モーリタニア2日目 ヌアディブの町
しっかりした説明がなされないまま案内された家は、結局家主が帰ってくることなく朝を迎えた。とりあえず私としても今日中に済ませたい作業があるのでそちらに集中することに。
といっても主要なタスクはATMで現金を入手するだけ。簡単に終わると思うでしょ?これが無茶苦茶難航したというか、過去一現金入手に苦労したかもしれない。
腐っても国内No.2の都市なので町中に銀行は結構な数見つけることが出来、脇に設置してあるATMも7割くらいは普通に稼働していた。言い換えると3割くらいは動きもしないか室内に入れもしなかった。
カードを入れても対応できない機種なのかそのまま返却されるパターン。金額を入力することは出来ても機械内部に現金がないのかエラーが発生するパターン。そもそもフランス語のみ表記で全く理由もわからず弾かれるパターン。
徐々に不安が募っていった10軒目だかにようやく現金が排出されたのであり、思わず札束握り締めてガッツポーズしてしまった。自分で稼いだお金を手数料まで支払って引き出してるだけなのに。
とにかく最大の懸念を払拭できたとニコニコ顔で表に出ると、そこで私に手を振っているのはイギリス人。聞けば彼も自転車旅行者らしく、先日タイヤのスポークが折れてしまいこの周辺で修理できるお店がないか探していたところ、私の自転車を見つけたという。
なお途中でもう1つのタスクであったモーリタニアSIMカードをゲットしアクティベート作業も済ませてもらった。フランス語の通訳してもらえて助かりました。
ヌアディブは半島に沿う形で南北に長い町であるのだが、町の北東部は更に独立した村となっているようでコバヌという地域らしい。んでリゾート的な遊びをする外国人はこの周辺に宿泊するのだそうだ。
ちなみに町の中心部からは距離があるためオーナーが出してくれた車に乗って来たらしい。地元民じゃないのに車に乗って現れたのはそういうことだったのか。
お前が居てくれて本当に助かったよ!と大層お礼言われたけれど、私も今まで多くの人に助けてもらっている身なので。こうして他の旅行者の一助になれたのなら私も嬉しい。
行きがけに聞いた限りでは料金も大層安いらしく「1泊150ディラハムくらい」とのこと。日本円に直すと約1900円となり、宿泊費が無茶苦茶に高いモーリタニアでは非常に良心的な値段だといえる。
今なら日本人の宿泊者第1号になれますよ。オーナーから「お前がここに来た初めての日本人だ!」と言われたので間違いない。連絡付けばオーナーが車で送り迎えもしてくれるらしいのでサイクリストだけでなくバックパッカーの利用客も多かった。
そんなことしてると「折角だからボートに乗ってみないか?」とのお誘いが。大喜びで同乗した私たちが向かうは北の離れ小島みたいな場所。この辺が釣りのメッカらしく、他にも竿を垂らしてる人がいたり、かと思えば離れた場所ではジェットスキーで爆走している人の姿も。
私は上陸して砂浜の生物探したり海で泳いで遊んだり。よく考えたら今日はクリスマスイブなんだけど、雨は夜更け過ぎに雪へと変わるどころか砂漠の海で泳ぎ回ることになるとは。
十分堪能して帰途につく。というか私は宿泊客でもないのに自由に楽しみすぎだな。17時を前にして、そろそろ戻らねばと宿を後にして町へ戻ることに。正味10km程度の距離だと思ってたけど、道間違えたりでかなり無駄に走った気がする。

迷いようのない道で迷うとは

迷いようのない道で迷うとは
宿泊先のお家へと戻り、明日出発に備えて荷物の準備したり。結局家主の人とは直接対面することが出来ずにここを出発することになりそうで、それだけが心残りである。
2022年12月24日(土) 走行距離27km 累計122811km





















































































































