自転車ときどき世界1周

2022年11月

 モロッコ51日目 ノコッブの町〜メルズーガから西南西に約200km ザゴラの町

 久しぶりにベッド以外のスペースがほとんどないタコ部屋泊だった。別に安宿なんざどれほど狭かろうと気にしないのだが、室内に自転車が入らない場合は防犯的な面で気になってしまう。

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 今回は何とか室内持ち込めたので言うほど狭くないな

 最近ずっと楽した走行が続いてたので、本日100km超えそうな雰囲気に割と急いで準備。とにかく時間さえ豊富にあれば大概の場合はリカバリが効くというのが自転車旅行。

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 駄目なら野宿しよう

 地図を見てもらえば一目瞭然だが、このノコッブからザゴラへは西と東にそれぞれ迂回する2つのルートが存在する。菱形の上点から下点へと辺をなぞるようなイメージだ。

 どちらで走っても良かったが、午後から南西の風が吹くらしいので西回りルートを選択する。東回りルートだと、後半戦で風と正面からかち合うことになりそうだからだ。

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 左に見える山があるから真っすぐルートが無いんだな

 標高下がって再び夏服スタイルでの走行が気持ちいい。私は多少寒い程度ならば走りやすさを優先して極力夏服のままで自転車乗りたいタイプ。気温で測るなら10度くらいまではTシャツ&ハーフパンツにサンダルの人。

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 5度切ったら流石に厳しい

 ちなみに今の時期、日中の気温が22〜23度と多少の運動をするなら心地良い程度。砂漠地帯だと少々乾燥度合いが強いものの、晩秋のモロッコは自転車旅行に丁度いいと思う。

 菱形の角部分に到達し、T字路を左に曲がって先へ進む。ここで景色が荒野から一変、崖下に植えられてる大量の棗椰子の脇を抜けていく道に。

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 自転車レーンが出てきて素晴らしい

 なんかこの自転車レーンの模様フランスかどっかで見た気がするが、どの国だったか思い出せん。恐らくODAとかそうした支援でヨーロッパの国が造った道路のため、ここだけ自転車道完備の道路が続くことになったと想像するがどうなのか?結果としてザゴラまでこのレーンは続いてくれてありがたかった。

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 ちょいちょい町も出てくる

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 こういう崖下の道ってさ

 国によっては落石防止とかでネットを貼ったり色々対策してたりするものだが、モロッコは男らしく何の対処もせず堂々としているのが常。怖いので走っててもなるべく道の左寄りを走ってしまいそうになる。

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 モロッコは車両右側通行の国

 ザゴラの町が遠目に見え始め、ようやく周囲が町の景色になり始めた場所でバイクのオッちゃん私を見るなり「旅行か!うちのキャンプ場最高だぞ!」と併走からの自転車停めさせてまで営業始める。

 モロッコの観光地だとこのパターン珍しくないのだが、こういう人の特徴で「こちらの話は都合の良いことしか拾わない」から大変なのだ。

 「スマホ持ってるだろ。地図にブックマークしてくれば良い」
 「そうだね。ところでキャンプ場は1泊いくら?」
 「大丈夫!すごく良いキャンプ場だ!」
 「なるほど。んで1泊いくら?」
 「大丈夫!すごく安いよ!」
 「1泊いくら?」
 「ん?どうしたフレンド!」
 「1泊いくらなの?」
 「ふむ。60ディラハム(約780円)だ」
 「じゃあ行かない」

 ・・・みたいな感じ。悪い人じゃないのは分かるけど、根本的に商売のやり方が西欧圏の人とは違う感覚を受ける。ちなみにその後で彼が紹介してくれたホテルは1泊50ディラハム(約650円)だった。うん、悪い人じゃあないんだ。

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 この国いると曖昧な態度は減る

 そういう良くも悪くも押しの強いモロッコ人は、慣れてくると結構楽しいものだと思う。こういう文化の違いを体験したくて旅行してる部分もあるしさ。

 2022年11月24日(木) 走行距離103km  累計120677km
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 モロッコ50日目 アイト マジュベルの町〜メルズーガから西に約190km ノコッブの町

 もうずっとココに住んでいたい・・・とか一瞬思ってしまう程に居心地良く、親切にしてもらったホテル「La Perle du Dades(ラパールドゥデード)」出発の日。

 朝食済まして荷物をまとめ、この前ピックアップしてもらった場所まで送ってくれる三輪タクシーを呼んでもらい、本当に何から何まで至れり尽くせりお世話になってばかりです。

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 一足早く仕事に入るトマと記念撮影

 ミッチェルの家族だけでなく、ここのホテルに宿泊して色々話させてもらった皆々様も見送りに出てきてくれる。こういうのは嬉しいのと同じくらいむず痒い感覚もあって。なんかもう泣きそうになってくる。

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 お世話になりました!

 ホテルの外までずっと手を振り続けていたミッチェルの姿がやがて見えなくなり、再び1人荒野へ向かって自転車を漕ぐ日々に戻るのだ・・・という書き方すると、まるで自転車旅行嫌がってるみたいだな。

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 1時間半ほどでイックニューアンの町に戻る

 手早く荷物一式取り付けて、途中だったヒルクライムの再開といきましょうか。といってもイックニューアンの町は標高2000mに迫る高地に位置しており、既に峠のほとんどを消化してしまったともいえる。

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 体力全開だし山頂まで楽勝ですよ!

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 6kmほど進んで三叉路へ

 ここから写真左へと延びてる道路が山越えルート。道自体は以前からずっとあったらしいが、全線舗装されたのは去年のことらしく、恐らくこの道を走った自転車旅行者はごく僅かだと思われる。

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 結構斜度キツそうな坂だな

 しかしコチラは丸3日も充実の休息を頂いた身。疲労困憊状態だったら怪しいが、今の私にゃこの程度の峠は脅威ではない。脅威ではないけど一応ギアを最軽にして時速7kmノタノタ登る。

 むしろ気温の低さと山頂から吹き下ろしてくる冷たい風の方が大敵。病み上がりだし気温も低いので下衣にあっては7部丈ズボン&靴下と防寒装備にしてる一方で、上衣はTシャツ1枚というアンバランス。スタート時にフリース脱いじゃったんだよね。

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 上着あると登りは暑いから

 何にしても山頂は2500mちょっと。そこまで困窮することなく無事に到着し、山小屋みたいな施設を横目に記念撮影。

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 キャンプもできるみたい

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 もうちょい進んだ景勝地ポイント

 写真撮ってる間に車両3台くらいやって来て、水を頂いたり写真撮られたりしてたんだけどさ。「俺、日本の友達いるからちょっと待ってて」って電話して私と会話させのは、正直どういうリアクション取れば良いのか分からなくて困るでしょう?私だけじゃなくて電話貰った向こう方さんも。

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 ダウンヒル開始

 新設道路の割には細かな砂利が多い感じでスリッピーな雰囲気あるため、かなり気を使って速度調節しながら進む。それでも時速4〜50kmは出るのだから、上り坂の時を思えばなんのその。

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 所謂つづら折れの道だ

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 国が国ならモニュメントバレーみたいな名前つけて観光地にしていよう

 山を下ってひと段落ついた後も今度は山の間を縫う形となり、そのまま谷底へと景色が変化していく。降り基調の道というのだけはほとんど変化がないまま楽して様々に移り変わる景色が見れるので非常によろしい。

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 谷だけどやっぱり川に水はない

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 最後は坂もなくなり荒野へ戻る

 そうして普段の景色に戻るとモロッコ主要道路と合流となるワケで。つまり直線的に山を越えて走った道が、山を迂回するよう構成されてるメイン道路へ戻ってきたということだ。

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 その合流地点がノコッブの町

 少々遅くなった昼食摂ろうとレストラン入ったらW杯の試合リザルトで日本戦が表示されている。あ〜もう試合終わってしまったかーとメニュー注文しつつテレビ見ていたが、どっこいまだ前半の途中であった。試合の最中にリザルト画面なんか見せるなよ。

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 そのまま観戦

 相手ドイツだし、敗色濃厚になった時点で走行再開しようかな・・・とか考えてたが、あれよあれよと同点に追いつき、まさかの逆転する展開になろうとは。結局試合終了までバッチリ見てしもうた。ちなみにレストランで他のお客は日本が勝った時に皆様拍手してくれました。

 思わぬ白熱の試合に気づけばもう16時。そのまま町を回って安宿に投宿した私は別に悪くない。もちろん試合に勝った日本代表が悪いなんてこともない。


 ちなみに前回のW杯は南米、アルゼンチンとウルグアイで観戦してた。その時点で自転車旅行中に見るW杯は2度目であり、まさかこうしてモロッコで3度目のW杯を見ることになろうとは。旅行期間はゴムのように伸びるものです。

 2022年11月23日(水) 走行距離53km  累計120574km
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 モロッコ48・49日目 アイト マジュベルの町

 2日前の山登り時点で前兆あった気がするが、居心地の良い空間で気が緩んだのが最後のトリガーだったか。今朝の気温がやたら低いことも手伝って、ついに風邪ひいたような気がする。

 熱は無いけど身体が重たくてダルいし扁桃腺が腫れて痛い。なので朝食頂いた後は薬飲んでひたすら横になって眠ることに。

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 この日ホテルの敷地から出ていない

 幸いと言うべきか、モロッコ滞在中における最高の環境での療養だ。3食出して貰えるどころか、毎回シェフが豪華なモロッコ&フランス料理を作ってくれるのであり、結果として栄養蓄えつつ身体を休める形に。

 夕方目を覚ました時には全身の倦怠感もすっかり無くなり一安心。実は昨日トマに「ハマーム(モロッコ浴場)に興味あるなら体験できるよ」と言われており、身体も落ち着いて来たタイミングで汗を流すのは理にかなっている・・・と思う。

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 しかも個人仕様なので写真も撮れる

 前回の温泉入浴ハマムは例外的なスタイルで、一般的にはこうした浴槽のない部屋でやや高温のスチームが部屋に充満しているのが正道らしい。日本的には「ごく低温のスチームサウナ室内で身体を洗うスタイル」といえば想像しやすいかな?

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 面白かった

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 タジンって料理としても手軽なうえ

 個人からパーティ料理まで幅広く対応してくれる非常に懐の深い料理だ。野菜の水分を活用するためほとんど水を使わないという砂漠気候に対応した料理方式であり、正直アフリカ北部の国はもっとタジン料理をモロッコから取り込むべきだと強く思う。そんなことを思いつつ。


 翌日。ほぼ体調回復したが大事をとってなるべく横になって体調回復に努める。というのも既にこれだけお世話になって今更だが、こうも素晴らしい場所で親切ばかりを受けていると、何というか申し訳なさがどんどん膨らんで自分を締め付ける感じの苦しさを覚えるので。

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 はよ元気になって出発したい

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 毎日美味しかった食事だけど、今日の夕食が1番好きだった

 モロッコやモーリタニアに住んでる方が多いけど、今日のW杯試合がフランス戦で皆さんテレビで試合を熱心に見ていた。やっぱり住んだことのない土地でも感覚的に「母国・祖国」という意識があるものなのかも・・・とか勝手に想像していた。

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 私も明日の日本戦見れるかな?

 明日から走行再開するのでTVどころか住の保証がない環境へと逆戻り。様々な気づきや世界を体験させてもらったという点において、ここでの数日間は正に一刻千金であった。

 2022年11月21日(月) 走行距離0km  累計120521km
 2022年11月22日(火) 走行距離0km  累計120521km
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 モロッコ47日目 アイト マジュベルの町

 地理的にヨーロッパから近く、歴史的に国民の多くがフランス語(スペイン語)を話すことが出来るアフリカの国モロッコ。しかもアフリカの中では(西サハラ問題とかある割に)政情も安定していて治安が良く、外国企業が進出しやすいよう法整備も行われているとのこと。

 なのでこうした都市でも観光地でもない町に恐らく外国人を主要客層とした高級ホテルがあっても不思議はない。

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 そんなホテルに私が泊まっている事は不思議だが

 朝食頂いて施設を色々と見学とかさせてもらいつつ、ミッチェルが近くの町まで買い物行くのに同行する。昨日「コーヒー豆売ってる場所を教えて欲しい」と聞いたらそういう事なら連れて行ってやるよ!とのことで。

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 ブマルヌ・ダデスという町

 下ろしてもらって息子のトマたちと一緒に市場で買い物をば。アフリカなので身なりの良い白人であるトムにすぐ物乞いの女の子が寄って来ていたが、普通にその子へ商品を買ってあげてる姿見て驚いたし色々思うところもあった。

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 西アフリカ周遊

 このスロバキア人サイクリストとは偶然出会ったのだが、そのまま一緒にレストランで食事して何なら「ウチのホテルに来たら泊めてあげるよ」とお誘いしていた。彼は私と違って先を急ぐらしく、遠慮していたのだが、何というかすげーなミッシェルの家族。

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 コレを噛むことで歯磨きになるとか

 なんかコーヒー豆は見つからずそのまま宿に戻る。楽しかったので良し。

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 シネマ室があるんですよこのホテルには!

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 良いよねこういうの憧れる

 奥さんのフォサイスさんに誘われて建物裏手にある畑エリアを案内してもらう。このホテルは渓谷の谷部分に位置しているのだが、昔はもっと谷底中心部に近い方(深い場所)で生活が営まれていたらしい。

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 今でも当時の建物跡が所々に残っている

 稀に降る雨により浸水被害から倒壊してしまった廃墟が目に付くが、聞けばこの周辺で長年雨が降らず農作物が育たなくなり、居を移して無人となった後に崩壊したようである。6〜70年くらい前のことだと言ってたな。

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 この建物に30人くらい住んでいたとか

 確かに開墾された姿の畑は無数にあるが、土の表面はひび割れて何年も手付かずのまま放置されている事は想像に難くない。モロッコでこうした水不足問題の話を聞くのは2回目だ。

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 帰り道で無茶苦茶頼りなさそうな橋を渡りつつ

 トマと卓球で遊んだりして過ごし、夕食はミッチェルの友人皆様とご一緒させてもらう。それはすごく嬉しい事なんだけど、会話が完全にフランス語オンリーだから私何一つとして内容理解できないのだ。

 目の前のご馳走とモロッコ産ワインに舌鼓を打ちつつも、ある意味大変疲れる時間を過ごした気もするな。セレブ生活も楽なことばかりではないワケだ。

 2022年11月20日(日) 走行距離0km  累計120521km
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 モロッコ46日目 ティンジルの町〜メルズーガから西に約190km アイト マジュベルの町

 昨日も感じていたのだが、ここのベッドは私の体に合わないのか深夜に何度も目を覚ましてしまう。昨日は寝不足でも2度寝3度寝すれば良かったので気にならなかったが、今日はそういうわけにいかない。

 というか寝不足だけじゃない。肩・背中・腰が痛くて全身がダルいという最悪の状態なのだけど、丸1日休息日に当ててこの体調とはガッカリである。

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 乾燥してて喉も痛い

 そんな私だが本日のメニューは山岳コース。素直に主要道路を抜けるのも悪くないが、ティンジルから南下して2500m級の山岳を越える道が近年完全舗装されたという情報を掴んだので。そりゃあ走ってみたいでしょう?

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 自転車道路はここだけなんだろな

 町を抜けて直ぐ南へ延びるローカル道に突入する。さすれば一気に交通量は減るし眼前に迫る山脈を眺めながらの道だ。最高じゃないですか。

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 実は1本道間違えてたけど

 上手いこと引き返さずリカバリーもできたし風も無い。もしかして今日は最高なのではないか?とすら思うのだが、上り坂に差し掛かると状況一変。そういえば全身が痛いのだった。

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 ガードレールポイントで休憩

 全身が重たくて、普段ならなんて事のないレベルの坂道が無茶苦茶しんどい。10kmちょっと走ってはガードレールポイントで休憩するのを繰り返して先へと進む。

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 いやコレ結構な坂だし

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 こっちみんな

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 休んでたら水とみかん頂く

 かなりの僻地だと思うが、こんな場所でもちょいちょい町や村が出てくる。まぁ大都市であるティンジルから3〜40kmの距離と考えれば、そんなに不便というワケではないのかもしれん。

 当初の予定で山頂直下にある宿を目標にしていたが、とてもじゃないが今日はそこまで頑張れそうにない。イックニューアンというやや大きめの町に到着したので、宿がないかと町中ウロついてみると。

 偶然この周辺をトレッキングしてきたというフランス人家族と出会う。フランス人といってもモロッコに住んでいるそうで、近場の山に遊びに来たらしい。

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 というのを奢ってもらいながら聞いた

 どうやらイックニューアンの町にはマトモな宿泊施設がないようで「よかったらウチが経営してるホテルに泊まらないか?」とのお誘い頂く。個人的にトラブル以外での車両ワープは極力避けたいので迷っていたが「再スタートの時にはまたここまで車で送ってあげるよ」と至れり尽くせりのお言葉。

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 お願いしまーす

 1時間ちょっと走ってホテル「ラ パール ドゥ デード」に到着す。なんとなく予感はしてたが、普段の私じゃ利用する事なんておこがましい立派なホテル。ビビった。

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  良いんですかこんなホテル泊まっても?

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 まさかこのタイミングでビールが飲めるとは

 今までモロッコで食べた事ない夕食。聞けばモロッコの食事文化にフランス様式をプラスしているとのことで。

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 ワイン飲みながらの夕食はここだけだろな

 「好きなだけ滞在していけば良いよ」と言ってもらえたので、数日間セレブ体験させてもらおうかと思います。

 2022年11月19日(土) 走行距離56km  累計120521km
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 モロッコ45日目 ティンジルの町

 休息日。ということで「面倒臭い」という理由から目を背け続けていたロシナンテ号の整備作業でもやっておこうかと思う。まだしばらく砂漠が続きそうなので、すぐ汚れると思うとやる気は出ないが。

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 そういう言い訳始めると一生やらないから

 スペインで購入して2ヶ月近くも荷物の奥底に眠っていたバーテープの交換に合わせ、ブラケットのガタつきが大きかったのでネジの増し締めとかしつつ。以前にも同じ作業やったハズなのだけど、すっかり忘れてて何処のネジ締めれば良いのか分からず苦労した一幕。

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 ボロボロな上に剥がれかけてたのです

 そのままチェーンの交換並びにスプロケットの掃除も済ませておく。チェーンに関しても同様にスペイン滞在時に購入したものであるが、こちらは「消耗品」として扱っているので、ある程度距離走ったら常に予備チェーンは1セット荷物として運んでいる。

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 また何処かで買っとかなくちゃ

 利用してる宿がやたらと広くて作業するのも気軽でよろしい。モロッコの住宅様式で家の中に中庭が存在する方式をリヤド(リアド)と言うのだが、一般家屋だけでなく宿泊施設でもこのリヤド建築は多く採用されいる。

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 こんな感じ

 この建築方式が主流になるのは雨が少ない地域だからこそ・・・とか日本人としては思ってしまうが、どこの部屋から出て来ても目の前に光が差し込み中庭が出てくる光景は素直に羨ましい。

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 というかこの建物自体が羨ましいレベルで大きい

 一通り作業を済ませたので町を歩いて回ったりするが、開いてるお店も少ないし昨日に比べて交通量も激減している。もしかしてと日時を確認すれば金曜日だった。

 キリスト教圏での日曜日ほど徹底されてないが、金曜日はイスラム教における安息日で商業施設は閉まる傾向にある。世界的な流れとして日曜日を祝日としていることから、昨今ではそれに合わせる動きも見られるらしいが、モロッコの休みは基本金曜日だ。

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 お店を探すの大変

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 人気がない町ってのも良いよね

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 と思ったらモスクの前に市場ができてた

 町に来てるので色々な種類の食事ができる!と思ってたのに、結局今日も定番メニューからのチョイスで落ち着いてしもうた。タジンか肉を炒めただけの料理から脱却したい。

 アフリカでしんどい事の1つが「食の単純化」だと私は思う。比較的食事のバリエーションが豊かで美味しいとされるモロッコでそう思うのだから、他の国は推して知るべし。

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 不味いワケじゃなくて飽きるのだ

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 最近夜になると一気に冷え込む

 日本食を逃した今、私が1番求めているのはキッチンが自由に使える安宿かもしれない。

 2022年11月18日(金) 走行距離0km  累計120465km
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 モロッコ44日目 アイト バハの町〜メルズーガから西北西に約150km ティンジルの町

 日本食を食べに来たトドラ渓谷だが、宿には誰も居なかった・・・というのが前回のあらすじ。

 今利用してる宿は個室で熱々のシャワー使える上にキッチンまで利用できて70ディラハム(約910円)と圧倒的パフォーマンスなのだが、私は日本食の食事に来たので連泊するつもりは無いのでして。

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 暫定モロッコNo.1の宿だったかも知れぬ

 昨日慌ててメールも出してみたが返信なし。これはコロナで利用客が激減し休業してるとか、そういうパターンかもしれないと徐々に思い始める。とりあえず宿に行って様子を伺ってみたが、やっぱり無人であった。

 仕方ないので日本食は諦めて奥にあるトドラ渓谷でも観光しようかね。そんな後ろ向きな気持ちで訪れたのだが、これがビックリ超面白い場所だった。

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 これはもの凄いスケール

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 写真を縦にしてもなお全景が入らない

 ほぼ12時で太陽は1番高い場所にあるにも関わらず、急峻で巨大な崖に挟まれて谷底まで日差しが入ってこない。これまでの渓谷地帯もダイナミックで迫力あったけど、トドラ渓谷の真髄はここにあったか。

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 すごい場所に家建てるな

 最も狭い部分を抜けて少々開けた場所で写真撮ってたら、道の反対側から自転車旅行者がやって来てコンニチハ。私も驚いたけど、向こうも相当ビックリしたと思われる。

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 モロッコ周遊

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 ここロッククライミングのメッカらしい

 このまま道に沿って北上するとモロッコ歴史伝説の村であるイミルシルにも行けて面白そうだけど、ルート的に南部の回ってみたいポイントをスルーしてしまうので引き返すことに。

 それにここで引き返しておけば再訪する理由になるので、もう1回日本食にチャレンジできる可能性を残しておける。いやまぁ戻ってこないかも知れんけど。

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 ということで戻ります

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 こっちのクライミングはガチルートっぽい

 昨日一瞬だけ訪れたティンジルの町まで10kmほど走行する。当初計画ではトドラ渓谷で休息取ろうと考えていたが、日本食がないのであればそんなに長逗留したいとは思っていない。

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 スマホの電波も無いような場所なので

 ということで現代っ子茶壺さんは都会ライフを楽しみます。宿代はちょっと高くなってしまったが、安宿の料金では考えにくいほど広々とした部屋にバスルームを備えた施設で私もニッコリ。

 自転車にガタ来てる箇所が幾つかあるので、休みついでに整備しようと思います。

 2022年11月17日(木) 走行距離20km  累計120465km
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 モロッコ43日目 アルニフの町〜メルズーガから西北西に約160km アイト バハの町

 11月も後半に入り、日本と比べて井戸の低いモロッコも流石に寒さが増してきた。もう日中の気温も25度を超えることは無くなったし、早朝は10度を下回ることもある。砂漠地帯なので1日の寒暖差が大きいのは仕方ない。

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 標高も1000m近いし

 だが今から向かう北向きルートはアトラス山脈の真っ只中。ここから更に500mほど高度を上げるので計算上だとこれより更に3度は気温が下がるワケだ。(高度100m上がると約0.6度下がる)

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 この道路を右に進むと北上ルート

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 早くも山々が見えてきた

 モロッコでは一般主要道路を「N○○号」と表記しているが、この道はR113号線というやや規模の小さな道。内陸部で主要道路でもない道なので人工物が出てこない荒野の世界を想像していたが、どっこい集落は多いし道中にキャンプ場等の宿泊施設も出てくる。

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 山入ってからは流石に落ち着いた

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 なんでこんな場所に井戸がある?

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 2〜300mくらいの坂を登って

 この山が南北を分ける形となっていたらしく。坂を下ったら再び小さな集落が出てくるようになり、割と人が途切れることのない本日のルート。

 それはまぁいいのだが、ついにモロッコでも子供から石を投げられるイベントが発生してしまったのは残念だし腹が立つ。中国人と言われるとかお金をせびられるのも嫌だけどさ。直接的な攻撃を受けると危険だし今後子供が近寄ってくるとき常に「石を投げられるのでは?」と身構えてしまうある種のトラウマとなるので最悪なんだよ。

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 もうモロッコの子供相手に気軽な気持ちではいられない

 ともあれ主要道路のN10号線に合流し、そのままこの周辺における中核都市であるティンジルの町を目指す。

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 タジンも値段が下がってありがたい

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 すっごい向かい風の中を進む

 そのティンジルだが、町には寄らず北部に位置するトドラ渓谷へと突入する。この渓谷へ向かう観光拠点の町がティンジルらしいが、トドラ渓谷内にもたくさん宿はあるみたいなので。

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 ビュースポット

 想像してたより遥かに巨大な切り立つ崖が徐々に左右を囲んで迫ってきた。巨大渓谷って谷の上から坂を下って谷底へ、そのまま反対側の崖の上へと登っていく・・・という道のパターンが多く、こうして谷底を進んでいくよう作られた道を走れるのは新鮮で嬉しい。

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 モロッコは谷底ルートが多いよね

 なおこの場所には日本人宿があり、日本食が堪能できるとあって大変楽しみにしていたのだがアポ無しで向かったのが不味かったか、宿には誰も居なかった。ありゃりゃ

 とりあえず適当に別のやどにチェックインしたが、正直ここに来たモチベーションの7割くらいは「日本食が食べたい!」なんだよね。はてさて明日からどうしよっかな。

 2022年11月16日(水) 走行距離81km  累計120445km
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 モロッコ42日目 リサニの町〜メルズーガから西に約110km アルニフの町

 ネットの速度が遅いとブログ写真が何度アップロードしても「アップロードに失敗しました」と表記され失敗してしまうことがあり、モロッコの田舎は割とこの症状が頻発して困っていた。

 しかしこの宿はWi-Fi関係優秀で、ただの1度も失敗することなく速やかにネット作業を完了することができて一安心。実はここのホテル、外観からして私のような旅行者が利用するレベルではない感じで(お高いだろうし・・・)とスルーしようと思ったのだが、そこでオーナーに見つかり「わざわざ自転車で来てくれたからな!」と低価格で宿泊させてくれた裏がある。

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 やっぱ良いホテルは設備もしっかりしてるのか

 そんなワケでオーナーにお礼言ってリサニの町を抜け西へと向かう。この町から北上すると程なく先日訪れたエルファードの町に着くのだが、エルファードは1度訪問したから別ルートで走りたいのです。

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 地平線系かと思った道だが

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 良いじゃん!結構山岳系じゃん!

 入国するまで知らなかったけど、アフリカ北西部を東西に走るアトラス山脈の存在でモロッコの土地はダイナミックな変化に富む非常に面白い道が多いのだ。

 モロッコ最高峰のツブカル山もこのアトラス山脈上に位置しており、標高も4000mを超える高さでありながら特別な装備を持たずとも登頂できる山で、特にヨーロッパのアウトドア旅行者に人気が高い。

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 この道にしても

 今日だけで何十台ものオフロードバイクやキャンピングカーが通過したし、既にダカールラリーがこの地で開催されなくなった今でも「DKAR」とか描かれたステッカーを貼った車が未舗装路縦横無尽に走り回っているのを目にすることは多い。

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 あそこを走ってきたっぽい

 私はといえば、整備されたアスファルトを時速20kmで走っていくのが精一杯だが、それでもこうした景色を眺めつつ走っていくのは楽しいものだ。

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 全体的には軽めの上り坂が多かったかな

 途中で出てきたレストランは小さな村に1軒だけ場違いな立派さを備えた建物で、案の定この辺を走るライダー等を対象とした観光客向けのお店だった。普通に日本のランチより値段高くて茶壺さんは利用する気になれないよ。ここアフリカやぞ。

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 みかんとデーツ食べて後半戦に

 天気予報で分かってたけど、徐々に向かい風が強くなる。疲労と向かい風のダブルパンチでゴールは近づくのに速度が下がってしまい辿り着きそうで辿りつかない。

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 結構疲れたアルニフ到着

 あんまり考えず最初の宿にチェックインしたのだが、お部屋の窓が全開で結構な数のハエが部屋内で飛び回っていた。ハエに効くのか知らないが、試しに日本から持ってきたワンプッシュタイプのスプレー使ってみたら面白いようにボトボト落っこちて驚いた。

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 まだまだこの辺も化石が出る模様

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 この町も主要道の分岐になってる

 北と西、果たしてどちらに進もうか?実は割と本気で迷っていたのであり、ルート確定したのは2日前なのです。どっちに進むか分かるかな?

 2022年11月15日(火) 走行距離95km  累計120364km
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 モロッコ41日目 メルズーガの町〜メルズーガから北西に約30km リサニの町

 砂漠も楽しんだことだしメルズーガを出発して次なる目的地へ向かおうと思う。あんまり先の予定を語るの主義じゃないのだが、実はこの先もう1つのモロッコ砂漠観光地であるマアミドという町に向かうつもりだったけど、とりあえず砂漠は満腹状態なので予定地変更しようかなと思ってる。

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 自由に行き先を選べる自転車旅行

 ・・・なんて言い方をしてるけど、茶壺さんはこれでも几帳面で計画を立ててそのプラン通りに動くタイプ。だから本当の意味で無計画な旅行をすることはないし、日程的な余裕を持たせた上である程度はルートや訪問都市を考えて走っている。

 だから今回の予定地変更も、言ってしまえば「砂漠おかわりルート」から予備のルートプランに移行した・・・というのが正しい。

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 メルズーガからは2本の道があるので

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 北上には別のルートを使って走る

 つまり現在の私が考える旅行プランというのは、遊びや寄り道が許されるだけの幅を持たせた上で大まかな全体ルートの目論見を作っておくという感じ。今回のヨーロッパはその幅が少なくて後半大変だったし、モロッコは大幅に余裕があるためかなりお気楽な走行になっている。

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 さらば砂丘

 あんまり走行中の感想を歌わないのは、北上に使っている主要道路が荒野に延びる一直線タイプの道だから。しかも今日は実走2時間くらいで走り終えてしまったので、あんまり思い入れとかないまま町に到着してしまったのだ。

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 むしろ町に近づいてからの方が色々面白かった

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 なんとリサニは自転車の町らしいですよ

 そもそもイスラム系の国としてモロッコは相当自転車が普及している国だと思っているのだが、ムスリムの国で自転車が普及しないのはいくつか理由があると思っていて

1、女性は全身を覆うヒジャブを着ていて自転車に乗るのに適していない服装である
2、男性の服装もジェラバと呼ばれる長いワンピースを来てる人が多くやはり難がある

 モロッコ以外のイスラム国家も似た様な服装が多く同様の理由から自転車需要が増えづらいと考えるが、その割にモロッコでは自転車もサイクリストの数も多い。やっぱ地理的にヨーロッパ近いことが影響してるのかな?

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 ともあれリサニの町中を走る

 主要観光ルートから外れたのか、住民が驚くほど雰囲気良くなったというか親切な気がしてならない。宿でもしょうもない値段交渉とかなくて、最初に決めた価格設定をそのまま教えてくれて高いようなら「じゃあまたね」とリリースしてくれる。

 これがメルズーガとかだと「他の宿を探してみるよ」と言うと「じゃあ幾らだったら泊まる?」ってスタートするから面倒臭いんだ。

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 もっと時間は市場散策とかに使いたいじゃん

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 おお、サトウキビジュースだ

 ちなみに値段交渉の余地が少ない(メニュー表がある)食堂に関しては一気に値段が半分まで下がって嬉しい。そもそも日本に比べれば物価の低いモロッコだけど、この国1ヶ月以上滞在してるので完全にモロッコ感覚で物の値段は判断するようなってしまったし。

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 それでも今日の食堂は値段も味も最高だったと思う

 リサニの町なんか楽しいというか、好きな雰囲気だ。片言の日本語で「ニホンジン!」とか呼ばれるよりも、下手くそな英語で「ウェルカムモロッコ!」って言われる方が嬉しいのだが、この町はまさにそんな出来事が多かった。

 ということで、やっぱり「あんまり観光客がこないルート」に変更するのも良いなとか思ったけれど、そもそも自転車で走る道中は多くがあんまり観光客など来ない町であった。

 2022年11月14日(月) 走行距離35km  累計120269km
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