自転車ときどき世界1周

2022年03月

 場所:エチオピアの首都であるアディスアベバのやや北部に位置している。町の中心部から少々離れているのだが治安が悪い関係で自転車を置いておくことに躊躇いがあり、私はトラムでメリニクIIスクエア駅まで移動し徒歩で向かった。バスだと博物館最寄りの停車場もあるのだが路線図よく分からなくて使わずじまい。
入場料:これが驚くほど安価で、2020年当時は10ブルで日本円にして約35円程度。今調べてみたら料金5倍に跳ね上がってたけどエチオピアブルの価値が下がっているらしく、日本円換算だと約110円であった。まぁこんなもんか。

 エチオピア唯一の国立博物館であるものの、そもそもアフリカにおける文化・歴史的な博物館なんぞエジプト除いて大した規模でもなければ世界的に有名で貴重な出土品がある訳でもない。実際そう感じさせる細やかな博物館であり、要するにここへやって来る多くの旅行者は、最古の人類であるルーシー先輩に敬意を払ってご挨拶するためといって良い。
 そのルーシー先輩の骨もレプリカらしいがそれは些末なことだ。人類が誕生したと目される土地で、その御仁のお姿を拝見して人類の歴史に思いを馳せる。そういうロマンを存分に感じさせるための場所です。写真は他の展示品が多いけど。

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 私は物事における経験値というのは実践やれ現場でないと得られないことがあると考えてるタイプで、要するに理屈より実行が大切だよ派。自転車旅行という遊びもその通りだと思う。

 ということで時間ができた年明けから、ちょいちょい国内における1週間程度のツーリングを実施してたりする。(トレーニングの意味も含めて)世界1周用のフル装備なのは自分でもアホだと思うが。

 ともあれ以前走った勝手知ったる日本の道。どうしても知ってる事柄が多くなりがちで「知らないを知りたい」を念頭に置いてる私の旅行において、同じ自転車旅行というスタイルじゃそれほど感慨湧くことがあるのだろうか・・・?という気持ちもあった。


 なのでそうした心配が杞憂に終わったことは嬉しくもあるし驚いてもいる。私の頭がお花畑咲き誇っており「過去のことなんかすっかり忘れてしまってな!あらゆる物が新鮮で感動だ」・・・というのもある意味羨ましい気がするが、そうでないならこれは私自身が変わったことによる見え方や感じ方の変化なのだろう。

 年単位の長期旅行なんてのは周囲の環境や人々は目まぐるしく変化する一方で、自身の行っていることは割とルーチンワークだ。移動して観光して生活して生きていく。

 そうした中で自分の当たり前だと思っていた理とは違う考え方や世界があることを目の当たりにし、見聞やれ世界観が広がるといったことはあるのだろうけどさ。自分じゃそういう感覚ってわかりづらいものなのよ。

 だから茶壺さんは多少の成長やれ変化はあれど、旅行前と根本に違いがあるとは思ってないしそれは人が歳を取るにつれて感じ方や考え方が変化していくそれの範囲に収まる程度のことだと。

 違った。私が興味を惹かれる事柄も、知らない人と相対するときの対応も、もっといえば野宿する候補地1つ取ってみても以前の私とは全然違う理屈で動いている。

 個人的にこうした自分の変容を無闇に「成長」という言葉で括りたくないのだが、様々な場所で土地の人やれ建物やれと相対するとき「リスペクト」という点を意識して考える様になったことは良い方向への変化なのだと思ってる。

 昔の自分を卑下する気持ちはサラサラないが、やっぱり自転車旅行したことが己の糧になっていると実感できるのは嬉しいし喜ばしいことじゃないか。

 その結果か定かでないが前回・今回の国内自転車旅行でも大変沢山の方々に良くしてもらい、素晴らしい時間を過ごすことができました。本当にありがとうございます。

 やっぱね。人と仲良くなるには自転車旅行しとくべし、とか茶壺さんは思うワケですよ。家に戻ってきたらウクライナで戦争始まってたニュースを見るとさ。
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