。

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 蚊が多すぎるので蚊帳を使ったの図

 午前中は動く気力も湧いてこず部屋でダラダラとネットしたり、ふと思い出したように洗濯物をやっつけたり。久しぶりに部屋内にトイレ及びシャワーのある宿なので、お腹が空いて我慢出来なくなるまではこのまま缶詰状態でぐうたらし続けてやるぞという気概。

 13時を過ぎてからようやく外に出てみることに。何故かアワッサの町にはフルーツ屋が少なくてアボカドジュースを気軽に飲めないという問題があり、仕方なく別のメニューでお昼を楽しむことに。そういやイタリア文化の影響を強く受けてるエチオピアだけど、まだピザ食べてなかったしとピザ店へ。

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 お味はそれなり

 そのままバーへスライドして昼間っからビール三昧。平日昼間からそんなビール飲んでて罪悪感湧かないの?とか思われるかもだが、そういう感情は海外出るときに日本へ置いてきたので問題ない。全力で今を楽しむことが大切かなと分かったようなこと言っておく。


 翌日。もうちょいダラけていたいのでアワッサ延泊。むしろ当初から3泊くらいしたいよね・・・という思いがあったので、計画通りではある。

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 ちょっと歩いて教会とか見に来たり

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 よく分からんモニュメント撮影して満足したので

 あとは贅沢に昼食摂ってビール飲んで。正に非生産的な1日を堪能するといいますか。どこかでガス抜きしないとエチオピア走行はストレスフルでやってらんないところがあって、決壊ギリギリだった私の精神的にもここで休息をとることは必須案件だったのだと申し上げたい。

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 何もしてねぇ 

 そんな感じで適度に酔っ払ってホテルへ戻ると館内停電しておりネットも何も出来ない始末。いまだに喉の腫れがあって時おり咳き込む状況が続いてることもあり、午後はひたすら寝て過ごすことに。

 結局夜になっても断続的に停電が続く状況で、私のインターネットライフはあまり満喫できぬままアワッサの日々は終わりを告げた。

 2020年2月11日(火) 走行距離0km 累計109407km
 2020年2月12日(水) 走行距離0km 累計109407km
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 エチオピア23日目 ネゲレの町〜アディスアベバから南に約220km アワッサの町

 薬屋が宿を副業として営業してる・・・という割と珍しい組み合わせの施設だったが、朝になって中庭で朝食作ってるとおくの建物で白衣着た人が動き出してるの見て、そもそもこの敷地は病院なのだということに気付いた。病院ならば宿泊施設とも親和性が高いだろうし、薬局が併設してるのも頷けるというものだ。

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 ということはこの部屋は時に病室に?

 何はともあれ出発準備済まして走り始めたの9時半である。昨日のスタート遅くなった点を全く反省していない行為であるが、それも今日の走行は半日で終了と決めている故のていたらくである。

 その目的地として狙っているアワッサの町は、エチオピア北部で長逗留したバハルダールと同じく大きな湖を携えるエチオピアの主要都市。アディスアベバが嫌だった私は割と早い時期からこのアワッサでゆっくり滞在しようと目論んでいたのだ。

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 休まないと身体よりも精神が持たない

 ということで割と気楽な気持ちで走り出したネゲレの町だが、この町抜けて10kmも走らない間に2度も3度もクソガキから投石攻撃を受けて腹立ちまくり。本気でブチ切れて石投げた後に子供が逃げ込んだ家へ追いかけて行ったのだが。

 このクソガキに対して周囲の大人が擁護する言葉は「こんな子供のしたことだから・・・」とかヌカしおる。それは確かにそうかもだけど、そうした子供の行為をエチオピアの大人はヘラヘラ笑って見てるだけで叱らないから私が怒り狂うのだろう。とりあえず該当の子供は(日本語で)無茶苦茶叱りつけて泣くまで説教してやった。

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 それにつけても最低な国民性だなエチオピア

 ちなみにエチオピアの人って普通に道端歩いてる人でもステッキだとか棒を持ってる人が多いんだけど、十代くらいの子供だと自転車を見かけるとその棒で私に向かって殴りかかるフリをする悪質な真似する奴がいたりする。そこまでやらずとも道路上で進行妨害したり石を投げるフリしたり。

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 なんでエチオピアだけこんなクズばかりなんだろう

 そんな行為を当たり前にするクセに外国人見るとガンガン話しかけてくる人たちで、エチオピア人に不信感いっぱいのこちら側としてはもう極力関わりたく無い気持ちになるのだけど。人に相手してほしいのなら石を投げたり金を要求するんじゃなくて、まず挨拶をしなさいよ。

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 3車線のうち2車線は牛

 今日が半日走行で本当に良かったと思いつつアワッサの町へと突入し、下調べしといた宿へと投宿する。田舎の宿より若干値段高かったが、トイレに便座はあるしシャワーの水もちゃんと出る、何よりWi-Fi使える優良物件なので文句はないです茶壺さん。

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 とりあえず昼からビール

 下がった正気度と共にイライラした気持ちも落ち着いたこともあり、隣接している湖を散歩して回る。このアワッサでは本当にただのんびりするためだけにやって来たため、多分町の滞在中この湖以外に写真を撮影する機会も少なそう。

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 頭部火傷でもしたのかと思わせる鳥

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 そんな写真写りの良い場所で佇まないでよ

 適当にブラついてたらバイク・自転車を扱うショップが並ぶエリアに入り込んだので、予備がなくなって困ってるチューブを探しにお店を回ってみることに。

 案の定英式バルブ(ママチャリに使われてるチューブ)タイプしか取り扱いは無かったのだが、それはあくまでチューブ単品販売の話。その辺に転がってる自転車タイヤには米式バルブタイプのチューブが散見されるため「この廃棄っぽい自転車のチューブ売ってくれ!」とお願いしたら、案外簡単にOK貰えた。

 チューブ探すのにゴミ漁りしてるというのも滑稽だが、その甲斐あってか無事適合サイズの米式バルブチューブをゲットすることができた。中古だけど気にすんな、ちゃんと空気入れて使えることは確認済みだし。ともかくこれでようやく安心してアフリカ旅行の続きができるよ。

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 もちろん代金払ってる

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 湖が近いので魚のメニューがあったけど

 普通に刻んだ魚をフライにしただけで特別美味いとは言えない微妙なお味に。エチオピアはアボカドジュースとかこの国ならではの美味しい食べ物あるけれど、基本的には「素材の味を生かした」系の食べ物ばかりで調理が上手いとかそういうワケではないんだよね。基本的に「焼く」か「揚げる」の後進国料理。

 それでも生ビールがこんだけ気軽に飲めるのだし構わないけどさ。インジェラ以外にも美味しい料理はあるんだよ?と私は余計な一言を申し上げたい。

 2020年2月10日(月) 走行距離51km 累計109407km
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 エチオピア22日目 アレムテナの町〜アディスアベバから南に約180km ネゲレの町

 一応アディスで中1日の休養日取っているのだが、早くも身体がダルくて朝起きるのしんどいぞ。まだエチオピア抜けるまで結構な距離あるのだけど、こんな調子で大丈夫か私は?

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 8時過ぎまで寝てました

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 朝食も自炊せず近くの食堂で

 ところでエチオピアの食堂は写真のように床に植物の葉を敷く習慣があるようだが、これが足すべらせる原因になるし見た目にも良い感じとは思わず理解に苦しむ風習だ。ちゃんと営業終了で掃除して葉を回収し、翌朝ばら撒いてるの見ると結構ちゃんとした理由がありそうな気がするけれど。

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 ちゃんと走り出したの10時になってから

 かなり遅めの出発だが、強い追い風に助けられ遅れを一気に取り戻すハイペースで進む。昨日の時点で「多分この先しばらくは追い風で楽だろう」くらいのことは思ってたけど、こんなイケイケ状態になるとは想像してなんだ。

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 景色も良くて最高の気分

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 ただ路面状態だけがちょっと

 こうしてみると首都のアディスを挟んでエチオピア北部の日本が作った道路は素晴らしい状態だったのだと感じる。一部ガタガタになってるポイントはあったけど、やっぱ日本って道路造りに関してやたらレベル高い国なのだと思ったよ。

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 こんな感じで道端でパパイヤ売ってる

 50kmほどで到着した町が超リゾートというか観光特化した雰囲気で、場違いな気がしてしまいお昼休憩もしないまま郊外へ抜けてしまいガソスタ脇の定食屋でようやく腰を下ろすことに。エチオピアのレストラン程度で気が引けてたら、世界中ほとんどのお店に入店できないだろうと思うけども。

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 この辺は農業関係の施設が目立つな

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 この国でラクダは初めて見た

 当初は80km弱にあるブルブラという町で走行終了しようと目論んでいたが、追い風に押され余りにも早い到着となってしまったこともありもうちょい先に進むことにした。まぁブルブラは宿があるか微妙な規模の町だったし都合が良い。

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 人の休憩中にお金強請りに来んなよ

 2つの大きな湖の間を抜ける道路は西側が国立公園となっているスポットでもある。個人的にエチオピアの景色はどこも国立公園なんぞに引けを取らないレベルなので、特筆して気になったり感動するようなことはない・・・というか、むしろこの区間に住んでる子供は自転車見つけるとガンガン投石してくるタチ悪い奴が多く、腹が立ってあんま景色見てる余裕がなかった。

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 湖畔エリアはリゾートホテルが立ち並んでるらしい

 内陸国な上に山岳国でもあるエチオピアではこうした湖沿いがリゾートとして栄えているパターンが多く、特にこの周辺はそうした観光客を目当てとした施設や宿泊施設も数多い。そういう客相手にするつもりならさ、もっと旅行者に対する対応を学ばせろよ。自転車見つけるなり地面の石拾ってスタンバイしてるガキに何故注意しようと思わない?

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 自転車乗りは旅行者に非ず

 丸1日フラットな道で走りやすかったのだけど、よりによって最後の10kmだけ上り坂とか辞めてほしい。テンション的には「最後にキビしいのやって来たじゃねーか!」みたいな感じで盛り上がるけどさ、現実は快調に走れてたペースもガタ落ちだし両足ヘロヘロで汗まみれ。限界ギリギリでやっとこさネゲレの町に到着となった。

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 生ビールのお店見つけられず瓶ビールに

 ちなみにエチオピアでは投宿したら即シャワー浴びて、着ていた衣類を洗濯し翌朝までに乾くよう努めている。普段なら適当なタイミングで洗濯して翌日走行の自転車に服引っ掛けながら走るのが常だけど、エチオピアで自転車に小物引っ掛けてると子供が盗んでしまうためバッグの中に収納しないといけないので。

 なお1日ペアランしたジョージ曰く「エチオピアの子供は南部の方がより性質悪いらしい」とのことであり、マジでこれ以上酷い環境になったら我慢できる自信が無いのだけれど。明日の我が身が心配でならない。

 2020年2月9日(日) 走行距離127km 累計109356km
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 エチオピア21日目 アディスアベバの町〜アディスアベバから南南東に約80km アレムテナの町

 ということで中1日休みでアディスアベバを出発することに。どう擁護してもこの町は治安悪いと感じるし、物価も高くて長居したくない茶壺さん。宿でネットも散々遊んだことだし思い残すことはないかなと。

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 良い感じの宿でした

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 とにかく町を抜けるのが大変だ

 50m毎に警官や軍人が銃を構えて道端に立っており、いくらアディスが治安悪いからってちょっとやり過ぎじゃないだろうか?とか思ったのだが、土曜日だし何処かしらの要人が町に訪れるため警戒態勢を敷いているのではないかと考える。そう思いたい。

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 20km走ってもまだ牧草地域は出てこない

 幸いにして斜面に作られたアディスの町は北側を頂点としてるため、南へ向かう分には下り基調の楽な道。これは町を抜けてからも同様であり、つまり今日は下り坂で苦労なく走れる道だと思ってたけど、やたら南からの向かい風が強くて実質プラマイ0という気分。

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 アディス市内からやたら華僑の看板が目に付くように

 中国がアフリカにガンガン進出してるというのは国際情勢気にしてる人には周知の事実だけれども、ここエチオピアも相当中国資本が影響を及ぼしているようだ。昨日乗車したメトロも中国の制作だったし。

 ただその割にこの国で中国人って1度も姿見てない気がするんだよね。割とどの国行っても中華街作ってたりとか中国人は他国でもがっつりマイペースで暮らしてる印象だったが、アジア人だと1分に1度は「チャイナ!」とか連呼してくるエチオピア。流石の中国人もひっそりと隠れ住んでるのかもしれん。

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 首都抜けたらいきなりアボカドジュースの値段半額になった

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 この辺はリゾート関連施設が多い

 周辺に湖が点在してる場所であり、首都から気軽に行けるリゾート地域として売り出してるのだろうな。私にしてみりゃ交通量多くて路面状況も悪いし排気ガスが臭くて最低の場所だと思うけど、車両と自転車じゃきにするポイントも違うだろうし。

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 ようやく落ち着いてきた

 ちなみにこの道の路面状況が悪い理由だが、高速道路が隣を並行して走っているからというのが原因の一部を占めていると思われる。今までの経験上、高速道ができるとそれまで利用されてた下道は交通量の減少とともに一切の補修工事をしなくなり、ただただアスファルトだけが朽ちていくパターンが想起される。

 このルートはそれでも交通量多いし途中に町も複数あるが、工事中の道を除くとエチオピアでひっどいアスファルト道路という意味で1・2を争うレベル。下り坂でも怖くてノンブレーキで走れない。

 75kmほど走りモジョの町にある交差点を右折し国道6号線へ突入する。高速道路から離れたことが影響してるのか途端に走りやすい道路になったし、走るのに邪魔だった風も追い風としてグイグイ私の背中を押してくれるように。

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 無茶苦茶楽だし気持ちがいい

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 この川から先は

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 巨大な湿地帯になってるようで

 ダイナミックな風景の変化にひたすら感動してたんだけど、この辺りから再び子供たちが旅行者にちょっかいというか邪魔してくる割合が増えて難儀することに。直接的に「マニー」と言われる回数は減ってるのだが、州が変わって言語も変化してるのかよく分からん現地語で何か求められる割合が増えたんだよね。

 どうせこの台詞の内容はロクでもないというか、8割方「金くれ」に類似した言葉と信じて疑わない程度にゃ私はエチオピア国民の民度を低く見積もっている。少なくとも「ようこそ!」みたいな内容だとしたら、その後に石投げられた理由の説明が付かない。

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 ウェルカム ザ ストーンってか

 当初はモジョの町で走行終了でも良いやと思っていたのだが、何のかんの下り坂が続いて楽だったし時間も早いこともあって「次の町まで走ろうかな」と40kmほど追加注文。案外楽にアレムテナの町まで走ったのであり、やっぱ下り坂だと思ってた以上に自転車は先へと進む。

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 お陰様でビールが最高に美味い

 標高も2000mを切ったこともあり、そろそろマラリア感染が心配になってくるポイントなのだが。幸いにして今日のホテルでは蚊の姿を見かけないこともあるしマラリア予防薬はまだ服用しないでおくことにする。

 なおこのマラリア予防薬はアフリカで購入したとかじゃなくて、2年くらい前に南米のホステルで頂いたものをずっと保管し続けていた品である。「そのうち役に立つだろう」と思ってたアイテムがこうして日の目を見ることになるのは私も嬉しい。効能完全に忘れてるので薬の名前からネット検索し、服用量を調べる所から始めないとなんだけど。

 2020年2月8日(土) 走行距離117km 累計109229km
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 エチオピア20日目 アディスアベバの町

 部屋にカーテンがないので朝になると自然と目が覚める品行方正な宿。その割に敷地内にバーがあって夜遅くまで大騒ぎしてたけど。外で飲むより2倍の料金でありながらあれだけ繁盛してたのは素直に凄いよな。

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 踏み台が無いのでベッドの上へ登るがちょっと大変

 ゆっくりと朝食済まし、向かうはエチオピア唯一の国立博物館である。ちょっと距離あるので近年作られたというメトロを利用して向かおうじゃありませんか。

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 料金4ブル(約15円)って安いな!

 結構な乗車率に加えて宿のオーナーから「メトロはスリが多いから気をつけろよ!」と忠告されてたこともあり、やたら疲れる列車移動。加えてこの国の人たちは降車優先とかそういう感覚が薄い人多くて駅に停車し乗り降りする度、我先に行こうとする者どもで押し合いへし合い詰まってしまう現象が起きるし。

 1度乗り換えて終点まで移動し、そこから更に歩いて1〜2kmほど。結構長い距離移動したように思うけど、列車が逆「コの字」を描くように走っているため直線距離だと宿から5kmも離れていない。でも盗難怖くてとても自転車で行く気にはなれんかった。

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 国立と名のつく割にかなり小規模だ

 観光施設にはエゲツない料金示しそうなイメージあったエチオピアだけど、入場料10ブル(約35円)で破格と表現しても良いお値段。大英博物館みたく「芸術はみんなのもので誰でも楽しめるように」というコンセプトがあったのならエチオピア見直すんだけどな。

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 色々展示しております

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 やっぱエチオピア正教ってキリスト教とちょっと違う気が

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 エチオピアの歴史だとか色々ありますが

 私にしてもこの博物館にしてもメインは地下の展示室。ここには世界最古の人類とされる大先輩、ルーシー女史がいらっしゃるのでありアフリカが人類の起源とされる根拠も彼女の存在があればこそだ。

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 明らかに気合の入った雰囲気になった

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 骨は全身の4割くらい見つかったらしい

 私はエチオピア正教の歴史を全然知らないけどさ、同じ建物内で人は神が作ったとされるキリスト教系の展示品とそれに真っ向から対立するホモサピエンス史の歴史を堂々と展示してるの自由だなと思う。これが正しい意味での「政教分離」ということなのか?

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 結構面白かった

 帰り道の途中で下調べしといた自転車ショップに寄ってみるも、お昼休みの時間帯だったらしく営業していなかった。午後の再開まで待とうか迷ったんだけど、お店を見る限り自転車部品を単独販売してる雰囲気じゃなかったのでそのまま帰途に着くことに。

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 期待できなさそうな感じでしょ?

 帰りの駅前スーパーで食材購入したのは宿のキッチンが広くて綺麗であったから。エチオピアって下手に自炊する方がお値段高くついてしまうほど食事関係の値段が安い国だけど、そもそも宿での自炊というのは金額を抑える以上に「自分が食べたいものを食べれる」という満足感で行うものだ。

 日本と違って食材の種類も調味料も取り扱いが少なく、自炊ですらメニューが制限されるアフリカという大陸だからかな。そういう逆境って燃えるじゃん、少年漫画的読んで育った人としてはさ。

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 それでハンバーグじゃ世話ないけども

 満腹まで肉を食べれるって幸せだなと思いつつ、しかし手元にビールが無いことを寂しいとも思いつつ。この結果は分かっていたので宿の直前でちゃっかりビール飲んでから帰ってきてるんだけどさ。酒は食べ物と一緒に食べたい派の人なので。要するにちゃんと酒の味を味わってるタイプではないってことだ。

 2020年2月7日(金) 走行距離0km 累計109112km
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