イスラエル12日目&ヨルダン1日目 道路脇〜アンマンから北西に37km地点 畑
深夜2時に謎の機械音で目を覚ましたのだが、こんな時間にテントのすぐ側で大型農業用機械が稼働していた。何もこんな時間に作業しなくても・・・と思いつつ様子を伺っていたのだが、小1時間エンジン鳴らしまくった挙げ句に機械をそこに放置して作業員は全員引き揚げてしまった。何かトラブルでもあったのか知らんが、とりあえず私の睡眠時間を返して。
よく分からんけどそれは置いといてイスラエル最終日。残るは下り坂ばかりとなった道を進み、5kmほどで出てくる国境沿いのベト シェアンの町へ。昨日も金銭調整で買い物したけど割と小銭が余ってしもうたので使い切ろうかと思います。
スーパーで小銭キッチリ使い切れそうな商品ないかと物色してると店長が「何か探し物か?」と声をかけてくる。話してたら商品割り引いてくれるどころか「コレも持って行きな!」とコーヒーまで頂いてしまう。
ありがとうございます、特にイスラエルではコーヒー豆が高すぎたり買うタイミング無かったりで買い逃していたんです。
ちなみにここでお礼言ってた時に「ウェルカム トゥ イスラエル」とこの国で初めて言われたのが何だか可笑しい。今からイスラエル出国するんだよね。
下り坂を降りきったヨルダン川の手前がイスラエルイミグレーション。イミグレ敷地に入場する前から守衛が1人1人チェックしており物々しい雰囲気満載だ。あと手際が悪くてこのゲート潜るだけで15分以上待たされたし。
とにかく指示された通り建物内入り出国税の支払いをば。下調べの通り107シェケル(約3360円)だったのはいいが、その後に「ヨルダンディナールあるの?無いならここで両替しなさい」とか言われ、いや私は自転車だから必要ないんだけど・・・という訴えは無視されて、半ば強制的に酷いレートで残してた50シェケルは両替されてしもうた。
というのもどうやらイミグレーションの手続き後、国境を越えるにはバスを利用しなくてはならないようで。お金さえ支払ってしまえば出国手続き自体は何1つ聞かれることなくカード渡されて終了し、その先にあるバスターミナルで1時間以上待たされる。
んでこのバスの運賃が1ディナールだったんだけども。別に5シェケルの支払いでも構わないとか言われてしまい「あのオバはんにハメられた!」とこのタイミングで気づいた。
バスは300mも走らずにヨルダン側イミグレーション前で降ろされる我々乗客。イスラエルって国の面倒くささは色んなところで感じたけれど、この出国する一連の流れが最高潮だったな。やっぱイスラエルってちょっと普通じゃない国だった。
最初にアライバルビザの申請窓口に行ったのだが「オマエはビザ必要ないから入国審査行け」と言われ、素直に従ったらスタンプ押されてしもうた。ビザが必要だと聞いたからこの国境を越えてきたんだけどな。手続き簡略化されてるだけなのか?
その後に荷物検査があったことは完全に誤算というか、バスに自転車載せるタイミングで1度全て荷物を取り外しヨルダンイミグレーションの前でパッキングしたんだよね。僅か30mでもっかい全ての荷物取り外すことになろうとは。
とにかくお腹空いたので敷地出て最初に出てきたレストランへ。郊外にも関わらず大型バスが止まってるレストランだし観光客相手の料金で大丈夫かな?と不安だったので「現金6ディナールしか持ってないけど・・・」と財布見せたら「まぁいいや、食べな!」と案内された。
イスラエルじゃこの倍支払っても食べられるか分からないのであり、ヨルダン来てよかった・・・と早くも喜んでいた私。
面白いのがここからでマネージャーが「オマエ自転車だからたくさん食べるだろ!」と他のお客が残した料理を勝手に私のテーブルへと運んでくる。いやまぁ食べるけどさ、それってある意味失礼な行為だとは思いませんかね?
他の団体客も私にペットボトル渡してきたりで最終的に魚料理3皿、ペットボトル9本とかテーブルに並んでいた。食事はともかく水は飲み切れないので半分ほど持ち運ぶことに。
そんでお店出ようとするとマネージャーが「ペットボトルの代金支払え」とか言ってくる。私はしつこく「お金これだけしかないけど大丈夫か」と確認したのにさ、勝手にサーブして料金取ろうとするところが最高にアラブだと思う。
ない袖は振れないのであり、何か最終的には幾つか手持ちのペットボトル渡して出発することになった。入国して1時間で既に濃ゆい体験してるな。
走っていてもイスラエル比で20倍くらい住民から声かけられまくる。素直に応援してくれる人もいれば私を見かけるなり「マネー」と叫んで進路を塞ぎにくる挙げ句、最後は自転車引っ張って邪魔するクソガキまで多種多様。
先進国では味わうことのなかった面白くもあり面倒でもある「放っておいてもイベントが勝手に向こうからやってくる」感覚を全身で味わってる。南米以来だなこういう気持ち。
1つ誤算だったのがヨルダン川沿いのこの道は、結構大きな町もある割にATMが極端に少ない。10km走ってようやく見つけたATMはカードが合わないのか現金引き出すことができないのであり、ほとんどの商店でカード支払い未対応のヨルダンでは現金がないと何1つ買い物ができない。
結局40Km近く走ったところで運良くカード対応してるスーパー見つけて事なきを得たんだけどさ。そこから僅か200m先にあったATMで現金引き出せた私の気持ちは複雑というか何というべきか。
しかしヨルダンでATMがある町というのはかなり規模が大きいことを意味しており、日が落ちかけてるにも関わらず人家が続いて野宿できそうな場所が見つからない。その割にホテルも姿を見せないし、そもそもアラビア語でホテルって書かれていた場合は判別することもできやしねえ。
結局道路脇に広がる畑へ降りていき、死角となる場所にテント張ってやり過ごすことにした。隣の土手の上にある家からは丸見えなんだけど、事情話したらOK貰えた(と思う。何しろ全く言葉通じない)ので良しとしよう。
2019年11月18日(月) 走行距離63km 累計104406km