自転車ときどき世界1周

2022年07月

 ドイツ23日目&フランス3日目 管理小屋裏~パリから東へ423km地点 キャンプ場


 目を覚まして朝食作ってる途中で雨降ってきたため準備だけ済ましそのままテント内にて待機。実は深夜2時前に小屋の反対側で悪ガキがゴミ燃やしており、何事か?と驚き起こされてしまったので削られた睡眠時間の補充にちょうど良かったりもする。


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 結局10時半に出発


 それでは改めてバーデン・バーデンだ。ヨーロッパにおける最大の温泉施設であり、いやいやヨーロッパと表現するならアイスランドにはもっと大きな温泉施設あったよ?とか色々ツッコミたくもなるのだが、それは些末な問題に過ぎない。


 大切なのは私が温泉好きで、そのためにわざわざこの地へと走ってきたのだということ。ヨーロッパの歴史的にも古くから利用されてきた温泉地らしく楽しみである。


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 どんな温泉なのかな?


 途中で親切なサイクリストのオッちゃんが声かけてくれ、道中の道案内と町中の施設を紹介してくれたりとか。なんでもドイツ最大の歌劇場とか言ってたが、ごめんね私は温泉以外の情報を一切仕入れてこなかった人で。


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 立派な建物だなぁとしか


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 とりあえずこちらの建物に


 ここは温泉水を汲めるポンプ小屋とあったので、しょぼい配管でもあるのだろうと想像してたのだが大間違い。というかポンプは主要ではなく町の中心施設として観光ポイントにもなっている建物だったとは。


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 入り口からしてすげぇ


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 肝心の温泉ポンプは撮り忘れたし


 まぁいい。私はちゃんとここバーデン・バーデンで温泉に入るので気にすんな。如何にも観光地という目メインストリートを抜けた向こう側にありましたよ。温泉館が。


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 やってきたどー


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 日本の温泉館とは趣が違うな


 料金がお高めだったのは仕方ないとして、やっぱり水着着用の温泉プールみたいな施設だったけどね。それでも久しぶりに温泉入って心ゆくまでリラックスできたので文句はない。


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 ありがとバーデン


 サッパリしたのでドイツを脱出してフランスに抜けようかと思う。そもそもこの4日間ずっとライン川に沿って北上してきた形のため、ちょっと西へと向かえばもうそこはフランスなのだ。


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 フランスも体験してみたいじゃん?


 10km強走って川を渡る橋からフランス入り。やっぱり今回も「ここからフンラス」みたいな看板もなく入国してしまったのであり、記念に残す記録も何もあったもんじゃねえ。


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 あったのはこれだけ


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 ライン川上から


 とりあえずスーパーで買い物済まし「ドイツより物価上がったなぁ・・・」とか残念な気持ちに苛まれながら野宿場所を探すのだが。これが何処でも簡単にテント張れそうなポイント見つかるがあまり、「やっぱり綺麗な川沿いで汗を流せる場所にしよう」とか余計なこと考えちゃってフラフラと走り続ける。


 結局2時間半も野営場所探し回った挙句「こりゃダメだ・・・」と出てきたキャンプ場に宿泊するという何ともマヌケな展開で本日終了した。無駄に疲れたし何だったのか。


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 もう21時なので肉だけ焼いて終わり


 2022年7月23日(土) 走行距離68km  累計113163km

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 ドイツ22日目 小川沿い〜ケルンから南南東へ262km地点 管理小屋裏

 海外自転車旅行を始めて今日で2000日目。結構いろんな場所や国を走ったと思うけど、それでもなお世界は広くて未知のワクワクが広がっている。この旅行を終えるまではもう少しだけ時間がかかりそうだ。

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 ということで今日も行きましょー

 せっかくの記念日だがテント周りがナメクジだらけで出発までに一苦労だった。アルプス高山帯に入ってからはトント姿を見せなかったナメクジ達だが、こうしてまた再会できて嬉しくないよ。

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 走ります

 週始めの暑さは特別な熱気でも襲来していたのか、ここ数日は最高気温も30度をちょっと超える程度で安定している。いやまぁもちろん暑いとは思うけど、これなら外で1日自転車漕いでいても我慢できるレベルだとは思う。

 ちなみに我慢できないレベルの国ってのも沢山あって、特にオーストラリアのアウトバックとか毎日発狂するんじゃないか?と思える厳しい環境だった。それに比べれば随分ヌルいとは思うのだけど、人は環境に合わせて適応してしまう生き物らしい。

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 暑いのも寒いのも苦手です

 もっと言えば坂道だってなるたけ勘弁してほしいと思っているが、ドイツは正に「坂のない国」の代表格。基本的には街と街の間に農村地帯が広がる光景が繰り返される土地であり、無茶苦茶走りやすい反面景色の変化は少ないともいえる。

 まぁね、流石に文句の多い私でもドイツに苦言を呈することはほぼ無いですよ。ガソリンを簡単に入れてくれない以外は実にストレス少なく自転車を走らせることができるのであり、海外サイクリング1カ国目としての練習にも抜群だ。

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 私の場合は再開1カ国目になるのか

 12次過ぎのタイミングで到着したオーフェンベルクの町でPC作業したく図書館へ。サクッと1時間で一通り作業終えて、もう1時間は充電完了待ちつつネット使って遊んでいた。動画のアップロードが増えたけど、これくらいの作業量ならまだ問題にはならないのだけどな。

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 途上国でネット速度遅くなってからが怖い

 というか図書館に限らずドイツは割と何処でもWi-Fiを拾える旅行者的にネット環境優秀な国。おかげでちょっとお昼休憩にスーパー入ってはネットに接続してしまうので、やたらいろんな情報が断片的に入って気になるぞ。第7波ってなんか大変なことになってるな。

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 教会はどんなに小さい規模の町でもある印象

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 お、バーデンバーデンの看板が出始めた

 このバーデンバーデンに行きたいと思っていたのだが、到着タイミングが夕方遅くになりそうなので本日はこの辺で終了として、明日の午前中に到着したいと思う。このタイミングを逃すと大きな湖がしばらく途切れるため、気持ちよく身体を洗えないという点も大きかったんだけどさ。

 まさかの湖は遊泳禁止で周囲を金網で囲われているタイプだった。おかげで森の中散々彷徨った挙句、よく分からない小屋の裏側にテント張って、水深30cmの小川で行水と相成った。こんなはずでは・・・

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 2000日経験してもこの程度です

 とりあえず明日はバーデンだ。この単語のみでどういう施設なのか想像できる人はなかなか感が良いと思うぞ。

 2022年7月22日(金) 走行距離88km  累計113095km
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 ドイツ21日目 フライベルク郊外〜ケルンから南へ309km地点 小川沿い

 かなりお疲れモードなのと、朝方はまだ小雨がポツポツ降っていたので今日は半休息日としたい。それを踏まえて人が来そうもない森の奥にテント張ったのだし、とりあえずお昼までゴロゴロしてようかな〜と。

 やっぱ半日横になってるだけで大分違うね。ずいぶん体が軽くなったと言いますか、全身のダルさが緩和されたとハッキリ感じる。私も若くないのでもうちょい上手に休息挟んでいかないと何処かで倒れてしまいかねん。何のかんの自転車旅行は体力勝負な面があるのだし。

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 お昼食べてから出発

 今日は丸々休息日にしても良かったのだが、そういうつもりで食材関連を準備していない。人口希薄部ならいざ知らず、ドイツ国内を走行するにおいて、数日分の食材を持ち運ぼうとは考えていないものでして。

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 予備食材で2食分くらいかな

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 片田舎の風景をば 

 昨日より大分暑さがマイルドになったため「野外活動する」という意味なら今日の方が適していると思う。とはいえ私の身体と地球環境はそんなに上手いこと関連して回ってないのであり、休みたいときほど走るのに都合が良い状況だったりする。

 自然を相手にして遊ぶスポーツってのは少なからず「コンディションが天候に左右される」というファクターがあって、そういう運要素を含めて「そんなもんだよね」と思える度量が必要なのだと思ってる。自分じゃどうにもならないことに対して表せる「器の大きさ」が試されるのだとでも言っておこうか。

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 私はしょっちゅう天気に文句言ってますが

 私の器は置いといて、流石に午後いっぱい走ろうとは考えず。適当に近場の図書館でも寄ってPC作業でもやろうかな〜とか考えたのだが、半径20km圏内の図書館が全て休館日とかどういうことよ?別に今日はドイツ祝日じゃないんだよね?

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 ドイツの公共施設は割とよく休む印象

 仕方ないので近くの湖に行って1人キャッキャと水遊びとかしてた。カフェとか行かずに森とか湖とかへ繰り出すのは休日のヨーロピアンらしい行動(お店が閉まってるから自然相手に遊びに行く)とも言えるのだけど、10日かそこらでもう影響されてきたのかな?

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 ひと泳ぎしてさっぱり

 そのまま事前に目をつけておいた野営場所へと移動し本日終了。18時前にテント張ったの再出発してから始めてだったりするのだが、やっぱり日が沈まないってのは野宿的には色々難しい面もありまして。

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 もうちょい人口少ない国行けばこのへん楽なんだけどさ

 今日休んではいるが、明日こそ図書館に寄りたいかな。現代っ子なもので、あんまりネットに触らないでいるとヤキモキしちゃうんですよね。とか、まーた茶壺が適当なこといってる。

 2022年7月21日(木) 走行距離33km  累計113007km
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 ドイツ20日目 ライン川岸〜ケルンから南南東へ約330km フライベルク郊外

 朝はひんやりしていて最高の環境なんだよねヨーロッパ。いやまぁ暑い国は何処だってそうだとは思いつつ。連日の暑さで身体が疲れているということの言い訳をしたいであります茶壺です。

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 この先が行き止まりだから誰もこないナイスポイント

 出発して5kmも進むと右手に見えたのは小さな岩山。何の気なしに通り過ぎようかと思ったが、ふと上部を見ると岩の中に家が組み込まれている。こういうのは宗教関連施設かはたまた軍事基地だった場所か、どちらにしても面白そうと見学してみることに。

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 宗教系でした

 いやいかんな、動画撮ってると写真の撮影忘れることがあって後になって気づくのだ。そのうち友人が動画編集してアップロードしてくれるからと胡座かいて座ってる状態になりかねん。

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 にゃー

 お昼前のタイミングで大型スーパー出てきたのでお買い物しておく。スイスを出たことで主要スーパーにて再びWi-Fiが使えるようになったため、ちょいちょいネットで情報収集を挟んでいたりする。スイスは電話番号持ってないとFreeWi-Fi使わせてくれない国だったので。

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 んで外出てみると

 南からどす黒い雨雲が迫っていた。どうするかな・・・と一瞬考えたのだけど、正直勢いに任せて走り出してしまったというのが正しいところで、わざわざ屋根の下から抜け出た行動は10分後雨に降られる形で結果が出る。

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 慌てて次の町の軒下に

 ただこうしてちょっとでも雨が降ってくれると多少は涼しくなるのが救いだ。今日も最高気温37℃となってたけれど、雨降った後に電光掲示板見たら34℃になってたもん。3℃の差は結構大きい。

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 すぐ右手にぶどう畑が続く

 ヨーロッパでワインといったらフランスのイメージが強いのだが、まぁこの辺ほとんどフランスとの距離ないし生産条件とか近いのかもしれん。それかそもそもドイツワインというのは結構人気の商品でそこそこ作られているとか。

 ドイツ南西部の州都にあたるフライベルクの町に入る。かなりの大都市であるのだが、まぁ自転車先進国のドイツだし農村地帯走り続けても割と景色に変化が少ない国なので、ちょっと気分を変えておっきな町に来てみたのだ。

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 来てみりゃ面白い建物はたくさん

 特にこの大聖堂は駅近くの自転車・歩行者専用橋を渡ると突然正面に建物が見える作り方をしていて面白い。設計者がニヤニヤしながら考えたのだろうことが想像できて私としても楽しいです。

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 旧市街の方に行ってみたり

 流石にこの規模の町だと橋の下とか色んな場所で浮浪者の姿が目につくこともあり、自転車を離れて建物内部の見学とかはしない。というか時間的にも18時過ぎててあんまりのんびりしてられるタイミングではない。

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 修繕始めて既に10年以上経過しまだ終わってないとのこと

 ちょっと町を離れるとすぐに森林地帯が出てくるのがドイツの良いところ。とりあえず人目につかない小川の近くに自転車置こうとズンズン入っていったのだが、川を超えるような抉れた地形が出てきて最後の最後に一苦労した。雨まで降ってきたりでテント設営後に夕食済ましたら倒れるように眠ってしまったわ。

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 あー疲れた

 2022年7月20日(水) 走行距離73km  累計112974km
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 スイス5日目&ドイツ19日目 ライン川岸〜ケルンから南へ373km地点 ライン川岸

 早朝から犬を散歩させてる人がいた以外は静かな朝。っていうかここ住宅街から結構距離ある場所なんだけど、朝の5時代からスイス人の行動力はすげーな。

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 最近日中が暑すぎるからか?

 正直物価の高いスイスに理由もなく長居し続けるより、さっさとライン川渡ってドイツに入ってしまう方が何かと助かると言えなくもない。でもまぁ折角だしこのまま北西端に当たるバーゼルの町までもう少しスイスを楽しもうじゃないかと思います。そもそも食材以外に出費がないので夕食までは無料みたいなもんだし。

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 むしろスイスの1日平均金額は今のところ500円くらい

 もちろんこれは事前に食材を買い込んで下準備バッチリだったのと、親切なスイス人の方々に色々助けて貰った殻の結果。ただこういう結果になったのも一重にスイスという国が素晴らしいからなのであり、そう考えるとこの国は決してコスパの悪い国ではない。

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 なんかまとめっぽく語ってるけど、もっかい入るつもりだから

 ライン川に沿って走るというよりは、川に沿う形で作られている自転車道路に従って進んでいると言った方が正しい。この道が曲者で、大抵は気持ちの良い快走路なのだが時折鬼のような斜度した坂道だとかいつまでも続く未舗装路を挟んで来たりする。

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 自動車と信号に当たらないことを念頭に考えられてるとみた

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 突然出てきた完璧なレストエリアでお昼休憩したり

 今日も雲1つない快晴の空で自転車走らせるの気持ちいいとは思っていたが、町中にあった電光表示板を眺めていたら37℃とか表示されていた。マジか!?暑いとは思っていたけどそこまで極端な気温だったとは・・・

 どおりで幾ら水分補給しても追いつかないワケだ。日本と比べて湿度が低い関係で過ごしやすくはあるのだが、その反面水分は激しく蒸発していくのでやたらと喉が乾く。スイスが何処にでも水飲み場のある国で本当に良かったと思いつつ。

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 バーセルの町に到着

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 とりあえず旧市街っぽい川の左岸で観光

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 そういや久しぶりに教会とか入ったな

 例によって水飲み場で水分補給をするのだが、私が相当ヘバってるように見えたのか「そのまま飛び込んでも良いのよ」とか言われてしまう。なかなか洒落たこと言うなぁ・・・とか思っていたら、地元っ子が普通に水着で水飲み場の桶に飛び込んでいた。

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 近くにライン川の水泳場とかあるのに

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 声かけてくれた人からパンとか色々いただいた

 バーセルの町中を走って回りつつ、幾つか写真撮ったり撮らなかったり。とりあえずこのまま北へと抜けようとは思っていたが、さて川の右はドイツ左はフランスと来た。どっちの国に入ろうかな?

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 ドイツにした

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 川の真ん中あたりが3国間の国境地点

 そんな深い理由があった訳ではないのだが、ドイツはこの先ちょっと興味のある場所を見つけたのでとりあえずはそちらへと向かいたいから。別にフランスからでも行けるのだけど、あんまりポンポン国境越えまくると国別の走行距離で何km走ったか編集するのが大変なんだよ。

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 浅い理由だなぁ

 2022年7月19日(火) 走行距離98km  累計112901km
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 スイス4日目 チューリッヒの町〜チューリッヒから北北西へ23km地点 ライン川岸

 丸2日お世話になったデネス夫妻の家を出発する。朝7時の出勤とあって普段朝食は食べないとのことだが、自転車はお腹が空くでしょ!とわざわざおにぎりをこさえてくだすった。最後までよくして頂きました。

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 ということで5kmほど走ったポイントで朝食

 大都会チューリッヒは流石にスイスといえども自転車移動に苦労する。これは走りにくいというより道が複雑で迷ってしまうという側面が強いので、地元民にとっては本当に自転車天国みたいな町なのだと思う。

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 普通にリアカースタイルの自転車見かけるしさ

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 主要な駅前でも走りやすい

 そんで私が向かっているのはチューリッヒから北東に位置するシュタイン・アム・ラインという名の町。最後の「ライン」というのはライン川のことを指しており、ライン川の宝石・・・みたいな意味らしい。そんな大仰な!というのが個人的な感想だが、ともあれ非常に面白い町並みとのこと。

 そんなに慌てて先へ進む旅行でもないし、そもそも進むべき「先」とは何処のこと?というのが自転車旅行。いくつかの丘陵を越えてドイツとの国境にもなってるライン川へとひた走る。

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 おやまぁ南米でも見た顔だね

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 大体50kmで到着

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 こういう建物が並んでます 

 なるほど面白いというのはこういうことか。中心部にある建物群に宗教画だろうか直接絵が描かれている。教会内部の壁画とかではなく、街中の広場に面する建物がキャンバスなのだ。確かにこれは一種独特な光景だと思う。

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 観光客もやたらと多い

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 アレだね、インスタ映えしそうな町

 堪能したところでライン川に沿って下流方面へと進む。ヨーロッパの二大河川と言ったらドナウ川とこのライン川だと思っているが、長さ1000kmを超える大河の割に規模は小さめなのですね。

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 でもライン川沿いでキャンプは是非ともやってみたい

 意外と川のすぐ側に道が作られていないことも多く、近づいては離れてを繰り返しながら全体的には西へと向かう。今日の出発地点がチューリッヒなのだけど、結局チューリッヒからだと30kmも走らず辿り着ける場所で終了したことになる。久しぶりの100km越えなのに移動距離はちょびっと。こういうの大切にしていきたいね。

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 やる気の無さをアピールしていかねば

 ピクニックテーブルまである最高の野営場があったけど、そういうグッドポイントは地元っ子もこぞって泳ぎに来る上、この時期だと21時とかになっても帰らないので私の方がちょっと移動して森の中にテント張る。向こうは「良いよここにテント張りなよ」って言ってくれたけどさ。嫌でしょ怪しい外国人がBBQしてる隣で寝てるの。

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 これはテント張る前に終えた夕食ね

 やっぱり野宿は静かな森の中が気楽で良い。ドイツが近付いたので朝になったらまたデカいナメクジが出てくるかもしれないけど。それでも。

 2022年7月18日(月) 走行距離111km  累計112803km
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 スイス3日目 チューリッヒの町

 無茶苦茶よく眠れて8時過ぎの起床。おっそ!と思ったが、夜が長い時期の上に昨夜は土曜日なのであり、どこのスイス人も朝起きるのは遅いようだ。私一人寝坊してたら恥ずかしくて仕方なかったが、みんな朝遅いのなら気持ちは平気。現金なヤツだな。

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 布団だけどソファの上に敷くスタイル

 一緒に朝食取らせて貰っているのだが、夫婦の話が面白くってついつい長話になる。

 奥さんの出身が台湾でロシアのウクライナ侵攻に絡めて中国の脅威の話から、第二次世界大戦後の日本の復興やれ教育方針についてのこととか意見を求められる一方で、旦那さんがドイツ系のためちょいちょい「でもオマエも戦後ドイツへのヘイトとか歴史問題を知らないだろ?お互い様だよ」みたいな会話が展開されていく。

 かと思えば日本のチョコレート「白い恋人」は北海道でばかり販売されていて、あんなに美味しいチョコレートなのにどうしてもっと世界中に販売展開しないの?とか言われてもさ。それって私が答えるべき質問なのか?

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 スイス人はチョコレートに強い情熱を持っているらしく

 気づけば既に12時近くとなっていた。いくら何でもお邪魔しすぎたと出発準備に入るのだが「どうせ日曜日でどこも閉まっているのだし、もう1泊して明日出発すればいいじゃない」と言われてしまい、二つ返事で了承してしまった私を誰が責められよう。

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 ということで15時のお昼まで2時間ちょっと散歩

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 近くの山を歩く散策ルートを教えて貰ったので

 西欧全域で似たような感じなのだが、日曜日はほぼ全ての商業施設が閉まっているので極端に交通量が少ない。休みの日のドイツ人は近くの森を歩いているぜ・・・なんて冗談みたいな話を聞いたことがあるが、夏のスイス人も森を歩くか湖で泳ぐかの二者択一みたいなイメージがある。

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 なぜ山の中にトレーニング設備がある?

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 忍者でも育成してるのかな

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 反対側まで歩いて湖の景色を眺めつつ

 家に戻ってお昼にラーメン頂いて、その他日本系の調味料やれ食材まで貰ってしまった。ありがたくて泣けてくるわ。

 お昼食べたのが15時過ぎなのは朝食終えた時間が時間だったのでイレギュラーかとも思ったが、その後に近くの湖へ泳ぎに出かけたのが18時半というのは凄い。室内ジムとかじゃないんだよ?外遊びに、しかも泳ぎに18時すぎてから出発するのか。

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 21時過ぎに日が沈む国だからこそのスケジュールだよね

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 実際この時間帯で無茶苦茶家族連れがいた

 一部はネイキッドビーチなんだぜ!と聞いたのでとても期待していたのだが、残念ながら裸で遊んでるのは一部の子供だけだった。

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 鴨が人に慣れすぎてて逃げやしない

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 地元民しか来ない系の湖でした

 20時半に戻って夕食に。折角だからとストックしてある貴重な日本のふりかけや納豆も提供してくれてありがたい限りであります。日本出てからまだ10日も経ってないけど、日本食はやっぱり美味さと懐かしさを感じて嬉しい。

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 本当に至れり尽くせりで

 なおこの先もオススメの町を教えて貰ったのでルート変更しつつ進んでいこうと思います。ドイツもそうだったけど、人様に助けてもらうに飽き足らずルート選定までしてもらうとかさ。ほとんど大名旅行だよなぁと思ったり。

 2022年7月17日(日) 走行距離13km  累計112692km
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 スイス2日目 チューリッヒ湖畔〜スイス最大都市 チューリッヒの町

 テント張るまではアブが多くて全身刺されまくりのポイントだったが、一旦眠ってしまえば柔らかい草地と道路から離れている立地で気持ちよく眠れるなかなかの野営地であった。安眠できるのが1番大事よ。

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 絶妙に日陰だったのも良かった

 湖の中央に位置する島(半島でもある)にいるので、対岸側へは橋を使って渡ることになる。これには道路どころか鉄道も延びてる立派な橋があるのだが、それとは別に古い木製の橋があって私はこれを歩いてみたかった。

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 スイスで最長の木造橋らしいよ

 湖北側へと渡ったところで湖畔を通る国道へと入り、ひたすらチューリッヒへの自転車レーンを進んでいく。このレーンがまぁ幅広に設定してあり走りやすい。

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 土曜日だからかサイクリストの多いこと!

 ドイツではやや苦労していた公衆トイレも簡単に見つかるし、スイスは自転車で走るという点において文句のつけようがないレベルの高さだと思う。山あり谷あり風光明媚なポイントも多く、物価が高いこと以外は完璧だ。

 30Kmほど走ってチューリッヒの町に到着し、中心街をみて回る前に公園でお昼休憩とする。ここで親切な自転車付きの老夫婦から「キャンプ旅行なら湖の側にオフィシャルキャンプサイトがあるよ!」と教えてもらい私もホクホク顔でブックマークしていたのだが。

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 オペラ劇場見た後で

 再び声をかけられ「良かったらウチのアパートに泊まるかい?」とお誘いを受けたため、急遽キャンプ泊は中止となる笑い話。親切な人が多すぎて、予定外に出来事が上方修正されていく。

 とりま17時に待ち合わせすることとなったので、それまでの間でチューリッヒの町を見て廻るべく再び移動開始。とにかく面白そうな建物とかそういうの見て回ろうかと考えつつ。

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 こういう教会とかさ

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 色々回ろうかと思ったんだけど

 私が思ってた以上にスイス人って社交的な模様で次から次に声をかけられる。個人的にも観光名所を見て回るよりスイスっ子とアレコレおしゃべりする方が楽しいのであり、誘われるままにホイホイプールについて行って一緒に泳いだり飲んだりしてた私は何も間違っていない。

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 日本の墨流し染め文化を勉強してるんだって

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 申し訳程度に撮影した博物館とか添えておこう

 約束の時間になったので待ち合わせした広場に戻り、お家まで向かう。デネスさん夫婦は奥さんが台湾出身で新日本的らしく、室内にも様々な日本の物があって面白い。

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 スイスのアパートでは共同洗濯機を利用するのが一般的とのこと

 ベランダにて炭を起こしてビール片手にBBQとか天国ですかここは?無茶苦茶美味しいステーキとか焼いてくれたのだけど、怖くて値段を聞くことができなかった茶壺さん。

 聞けばスイスはあらゆる物価が高いらしく、だからコロナ禍で国外移動できなかった時期ってのはスイス人的にも大変だったとのこと。その理由が外国で買い物をすることができず、全て自国で高い物を買わねばならないからだって。日本には無い発想だ。

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 お皿に書かれてる言葉は全て女性に関する文言らしい

 何から何までお世話になって、最後にゃ布団を敷いてもらってる始末。帰国するまで布団で寝ることがあるとは思ってなかったのであり、何が起きるか分からん自転車旅行である。

 2022年7月16日(土) 走行距離52km  累計112679km
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 オーストリア4日目&リヒテンシュタイン・スイス1日目 フェルトキルヒの町〜チューリッヒから南東に薬30Km チューリッヒ湖畔

 結局シュラフを使うことなく過ごした夜。オーストリアの気候は日によって変化が激しすぎると思うのだけど、やっぱり山岳地帯だとちょっとした環境の違いで気温も激変するってことか。

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 流石に暑くはない

 未舗装路を4Kmほど戻ってもう2Kmも道を進めばそこがリヒテンシュタインとの国境である。というかリヒテンシュタインってどんな国・・・という人も多いのではないか?かくいう私もルート調べて地図見るまで何処にあるかも知らなかった。

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 そんなリヒテンシュタインです

 ヨーロッパアルプスのど真ん中に位置している関係でさぞや厳しい山岳国かと思いきや、山を抱える国土の東半分には道路も通せないし国民もほとんどが西側の平野部に居を構えている。つまり普通のルートを自転車で走り抜ける分にはど平坦な国。

 左右どちらを向いても山が聳え立つ景色だが、西に見える山はスイス領なほどに国土が小さい。縦に長いとはいえ縦断するにも30Km走らず国境を迎えてしまうサイズ。この国の歴史が気になるな。

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 でも超先進国だし

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 物価はスイスとほぼ同じ

 昨日のうちにリヒテンシュタイン入っても問題なかったと思えるほど人も少なく自然豊かで、野営も簡単にできそうだけどさ。私のブログルールで国毎のまとめは「その国に1泊以上して、自転車で走行している場合は作成する」としているので、宿泊しなけりゃ省略できると思ってな。

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 書くほどの特徴を掴む前に出国しそうだし

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 こんな国もあるんだなという感じ

 サイクリングロードからそのまま橋を渡るともうスイスへ入国となった。走行距離21Kmはブルネイやシンガポールといった他の小国をぶち抜いて堂々の第1位である。

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 スイス行ってみよー

 というかリヒテンシュタインがスイスと似通ってて変化が薄い。リヒテンシュタインは一応通過がユーロとスイスフランの両方で支払えたようだが、そこが統一されたくらいかな。むしろ旅行者的にはユーロ圏の国でありつつ自国通貨を流通とかやめて欲しい。

 スイスも走りやすい国だ

 リヒテンシュタインをほぼ縦断して走ったのが功を奏したか、上手いこと山脈の合間を縫う形で上り坂を回避しているように思う。物価が高いと有名な国なので、なるたけ食材買わなくて済むよう限界ギチギチに積み込んでいるのでね。上り坂があると大変なのよ。

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 川沿いのサイクリングロードをメインに走る

 どうやらスイス国内全域に自転車用のオススメルートが作られているらしく、あんまり考えなくても自転車マークの看板に従って走っていれば勝手に風光明媚で走りやすい道となる。偉いなと思うのはマウンテンバイク用の山岳系の道とで表記が分かれているところ。

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 自転車先進国だ

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 でもこんなエグい斜度看板見たことない 

 スイスといえどもここいら平野部の標高は500mちょっと。夏の日差しが照りつける上、湿度が低いこともあってやたらと喉が渇く。そこら中で自由に飲める水飲み場があるのだが、山岳地帯じゃないと水がヌルいという欠点がある模様。

 偉そうに言ってるけどさ、恐らくその水はアルプスの天然水だからね。ヨーロッパの水って硬水がメインで、正直行ってあんまり美味しくない水だという認識だったけど、オーストリアから続くアルプス地域の水はどこも素晴らしい!

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 本当に物価さえ安ければ長逗留したいぞ

 チューリッヒの町まで続くチューリッヒ湖へ出たのだが、ちょうど突き出た半島の先に木製の橋が連なってる面白地形があるようなので、その手前まで走って本日終了。

 湖でビール冷やそうと考えていたのだが、水温ヌルくて全然冷やすことができなかったのは大誤算。スイスでも温かい湖はあったし、安いビールも売っていた。思い込みで決めつけちゃ駄目ってことか。

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 アブが多い 

 2022年7月15日(金) 走行距離96km  累計112627km
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 オーストリア3日目 アウの町〜国境沿いの町 フェルトキルヒの町

 今日は割と早くに目を覚ましたのだが、むしろ本日こそ寝坊しても良い日だったりする。というのもこのまま西進すると半日強でリヒテンシュタイン及びスイスへ突入する計算となるのだが。

 この2カ国とにかく物価が高いと言われたので、入国前に半日休息を取って休まず一気に走り抜けようという魂胆であるため。セコいことやってますね。

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 朝方雨降りそうでドキドキした

 昨日確認してたから知ってたけれど、アウの町抜けると同時に山岳路の始まりだ。ウォーミングアップも済んでいない身体に10%越えの斜度はキツい。国内と違って予備の食材色々運んでいるのもあって自転車更に重たいし、頂上たどり着くまで2度も休憩挟んじゃったよ。

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 弱くなってるなぁ

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 救いは景色が抜群なこと

 今回も1500m弱の標高まで登らされ、そんな場所でふと横を見ればリフトに乗って山頂へと向かう人々が。徒歩の人は更に高い場所を目指すのですね、自転車はこの辺でお腹いっぱいです。

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 はよ下り坂ちょうだい

 昨日・今日とオーストリアの山を走って感じたのだが、アルプスって割と斜度をキツめに設定してる気がするぞ。上りの時も大変なのだが、それより下り坂で斜度が急過ぎると事故の元なのでもっと緩やかにしてほしいのだがなぁ。

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 あっという間に700mほど降りた

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 材木屋ですらオシャレな雰囲気を受ける

 正直最初の峠で疲れ果てたのでもう楽してゴールまで到着したい気持ちだったのだが、そうは問屋が下さない。渓谷の右岸側に位置する道は谷底ではなく山の中腹に道路を伸ばしているようで、しかし谷の向こう側も似たような道が見えるんだよな。

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 つまりどっちにしても登らされる、と

 むしろドイツ丸1日走った日より疲れているような気がするのであり、もう私もいい歳なのでそんな毎日走り続けるとかできないのだから。もっと計画的にダラダラ休んで行かなくては。

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 大きなサッカーコートで

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 サッカーゲームやってるとか洒落の通じる国だな

 ようやくフェルトキルヒの町へと到着し、町中での散策やれ観光もそこそこに図書館へ。先進国の図書館サービス充実っぷりときたら本当に素晴らしいのであり、早く日本も全国の主要図書館にWi-Fiの導入だけでも急がせるべきだと茶壺さん思います。

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 充電するものいっぱい

 閉館時間いっぱいまでネット使わせていただき、完全フリーだった私のルートも多少固まってきたようなそうでもないような。とりあえず調べておいた町から近くにある川沿いのエリアへと移動して走行終了とす。

 30mほど川向こうの対岸はスイスなんだよなぁ・・・と感慨深くあるのは日本が島国だからだろうか?今までも幾つか国境沿いで宿泊なり野営をしてきた私だが、これだけ牧歌的な雰囲気の国境も少ない気がする。

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 パスタ持ちすぎなので消費していこうかと

 標高下がったからだろうか日が沈んでも結構な暑さなのであり、今夜はシュラフ使わないで寝ようかな。

 2022年7月14日(木) 走行距離56km  累計112531km
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