自転車ときどき世界1周

カテゴリ:オセアニア > クイーンズランド

 オーストラリア176日目 ゴールドコーストの町

 金沢さんのご好意に甘えた休息日。そして今更NSW州を走り抜け、クイーンズランド州(以下QLD)へと突入していたことを知った日でもある。だって、看板とか全然出てないんだもの。これでオーストラリアは首都特別地域を含む全ての州に足を踏み入れたワケだが、最後の州が一番アッサリしていた。

 ちなみに北向きに移動しているにもかかわらず時差が1時間発生している事実。州毎にサマータイムを採用するとかしないとか面倒なことをしているせいで、迷惑を被っているのは我々旅行者なんですよ!どうにかならないものですかね?

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 とりあえず午前中は町を観光

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 まさかの盆栽の店が

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 今日もビーチにゃ水着のねーちゃんがワラワラと

 絵に描いたようなリゾートの町である。これは即ち自転車旅行者としては訪れる場所が非常に限られるというか、何処へ行っても料金が高すぎて入る気がしないといいますか。

 唯一足を踏み入れることができたのがマックだったのであり、私はサーファーパラダイスに来てまでして何をやっているのであろうか?嗚呼、今日も1ドルのフローズンは美味しいなぁ。

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 ちなみに町の名前が「サーファーパラダイス」

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 これは良いベンチである

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 そんなの乗ってる人はいないと思うよ?

 ということで金沢さん宅にはお昼過ぎに帰宅する。戻った私が何をしていたのかといえば自転車の整備とか掃除とかしていた。大体1〜2000km毎には自転車清掃作業をしたいと思っているのだが、こればかりは丸1日の休みでもないとやる気が出ませんので。

 合わせて伸びてきた髪の毛を散髪する。これでオーストラリアでの散髪は4回目だっけか?確実に購入したバリカン料金の元を取ったとか思うと嬉しくなってしまう性格。お金が浮いたこと自体が嬉しいのではなくて、自分の判断が当たっていたということが嬉しいのだ。

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 髪の毛どもが夢の跡

 ということで、今日から始まるQLD州編。ご期待とかしないでお楽しみ下さい。

 2016年3月11日(金) 走行距離18km 累計33122km
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 オーストラリア177日目 ゴールドコーストの町〜ブリスベンから南東に約50km アッパークーメラの町

 夏が好きだ。冬は冬で楽しい遊びや食べ物が多々あれど、夏の素晴らしさには一歩及ばないと思っている。やはり夏は開放感が違うとでもいうのだろうか、照りつける太陽の下を自転車で走るのは最高に気持ちの良いことである。

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 とか思いつつの起床

 暑いのが嫌いだ。寒いのは寒いので嫌なことが多々あれど、暑さという苦しみには一尾及ばないと思っている。やはり暑さには耐えられないとでもいうのだろうか、照りつける太陽の下を自転車で走るのは狂気の沙汰だと思わざるを得ない。

 これがどちらも掛け値なしの本音だから始末が悪い。自転車にしても走ることが楽しくて仕方ない反面、あんな苦しいことやりたくねぇ・・・というやる気なし虫が膝の裏側あたりに潜んでおり、これを如何に制御するかが重要であると思われる。

 なお本日。普通に出発してブリズベンに到着してしまうつもりでいた私であったが、あまりの暑さとやる気なし虫が暴れ回ったからなのか、泊めてもらってる金沢さん夫妻の話が面白くて出発時を忘れていたからか、お昼を過ぎても出発しない私はそのまま昼食まで頂いているでござる。

 このままニートとして居座り続けるようでは余りにも情けないと思い、気持ちを奮い立たせて荷物をまとめ、出発準備完了である。大変な作業であった、時間にして3時間はかかってしまうのも無理はない。

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 すごく楽しかったです

 一応目を覚ました時にはブリスベンの町を抜けるくらいの予想を建てていたのだが、抜けるどころか辿り着くことも出来やしねぇ。

 もう今日はゴールドコーストの町を抜けたら充分だ!そういう低いハードルを設置して楽に飛び越えることが大切。ときどきそれすら躓くこともありますが。

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 流石に300m地点の公園よりは先へ進もう

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 一家に一台クルーザーとかさ

 あっという間にゴールである。毎日6とか7時間とか自転車乗ってると、2時間以下のライドとか短すぎて物足りなさを覚えてしまう。毎日が日曜日の人だと、2時間程度じゃ満足できない精神状態となるのですね。

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 コールスのスーパーは閉まっていた

 まさか東海岸で17時閉店のスーパーがあろうとは。余りにもやる気のない経営方針は、W.A州の専売特許とばかり思っていたが、こんなところにもいたのですね。許せんな。

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 なおリカーショップは開いてた

 ビールを最高に美味く飲むのであれば、今日みたいな負荷では物足りない。もっと暑くて大変で意識が朦朧としてるんじゃなかろうか?そういう環境を走りきってこそ、ビールの味に深みが出るのだといえる。

 そんなわけで、今日は始めて見つけたドイツビール6本くらいで我慢することとした。それもこれもセールで10ドルとかしていたショップの販売方針が悪い。いいぞもっとやれ!

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 肉はなくともビールがある

 回りは芝生だらけなので、心地良く寝れると思っていたらまさかのにわか雨。気持ち良さそうな草地は私のお肌同様しっとり感満載となってしまい、結局コンクリートの上に張るテント。これが現実ってもんですよ。

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 お茶漬けで今日は終了

 日が落ちればかが周囲を飛び回る時刻となってしまうので、早々にテント内へと避難する。そうして今日もテント内にて籠もる熱気と戦いながら更けて行くのが、QLD州における初の野宿となるのであった。

 2016年3月12日(土) 走行距離34km 累計33156km
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 オーストラリア178日目 アッパークーメラの町〜クイーンズランド州都 ブリスベンの町

 半年も同じ国で旅行を続けていれば、当然季節も移り変わる。現在のオーストラリア東海岸は絶賛雨季の真っ最中であるため、自転車による旅行という意味では迷惑極まりない雨が連日降ってきてどうしたもんやら。

 しかし、本日目を覚まして空を仰ぎ見れば、青空が見えるじゃありませんか!よっしゃ、やる気が出てきましたよ私は。

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 その1時間後には大雨に

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 テントは濡れずに済んだんだけども

 ぐお〜、とてもじゃないが走れるような状況じゃない。「レインウェア着て走れよ」とか思う方がいるかもしれないが、あれは時間がなくて雨の中無理してでも走らなければならない状況の時くらいしか使うつもりはない。道路挟んで向こう側にスーパーがあるような場所で食料が途切れる心配は無用。レインウェアも無用である。

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 でも退屈なので1km程離れたサービスエリアでネット

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 コンセントとネットがあれば何時間でもイケる!

 雨が止むまで4時間弱。今日中にブリスベンを抜けてしまいたい身としては、既に崖っぷちどころか落っこちかけてるタイミングなのだが、一縷の望みを託していざ出発。本日のエンディングが、見えない・・・

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 この後も何度も降られては雨宿りの繰り返し

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 こんな良い道あるのに高速道路がいるのかねぇ?

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 雨ばっかりで私もヘブン状態ですよ

 何が辛いかって、2日前に綺麗に掃除したばかりのロシナンテ号が泥だらけになるのが辛い。私はどれだけ汚れても一向に構わないけれど、せめて自転車だけはお慈悲を下せぇ。とか懇願するだけ無駄だった今日の天気。この世にゃ慈悲も良い天気も何もねえ。

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 割と気力で進んでる残り17km地点

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 いざ町中に入ってみると実に素敵な自転車道が

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 本当はもっと綺麗なんだろうね、ブリスベンのビル群も

 町を抜けようにもタイムアップ。サマータイムが無くなったQLD州では18時過ぎには暗くなってしまうため、先日までと同じ気持ちで走行してると痛い目に合うし。以外とブリスベンは良い感じのレストエリアが多くて、野営するのも悪くなさそうな町であったし。

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 寿司はクレイジーじゃないと思うんだけどなぁ

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 実に大きくて良い公園見つけた

 これでオーストラリアの全ての州都を走ったわけだけれど、自転車専用道が整備されていて非常に走りやすい町ばかりであった(シドニー除く)。

 こういうのが自転車に配慮した町並みというのか・・・と、日本を基準としていた私にとって、これらの町のレベルの高さには驚くばかりだ(シドニー除く)。

 自転車後進国とか揶揄されることも多い日本も、シドニー以外の都市を大いに参考として都市計画を進めて行ってほしいと感じる。そんなオーストラリアの自転車道路事情。

 つまりシドニー、てめぇは駄目だ。

 2016年3月13日(日) 走行距離81km 累計33237km
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 オーストラリア179日目 ブリスベンの町〜ブリスベンから北に約70km ビアーワの町

 ロールプレイングゲームとかでキャラクターを育成する場合、全てのステータスを万遍なく上げようとするバランス型のタイプである。

 しかしふと思い起こしてみれば、自分自身のステータスは極端な振り分け方をしているのではなかろうか?体力とか運のよさとか、行き当たりばったりの状況でもどうにかしてしまう能力とか、そんなのばかりが発達している気がする今日この頃。アレだ、私を育てた両親のせいだ。

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 英語の能力とか欲しかった

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 なくてもどうにでもなるけれど

 とりあえず自転車で走ろうにも信号&車だらけの大都会からおさらばすべく出発である。田舎に居続けると1週間くらいで「都会に行きたい」とか思うこともあるが、都会にいると僅か1〜2日で「地平線が見たい」とか思ったりするものなのです。

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 駅に併設されていた自転車置き場

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 中を見学させてもらってその素晴らしさに感動した

 こういうのが自転車に対する設備が整っているというのだろう。単純に道に自転車専用道路を作るだけでなく、自転車乗りが利用しやすい町の形を構築していくということ。オーストラリアという国はレベルが高いですわ。車庫内にシャワールームとかあったし。

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 ばいばいブリスベン

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 ケアンズまでここからシドニー行くよりも長い距離みたい

 東海岸の都市では、中心部から約30kmほど離れてしまえば信号の数も減って走りやすくなるのがパターンであるようだ。そこへと行き着く遥か前に高層ビル群が立ち並ぶような風景は無くなっているのだが、オーストラリアの99%を占めるいつもの風景はそれくらいの場所から見え始めると思っている。

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 こんな景色になれば余裕

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 しかしルートを選べるくらいは選択肢がある道路の数

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 ミャンマーとかでよく見た形の山ですな

 久々に神経使う走行したこともあり、早々に終了して余った時間は図書館へ。というか、ソーラーパネルにくっ付けていたモバイルバッテリーも合わせてロストしてしまったため、現状スマホのバッテリー充電が非常に難しいのである。時間がある時になるべく充電しとかにゃあという魂胆。

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 その隣では空手をしていた

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 人生初の空手稽古はオーストラリアで見ましたわ

 やや日が沈みかけたタイミングでの夕食作りとなってしまい、周囲に蚊がウヨウヨしている状態での調理である。たまらず全身に虫除け薬を塗りたくったのだけれども、まさかの頭を刺される始末。先日3mmにまで短く切りそろえたことで、こんな不利益が生じようとは予想だにしなかった。

 オーストラリアの公園でバシバシ頭を叩いている人がいたら、それはオカシイ人じゃなくて自転車旅行者だと思われるので、生暖かい目で見てやって下さい。かしこ。

 2016年3月14日(月) 走行距離91km 累計33328km
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 オーストラリア180日目 ビアーワの町〜ブリスベンから北北西に約150km ギンピーの町

 オーストラリアに来て丁度半年となった。これくらい滞在してると「ワーキングホリデービザを取得しといて良かったなぁ」と実感できるというものだ。1秒たりとも働いておりませんが。アレだ、「大切なのはやろうとする気持ちだ!」って何処かの誰かも豪語していたような気がする。

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 そろそろフライシートは使わない方針で

 サマータイムが無くなった関係上、太陽が昇ってくる時間が1時間早まっており、必然的に目が覚める時刻も前倒しとなっている最近。NSW州では基本的に6時半起きの8時半出発というサイクルであったが、ズレた時間とキッチリ同じ1時間早まっている。割と几帳面な性格だったようです。

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 何だか好きな形のパブ

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 風車じゃなくてマリオに出てきそうな色したキノコに注目

 そろそろ小さな道を使って遠回りしているルートから、主要道路に戻りたいところ。しかしブリスベンから北へと伸びるM1道路は自転車走行禁止の高速道路なのである。補足:オーストラリアは自転車で高速道路の走行可能な国

 とはいえこの手の自転車走行禁止区域は都市部周囲の100km圏内に限られるというのが私の印象だ。そろそろ走っても大丈夫なんじゃね?・・・という憶測で行ってみたが、見事に自転車走行禁止であった。やれやれ、今日もアップダウンばかりの回り道である。

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 景色は良いんだけども

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 いやぁ疲れる疲れる

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 お昼休憩したのだが、このBBQテーブルはガス切れで使えなかった

 あまりにもBBQテーブルを重用しているため、こうした予期せぬ使用不可テーブルに出くわすと対処が面倒くさいことこの上ない。昼から肉だ!とスーパーでパックを購入してしまった私の皮算用。昼食でストーブ使うのは気が引けるのだ。

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 今日は1度も雨に降られることなく

 高速道路が無料であるオーストラリアでは、あるポイントから道路がそのままA1ことハイウェイ道路へと切り替わる。これならば確実に自転車が走れるのであり、意気揚々と合流ポイントへと向かった先は工事中。先へ進むことはできませんのだ。

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 工事とか滅びれば良いと思った瞬間

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 2017年に完全開通らしい 

 しかしそこはオーストラリア。工事作業のオッチャンが、この世の終わりを迎えるような顔して引き返す私を気の毒がってA1道路入口までの迂回路をトラックで運んでくれた。車ワープは基本やらないつもりだが、迂回しただけで先へと進んでないからOK!・・・という自分勝手な理論で良しとした。

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 や〜っと広い道になった

 実は本日素晴らしい追い風。道路状況が良くなったこともあり、30km/hという旅行自転車にあるまじき高速走行で、午前中に何度も道を間違えたタイムロスを全て返済するかのよう。

 17時前には無事にギンピーの町へと到着し、スーパーにてお買い物をすることができたのであり、いつも向かい風を受けてばかりで腹の立つ存在だと思っていた風であるが、なかなかどうして頼もしいヤツじゃないか!これからもよろしく頼むよキミぃ・・・なのである。

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 なおオーストラリアのピーマンは個体がデカい

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 今日は夕日が沈むのを見れた

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 ビール1本だけ?とか思われるかもしれないが

 オーストラリアのビールには主に2つの種類が存在し、いわゆるミニボトルに該当するのが375㎖タイプである(基本的にオーストラリアの飲み物は125㎖の倍数)。これの他にロングネックと呼ばれる大型の750㎖タイプの瓶が存在している。

 なので場合によってはこちらのロングネックタイプのビールを飲んだりもしており、きっと過去の日記を確認すれば、度々ロングネックのビールも飲んでいたりするのだろう。確認なんか、しないけど。

 2016年3月15日(火) 走行距離114km 累計33442km
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 オーストラリア181日目 ギンピーの町〜ブリスベンから北に約220km メアリーバラの町

 世の旅行者が旅行の何に重きを置いているのか知らないが、私の場合は知らない土地を自転車で移動できれば、大抵の場合は満足できる。「未知の世界を自分の力で進む」と言い換えても良い。

 故に、自分の力で進めない移動は多大なストレスとなる。具体的にはそろそろオーストラリア出国に向けて航空券を調べ始めたりしたのだが、面倒くさいルールとか出入国の云々とかあって馬鹿らしくなる。

 そして途中で手元にクレジットカードがないため、予約ができないことに気付き、私はそっとパソコンの蓋を閉じた。どうせ後に調べることなので、無駄にはならないだろうがすっごく時間を損した気分。

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 電源コンセントがあって良いポイントでした

 ・・・こんなことしてるのも、本日午後から雨となってしまい半日停滞を余儀なくされているからだ。整理しなくとも「午後から雨が降ってきた」という一言で終わる話だが、まぁいつも通り順を追って書いていこう。

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 何だよ晴れ間だって見えてたのに

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 まさかフリードリンクとな?

 この国来る前までは「水に厳しいオーストラリア」とかそんなイメージもあったのだが、そんなのは東海岸では全く関係ないね。無料シャワーありまくりだし、普通に公園には水道の蛇口あるし。こうしてフリードリンクだってあるのだし。

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 そんな甘い話があると思った?

 まぁそんなもんである。この後も2度ほど同様の文面を見つけて期待に胸躍らせ赴いてみれば、見事に全てクローズしていた。期待させて落とすとは、オーストラリアは分かっていらっしゃる。

 この時点では距離稼いで沢山走っちゃおう!とか思いもあり、割と良いペースでの走行が続く。小規模なアップダウンはあるものの、主要道路に切り替わったこともあり全体的に路面コンディションが向上し速い速い。

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 ところが休憩した町でシャワーがあった

 どうせ後で汗かくと分かっていても利用しちゃう私を誰が責められよう。夜中の水浴びでも寒くも何ともない気候ではあるが、やっぱり温水シャワーの気持ち良さは一味違う。

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 人口数百人の町とは思えないほど立派な公園

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 多分ドライバーの眠気防止なのだと思う

 こういう看板は一見さんにとっては楽しいし、新たな会話のきっかけにもなろうが、地元に住んでる人は毎回同じ内容の質問をぶつけられてどう思うのだろうか・・・・とか考えてしまう。多分意識すらしなくなるのだろうけれど。

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 雲行き怪しくなってきた

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 今までで一番雑な絵のコアラ 

 お昼の食材調達に入ったスーパーから出てみれば、外は雨である。走行中に降られなくて良かったという見方もできるが、そもそも雨が降ることが嬉しくないことなのでそんな喜び出てきゃしない。

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 しかも結構な雨足

 とりあえず近くにあった図書館へと行ってみるのだが、ここの図書館はWi-Fiの使用時間が15分間と厳しい仕様であった。オーストラリアは図書館毎にこの手のサービス内容が異なり、特に田舎地域へ行くほど、質が悪くなる傾向があると感じる。

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 でも文化交流とのことで習字を見れて楽しくはある

 15分のネットを終えた私は、場所をマックへと移して再びインターネットの世界へ。しかし雨は止まないのであり、ちょっと航空券のチケットでも調べてみようかね←今ここ


 そんなことしてたらとっぷり日も沈み、慌てて閉店間際のスーパーで買い物することに。でも今から米を炊くのは流石に遠慮したい。ということで冷凍パイを購入し、オーブン代わりにBBQテーブルで加熱してみた。

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 フライパンを蓋にして

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 何コレ?中まで熱々で超美味い

 あらゆる状況でBBQテーブルを活用してきた私であるが、今回の出来は我ながら天才ではなかろうか?と思えるほど。2016年になってから、きっと私ほどBBQテーブルを使いこなしている外国人は数えるほどしかいなかろう。

 つまり、ケチで嫌らしい旅行者ということだ。

 2016年3月16日(水) 走行距離92km 累計33534km
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 オーストラリア182日目 メアリーバラの町〜ブリスベンから北北西に296km地点 ジンジンレストエリア

 人が抱えるストレスの多くは対人関係から来るものであると思われる。これに比べてしまえば私の受けるストレスなんて、「充電どうしよう」とか「食料調達できるかしら?」他に「荷物なくしてどうしたもんか」とかそんなもん。

 割と生死に直結している問題であるという点以外は、実に気楽なストレスフリーの日々だといえる。自転車旅行で大変なことなんてのは、普通に社会人やってる人の10%にも満たないよ。・・・とか人様のFacebook投稿見ていて思った今日。

 ちなみに「旅は人を成長させる」みたいな言葉はよく聞くけれど、私に言わせれば「旅行から糧を経て成長する人もいれば、特に何も学ばない人もいる。」というのが真実だと思う。さて、私はどちらだろうか?

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 起き抜けにBBQテーブルのスイッチ入れるのが日課

 そもそも人が作った道を走る自転車旅行は「冒険」なんて大それたものでもなければ、「自分を成長させる云々」でもない。ちょっと規模の大きい遊びである。異論は認める。

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 すぐ側にカエル 可愛い

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 セクシーコーヒー(スペル違うやん)飲みたい

 空模様の変化が昨日と全く一緒。朝は晴れていたのが徐々に曇りがちになっていき、お昼休憩が終わったと思いきや勢い良く雨が降り始める。違うのは図書館が12時半から1時間のお昼休憩で追い出されてしまったことだ。

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 最近はチョコバナナパンをお昼にすることが多い

 というのもQLD州ではバナナの栽培が盛んであるらしく、その値段がすこぶる安価なため。場所によっては1kg4ドルとかしていたバナナが1kg1ドルとかで売られたりもする。いくらなんでも地域差激しすぎやしませんか?

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 雨は30分で止んだので降らないと信じて出発

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 じっと見つめてるとGの文字が目玉に見えて・・・こないか

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 信じた甲斐あってか良い天気に

 ブリスベンからも遠ざかり、いよいよ町の規模も小さくなってきた。個人的には人口5000人程度の「小さいけれども2大スーパーのどちらかがある」くらいの町が好きである。寝床確保もしやすいし。

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 まさかの充電をソーラーパネルで

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 今日のレストエリアはキャンパーいっぱい

 長期旅行における3大便利野菜である「にんじん」「じゃがいも」「玉ねぎ」であるが、この中では人参が最も足が速い。昨日野菜を使わなかったこともあり、そろそろ日数的にヤバいかな?と思われたので無理して全て使ってしまった。

 私の夕食でやたらと人参が多い場合、大抵このパターンで大量投入している。この点、じゃがいも・玉ねぎの長期保存っぷりは素晴らしい。

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 ほーら人参大量

 結構多くの人がリアボックスを見て「それは冷蔵機能が付いてるのか?」とかいわれたりするが、割と本気でそんな機能が欲しいと思う最近。野菜の保存もそうなのだが、冷たいビールが飲みたいよ。

 私のストレスなんてやっぱりこの程度である。

 2016年3月17日(木) 走行距離121km 累計33655km
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 オーストラリア183日目 ジンジンレストエリア〜ブリスベンから北北西に約390km ボロレンの町

 深夜にトラックがやってくるのは良い。皆が使うレストエリアなのだし当然の権利だ。しかし何故にトラックというのはエンジンを切らずにアイドリング状態にするのであろうか?おかげ様でエンジン音がうるさくて、ゆっくり眠れやしない夜。

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 他の全てのキャンパーがエンジン切っているというのに

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 他のキャンパーさんからQLD州の地図を貰う

 実に気持ちの良い朝。荷物満載の自転車を走らせるのであればもう少し涼しい方が有難いが、とはいえ本日も自転車日和というやつである。どうせお昼くらいにゃ雨が降るのだろうけども。

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 こういうのはW.A州を思い出す

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 う〜ん気持ち良いけど暑いんじゃ

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 今回もあったなぞなぞ看板

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 ちゃんと答えもあった

 ふと気になり高度計を見てみたら、標高300m近く登っていた。日本的には何処にでもあろう標高ではあるが、オーストラリア西海岸では滅多にお目にかかれない高さだといえる。そうしてみると、オーストラリアは東高西低といえるのだろう。ん?

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 キミは運転手なのか張り付けにされた人なのか

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 案の定お昼休み中にスコール

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 そして1時間後には晴れている

 朝貰った地図を眺めていたら良く分かったのだが、このQLD州で発達というか発展しているのは海岸線のごく僅かな部分のみである。

 それでも他の州と比べて都市部における人口一極集中の割合が少ない州とのことらしい。今日丸1日走って最初に出てきた人家が90km地点とかを体験してる身としては、にわかに信じがたい話だが。

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 ようやく出てきたお店も個人商店だし

 そして何より信じられないのが、今日の寝床として当たりをつけていたレストエリアが絶賛工事中であったことだ。いったい私は何処でレストしたら良いのさ?とか思ってしまうあたり、宿泊料金含めたオーストラリアの物価の高さが嫌になる。

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 仕方ないのでゴール地点より更に15km先の小さな町へ

 スーパーの商品価格はお店の規模に反比例する傾向があり、小さな町の個人商店での物価はアホみたく高い。なお、これの最高峰がR.Hことロードハウスであり、大手スーパーとの価格差はおよそ5倍くらいだろうか。

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 なのでビールだけ買って手持ち食料での夕食

 あまりにも東海岸で毎日スーパーに寄れるものだから、食料を携行するという行為を忘れかけていた私だが、そろそろオーストラリア本来の姿が顔を見せてきたこともあるし、気を引き締めて荷物満載で走ろうかと思う。

 すなわち私にとっての本来のオーストラリアとは「地平線の世界」ということである。

 2016年3月18日(金) 走行距離112km 累計33767km
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 オーストラリア184日目 ボロレンの町〜ブリスベンから北北西に約450km グラッドストンの町

 ソーラーパネルと一緒にモバイルバッテリーを落として以来、スマホとか音楽スピーカー関係の充電できないじゃんどうしよう!とか心配していたのだが、なくても案外平気である。

 割と結構な確立でレストエリアにもコンセントが設置されているし、安定の図書館と毎日24時間営業しているマックがあるし。なお私はマックの店内にコンセントがなかった場合、そのまま回れ右して店を退出する客である。恥も外聞もあったもんじゃねぇ。

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 ここも奥に見えるBBQテーブルにコンセントが

 なんだか体重たいな〜とか思ったので、ふと思い返してみたら既に1週間以上も走り続けていた事実。いくら走行が楽なオーストラリアとはいえ、連日休みなしでいては疲れたりもするのですよ。体力オバケじゃないのだ私は。

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 でも走るけど ボロレンの町なにもないし

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 良いタイミングで列車が通ったの図

 そういえばQLD州はレストエリアの設備がやや良いと思う気がする今日この頃。未だ1度も体験していないが、無料で飲めるドリンクサービスがあるのもこの州だけだし、町中にないレストエリアであってもBBQテーブルをちらほら見かける。

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 ここなんてシャワーもあったし(無論使った)

 しかし暑いことには変わりない。シャワー浴びてもその5分後には汗だくになりながら自転車漕いだりとかしているわけだが、それでも水を浴びることを求めて止まないこの気持ち。渇きというのは恐ろしいものである。

 とまぁそんな感じでグラッドストンの町に到着。まだ午前中を走り終えただけであるが、今日は半日休憩とする!だって暑くてやる気出ないし、そういえば体も疲れで重たくなっているとかのたもうていたのであった。休めよ休め。

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 州知事か何かのエラい人を決める投票日だったらしい 

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 図書館で進撃の巨人とか読んだり

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 つーかゲーム機がある図書館って

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 いやはやここのスーパー素晴らしい!

 何故かといえば、通常75セントで販売されてるホームブランドジュースは常温保存なのである。それを我慢して買うなり、知り合いのH氏の弁によれば「冷蔵コーナーへとジュースを移動させて冷やせば良いじゃない」とか裏技使う人もいるようだが、とにかく保冷されてないのが当たり前なのである。

 しかしグラッドストンのスーパーではこれらのジュースが冷蔵保存されている事実。たったこれだけのことで、私にとってグラッドストンはオーストラリアの町で1・2を争うほど好きな町となった。

 午後は早めの夕食として公園へ。最近暗くなる前に食事にありつくことが出来なかったこともあり、こうした余裕を持ってのんびりとディナーを楽しめるのは有難い限りである。

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 ただし園内はピクニック客だらけ

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 明るい中で食べる夕食は良いですな 

 とてもテントを張れるような環境ではないので場所を移動したのだが、移動した先は悪魔のような蚊の大群が。簡単に水道水で体を洗い、大慌てでテントへと逃げ込んだ時には既に全身20カ所以上の虫刺され。何故かお尻だけでも4カ所もの跡が。

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 写真奥の場所あたり 

 全身の痒みとテント内の暑さにうんうん唸りながら、しかし僅かでも外に出て涼を得ようものならば、再び蚊の大群に全身を蝕まれること必死。グラッドストンはオーストラリアで1・2を争うほど辛い夜となったのである。

 2016年3月19日(土) 走行距離65km 累計33832km
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 オーストラリア185日目 グラッドストンの町〜ブリスベンから北西に約520km ロックハンプトンの町

 どんなに寝苦しくても、まぁ疲れているから眠ってしまうわけですよ。そして深夜に突然のスコールで起こされることもよくある話。暑い地域において熟睡したいのであれば、決してテント泊を考えてはいけない。

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 この屋根が穴空きタイプで役に立たなかったワケで

 そして機能から続くムシムシパラダイスは未だ終わりを告げることがなく。朝になってようやく蚊の数が減ったと思っていたら、ここでまさかのサンドフライ様の登場である。蚊よりもはるかに小さいくせに、その凶悪さはナラボー平原で眠れぬ夜を過ごした時に身にしみて分かっている。

 とにかくここから早く逃げ出すしかないわけだが、ようやく準備を終えて出発した時には体中に小さな刺され跡が。サンドフライは後になって痒みがぶり返すから本当に質が悪いというのに・・・

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 見た目は最高だったんだけどなぁ

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 まぁとにかく先へと進もう

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 休憩していた場所にあった木は

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 マンゴーが生ってるじゃないの!

 ということで良い色合いの果実を1つばかり齧ってみたのだが、明らかにヤバそうな味がしたので吐き出してしもうた。まぁ明日とかに突如休日を設けた場合は原因察してほしい。

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 今日のお昼はスタンド脇のテーブルで

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 これくらいデカいオーバーサイズを見るのは久しぶり

 いよいよ日差しの強さが我慢できるレベルを超えてきたと感じる。せめて湿度が低ければまだ良いのだが、湿度90%越えとこの直射日光は半端なくキツい。唯一の救いは追い風であることと平坦な道なことくらい。唯一じゃないじゃん。

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 大きな町であるロックハンプトンに到着

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 ここに無料の動物園があるとのことで見学に行く

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 キミが世界で3番目に大きな鳥ことカソワリ君か

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 ちなみに2番目がこのエミュー 1番はダチョウね

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 今日もコアラは圧倒的な不動っぷり

 無料にしては実に楽しかった動物園を後にして向かう先なんてスーパーに決まってる。ちょいとお安い肉はないかしら?と商品を選んでいると、「オマエはジャパニーズかい?」と話しかけてくる人が。

 話してみてビックリ、彼が昨年日本を旅行した時に訪れた友人宅は、私の故郷である多摩市であった。不思議な縁もありますなとか思いつつ。そうした縁もあってか本日はポールの家に泊めてもらうことに。

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 作ってもらった夕食

 ご飯食べつつポールのウイスキーを頂き、日本の温泉について話をする楽しさよ。全くもって最高といわざるをえない夜なのだが、ポールの家の勝手口はドア全開なので、今日も今日とてやってきた蚊に悩まされる。

 何故だか知らんが、不思議なくらいオーストラリア人は蚊に刺されないんだよね。ズルい。

 2016年3月20日(日) 走行距離114km 累計33944km
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