自転車ときどき世界1周

2023年12月

 場所:リビングストンの町から約10kmほど南下したジンバブエとの国境部分。イグアスの滝同様にザンビア・ジンバブエの両国がそれぞれ別の観光地として入場料を取っている。私はザンビア側を観光したが、主な理由はジンバブエ側の方が料金が高いこととジンバブエ入国にビザが必要だったこと。両方から滝を見たい場合はカサビザ(2国間共通ビザ)を取得するのが一般的と聞いた。
入場料:20USドルだが現地のザンビアクワチャで(20ドルにレート換算されてる)でも大丈夫。カード支払いも効くあたりがアフリカ有数の観光地を感じさせるな。

 世界3大瀑布の1つであり、アフリカ有数の大観光地としても有名なヴィクトリアの滝。名前の由来は発見された際に探検家の母国である当時女王だったヴィクトリア妃からとのこと。日記でも同じこと言ってたな。
 雨季と乾季で全く様相が異なるとされており、私が訪れたのは雨季。乾季も滝上のプールに入れる等の魅力があるらしいが大量の水が流れ落ちる様を見たいのならば雨季が推奨されている。
 実際にはあまりの水量で滝の全体像が見渡せなかったりもするのだが、他のどこに行ってもこれほどの規模の滝を直接体験できる場所はあるまい。なお大雨みたいなものなので雨具は必須、なければ入場口でレンタル雨具があるので心配無用。
 完全防水でないカメラを持ち込むのは水没危険が高い場所であるため、事前に防水対策の準備を怠らないよう注意が必要だ。

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 2019年4月25日~2019年11月6日(第1回)
 2022年7月 9日〜2022年10月5日(第2回)
 2023年1月28日〜2023年2月26日(第3回)
 2023年7月11日〜2023年12月6日(第4回)

 訪問国数    39カ国
 走行日数    463日間(第1回195日間・第2回89日間・第3回30日間・第4回149日間)
 累計走行距離  29429km (第1回11832km・第2回6519km・第3回2342km・第4回8736km)


 ヨーロッパ各国のまとめはこちらから(総括作成順)

 他地域と同じく私が走行してきた各国において、独断と偏見で点数評価してみた。


道路交通物価食事宿治安総合
イギリス77342629
デンマーク10102521039
アイスランド891411033
スウェーデン910352938
ノルウェー581611031
フィンランド910252935
エストニア98677845
ラトビア67676840
リトアニア88678845
ウクライナ76899544
モルドバ56878539
ルーマニア66788540
ブルガリア77788744
ルクセンブルグ910252937
オランダ1010342837
ベルギー1010372840
スイス10101511037
フランス673102533
ポルトガル57564633
スペイン98695744
イタリア88291735
ドイツ109654842
ポーランド87787744
チェコ87766741
オーストリア992521037
スロバキア98766842
ハンガリー78765740
スロベニア88666741
セルビア76777741
ボスニア76777741
クロアチア55474732
モンテネグロ86868642
コソボ53869536
北マケドニア65769639
アルバニア67869743
ギリシャ97567438
日本893921038
 
 ※最低1点、最高10点 物価は安いほど点数高い

 自転車乗りとしての視点から感じる国の特徴であり、国の善し悪しについては意識していない。物価が高い国は宿も高くなる傾向があるし、点数が高ければ良い国という意味では勿論ない。あくまで1旅行者が感じた感想である。
 なお各点数は私が訪問した当時の状況を元に評点している。2019年と2023年現在ではインフレや円安の影響で同じ国でも大きく物価が違っていたりするのだが、そこら辺の推移を細かく規定しても仕方ないからさ。そういう意味で日本の点数は2014年当時と比べ、今付け直したら大分点数上がりそう。

<大陸の分類>
 全体的な区分としては「西欧」「北欧」「東欧」として分けることが多く、実際に旅行してもこの3地域で全体的な印象が違っていたように感じる。細かく分けると「南欧」や「中央ヨーロッパ」とかでも区分けされることがあるけれど。

 全体的に高物化で人口希薄地帯が多い北欧、自転車人気が高くアルプスを始めとする様々な山岳地帯を抱える西欧、物価が安く正教会系の宗教が多い東欧・・・というのが大まかなイメージ。
 バルト海より北に位置する国が北欧かと思いきや、エストニア・ラトビア・リトアニアのバルト三国やデンマーク・イギリスといった国も北欧というカテゴリに属するらしい。

 人種もゲルマン系とかスラブ系など色々違いがあるそうだが、なんとなくの特徴が変わったな・・・と感じることはあっても、私にはとても把握しきれないというのが正直な点。まぁ大都市になればなるほど多種多様な民族が入り混じってるし、旅行者として感じる感想であって学術的な観点でみてるワケじゃないので。

<食>
 全体的に小麦を主としたパン食文化が浸透しており、安くて美味しいバリエーション豊富なパンが食べられる。特に本場のフランスパンは常に焼き立てを常備している徹底っぷりで大変驚いた。
 また乳製品に対する熱の入れ具合は相当なもので、日本とは比較にならないほど多種多様なチーズが取り扱いされてるし、多くのサイクリストがパンとチーズを活用した昼食を摂っていたのが印象深い。また東欧ではヨーグルトの人気も高く、甘みのないヨーグルトをサラダやスープといった様々な食材に合わせて投入し味付けすることが多い。

 ヨーロッパ全域でコーヒーがとても高い人気を誇っており、地域によってその挿れ方にも特徴が出る。イタリアを中心とした南部の地域ではマキネッタと呼ばれる小型のコーヒー沸かし器でエスプレッソを主とした量が少なく濃いコーヒーが主流。これにたっぷり砂糖を入れて一息に飲み干すのが正しい飲み方だぜ!と教わったな。北の方に行くほどドリップ式の淹れ方が増えて行ったように思う。
 物価の高い国が多かったため西・北欧ではほとんど外食を経験してないのだが、地産地消というか国内や地元で収穫した物に価値を置き、健康に留意した食事メニューを見ると流石の先進国だよなぁという気持ちに。例えばヨーロッパではどの国にも「bio」という農薬や化学肥料を使わず栽培されたオーガニック食品のコーナーがスーパーの一角を占めていたりする。

 地中海の周辺ではオリーブが大量生産されていたり、降雨量の多い土地だと葡萄畑が広がるワイン農園を見かけることも多く、そういった土地だと地元の特産品として安価でオリーブオイルやワインが購入できることも多いため、各国の特産品を大まかに把握しておくと食に対して楽しみが増える印象。全ての物価が高いノルウェーでも、自国で輸出している鮭関連(ツナ缶とか)の料金は比較的安かったりする。

 EUにおける関税撤廃の関係で割とどの国でも似たようなビールが販売されてる一方で、その種類の豊富さも料金も全然違ってくるのが面白い。チェコやドイツといったビールに力入れてる国であれば滞在期間中、毎日どのビールを飲もうか迷ってしまうこと請け合いだ。しかも無茶苦茶値段安くてビール好きにはたまらない。特に東欧の国では大型ペットボトルにビールを詰めた販売方式が多く、2ℓ容器で200円とか凄まじい安価でビールを楽しめる。ノルウェーみたく日本以上にビール代金高い国もままあるが、基本的に酒好きの人間はヨーロッパ旅行中は幸せな気持ちになれると思う。

<宿・キャンプ場>
 ユースホステル発祥の地であるドイツがある土地であり、そうでなくとも自転車旅行を含めて様々な旅行者が行き交う土地であり、需要に応える形で宿泊費が安いタイプの宿も都市部や観光地を中心に数多く存在する。
 ただし安宿とは言ってもその国の物価レベルに即した値段での「安宿」であるためスイスやノルウェー、アイスランドといったそもそもの物価が高すぎる国ではドミトリー形式だろうが何だろうが関係なくバカ高い。アイスランドでちょっと値段調べてみたらユースホステルで最安6000円とか出て来てビックリした記憶がある。

 ただ旅行のスタイルが豊富という事はキャンピングカーを使っての旅行者が多いことも示しており、そのため設備の整ったキャンプ場が豊富に揃っている。宿よりは料金も良心的な範囲であることが多く、北欧や西欧ではちょいちょい利用していた。
 特に自転車大国であるオランダやデンマークといった国のキャンプ場はサイクリスト料金が別個に存在してるケースが多く、このタイプは1泊1000円かそこらで設備整った(キッチン有り・Wi-Fi爆速・レジャー&リラックスルーム有等)施設が利用できて大変素晴らしい。逆にイタリアみたいな国では大型キャンピングカーも自転車も一律同じ料金で、酷い場所だと1泊50€(約7800円)とか言われたこともある。

 総じて北欧の国ほどキャンプ場を活用する機会が増え、東欧の国では安宿使った方が割が良くなる傾向にあると言える。西欧も宿泊は高いのでキャンプ場の割合が高かったけど、なかなか条件の良いキャンプ場が出てこなくて苦労した記憶もあるかな。北欧でもバルト三国は物価が抑え目で首都では安宿を利用したりと色々やってたけれども。

 全体を通して宿・キャンプ場の施設レベルは高く、特に問題となるような宿に当たる確率は少ないのだが、東欧では個人宅をそのまま宿として貸し出してるタイプの宿も多く、そうした宿では家主の性格で大きく差が出る。でもまぁ重要なポイントであるWi-Fiの普及率・速度に関しては他地域を経験したことある者にとっては何の問題もなしと断ずることが出来るレベル。正直言ってしまえばカフェや図書館みたいな施設を利用続けて充電問題に対処できればヨーロッパ全域で全く宿を利用しなくてもそれはそれで何とかなったりする。実際私の西・北欧における宿の利用率はほぼ0%だし、野宿が難しくない土地なので節約派にも優しい地域だ。そんなことより問題は宿泊施設を活用しないと他の点で時間が取られてしまうことで、滞在期限がシビアなヨーロッパではむしろこの点で宿泊施設の活用をすることにメリットがあるとも言える。

<気候>
 多くの地域が北緯40度を超える高緯度地域に属しており、最北端のノールカップやその周辺は北極圏に位置する土地である。メキシコ海流の影響で緯度の割に気温はそこまで低くならないものの、冬場は単純に日照時間も短くなるし北欧の人口希薄地帯で積雪があると除雪までにどれだけ時間がかかるか分からない。そうした諸々の点から冬季における走行はかなり難易度が高い。1番南部に位置するギリシャですら11月末の時点で峠の頂上がアイスバーンとなっており、危うく通過不能になりかけたほどだ。

 これに対して夏は湿度が低く、特に地中海周辺は降雨量も少ないため非常に快適な環境だとして旅行するにも喜ばれる季節。むしろスペインやイタリアといった南欧に位置する国は気温が上がり過ぎて大変だとされるため、涼しく日照時間も長い北欧を自転車で旅行する人が爆発的に増える。このためノールカップを目指すサイクリストはその多くが5〜9月くらいの期間に集中してるのだが、残念なことに北欧はそもそも雨が多い土地であり、雨天走行を避けると全体的なペースはそこまで上がらないことも多い。ということで北欧を走るにはしっかり期間を取った方が安心できるのだけど、そうすると滞在期限が迫ってくるというジレンマが。

 滞在期限をかわして尚且つ夏の時期に北欧を走行したいとなると、飛行機や乗り物使って南へ逃げるか秋から冬にかけての東欧を走行するという2択になってしまう可能性が高い。2023年現在でシェンゲン協定外のセルビアやボスニアといった国は、冬の時期には各地で積雪が観測されるし気温も−20度とかまで下がるらしい。近隣国においてもバルカン半島の国々は全体的に山岳国が多いため寒気を避けるという意味ではかなり難しいのが現状だろう。ヨーロッパを走るという事は、この辺の迫りくる冬将軍を如何にして避けるかという点が重要になってくる。私の場合はトルコまで逃げたのが2度、モロッコへ渡ったのが1度、アフリカへフライトしたのが1度という具合。

<注意点>
 日記本文で何度も何度も文句言ってるが、シェンゲン協定という滞在期間の縛りが存在するためシェンゲン加盟国において、あらゆる180日間の間で合計90日までしか滞在をする事ができない。要するに90日間滞在したらインターバルで90日間はシェンゲン加盟国に入国する事ができないということ。本当はもうちょい複雑なのだが、その辺はシェンゲン協定の滞在日数を計算するサイトとかで計算してもらえばいい。

 ここで重要なのはヨーロッパ全土を自転車で走行しようとした場合、このシェンゲン協定における滞在日数を常に計算しながらルートプランニングする必要があるという点だ。単純な土地の広さで見る限り、例えばポルトガルのロカ岬(最西端)やノルウェーのノールカップ(最北端)からシェンゲン協定外の国まで陸路を走り続けてしまう事は日数的に難しくはない。ただこれは「単純に走り抜けるなら」という意味で、実際には様々な町や観光地へ赴いたりアルプスを始めとする魅力的だがペースが落ちる上に体力を要する峠に臨むと必要となる日数はどんどん増加する。こういった土地をどれだけ取捨選択するかが難しい。

 更に気候の項で触れた通りヨーロッパは南部の土地を除き、緯度が高く真冬に走行するのがかなり厳しい環境でもある。このため自転車走行におけるシーズンが春〜秋までの3シーズンに限定されてしまうのだが、仮にシェンゲン協定ギリギリの90日滞在をすると次に入国できるのは更に90日が過ぎてから。例えば5月にヨーロッパ走行した場合、5〜7月いっぱいを走行出来ても8〜10月は入国できず、次の入国時期は最速で11月からのスケジュールを組むことになる。南部地域はともかく北欧を11月や12月に走るのはかなり上級者向けでオススメはしない。
 私もこうした滞在期限の問題に対処するためこの土地には計4度の出入りを繰り返したこととなり、それでも毎回のように後半は滞在期限が迫って大変な思いをした。

 とりあえずヨーロッパ周遊で色々考えている人はシェンゲン協定の枠外となる隣接国を調べておき、そういった国で90日以上の滞在を踏まえてシェンゲン協定国に戻る等の計画が重要になってくると思う。こうしたシェンゲンリセットによく利用される国はスペイン→モロッコやイタリア→チュニジア、一昔前はウクライナも良い候補地だったが現在は現実的でないためボスニアやセルビアといった国が候補に上がるか。イギリスやアイルランドも選択肢としてあるのだが、島国で狭い割に物価が高くて90日間ほとんど走らず滞在続けるのはちとキツい。いずれにしてもシェンゲン協定をどうやってやりくりするかがヨーロッパ走行における最大の課題となると私は思う。

<道>
 自転車に対して先進的な国が多く、大陸・地域別で見ると自転車道の割合が最も多い土地なのは間違い無いでしょう。特にオランダ・デンマーク・ドイツ・オーストリアの充実っぷりは素晴らしく、基本的に何処へ向かうにも自転車道を辿っていくことでたどり着けるといえるレベル。
 他国に関しても一部走り辛いだけの駄目ロードが出てきたりするものの、概ね快適に走れる道ばかりで私も大変嬉しい。そして忘れちゃいけないヨーロッパ全域に広がる自転車道ことユーロヴェロが存在感を放っており、そのルートは非常に壮大あり尚且つ自転車が走りやすくて安全な道を結んでいる。総距離は14万kmを超えるとか聞いたような気がするが、つまり私の海外で走った総走行距離とほぼ同じだけの道が延びていることになる。全部走ると7年くらいかかる計算というワケだ。
 斜度が緩やかで一定距離以内に補給できる場所があるとか宿泊施設が存在するといったレギュレーションもあるため自転車旅行の経験が浅い人でも無理なく快適に走行できる指標になるしとても素晴らしいと思う。ヨーロッパが自転車旅行にオススメされる理由はいくつかあるが、ユーロヴェロの存在は間違いなくその内の1つになっているかと。

 ただ全ての道で楽できるかというとそうではなくて、特に北欧を始めとした人口希薄地帯での走行はかなりチャレンジングなルートが出てくることもまた事実。流石に数百kmに渡って無補給が続くという道は無いため道中野垂れ死ぬといった可能性は限りなく低いが、その代わりというべきか無数の山岳地帯にも様々な道が通っており、それがまた面白いんだよ全くもって。
 特にスイスを中心としたアルプス山系はグランツールでも出てきた有名な山々に多くのサイクリストが挑戦しており、その中の1人としてヒルクライムできる喜びは非常に大きい。車の1台も通りゃしない峠で孤高のヒルクライムも悪く無いが、大勢のサイクリストと一緒に登るアルプスの山もまた良いと思うのです。アルプスに限らず風光明美で美しい山々は多々あるため、多くの国で素晴らしい景色を見ることができるのだけど、オーストリアだけは斜度が強烈に厳しいフルパッキンだと難易度激高の峠が登場するので要注意。

 自転車旅行者的には最北端のノールカップ、最西端のロカ岬といった大陸の先端にアクセスしやすい土地であることも魅力だ。特にロカ岬はユーラシア大陸横断サイクリストのスタートorゴール地点として数多くの自転車旅行者が訪問する岬。でもたどり着いた時の最果て感はノールカップが断然素晴らしいのであり、個人的にはノールカップサイクリングをオススメするかな。なお先のユーロヴェロ1号線はこのノールカップからロカ岬までを繋いだルートである。本当分かってるよねヨーロッパ。

 どんなルートを選んでも自転車の需要があるためトラブル発生した際に「国内(近隣)にマトモな自転車ショップが1つもない」という車両ワープ必死の状態に追い詰められる可能性が限りなく低いのは安心感がある。全体的には旧ユーゴスラビア諸国の辺りが少々自転車関連弱いと感じたが、それでもリムのクラックという特大トラブルをボスニアでリカバリ出来たあたりに全体的なレベルの高さを感じる。流石にどこぞのメーカーか不明な謎リムを何万kmも使い続けるのは怖いし、リアが駄目になったという事はフロントリムも限界ギリギリと考えられるので、信頼できるショップで新しいリム注文しましたが。

<総括>
 なんだかんだ訪問回数のみならず滞在日数でもアフリカを上回ったヨーロッパ。洗練されてて自転車で走りやすい国が多く、道にも観光にも無数のウリがあるという懐の広さが魅力的な土地だった。その一方でどうしても滞在期限に追われるようなスケジュールとなってしまう弊害があるし、道や山々のスケールならアメリカ大陸に、食事のバリエーション豊富さと安さではアジアに、遺跡などの荘厳さはエジプトやヨルダンに一歩及ばないといったイメージはある。総じて自転車で旅行するのに各方面で非常に優秀ではあるけれど、突出したヨーロッパでしか体験できないという圧倒的なポイントというのはあまり出てこないかもしれない。

 だがまぁ七癖八癖あるアフリカや中東といった土地を近隣に構え、こうしたヨーロッパという自転車に優しい地域がある事自体が素晴らしい価値だと思うのだ。何度も出入りした土地だけど、ヨーロッパを走るとその快適さに心が洗われるというか「楽しんで道を走る」という自転車旅行の原点を実感できる。走って達成感のある土地も良いけれど、厳しい土地で疲弊してしまった気持ちや身体をリフレッシュできるような土地というのもまた大切なのだと思う。

 そうした点においてのみ、シェンゲン協定というルールに縛られ何度もヨーロッパを訪問することになったことは、自転車旅行におけるメリハリを付けるという意味でも良かったと思ってる。でもまぁ素直に好きに自転車旅行させてよ!・・・と思わずにはいられないが。そんな文句を垂れつつもヨーロッパへ入る時の私がいつもニコニコしていた事は間違いない。
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 トルコ13日目 バス車内〜イスタンブール国際空港

 予想してたけどほとんど眠れないまま朝5時半にバスターミナル到着し放り出される私。フライト時刻は夜なので日中時間の余裕があるワケだが、流石に市内中心部へ行って観光したりする気はない。前に1度来た町だし。

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 とりあえず明るくなるまでカフェでネット

 10時になったのでバスターミナル北側にあるショッピングセンターに足を伸ばす。というのもここにはヨーロッパで散々お世話になったデカトロンの店舗があり、どうせ近い内に戻ってくるのだし商品ラインナップを確認しておきたかったのだ。

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 実はイズミールにもある

 じっくり見て回っても全く問題ない程度には時間的余裕あるのだが、自身の睡眠不足が問題でフラフラ状態なのであり、あんまり呑気にしてられない!と短時間で見学済ませてバスターミナルに戻る。

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 キリン

 空港はあらゆる物の値段が高いという事は想像できるので、ここで昼食済ませて途中の行動食も買い込み準備万端にしてから飛行場行きのバスに乗り込む。昨夜から数えてバス3本目か、自転車に乗らない移動は本当に楽しくない。

 半分くらい記憶が飛んでたが無事イスタンブール国際空港に到着す。思ったよりもトントン拍子にここまで来てしまい、まだフライト予定の7時間前というね。早く着きすぎてまだチェックインもできないため待機。

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 良いタイミングなのでヨーロッパの総括書いてた

 カメラのバッテリーがフル充電されてしまい、私もいい加減お尻が痛くなってきたところでチェックイン。何故かイスタンブール空港には縁があって、今回で3〜4回目の訪問になる筈だけど個人的なこと言うとイスタンブール空港はイマイチ。

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 というのも

 この空港はFreeWi-Fiの使用時間が1時間までとなっているため。そんなポイントでケチ臭くやらないでも良いじゃないか・・・と私は思ってしまうのだけど、広域で大勢の人が利用できるWi-Fiの維持費がどれほどの物か想像もつかないので何とも。

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 ということで再び総括書いてた

 無駄に集中してフライト前に一通り作業完了。これで心置きなく日本へフライト出来るというものであり、そこそこ久しぶりの日本を堪能してこようと思います。

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 2023年の日記はここで終了

 2023年12月12日(火) 走行距離0km  累計144552km
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 トルコ12日目 イズミールの町〜イスタンブール行きバス車内

 本旅行で1度訪問した町はあまり積極的に再訪しようとは思ってないが、まぁいろいろな事情で訪れる事はある。

 今回も諸事情あるというか、自転車のリムを新調するのと手持ちのカードが今月で全て有効期限切れてしまう関係で日本へ一時帰国することと相なった。コロナ後旅行再開してから1年半しか経ってないのに早くもリターンとかどうなってるのさ?

 ということでナフィズのショップに自転車一式置かせてもらい、私は身1つでイスタンブールへ移動し日本に向けてフライト。イスタンブールはハブ空港なので航空券が安かったのだ。

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 荷物一式ありがとうございます

 バスの移動を深夜便にすれば宿泊費が浮いて安く済むぜ!とのアドバイスに従い、予約したバスは23時半発。ということで今日は1日フリーとなり、ゆっくり準備しようかなと思っていたが。

 昨日ナフィズと一緒に見た映画でフラミンゴが出てきたシーンがあり、ここイズミールでもフラミンゴが見れる場所あるよと教えてもらったので見に行くことに。荷物整理は後でやるさ。

 ナフィズは仕事だったが、彼の店の常連客がペアランしてフラミンゴエリアまで連れて行ってくれることに。2日前もそうだったけど、トルコ人は初対面の外国人に対して親切すぎる。

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 出発

 イズミール湾の北側は巨大な湿地帯となっており、すぐ側に高級住宅地が立ち並ぶ一方で少々離れた場所には様々な鳥類が生息している。そこを町中から続くサイクリングロードが延びており、自転車でアクセスするのが非常に簡単。 

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 まさにサイクリストのためにあるような場所

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 お、フラミンゴ出てきたな

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 水深は浅い模様 

 今年はナミビアでもフラミンゴ見ることがあったけど、それでもコイツらは私でも直ぐに見分けがつくほど特徴的な姿している面白い鳥。片足だけ水に突っ込みどう見ても関節の曲げる方向逆だろう!?と思ってしまう感じで反対の足を折り曲げている姿が好きだ。

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 まさにフラミンゴ

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 近づくと飛んで逃げようとする

 湿地帯の真ん中くらいまで走り、フラミンゴが集まってる場所も一通り堪能したので町へと戻る。完全平坦路な上に車両の通行が無いストレスフリーな道だったので気付かなかったが思いの外距離走ってたみたい。

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 この辺では魚の水揚げとかしてた

 ショップに戻り日本へ持っていく荷物の選別作業。飛行機搭乗する際に手荷物7kgでギリギリに抑えたいこともあり、大丈夫かと不安だったがどうにかなるもんだ。

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 預入荷物で別枠23kgあるんだけどさ

 21時にバスターミナルへと向かうミニバス乗り場まで案内してもらい、来月また会いましょう!と挨拶して乗車する。何から何までお世話になりっぱなしでした、ありがとうナフィズ。

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 んでバスターミナル

 早速「イスタンブールに行くなら俺のチケット買わないか?」みたいな胡散臭い輩が出てきて怖いな全く。トルコ入国してから親切な人ばかり会ってきたけれど、特にこういう場所では気を抜いちゃダメだよな。

 他の会社のバスは随分前から停車しているのに、私が利用する会社のバスは出発10分前にやって来て定刻通りに動き出した。そういうイレギュラーな動きされると訳分からない外国人は困惑するのでやめて欲しいです。

 車内暖房が強くて暑さの厳しい中、ウトウトしたり覚醒したりを繰り返しつつイスタンブールへ向かっております。

 2023年12月11日(月) 走行距離23km  累計144552km
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 トルコ11日目 イズミールの町〜エフェソス遺跡〜イズミールの町

 ヨーロッパ史をお勉強すると戦争と侵略が繰り返されて、何がなんだかワケ分からなくなってしまうのだけど、そういった中で「古代ギリシャ」というのが1つの文化的な土台となっているのは分かる。

 ということで古代ギリシャにおける遺跡群には興味があったし時間が許す限りで行ける古代ギリシャ時代の遺跡は見学して来たつもり。

 ところが古代ギリシャの勢力図はここトルコにも及んでいたというか、全盛期には地中海周辺をほとんど掌握していたらしく、別にギリシャ国内でなくとも面白い遺跡を見学することは可能らしい。というかイズミールからほど近くにある「エフェソス遺跡」は現存するギリシャ遺跡の中でも最大規模を誇り、尚且つ保存状態も良好とのこと。

 実は今まで何度もトルコ人から「イズミールに行くならエフェソス遺跡は絶対行くべきだ」とオススメされてきた場所でもあり、私としても非常に興味深く楽しみにしていた。

 ということで観光に向かうエフェソスだけど、イズミールからの距離は片道約100kmと日帰り走行はちと難しい。ということで今回はナフィズがオススメしてくれた列車に自転車乗せて移動するスタイルを取ることに。

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 イズミールの列車は自転車そのままで乗車できるため

 線路終点であるセルチュク駅がエフェソス遺跡の最寄りとなるのだが、乗客数の問題かその4駅手前のテペコイ駅を終点としUターンしてしまう列車が多い。どうもセルチュク駅まで向かう列車は30分以上待たねばやって来ないらしく、退屈だしもうここから自走しちゃおうかな!

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 残り30kmくらい楽勝ですよ!

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 実際ド平坦の道で荷物もないので楽勝だった

 ということでエフェソス遺跡に無事到着。セルチュクの町から少々離れた場所にあるのだが、凄まじい規模の駐車場には大型バスを始めとする車両がびっしり並んでおり非常に人気が高いことを予感させる。

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 そして驚愕の入場料700リラ(約3500円)

 遺跡系の料金でここまでお高いのはヨルダンのペトラ遺跡以来だぞ。あの時も法外な料金にプリプリ怒っていたものだけど、あまりに凄い遺跡の数々に「まぁ、しゃーない」と思ったものだ。果たしてエフェソス遺跡はどうなるか?

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 ドキドキの入場だったのだが

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 遠目にこれが見えた時点でもうワクワクしてた

 というか規模の大きさが凄いのだエフェソス。ここは古代ギリシャ(ヘレニズム)時代のみでなくローマ帝国時代やキリスト教時代といった各時代の建造物がそれぞれ残っているため、言ってしまえば1度の訪問で3粒楽しめる場所ともいえる。

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 んでこの巨大劇場はローマ時代なのだそう

 収容人数25000人って本当かよ!?と思う一方で、説得力のある凄まじい規模の円形劇場。半円状になってる中央石畳に立ち周囲を見回してみるとスターになった気分でドキドキする。当時のローマ人はどんな気分でここにいたのやら。

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 実際に歩いて回れるのが嬉しいな

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 観客席の上まで登るの一苦労

 遺跡の規模が大きいというのは実際に歩き回る上でとても重要なポイントと思ってて、というのも当時の町がどれほど栄えていたのかをその身で実感できるから。

 豪華絢爛な建物跡というのはもちろん凄いし圧倒されるが、そうした建物のみでなく市井の人々が暮らしてた一般住宅エリアがどこまでも広がってるのを見ると、多くの人口を抱えた巨大都市であったことが想起されてとても楽しい。

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 楽しい 

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 活気あったのだろうな

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 メイン通りがまた素晴らしい

 海沿いに位置するといってもエフェソス遺跡から海岸線まで5km以上の距離がある。そこに水路を町まで引いて通路の終わりが港になってる構成。ギリシャで見た遺跡はどこも住みにくそうな印象を受けたけど、エフェソスに関しては非常に暮らしやすかったのではと思う。

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 移動するのが楽しいし

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 左右に立派な柱が並んでいて、当時はさぞや荘厳な景色だったのだろう

 坂を登っていくと大きな敷地に寺院の跡地があるのだが、ほとんど何も残ってないのが残念でならない。他の建物と比較しても圧倒的な広さを誇っていることからさぞや立派な建物だったことだけが想像できる。

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 しかしそれでも凄いのだ

 何がって比較した建物群の数々が。特に当時図書館として使われてた建物は現在でも入口部分が残って(修復されて)おり、その姿は目を見張るほど。すげーな当時の時代は・・・とか言いながら見て回る。

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 高くても確実に元取れるわ

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 まぁ高いけど

 何より多くのエリアを実際に歩き回れるようになってるのが良い。割とガチガチに通行可能エリアが規制されてたギリシャの遺跡と違ってエフェソス遺跡はトルコ人が大らかなのか、かなりの部分を実際に歩き回って間近で見学することが可能。

 こういうのは問題起こす輩もいて良し悪しあると思うけど、1人の旅行者としては自由に見て回れる範囲が増えることは歓迎すべきことだし大きな魅力であるとも思う。

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 実に楽しめました

 16時にはセルチュクの町に戻ってきたが、例によって帰りの列車がなかなか発車しない。結局丸1時間ほど駅で待たされようやく帰路に着く。やっとこナフィズのショップに戻ってきたのは18時半とかだった。心配させてしまって申し訳ない。

 夕食にトルコ料理のスープ屋へと連れてってもらう。具材が羊を使っているらしく、脳味噌も一緒に入ってるのだとか。食感としてはプリプリしてて歯応えがある感じ。

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 味は薄めだけど自分で調味料使って調節するらしい

 その後に羊の腸をケバブ方式で焼いたお店も訪れて今日は羊三昧のメニューだったな。オセアニアではよく羊肉とか食べてたけれど、羊の内臓系は多分今回が初めてだと思う。

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 大変美味しゅうございました

 ということで色々遊び回っていましたが、ぼつぼつ明日から移動を始めます。とりあえずイスタンブール行くよ。

 2023年12月10日(日) 走行距離38km  累計144529km
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 トルコ10日目 イズミールの町

 イズミールはトルコ全体でも人口規模3位の大都市であるが、割と近くにイスタンブールがあるためかそこまで知名度高くない印象。トルコが東西に長い国である上に、ヨーロッパ側から陸路で訪れることが可能なイスタンブールがより発展してるのは「そりゃそうだろう」とは思うけど。

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 ナフィズのショップ

 ナフィズによると、今回私が通過したギリシャのアテネからフェリーを利用しイズミールに到着するルートも旅行者に人気のルートとして有名らしい。特に自転車旅行者なら乗船チケットのみで追加料金もなく船移動できるし、後になって知ったのだがチェシメとイズミールとの間には無料の温泉もあったらしい。

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 知らなかった、悔しい

 そんなイズミールという町を観光してみようかと、昨日掃除したロシナンテ号置かせてもらってるショップに向かう。このタイミングでチェーンも交換する予定だったし、ペダルも使い過ぎて溝が擦り減ってしまい滑りやすくなっている問題があったので新しい物と交換することに。

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 サクッと作業するつもりだったが

 自転車見て貰うと色々問題があることが判明。というか気付いてたけど私じゃどうにも対処できないので応急処置だけして目を逸らしてた問題をここぞとばかりに質問したところ、思ったよりも深刻なトラブルだったことが分かり部品交換と相なった。

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 小さな部品だけどひん曲がっていたりとか

 一通り作業済ませて町の観光に繰り出したのは13時を過ぎてから。お店の常連客の方が家に帰るついでにイズミールの中心部まで先導してくれるというのでお言葉に甘えてついてくことに。

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 自転車レーンが整備されてて走りやすい

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 天気が良いと対岸にある中心部の景色が映えるな

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 そのまま町で最古のパン屋さんにて奢って貰ってる図

 4年前の記憶ではあるが、イスタンブールは道が狭くてアップダウンも交通量も多くて自転車で走り回るにはおよそ向いてない町だったのに対し、イズミールは町全体で自転車の推進運動を行なっていることもありなかなか快適な造りをしていると思う。

 少なくとも自転車としてはイスタンブールよりイズミールの方が遥かに快適であることは間違いない。

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 道の存在は重要

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 中央の時計塔

 ここからは好きに散策開始となるため、とりあえず中央通りというか巨大マーケットのエリアへ向かう。国の勢いとか雰囲気は市場を伺うと分かりやすいと思っているタイプなので。

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 あと単純にマーケットは楽しい

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 アニメTシャツが陳列されてたお店

 ヨーロッパからやって来た身としては、現地の人が次々に声をかけて絡んでくるこの環境にワクワクさせられる所はある。そんな積極的に知らない人に話しかけるタイプじゃない私みたいな人間は、これくらい積極的な国民性を羨ましく思うことも多い。

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 魚の値段がここまで安い国も珍しい

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 モスクとか中央公園とかを見て回りつつ

 最後に市内における遺跡エリアへ行ってみたのだが、タッチの差で営業時間終了しており中に入って見学することは出来ずに終わる。まぁギリシャ系の遺跡は散々見てきたし、何なら明日も遺跡を見に行く予定なのでそこまで残念には思っていない。

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 入場料も見てないや 

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 外から写真だけ撮って終了

 再びサイクリングロードを走ってナフィズの店まで戻っても良いのだが、ここは湾内にあるボート乗り場でショートクルーズを楽しみつつ移動したい。イズミール市内は共通のカード(借りた)1枚で列車・バス・船といった交通機関を利用することができるのだそう。

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 定期便で10〜15分に1本の間隔

 素晴らしいのが自転車推進事業の一環で歩行者よりも自転車を帯同してるサイクリストの方が料金安くなるというキャンペーンやっていること。

 なんと料金1〜2リラ(5〜10円)と格安乗船できると聞いてたのだが、実際には係員にゲートの通り方聞いてたら「良いから通りな」と促されてそのまま乗船してしまった。良いのか?無料じゃん。

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 帰宅時間だからか満員だ

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 実に楽しい時間でした

 ナフィズのお店に戻って自転車置かせてもらい彼の自宅に戻る。今夜は私が日本料理作るよ!と約束してたので、途中スーパーに寄って食材購入しておく。メニューは毎度お馴染みの天ぷら。

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 失敗しない料理は大切だから

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 色々撮影してもらい恥ずかしいな

 デカめのきゅうりをズッキーニと勘違いしてたとか間抜けな失敗もあったけど、喜んでもらえたようで何より。そのまま映画1本見て1時過ぎに就寝となったのだが、多分トルコ人は夜型の生活なのだと思う。

 2023年12月9日(土) 走行距離19km  累計144491km
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 トルコ9日目 イズミールの町

 お世話になってるナフィズ宅にて朝を迎え、さてイズミールで何するのか?という点だけど、私は前々からトルコ西部の大都市に自転車で東進していく際に現れる「装備品がしっかり揃う最後の町」という印象がある。

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 実際にはテヘランとかも品揃え豊富なショップあると聞くが

 しっかりした自転車ショップがほとんどない中央アジア、そもそも自転車旅行の情報が少ない中東といった土地が控える土地を前にして、トラブルの発生確率を極力抑え安全・安心の自転車旅行を続けるためにもイズミールではしっかり準備しようと思っていたのだ。

 なお全く同じ理由で4年前もイスタンブールにてマラソンプラスを購入し、そこからイスラエルへとフライトした経緯がある。ちょっと言い方を変えると「イスタンブールやイズミールの町以後で(確実に)マラソンプラスを取り扱ってる町はバンコクまで存在しない」という言い方もできる。強いタイヤは重要ポイント。

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 そんな理由がありまして

 自転車ショップを経営しているナフィズの存在は非常にありがたい。彼のショップにてマラソンプラスの注文と併せて不安を感じてる部品の状態をプロの目から確認してもらえる幸運よ。

 今日は1日雨ということもあって雑談やトルコにおけるおすすめ自転車旅行ルートといった話ばかりしており、我に返って自転車整備の作業を始めたのは15時過ぎてから。通常2〜3時間はかかるので少々スタートが遅い。

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 とか思っていたら

 ナフィズが高圧洗浄機使ってあっという間に清掃済ませてくれた。その間私は何してたって、お店のカウンター座って店番という名のボーッとしてただけ。

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 写真撮ってただけ

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 その後にトルコ料理を作って貰ったり

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 ちょっとだけお手伝いもしたよ! 

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 名前はメネメンというらしい

 仕事場に調理室があるのが素敵というか、お客が来なくて暇な時は結構寛ぐための施設が充実してるナフィズのショップ。メネメン食べつつそのまま映画視聴始めてしまい、日本に因んだ映画ということで「47浪人」を楽しんでいた私。

 ショップ閉めて自宅に戻った後にももう1本、ずっと機会があれば観てみたい!・・・と思ってた「
イン トゥ ザ ワイルド」を視聴することが出来て感無量。

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 あれ?自転車装備の更新はどうなったのん?

 とか今になって思ったりするのだが、そこを気にしても仕方ないぞ。

 2023年12月8日(金) 走行距離 0km  累計144472km
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 トルコ8日目 オリーブ畑〜トルコ第3の都市 イズミールの町

 昨夜は野宿でありながら寝る時間が0時を過ぎてしまった。こりゃ目を覚ますの遅くなりそう・・・と思っていたが7時の起床でやるじゃん私!

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 やる気に満ち溢れている

 準備を済ませて出発したが、走り出して間も無く上り坂に。チェシメ〜イズミールの間は海沿いの道が多いしそれほど坂が出てくるとは思ってなかったが甘かったか。

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 ちょっとでも海岸線離れるとバリバリ山の中

 流石に標高は高くないが、それでも250mまで登らされて思った以上にペースが遅い。今日中にイズミールの町へ到着したいのだけど雲行き怪しくなってきたぞ。

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 なお今日の天気も雲行き怪しい

 というところで目の前に停車するキャンピングカーが。話しかけてきた人は韓国人の車旅行者で、この後一緒にお昼を食べましょうとお誘い頂く。ここで集合時間を擦り合わせしていると、どうも話が噛み合わないな・・・と思ったらトルコに入って時差1時間発生してることが判明した。

 つまり早起きだと思ってた私は丸々1時間も寝坊してたことになるし、イズミールへの到着はますます余裕が無くなった気がする。いやまぁ実際には時差が発生しようが1日の長さは変わらないんだけどさ。

 それはともかく待ち合わせ場所となる30kmほど先のポイントまで走行再開。あんまり待たせちゃ申し訳ないという気持ちが良かったのか、単に山頂を通過して下り基調の道が増えただけなのか、先ほどまでと違ってやたらハイペースで移動する。

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 イスラム教の国なのに豚!?

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 再び海の姿が見えてきた

 幾つかアップダウンもあったけど、ウルラの町に入った辺りで完全に海抜0mの海面すぐ隣を走る道に。こうなってしまえばもう楽勝なのであり、約束した時間通りに待ち合わせ場所へ到着しシンさんが作ってくれた昼食を頂く。

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 アジア系の料理久しぶりでとても美味しい

 ユーラシア大陸横断してきたそうで、色々情報交換したけれどやっぱりトルクメニスタンの入国は無茶苦茶難しいらしい。そこ通らずにユーラシア大陸陸路横断どんなルート通ってきたんだ!?と思ったら、ロシア国内を走ってきたらしい。あぁ、なるほど。それは私も可能だと思うけど今のご時世でやりたくないルートなのよね。

 ・・・とまぁ色々よくして頂き、お礼言っていざ出発!しようと思ったら停車してた場所がガラス片だらけでいつの間にやら前輪パンクしていたでござる。仕方ないので20mほど移動しパンク修理。

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 挨拶した後にこれなので少々バツが悪い

 サクッと修理済ませて後半戦。イズミールは相当大きな町のようで、市内看板が出てきた後に2時間以上走ってもまだ中心部にたどり着かないほど。

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 交通量も一気に増えたし大変だ

 コの字形に湾を囲むよう構成された町だけど、海から少し離れると山々が聳え立つ地形のため全体的にはすり鉢状の町。その内側にある海岸線側の道路が辛うじて高低差のない道であり、つまりそういう狭い場所に人も車も集まってしまい無茶苦茶走りにくいのだが。

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 そんな道に路上駐車が多くてさらに道幅が狭まる悪循環

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 やっと町の中心部まで来れたかな?

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 ここから自転車道が出てきて一気に楽になった

 向かう先はウォームシャワーで連絡取ってたホストの経営する自転車ショップ。なまじ「7日に到着するよ」とメッセージ送っていたので約束違えるわけにいかず大変だった。今後こういう場合は時間に余裕みて連絡しよう。

 今回もかなり余裕もってたんだけど

 自身も様々な場所に自転車旅行しているナフィズは自転車旅行者の生態をよく心得ており非常にやりやすい。自転車ショップということで色々ヘタっていた部品もここで合わせて注文させてもらうつもり。

 私が入店した1時間後には雨が降り出してしまい、なんだかんだアテネからここまで上手いこと雨を避けて移動できたな。ヒヤヒヤしたことは多々あれど、結果的には上手いことイズミールまで移動できたということだ。

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 一緒に頂いた夕食で

 このヨーグルトだけどプレーンヨーグルトに少々の塩とレモン、それに水を足して味付けをしており、これが独特の味わいでとても美味しい。ブルガリアがそうだったけどヨーグルトに対して食のバリエーションが豊富だなと思うのです。

 2023年12月7日(木) 走行距離83km  累計144472km
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 トルコ7日目 チェシメの町〜イズミールから西に65km地点 オリーブ畑

 流石に距離短いフェリーは1時間ほどでチェシメの町に到着する。地域が変わったのでここで日記も更新しているが、ここからスタートするトルコ編は「中東」カテゴリのトルコという扱いとしたい。

 以前ブルガリアからイスタンブールまでトルコを走行した時は「ヨーロッパ」カテゴリのトルコだったのだが、一応私のブログではイスタンブールの東に位置するボスポラス海峡を境界線としてヨーロッパと中東とを区分けしている。

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 じゃあアジアと中東の区分けはどこだよ?

 とか色々ツッコミありそうだが基本的にトルコやイランは「中東」という扱いにし、それより北や東に位置する国は「アジア」ということでまとめておこうか。

 なので本ブログでは(行くか不明だが)ジョージアやアルメニア・アゼルバイジャンは「アジア」とし、多分行かないがロシアはウラル山脈より西を「ヨーロッパ」東は「アジア」と区分する。

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 すっきりした所で4年ぶりの中東編、再開

 船の出港時間が時間だったため、トルコ到着し入国審査を済ませた時点で既に日は沈んでいた。割と大きなチェシメの町でテントを張るのはリスクがあるし、とりあえず町から抜けてしまって野営したい。

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 さてどこまで走ろうか

 出来れば両替屋でも見つけて残ってるユーロをトルコリラに替えたいところだが、町から離れるように東へ進んだため両替屋がありそうな中心部や観光客が多そうなエリアは通り過ぎてしまった模様。

 仕方なく食材はカードで購入して済ます。とりあえず目指してるイズミールはトルコ有数の大都市なので両替の利率も多少はマシだと想像できるし作業は明日に回すべきか。

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 意外と郊外に出るまでが遠い

 地味に船から下船のタイミングで雨に降られてレインウェアを着て走っていたのだが、こんなに距離走ると思っておらず段々暑くなってきたぞ。結局このまま走り続けて大汗かくのが嫌で、わざわざ自転車停めて着脱したのだが、そこから2〜3km先で人家がなくなり郊外エリアとなったので道路脇の畑に自転車突っ込み終了とした。タイミング悪いな。

 本当は雨が凌げそうな場所を考えていたが時間も遅いし致し方ない。とりあえず寝る前に空を見たら空一面に星が瞬いてたため暫くは天気安定してると思われる。

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 夕食も遅くなってしもうた

 とりあえず久しぶりのトルコ走行となるのだけれど、正直当時の物価とか注意点みたいなことは全然覚えていない。記憶にあるのはやたら親切でチャイを勧めてくるトルコ人の姿とひたすらアップダウンが連続する道、それとデカい犬。

 今回のトルコ走行でどんな感じに印象がアップデートされるのか楽しみである。

 2023年12月6日(水) 走行距離15km  累計144389km
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 2023年11月26日〜12月6日
 走行日数11日間
 累計走行距離627km(143747km〜144374km)

◎道路
 もしかすると道路上における走りやすさという点でヨーロッパNo.1を誇れるかもしれないレベル。ほとんどの道に広くて走りやすい側道が整備されており、車両を気にせず走行できる点が素晴らしい。かなりの山岳国だが急峻で登りきれないような斜度の坂は出てこず、一定の無理がない斜度で登り続けられる峠となっており、自転車的には1度リズムを作ってしまえばむしろ楽して走れる国だとすらいえる。ただし12月だと標高の高い山は場所によって冠雪&凍結しており、危うく滞在期限をオーバーするどころか動けなく危険もあったので要注意。なお車両は右側走行。
 私の走った範囲では都市部であっても自転車道路が整備されてたりとインフラ具合も良好な反面、山の斜面に町があることが多くて市内の移動が大変だった。アテネに関しては平地に造られた町だけど、余りにも人口&交通量が多すぎて自転車で走るのに適した町とはいえない。まぁ首都ってのはどこも似たような傾向があるので仕方ないっちゃ仕方ないか。

◎治安
 これは良くない。少なくともヨーロッパ圏においてピンポイントでギリシャより治安の悪そうな町はあっても、全体的な雰囲気ではギリシャ以上に治安が悪かった国の記憶がない程度には。
 観光地はそんな感じないのだが、普通の地方都市とか行くと次から次に私の姿を見て子供が「金くれ」と寄ってくるし、貧困に依るものか浮浪者の姿をみる機会も一気に増えた。
 こういうの見てるとやはり経済破綻した影響が大きく残っているのかと思うし、ギリシャでよろしくないのはその一方で裕福な人たちの数も東欧諸国では群を抜いて多いという点にあると思う。目の前で見える格差は治安の悪化を招く・・・というのは様々な国で見てきた現象だが、ギリシャもそういった傾向にある国だよな。
 首都のアテネは中心街まで入ってしまえばツーリスティックで嫌な感じは受けないものの、その周辺部分は非常に嫌な雰囲気を醸し出してる場所も多かったため、中心地から10〜20km圏くらいの範囲は充分に注意した方がいいと思う。

◎ビザ・出入国
 シェンゲン協定に属する国であるため基本的にはノーチェックで移動できることになる。なのだが地図で見るとすぐ分かるように、ギリシャは陸路で隣接してる国がシェンゲン協定の非加入国ばかりであるため実質的にシェンゲン協定のメリットが無い。海路で繋がってるイタリアみたいな国ならワンチャンあるかもしれないが、基本的に国際フェリーは乗船する際にパスポートの掲示があるものだ。
 ということでヨーロッパを走るサイクリストにしてみれば、必死で滞在期限内にシェンゲン協定の国から抜けたと思いきや、シェンゲン飛び地のギリシャがあることで余計な計算が必要になるわギリシャを走りたければ事前の走行スケジュール調整が必要になるわとロクな事がない。むしろ多くのサイクリストはギリシャを走ってみたくとも滞在期限が迫っているため入国スルーしてしまう弊害となっている始末。私も1度目のヨーロッパではギリシャに入国せずブルガリアからトルコへと移動した人。
 今回は最初からギリシャの走行を念頭に入れてヨーロッパ走行スケジュールを組んでいたのだが、最初はギリシャの滞在日数を「30日くらい欲しいな」とか思っており、それがどんどん短くなって最終的に残日数11日間となって入国した。こんな感じで全く余裕のないスケジュールとなることも珍しくないと思うので、ギリシャのシェンゲン協定なんて辞めてしまえ!というのが私の正直な意見。出入国の話ほぼしてねぇ。

◎交通事情
 基本的にマナーを守るしクラックションも慣らさない行儀の良い国なので特に文句はない。特徴として他の東欧諸国に比べオートバイの数が非常に多い事が挙げられる。それも途上国で見るような小型バイクじゃなくて大型ツーリングバイクの割合が高い。
 そんなのが2〜30台とか列をなしてツーリングしているのはまだしも、結構なバイクが凄まじいスピード違反で道路目一杯に使った余裕のない走り方してるため、ちょっとカーブの先とかにいると大クラッシュ引き起こしそうな不安があった。私がエンジン音でバイクが近づいて来るのは分かるけど、向こうは自転車の存在に気づいてないだろうからさ。
 他だとアテネの市内で後方確認もせず自転車いるのにバックしてきた車がいたり、交通量が増えるとヤバめの車両も増える。それは仕方ないけどアテネの車両は全体的に危険な運転手の割合が高いと思ったぞ。

◎特徴
 西欧文明の起源となる古代ギリシャ文明発祥の地・・・という由緒正しく歴史のある国だけど、旅行者的には国家が債務不履行により財政破綻したことの方が影響を感じる。似たようなことはアルゼンチンやスリランカでもあったけど、西欧諸国の一国として観光的にも人気の高いギリシャのデフォルトはインパクトが強かった。
 現在においては国全体が貧しいというより、貧富の格差が大きく治安の悪化に繋がっている遠因となっている印象を受ける。アテネは首都なのでともかくとして、それほど大きくない地方都市でも子供や物乞いが旅行者見かけると積極的に寄ってきたりと良い雰囲気とは思えない。なまじ観光人気が高い事が弊害になっているのだと考える。

◎気候
 前半の峠を越えるまでは日中の気温が10度に届かないほどの寒さもあった一方で、カランバカ(メテオラ)の辺りからは明らかに気温が上昇し気温も20度越えることが多かった。一応警戒して朝はフリース着て走り出すのだが、間もなく暑くなってしまいTシャツ1枚となるほどには。
 珍しくアイスバーンの道路を進むことになった一幕があったが、標高でいえば1600mを越えるくらいで路面の冠雪&凍結が見られた感じで、その翌日も雨まじりの雪が1日続いたにも関わらず路面は通常の状態に戻っていたため、私が訪れる数日前に強烈な寒気が襲った末の凍結であり、通常ならば11月や12月頭で道路が凍結することは稀だと考える。この時期に似たような緯度・標高を走る方がいたら「運が悪いと路面凍結に出会うかも・・・」くらいの心構えは必要かと思うが。
 全体的に北や西からの風が吹いていたが、コリントス湾が近づいてからは南風に吹かれる事が多かった。風の温度が明らかに違うためハッキリ認識できるのが面白いところ。

◎言語
 由緒正しき歴史あるギリシャ語。基本的に看板の文字は全く読めないのだが、英語で併記されてることが多いため何とか対処できる。一部でやたら好まれ使用されてるイメージのギリシャ文字だが、文字はともかくギリシャ数字をこの国で見ることは遂に1度もなかった。ゲームのナンバリングといえばギリシャ数字が使われてる印象なんだけどな。
 英語の通用率はかなり高いが、田舎だと普通に全く英語話せない人も多い。ただギリシャの人は他国と比べて自転車旅行者に話しかけて来る割合が低く、あんまりこの国の人と会話をした数が多くないためサンプル数的にちと怪しいところはある。1日で1〜2組くらいしか会話してない印象かな。むしろギリシャは他の旅行者と話すことの方がよっぽど多かった。

◎宿(野宿)・Wi-Fi
 物価が完全に西欧料金の割に安宿の値段は良心的だと思う。首都のアテネには10€以下の激安系もあったし、超絶観光都市のカランバカでもホステルは1泊16€であった。西欧の国ではそもそも宿を利用してないので料金把握してないが、例えばクロアチアなんかは1泊25€で宿泊したことを考えるとギリシャは宿代かなり頑張ってると思うし、その割に設備レベルは非常に高い。アテネのホステルではキッチン設備がない宿を引いてしまったけど、宿自体の設備は悪くなかった。
 町と町の間は山岳地帯か広大な農地となっているパターンが多く、前者なら野宿は簡単だが後者だと身を隠す良い場所がなかなか出てこず以外に苦労するかもしれない。ただギリシャはやたらと廃墟が多い国だったので、そうした建物をお借りしてやり過ごすことは難しくない。キャンプ場は観光地の周辺にだけやたら沢山揃っているが、利用しなかったので何とも言えない。
 助かったのがWi-Fiの設置レベルも西欧レベルに返り咲いた点で、適当なチェーン店系のスーパーやガソスタに行けば簡単にFreeWi-Fiが使える環境に。何故か1日だけ全くWi-Fiが見つからずという日もあったけど、基本的にネット環境で苦労することはない国だと言える。

◎動物
 動物はかなり姿を見なくなった印象だ。かなり山奥ならば羊の放牧行っているのを何度か目撃したが、他の家畜はほとんど姿を見ていない。山の途中で謎の野良牛と出くわしたりとかしてるけど。
 地味に大型犬の割合が増えて吠えて襲いかかって来る恐怖感が段違いに。特にギリシャは山で生活してる人が犬を多頭飼いしており、その内1匹が反応すると他の犬まで反応し徒党を組んで襲いかかって来るのが頂けない。それが全部デカイ犬だから尚のこと。
 それと細かいところで12月だというのにギリシャでは蚊に刺される事が複数回あり、久しぶりに蚊取り線香が活躍した。冬の時期でこの結果ということは、夏季における自転車旅行は相当かに悩まされる事が想像できるかな。

◎自転車店
 結構ショップの数は多いし専門パーツを備えた店もある一方で、全体的な取り扱い部品のグレードは低かったし店員も不親切で印象がそれほど良くないというのも事実。長期自転車旅行者としては低グレードの部品ある方がありがたいのでむしろメリットなのだけど、その割に26インチのタイヤを見ることは1度もなかった辺りが不満といえば不満。
 アテネの中心部に何店か自転車ショップが軒を連ねた自転車街もあり、マラソンプラスが取り扱われたりと良質な品揃えだったため、ギリシャで何かしらの部品を取り揃えたいならアテネはオススメできる。
 季節的なものかもしれないが、ギリシャでは地元のサイクリストと出会うことも少なくて、むしろ自転車旅行者とすれ違った回数の方が多いかもしれない。もっと自転車人気ある国だと思ってたんだけどな。

◎物価・食事
 バッチリ西欧価格でとても高い。特にそれまで値段の抑えられてた東欧諸国からやって来た身としては、あまりの価格差に頭がクラクラしてしまう。
 ある程度冷静になってくると、実は西欧諸国でもどちらかといえば値段が安い方に分類できる感じであり、少なくともイタリアやオーストリアみたいな物価よりは大分マシ。ドイツと比べるとやや高いな・・・位の感覚だといえば分かる人には分かるだろう。
 値段も安いが質も悪かった東欧の国々とは違い、生鮮食品の管理もしっかりしてるしやはりギリシャは西欧の国なんだなと細々したポイントで感じる事が多い。ドイツ系スーパーのLidlも全国展開していた(旧ユーゴスラビア諸国やアルバニアでは無かった)し。
 ペットボトルタイプのビールは姿を消して通常のビール缶が販売されるようになったのはやや残念。1番安いロング缶でも75セント(約120円)くらいしたのでアルコールに関してはやや値段高いイメージがある。多くのビールで1€超えてたし、種類も少なくちょっと残念だった。
 総じて値段が上がった関係でとてもじゃないがレストラン等は利用できなかったけど、先進国になったことで割引商品を利用する事で安く切り抜ける・・・みたいな先進国での買い物スタイルが再び通用するようになったため、全体的にはそこまでお金使わずに済んだかな。少なくとも初日に降ろしたユーロ紙幣が200€も手元に残る程度には。

◎総括
 見所は多いし非常に走りやすい道で構成されてて自転車旅行にオススメの国である一方、ヨーロッパにしては治安が悪いし、シェンゲン協定の飛び地という土地であるため滞在日数の制限がキツい。オマケに西欧の土地を夏の時期に合わせてヨーロッパ全土を走ろうとするとギリシャに到着するのが秋から冬の時期になりやすく、地中海性気候とのコンボで雨に翻弄されやすかったりする。
 要するにギリシャ単独で旅行するならともかく、ヨーロッパ全体で考えるとギリシャを含む東欧地域をメインとするか西欧地域を主眼に据えるかで走行計画から季節まで大きく変わってくるワケですが。その際にギリシャのポジションは割と厳しいと言いますか。
 ここら辺の考え方は色々あるが、欧州全体として南に位置してるギリシャは多少寒くなってもまだ耐えられそう、西欧の国々は宿泊施設が高いためテント泊が厳しい環境でも宿に泊まるスタイルに移行しやすい・・・といった理由から自転車旅行においてギリシャはルート選択の際、注視されにくいどころか、最悪スルーされてしまう国の筆頭だと思う。せめてシェンゲン協定の縛りがなければ。
 ただそこできっぱり「ならばギリシャには行かない!」という選択ができればどれほど楽か。この国はそれだけのマイナス点を抱えてもなお訪問して良かったと思える魅力を持ってる国だった。
 ということで長期自転車旅行者にとって訪問する事が非常に悩ましい存在であるギリシャ。ヨーロッパ4度目の訪問でようやくこの国に訪れる事が出来たワケだが、それでもギリシャを心ゆくまで堪能するには全然時間が足りなかったのであり、どう転んでも扱いの難しい国になってしまうのであった。
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