自転車ときどき世界1周

カテゴリ:南米 > アマゾン川下り

 アマゾン川下り準備1日目 ペルー首都 リマの町


 ということで1年ぶりのペルー。もともと筏下りは南米で何度も遭遇している自転車旅行者の久保さんから誘われたことが切っ掛けで、彼と一緒に実施する手筈となっている。


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 疲れたわ飛行機


 パラグアイのアスンシオンでバッティングしたのはこの計画を煮詰めるためだったのだ。決して麻雀するためではない。


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 そんなチャベス国際空港


 落ち合う宿は以前に利用した日本人宿のお宿桜子。あわよくばここで他のイカダー(筏航行者)を引き入れようという目論見もある。


 とりま下調べしといたバス停まで移動するのだが、餌に群がる鯉の如くワラワラとタクシードライバーが私に向かってくるのはどうにかしてもらいたい。500mに満たない距離で100回くらい「タクシー!」と営業かけられたぞ。


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 バスで向かうっつーの


 GPS確認してると宿からどんどん離れて進むバスに恐怖を覚えつつ。結局大きなU字を描くようにして宿へと向かったのだが、目的地に向かって素直に進まないというのは凄まじいストレスを覚えるな。海外のバス怖い。


 無事桜子に到着し、先着していた久保さんと合流する。筏作るのはアマゾン川に隣接しているプカルパの町であり、早速バス移動するのもやぶさかではないが、まぁそれはそれでリマにも数日滞在予定。


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 宿がリニューアルされててビックリした


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 キッチン広くなったの嬉しい


 余談だが旅行中の一時期、読み終えた本に自分の名前を記載してる時期があった。それを他の人や宿で交換したりしてたのだが、会うなり久保さんが私に見せてくれたのがコチラ。


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 野田知佑の本


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 まさかの再会である


 旅行者界隈って狭い世界なのだなと思わずにはいられない。私自身もすっかり忘れていた出来事だけにこうして再び巡り会えた驚きと喜びは格別だ。


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 そんな感じで夕食


 同宿者の人たちと一緒にワインやウイスキー飲みつつ話する。偶然にも私たちとは別のルートでアマゾン川筏下りを実行し、見事に沈没してここに戻ってきた2人組がおり色々筏下りについての話を聞いたりしつつ。


 「明日は我が身」という言葉をこの時ほど強く意識したことはない。PC類とかの精密機器も持ってるのだけど、沈没したらパスポート含めて全てロストの可能性あるワケだし。最悪日本に一時帰国も辞さない覚悟でアマゾン川に臨みます。


 2018年9月26日(水)

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 アマゾン川下り準備2日目 リマの町


 「アマゾン川」というとブラジルを想像される方が多いと思うが、流域面積世界一を誇るアマゾン川はブラジルはもちろんその他の国にも無数の支流が存在する。私たちが今回行うルートは、イカダー界では割と一般的なペルーのプカルパという町をスタート予定にしている。


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 その他だとユリマグアスとかアタラヤが有名


 一応転覆せずルート通りに航行できた場合はコロンビア・ペルー・ブラジルの三国国境地帯をゴールとして予定しており、これはそれより下流に流れる場合は2018年現在ブラジル軍の許可証がないと通行不可能となっているため。


 総航行距離が1700km程度というのはアマゾン川イカダーの中では「やや長期間で難度高め」くらいの分類になると思う。そもそも筏下り自体が割と無茶な遊びという前提は置いといて。


 ということで長期間となる道中において大量の食材を確保しなくてはならない。その大半はプカルパの町で準備する予定だが、リマなら中華街で日本食材をゲットできるという利点があるため買い出しに向かう。


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 出汁とか味噌とか欲しい


 それと暇つぶしに麻雀したいよね~とか呑気に話していたのだが、まさか本当に雀パイ売っているとは思わなかった。2万円以上するので諦めたけど、リマって何でもあるな。


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 せめてその3割の値段でないと手が出ない


 スーパーで買い物をしてから宿に戻り、ケーキの準備を始める。というのも筏同行者の久保さんは今日が誕生日なのであり、他の宿泊者の人たちと共にパーティしようという計画してたのだ。


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 BBQセットも組み立てて


 買い物に時間かかったため主賓である久保さんにもガンガン作業手伝わせてるのだが、南米では誕生日パーティというのは主催者である自分の誕生日をお祝いするため自らパーティ開いて友人を呼ぶ・・・というのが一般的で、つまり私は何も間違っていない。

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 そろそろチーズケーキ以外にチャレンジしてみたい 


 宿のオーナーさんも参加してくれ総勢8名でのお誕生日会。言ってしまえばBBQパーティだった気がしないでもないが、牛の舌を丸々1.5Kgも購入して捌いたりとか一味違った感じだったと思う。


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 おめでとうございます


 ふと気付いた時には1時過ぎ。アマゾン川下りの準備といいつつ、特に何も準備してない説が浮上する。


 2018年9月27日(木)

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 アマゾン川下り準備3日目 リマの町


 昨日の食材残りを使って焼きそばを作ることから始まる朝。ちょうどこのタイミングで宿のオーナーさんが休暇に入ってしまい、普段は付いてる朝食サービスがないのでありタイミング良い。


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 作り過ぎじゃないか疑惑


 なお久保さんは近くのメルカドに鮮魚を調達してくるとのことで、ペルーにいながらカツオの刺身が食べれるぞ!とか喜びまくっている私。アマゾン川でも魚釣りする予定はあるが、川魚だから刺身は食べれないので。


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 虚無の目をしている


 朝から豪華なメニューになってしまい、こんなのビール飲まないわけにはいかんでしょう!と冷蔵庫から取り出し飲み始める人々。どう考えてもダメ人間だとは思う。


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 でも最高なんだよな


 しかし呑んだくれてばかりもいられない。というかリマの町はプカルパへ向かうための中継&久保さんとの合流地点なのであり、いつまでも食べたり遊んだりし続けるわけにはいかない。


 ということで午後にバスターミナルにてプカルパ行きのバスチケットを購入することにした。ネットでも買えるらしいのだが、お金だけ引き出されて手続きされてなかった・・・みたいなペルーらしいトラブル多いようなので素直に直接購入しに向かう。


 初っ端から逆方向のバスに乗ってしまい右往左往しつつも無事ターミナルへ。とてつもない広さと綺麗さでちょっと気後れしてしまうな。恐らくは新しく建設されて2~3年も経過してないモノだと思われる。


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 リマにバスターミナルが無いと言われたのも今は昔


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 村上春樹の本だってある


 チケット購入後に近くの大型ショッピングモールを見学してみる。ウォルマートみたいな大型スーパーに安物の釣竿が無いかと期待したのだが、基本的に品揃えは良くなかった。アメリカさんとは違うわな。

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 こういうの見るとすごいとは思うけど 


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 テナントもスポーツショップはあってもアウトドア系はない 


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 でもYAKUZA寿司は健在


 そんな感じで宿へと戻り、朝のカツオはあら汁となって綺麗に食べ終えました。これで思い残すことなくプカルパの町へ行けるな!


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 食べてばかリマ


 2018年9月27日(金)

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 アマゾン川下り準備4・5日目 リマの町~プカルパの町


 そういえば桜子の宿がリニューアルして「素晴らしいな」と思ったことの1つに「2段ベッドが揺れない」という点がある。ドミトリータイプのホステルって宿泊者数を稼ぐため2段ベッドを採用していることが多いのだが、上下2名で使ってるとこれがガタガタ揺れるためストレスになるのだ。


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 そうした心配ないのは有難い


 バスの発車は午後3時半のため、午前中は宿にてネットしたりで過ごす。午前中とはいったが昨日も夜更かしして遅くに寝たため起床時間が10時とかなのであり、ゆっくりするほど時間もなかったけど。


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 昨日と同じルートでバスターミナルへ


 バス代はケチって1番安い50ソル(約1720円)を選んでおりどうなることかと心配したが、意外にも定刻通りに出発したし想像していた市バスみたいなのじゃなくてちゃんとした長距離バスだった。荷物は荷物は全て座席まで持っていくタイプだったけど。


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 まだ今のところ元気


 リマ市街地を抜けるまでに4時間以上かかったりとか先行き不安ではあるが、そんなことよりバス酔いが不安な私。特にリマ~プカルパのルートは道中で4000mを越えるため高山病とのダブルパンチでどうなることかとヒヤヒヤである。



 翌日。寝てる間にアンデスは通り過ぎてたようで一安心。出発前に飲んだ酔い止めが効いたのだと思いたい。明らかに不快指数高い湿度を伴った蒸し暑さを実感しつつ、13時になってようやくプカルパのバスターミナルへ到着する。足伸ばせなくて発狂するかと思った。


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 やっぱりバスは嫌だ


 そのまま中央広場の適当な宿にチェックし早速アマゾン川付近の市場を見てみることに。なおこの川は正式名称「ウカヤリ川」というのだが、アマゾン川へと続く支流だし面倒なので「アマゾン川」と統一表記している、あしからず。


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 おお、これが!


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 屋台もワニが売られてたりとか独特


 筏を作る業者を見つけられるかと周囲を探してみたが、日曜ということもあり大半の業者は営業していなかった。人に聞いたところでは「あっちにあるよ!」と教えてくれる人がいたので存在してるとは思うのだが。


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 作るにしても人から見えない場所を見つけにゃ厳しいな


 とりあえず景気付けにバーで乾杯して気合いを入れといた。無茶苦茶暑いのでキンキンに冷えたビールが美味すぎるのであり、もうなんかビール飲んだら筏とかどうでもよくなってきた気がするのだけれど。


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 始まってもいないのに


 2018年9月27日(金)

 2018年9月28日(土)

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 アマゾン川下り準備6日目

 それでは本格的にイカダ造りを始めようと思う。この川下りに使用するイカダだが、基本的に「自分で造る」か「業者に造ってもらう」かの2パターンが存在しており、気持ちとしては自分たちでイカダ造りたいところだが、情報収集しながら臨機応変に対応しようと思っている。


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 とりあえず宿を移動


 自分たちでイカダを作成する際に最も重要な点が「盗難」であり、完成間際のイカダを盗まれたりしたら立ち直れないぞ私は。そうした点も含めて人気の少ない町外れに位置するホテルへわざわざ遠征したのだが、思いっきり潰れてた。


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 結局セントロ近くの宿となる


 ならば造船関係者に許可もらい、敷地内にてイカダを造ることを目標としつつメルカド付近で聞き込みを行う。幾らかの人に確認したところ、どうやら船を造るような仕事してる人は川の対岸にいるとのことで、渡し舟で向こう岸へ。


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 使われてない船はたくさんあるんだけど


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 片道3ソル(約100円)


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 まさに造りたいと思ってるイカダハウスが出てきた


 適当に船の整備してるオッちゃんに声かけてみたら、イカダを造るのに適した場所はもっと上流側であり、ここいらだと基礎土台に使える太い流木があまりないため難しいとのことで。


 なるほどそういうことならもうちょい上流で探してみるか・・・と相談してたのだが、続けて出てきた言葉が「まぁ俺がここでイカダ造ってやるよ!2日で作れるぞ!500ソル(約17200円)でどうだい?」とか言い始めた。


 うわぉ。イカダの相場なんて知らんけど恐らく安いことは分かる。2人ともそれなりにペルー滞在してるので、彼が言うように2日でイカダが完成するわけないし、どうせ後々追加料金を請求することも予想がつく。


 だがまぁ面白そうなのでお願いしようかと相談しつつ。とりあえず名前と仕事場、電話番号を教えてもらい翌日改めて訪問する旨を伝えて一度引き上げる。


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 こんなトントン拍子で大丈夫だろうか?


 イカダの目処もついたし日も暮れ始める程度には色々探し回った2人。とりあえず1歩前進した感じだよね!とビールで乾杯しつつ、まだ何1つ進んでない事実には目を背ける。


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 虎ノ門はプカルパにあったか


 しかしプカルパ暑すぎてどうしたもんやら。灼熱のサンタクルスから移動して、ようやくリマで涼しくなったと思ったのも束の間、気温と湿度のダブルパンチでアマゾン地域。ちゃんとイカダが造れるのか、何もかも手探りなのは大変だけど面白い。


 2018年10月1日(月)

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 アマゾン川下り準備7日目

 プカルパは大都市なので宿の数は多いのだが、観光的に有名な土地ではないためかホステル系の宿泊施設はないようで、基本的に個室のホテル泊となる。

 まぁ仮にプカルパにホステルがあったとしても、久保さんとはイカダで1月以上も顔つき合わせることになるワケで「せめて準備期間は別々の部屋で過ごしたいよね」というのがお互いの共通見解であったが。

 

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 部屋内に冷蔵庫まであるリッチなホテル
 

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 るかじって何?

 そんなワケでロビーに9時集合し、昨日のオヤジがいる川岸まで移動する。話の流れ的に職人はオッちゃん1人だけであり、要するに私たち2人は普通にイカダ作成の労働力となってるらしい。こちらとしてもそれを望んでいたので問題無いけれど。


 正式にイカダ作成をお願いし、早速基礎となる土台に使う流木を手に入れるべく川の上流へと向かう。なおオッちゃんが何処からともなくボートと操舵手を連れてきたのだが、もちろん彼のレンタル料はこちら持ち。

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 支流に入ってく


 人工的に作ったであろう狭い水路の途中で停船。というのもその近くには材木工場があり、そこで捨てられてる木々を拾い集めて持ち帰るということらしい。伐採とかするのかと思ってたので、ちょっとビックリ。

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 使えそうな丸太を水に落としてボートで運ぶ

 

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 これが滅茶苦茶大変な作業

 オッちゃんも含めて3人いるからまだマシな方で、それでも灼熱の暑さの下に丸太を押し運ぶのはかなりの重労働。結局10本近く丸太引っ張り出したのだが、イカダに使えそうな太いタイプは4本のみだった。


 昼食休憩を挟み午後も丸太探しが続く。といっても工場付近以外でそんな都合よく伐採された丸太があるわけないのであり、普通に川岸に生活してる人から丸太を買い付けることに。

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 購入した丸太を切ってもらったりしてたのだが


 あっという間にガソリンが無くなり自分たちで引っ張り出すことになろうとは。こんな丸太を購入する人などほとんどいないようで、山と積まれた丸太は腐っていたり質が悪かったり。

 そうした中から使える丸太を掘り出して担ぎ上げてを繰り返し、何とか5本ほど新たな丸太を入手する。

 
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 まさか斧使うことになるとは


 ボートの脇に丸太を括り付け、それでは元の場所まで戻るべくボートに乗り込もうとしたのだが。丸太が多すぎて一足で乗船ができず。なので水に浮かぶ丸太を踏み台にしたら一回転。私の体はズブズブとアマゾン川へ沈んでいく。

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 なんてこったい


 とっさの判断で久保さんに電子機器渡したため水没は免れたが、早くもアマゾン川で水泳体験してもうた。出航するまで泳ぐつもりなかったのに。

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 丸太が悪い


 合計9本の丸太を揃えた時点で本日終了となる。正確には拠点に戻った後も、陸で修理してたオッちゃんの船を進水させるの手伝ったりとかイカダと関係ない作業を手伝っていたけども。

 まだ丸太組んですらないけど「2日で完成させる」との言は何だったのか?それを疑問に思ったりはしないけどさ、ここペルーだし。

 とりあえず作業終わった後に飲むビールは最高に美味いのであり、これは毎日の夕食が楽しみになりそうだ。

 2018年10月2日(火)

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 アマゾン川下り準備8日目

 一箇所に止まって毎日決まった時刻に決まった場所へと出かけていると、何だか仕事していた時期を思い出すようだ。毎日出勤とかしたことないけど消防士。


 そんな感じで今日もイカダの材料集めが主な任務。イカダという単語から想像される船がどういう姿か諸説あるかもしれないが、基本的に「丸太と木材で構成されてる船」という認識であると思う。


 つまりは元となる木が無いことには何もできないのであり、今日も1時間遅れでやってきたオッちゃんの案内に従い川の上流を目指してボートに乗り込む私たち。


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 ガソリンスタンドが多い


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 本日の訪問先


 一言で申せば「材木屋」であり、二言使うと「人住んでんのか?こんな場所!」と言いたくなるそんな土地。


 今回のイカダはかなりの部分を自分たちで作成しているのであり、ならばわざわざオッちゃんにイカダ制作頼まなくても良かったのでは?とか思ってしまわれる方もいるかもだが、こうした資材調達ポイントに連れて行ってくれ、尚且つ「イカダ作ってるから要らない木材ちょうだい」と交渉するだけのスペイン語力を持ち合わせてない我々にとってオッちゃんの存在は大きい。


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 次の場所でも2本の土台となる丸太をもらうことができた


 だが写真見てもらうと分かるように、ボートに係留しようにも木々が邪魔して運べない。そしてオッちゃんは面倒だったり大変な作業はしないため、私や久保さんが川に飛び込んで泳ぎながら木材を運ぶという図式ができあがる。

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 どうしてボートが接岸できないよう作るのか? 


 30分近くかけて必死に丸太を運んでる間、オッちゃんとボートの船長は木陰で昼寝してたのであり、何故イカダ制作を注文し、お金を払った私たちが必死にアマゾン川泳ぎながら木材運び、注文受けたオッちゃんが昼寝してるのだろうか?


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 それはともかく大分集まってきた


 昼休み挟んで今度は基礎土台の上に乗せる2段目の木を調達しに向かう。合わせて3段目に敷き詰める角材の買い付けも同時進行で進めていく。


 ・・・とか書いてるけどこれは今だから言えることで、ボート乗ってる時には何処に向かうのか何を調達するのか全く分かってないんだよね。というかオッちゃんですら割と目に付いた場所で使えそうな材木探してる感じで、先のことは誰にも分かってなかったのだと思われる。


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 とりあえずここで角材20本を購入

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 丸太も追加で2つ切ってもらった 


 1つ言えるのは、イカダ完成というゴールに向かって色々な場所を探したり、お願いしてアイテムもらったり購入したりする一連の流れ。これはそのまんまロールプレイングゲームしてるようなモンだと思った。アトリエシリーズやってるという例えは実に的を得ていると思う。


 最終的に土台の丸太15本、2段目の横木6本、角材20本が揃ったところで本日終了となった。土台の材料集めるだけで2日も要してしまったが、ちょっとイカダの原型が見えてきた感じでそこはかとなく嬉しい。


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 疲れたけど明日の準備で町中歩き回る


 宿に戻ると速攻でシャワー浴びて服を手洗いするのだけど、汚れ具合が酷すぎて洗濯楽しくなってくるレベル。やってることは泥遊び・川遊びと変わらないもんなぁ。


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 ハンガーあるのが有難い


 2018年10月3日(水)

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 アマゾン川下り準備9日目 プカルパの町

 ようやく素材集めが一段落し、イカダの構築が始まるイカダ作製4日目。昨日終了時にオッちゃんと打ち合わせして「組み立てに使う材料は用意するから大丈夫だぜ!」と言われたこともあり、こちらが準備したのはハンマー・鋸・マチェテ(現地の鉈)くらい。


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 朝・昼食はいつも川沿いのここ


 要するに「大丈夫」だとは思ってなかったのであり、いつものように1時間遅れてオッちゃんたちが到着するなり「ロープがないとイカダが組めない、買って来な!」とか言われても驚きはしなかった。個人的にペルー人と仕事のおつきあいをするコツは「相手に対して期待しないこと」だと思ってる。


 幸いにしてプカルパの川沿いには様々な工具や金物を扱う店が軒を連ねており、ロープなんぞ簡単に見つけられる。120mワンセットを割り引いて購入し、再びボートに乗ってイカダ作業場へと逆戻り。


 ちなみにこの川をボートで渡るのにも毎回料金払ってるんですよ?小さいことでブチブチ言ってしまう自分を矮小だなとは思うけど、もうちょっと真摯に仕事してくれても良いんでない?とも思っちゃうですよ茶壺さんは。


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 そんな感じで組み立て作業開始


 イカダというのは井桁の形に木を組み重ねるのが基本であり、最初に縦一列で揃えて丸太の上に今度は90度角度を変えた横木を等間隔に並べていく。


 理由は分からんが「7mだ!」と強く言明された長さにロープをカットし、土台の丸太と二段目の横木を重ね合わせて固定していく。なおロープが足りなくなったらロープ同士を繋ぎ合わせているのであり、それって無駄が多くないですか?

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 7mが大切なんだなきっと 


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 ロープが切れた場合の応急処置が簡単だからとか?


 言い感じで組み上がっていくイカダと裏腹に空一面を覆うように広がる雨雲。午後は最初から軽い雨が降る中で作業してたのだが、ついに本降りとなり雷が鳴り響くように。


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 笑ってるけど半泣き久保さん


 いくらなんでもこれ以上は危ないわ。ということで作業途中で引き上げることにした。流石にここはこちらサイドで中止の判断を伝えたけども、まぁ工期なんてあって無いようなものだし良いでしょう?完成まで必要期間と言われた2日は2日前に過ぎてるし。


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 残り資材はイカダの上に置いて流されないよう


 今日はアマゾン川で泳いでないのにやっぱり全身ずぶ濡れなのである。むしろ天気良ければ服なんてすぐ乾くけど、大雨の中作業してた今日は服が乾くはずもなく、酷すぎる状態に。


 なんかもう出発前から色々楽しすぎる状況に、思わず私もビールが止まりません。どうせ川下り始めたら飲めなくなるのだし、今のうちに飲めるだけ飲んどこうの精神。


 2018年10月4日(木)

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 アマゾン川下り準備10日目 しつこくプカルパの町

 一言にイカダといえば「木を組み合わせた土台」で完成されているのだが、アマゾン川を下る場合は長期間&厳しい環境下での航行であることから、イカダの上に家を建てることは必須であるといえる。


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 こんなの造ってみたい


 つまりもうすぐ完成するイカダの土台が組めて、ようやく行程としては半分なのだ。イカダーの道は割と険しい。


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 朝に足りなそうなロープを追加購入しつつ


 昨日中途半端なタイミングで切り上げとなった、2段目の横木をロープで固定する作業の続きから始まる1日。これを1時間以下で完了し、いよいよ3段目の角材設置に取り掛かる。


 一般的なイカダの土台が何層に分かれているのか知らないが、我々の造ってるイカダは丸太・横木・角材・床板の計4層構成となっており、この3段目からはロープではなく釘打ちによる固定方式へと変わる。


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 角材を並べて


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 高さを平均化させるために2段目の横木を削って調節


 この上には直接床板を敷くということもあり、かなり狭めと思われる60cm間隔で敷き詰めてみた。なおこのイカダは5m四方のサイズなので、長編3m弱ある角材でも14本もの数を使用してる計算になる。


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 お昼休み


 釘打つだけなので午前中で終了した3段目。いよいよ土台の最終工事である床板を買い求めに3たび川の上流へとボートで向かう。


 木材工場の人にもすっかり「イカダ作ってる日本人」として覚えられてしまい、交渉が早やかというか私も遠慮なく「もっと安くて質の良い木はないんか?」とか言うようになってしもうた。慣れって怖い。


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 床板100枚お買い上げ


 これを全てイカダ上に移して並べたところで本日タイムアップ。というか角材打つ釘と床板打つそれとでは別サイズらしく、新たに釘を調達しないことには作業もできませんですよ。明日朝にまた購入しましょうそうしましょう。


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 大分いい感じになってきた


 土台の目処が立ち始めたので宿にて久保さんと家部分の設計図を作り始める。お互い建築関係素人なので、個人の要望だだ漏れな素敵ハウスになりそうだが、ネットで情報収集しつつ現実的な路線に軌道修正したり。


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 本気で遊ぶには本気で取り組まなくては


 一応明日の土曜日に土台部分は完成するとして、日曜挟んで来週からは家部分の建築に入れそうかな?工事の竣工は来週いっぱいを目標としたい。


 2018年10月5日(金)

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 アマゾン川下り準備11日目 イカダ造るよプカルパの町

 イカダ制作も5日目。オッちゃん曰く「日曜日は選挙があるし休みにする」とのことで、今日中にイカダ土台を完成させて一区切りとしたい。まぁ頑張りますか。


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 そんな感じでイカダへ


 昨日敷き詰めた床板約100枚に釘を打ってくだけの簡単な作業であり、実際板に釘打ってく自体は全く問題ないのであるが・・・


 購入した床板は綺麗に長方形の形をしているワケではなく、反り返ってたり横に歪んでいたりとそれぞれ独特な形を形成してたりする。木材である以上それは仕方のないことなのかもしれないが、仕方ないからと諦めることはできないのでノコギリ使って形を合わせたり力技で押し込んだりしながら釘打ちすることになる。


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 隙間大きいと怪我の元だし


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 横に歪んだ木は


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 足で押し込んで無理やり矯正


 途中で購入した釘をすべて使い切ってしまい、ちょっと早めのお昼休憩ついでに追加購入したりとか。大工の素人2人が半分も理解できないスペイン語で指示されながら何とか作業をしてるため、こうした手間なり面倒事はかなり頻発している。


 それでも「同じ作業をしている」ということで信頼感というか連体感みたいなのが生まれたようで、3人がそれぞれフォローしたり、手が足りないところに入るといった連携がスムーズにできるようになったと思う。


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 写真撮って遊んでる場合違う


 すべての釘を打ち付けて横面の長さをカットし揃えていく。こんなことやる必要あるのか?とか思うかもだが、1月以上生活する予定の空間において、私はできるだけ快適でストレスのない環境が欲しい。怪我防止にも繋がるし、必須項目だ。


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 不揃いなサイズを


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 均等に


 最後に建築する家の床面寸法をマジックで書き込み作業終了。何とか1週目でイカダの土台が完成したのであり、この調子なら来週末には出発できるんじゃね?とか見通し甘いことを考えつつ。


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 満足感あるな


 宿に戻って久保さんと来週のスケジュールから内装等で購入予定の品物リスト化。そんな難しいことしてるワケでないのに2時間以上もかかってしまうのは、汚いサイクリスト代表の久保さんが「シャンプーなんて要らない」とかワケ分からんこと言うからで、これ1つ認めさせるのに果てしなく時間と言葉を費やした。


 それが終わると次は「食器洗う用の洗剤は必要か?」論争が巻き起こるのであり、30代半ばの良い年した男たちが本気でする会話か?と思わずにはいられない。アマゾン川は人を狂わせる魔力が存在する。


 2018年10月6日(土)

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