第3部 俺のオセアニアがこんなに可愛いわけがない
〜アニキ、世界1周したいんだけど(自転車で)〜
さてオーストラリアに到着する前に、越えなければならない壁がいくつかある。それはワーホリビザの取得だったり、自転車の飛行機輪行だったりするわけだが、そうした面倒事を全てやり遂げいよいよ入国までカウントダウンの気持ちで機内へと乗り込む。
危うく乗り遅れそうになったりもしたが、いざ動き始めてしまえば私は座っているだけなのであり、ぐーたら寝てスゴそうかと思っていたのだが。やたらと細かいアライバルカードが配られるのであり、見たこともない英単語ばかりで何を歌っているのかわかりゃしねぇ。
しかし私もこの手の問題は何度も乗り越えて来たのだ。勇気と気合いで全て適当に記載してしまおうかとも思ったが、ここは隣のオーストラリア人に助けを求めるのが正解なのであり、文字は分からなくともコミュニケーションならば何とか理解できてしまう不思議。
そのまま色々と話を聞いているうちに、「ダーウィンにはどれくらい滞在する予定なんだい?」と聞かれたので「ノープラン。今日は宿予約してるけど後は何も考えてないですよ。」といったところ(実はビビって2日分予約してたが)、「じゃあ明日はウチに来て泊まりなさい」ありがとうございます。私、オーストラリアでも楽しく旅行できる気がしてきました。
そうしてるうちに無事にダーウィン空港へと到着。オーストラリアは税関が厳しいみたいな話を聞いてたこともあり、やや緊張しながらイミグレーションへ向かう。そして拍子抜けする。
というか、イミグレーションに人が配置されてないとか驚きを通り越して唖然としたわ。これが話に聞いていたETASというシステムなのですね。パスポートスキャンするだけでまさかの日本語で全ての指示が出るという完璧な仕様。これはもっとドンドン導入すべきシステムですよ。
ウキウキ気分で手荷物を回収しようとするものの、何時までたっても私の自転車梱包した段ボールが現れない。アホみたいな大きさしてるので、見落とすハズないのであり一体どうなってるんだ・・・・とか思ったら
厳しいといわれる税関でも特別何を没収されることもなく通過。ようやくオーストラリアの大地を踏みましたよ!もう21時過ぎですが。
これが18時くらいだったら多分その場で自転車の組み立て始めるところだが、今からその作業始めると確実に宿への到着は日付を跨いでしまうのであり、むしろ無事にチェックインできるかどうか怪しい。不本意だけど、本当に不本意ながらもタクシーを使って宿まで移動することにした。
明日はオーストラリアを走る前に取り揃えておく食材から生活用具まで買い物である。何しろ荷物の重量を減らすためシャンプーから洗剤液の中身まで使い切っている(一部は捨てた)のであり、入念な事前準備が必要となってくるであろう。
東南アジアの物価に慣れきった今、その価格上昇に私の精神が耐えきれるか微妙なところである。
2015年9月16日(水) 走行距離0km 累計19625km