自転車ときどき世界1周

カテゴリ:アフリカ > エジプト

 第8部 アフリカ ハザード
 〜やれやれ、泣けるぜ〜
 エジプト1日目 ネイバ港〜カイロから東南東に約360km ダハブの町

 フェリー移動は僅かな距離だったこともあり出向してから3時間、時刻にして0時半に到着5分前の館内放送が流される。アラビア語なので何が説明されてるのか理解もしていなかったが、係員の人が「もうすぐ下船だからこっち来い」と案内してくれた。

 どうやら数の少ない外国人は先に手続きを済ませる仕組みのようで、自転車一式荷物検査を終えた後に受付すらないポイントにてエジプトアライバルビザを購入し手続きを終える。

 しかし一向に職員が私を解放してくれず、出口まで付いてきて「こんな夜中にどうするんだ?」としつこく聞いてくる。仕事というより心配で聞いてくれてるのだと思うのだが、正直「適当にテント張るし自由にさせてくれよ・・・」というのが正直な気持ち。

 結果的に今の時間から外に出ても宿泊施設は閉まってるしこのイミグレーションに朝まで待ってろと言われてしまい、誰もいない長椅子に1人横になって迎えた朝。普通にキャンプさせて欲しかったな、ここ蚊が多いし。

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 翌朝6時にようやく自由の身となる

 適当に朝食を済ませ向かうはシナイ半島のリゾート地、ダハブの町。長期旅行者の間では有名な沈没(長期滞在)スポットとして知られる土地でもある。

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 ダハブは海沿いの町なのに山登るんだよね

 海抜0mからひたすら続くヒルクライム。アンマンから休息日を設けておらず走り続けているのに加え、昨夜の激走と寝不足でかなりグロッキーなんだけどな。これで800mまで登るのは流石に大変だ。

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 でも景色はかなり面白い

 半分ほどのポイントで後方からパトカーがやって来て職務質問。普通に受け答えして終わりかと思ったらそのまま自転車のすぐ後ろに付いて動きはじめた。

 実はエジプトを走るサイクリストには有名な「警察車両の監視」というのがあり、エジプトを走ってるとこうしてパトカーに追走されるという面白くない制度が存在する。てっきり首都カイロから先の道で実施されてる制度だと思っていたが、早くも見つかってしまったという気持ち。

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 とにかく無視して進むことに

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 荒涼とした景色が良い感じ

 最初の20kmで頂上へ到達した後は、ひたすら緩やかな斜度で高度を下げて進む私好みの道。警察車両の追走に加え小さな検問が4〜5回あったりと面倒な道ではあるが、チェック自体は「どこの国だ?→日本」「どこへ行くんだ?→ダハブ」の回答で終了する。パスポートの確認すらしない適当っぷりで検問作る必要あるのか?

 割と大きな検問を抜けると警察の管轄が切り替わったかパトカーの追走もなくなり、遠くには紅海の海が見え始める。あれがダハブの町か。

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 超観光地でダイビングが盛んでもある町

 屋上に日本食レストランがある7 HEVENというホテルに投宿する。1泊料金が300円以下と格安だが、部屋の設備もそれ相応。なにしろシャワー室の排水が壊れてるしゴミ箱は何日も放置されてたりと悲惨な状況で、最初の30分ずっと修理及び掃除してたぞ宿泊者の私が。

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 何はともあれ日本食

 同室に日本人の旅行者がいて久しぶりとなる日本語での会話。なんか調子に乗って私ばっかり好き勝手話してたような気もするが、元来私はそういう奴だった。

 とりあえずダハブでしばらく滞在しようと思います。

 2019年12月2日(月) 走行距離76km 累計105084km
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 エジプト2日目 ダハブの町

 2段ベッドは下段が埋まっており上段での就寝となった夜。しかし朝になっても私の下に人が戻ってくる気配はなく、同室の人に聞いてみたら「単にベッドメイクしてないだけ」という返答が。色々へっぽこな国にやって来たんだなと実感する。

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 もちろん下に移った

 とにかく疲れているし休息が必要な私だが、それはともかくとして洗濯物をどうにかしたい。Tシャツとか下着類に関しては毎日手洗いで洗ってるけどさ、どうしてもインナーシュラフだとか手間のかかるアイテムは休みの日でもないと洗濯する余裕が無いもので。

 この宿の良いところで部屋の前に洗濯物干し台が置かれているという点がある。ダイビングショップを併設する施設だからの措置であろうが、これは旅行者にしてみれば非常にありがたい措置である。何故か私が利用してる部屋には物干し台無かったけど。

 仕方ないので適当な場所に引っ掛けていたのだが、後になってスタッフが「ここに干すのは止してくれ」と物干し台を持って来た。エジプトでは自分の要求を直接伝えない場合、サービス放っとかれる国なのかもしれない。

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 あるならそりゃ使いますとも

 昼食挟んで午後に伸びてきた髪の毛散髪をば。イスラム教の国だから髭剃ってる人の方が珍しいんだけど、まぁ私はアラブ人じゃないし髭伸びまくってる姿はだらしなく見えるので髭も剃る。余談だが私の場合は長くても2週間以内には髭剃ってるかな、長期旅行者の中では割とマメな方かと思う。

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 ちょいちょい町中歩いてみたり

 日本人が多く宿泊する宿だけあって日本語小説が幾つか置かれてるのが嬉しいところ。でもチェックしてみたら上下巻の下巻だけが保管されてたりとかで食指の動く本は少なかったけど。

 それでも1冊借りて読書したり昼寝したり。日が沈む頃にスーパーで食材買い込み自炊をと思ったのだが、観光地だからなのかビックリするくらい野菜の種類が少なく残念である。じゃがいもと玉ねぎだけで何作ろうかな?

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 コロッケにした

 とりあえず満腹になりはしたけども。自炊がしっかりできなそうな環境で明日から何を作ろうか?そんなことを考えつつのダハブである。

 2019年12月3日(火) 走行距離0km 累計105084km
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 エジプト3日目 ダハブの町

 そういえばダハブはダイビングのメッカで栄えたリゾート地であった。この地に来てやってることが洗濯や散髪といったリゾートとは程遠い生活感溢れる事柄ばかりなのであり、そういやまだダハブの海に入ってもいない。

 その事実に危機感を覚えることもなく、今日も厚物衣類を洗濯した後読みかけの小説を終わらせてしまおうと縁側ならぬ庭のベンチで呑気に読書。贅沢な時間の使い方とは思うが何かが違う。

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 何が違うというのか?

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 潜るスポットとか聞いてみたり

 ということでフィン・シュノーケルをレンタルしてシュノーケリングしてみることにした。宿の敷地出て10歩で海が広がる贅沢な景色ではあるが、海沿いに観光地喫茶店が隙間なく軒を連ねているためエントリーポイントまでやや歩かざるを得ないのは残念な点。

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 と言っても100mとかだけど

 北半球の12月でありながら水着で入水できるダハブ。ビーチ沿いでは透明度もそれほど良くないしサンゴ礁はほとんどなかったり死んでたりでそれほど感動できるレベルではない。まぁ世界有数のダイビングスポットになった時点で早晩「綺麗な海」から縁遠くなってしまうのは仕方ないことだけど。

 ちなみに私のコンデジカメラは防水タイプなのだけど、既に使い込み過ぎて色々ガタがきてる状態であるため怖くて水に入れることはできなかった。メキシコで1度カメラを水没させたトラウマが忘れられない。

 午前午後と2度ほど潜って遊んだものの、水温は高いが地上に上がると吹き荒ぶ風で身体がすこぶる寒いため長時間楽しむことができず。ホテルの料金的にホットシャワーは望めそうもないと思い込んでたのだが、この宿ちゃんと熱いお湯が湯量豊富に出るんだよね。これは素直に褒められる点だ。

 褒められないのはキッチン利用に使用料が必要なこと。料金安いしレストランの厨房設備を使わせてもらえるので結構満足度高いのだが、ホステル系の宿泊施設でキッチンが有料ってのは個人的になんだかなぁと思いはする。素直にレストラン利用しろってことか。

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 この町で自炊するのは少数派かもしれん

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 外食安いし仕方ない

 初日は宿泊客3人だった部屋も今日は5人に。そのうち日本人が4人を占めているのだから、なるほどここが日本人宿と称されるのも分かるというもの。一時帰国の時期除くとこの数日間で今年1番日本語喋ってると思う。

 2019年12月4日(水) 走行距離0km 累計105084km
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 エジプト4日目 まだダハブの町

 昨日のシュノーケリングで気付いたのだが、ダハブはダイビング初心者がライセンスを取得に来る一方でスペシャリティ系のレベル高い講習も多々行われてるようである。ダブルタンクどころかタンク4本も抱えてダイビングしてた人も見たのだが、一体何時間海の中にいるつもりだったのか?

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 それはさておき

 そんな場所であるためそれなりに経験者でも楽しめるダイブスポットも周辺にあるようで。せっかくなので有名ポイントである「ブルーホール」と呼ばれる場所へ行ってみることに。

 このブルーホールとは要約すると海の一部分が円形に深く落ち込み上から見ると深い青色が円形に広がってるという場所。こうした地形は世界各地に幾つかあって、私が以前訪れた国だとベリーズの沖合とかにもブルーホールが存在した。

 ただベリーズのそれはボートで長距離を移動しないと辿り着けない場所であるのに対し、ダハブは護岸10mの位置にホールが広がってる環境だ。国立公園指定で入場料はかかるものの、なかなか貴重な場所で泳げるチャンスとあっては行くしかない。

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 片道約10kmほど

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 ちょっと町を抜けると大体砂漠の土地

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 ちょいちょいホテルとかあるけども

 最後の2〜3kmは未舗装路だったが、装備品が水着にフィンとシュノーケルを入れたバッグのみだったので力技でどうとでもなる。ときどき空身の自転車で走るとさ、その高い路面走破性能に自分でもびっくりするというか何というか。

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 ブルーホールポイント

 この一角にダハブから来ている多くの車両とダイバー、そうした客を目当てにしたレストランが軒を連ねている。自転車盗られないよう海から見える位置に鍵かけて置いたら早速ブルーホールへ入ってみることに。

 流石に町の付近より透明度も高いしサンゴ礁も豊富である。しかし薄々予感してはいたが、ブルーホールって上空から撮影することでその青い円の形が確認できるワケで、実際に海へ入っても「単に深い崖が続いてるなぁ・・・」としか感じない。

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 競技名忘れたけどスキンで深さを競うヤツだ

 結構いいお値段出してまで来る意味があったかは微妙だが、こういうのは「ブルーホールで潜ったよ!」と自慢するために来てるようなモンだから良いのだと思いたい。水中での写真もないし、本当にただ泳ぎに来ただけの私。

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 満足したので戻ります

 強烈な北風が吹いてるので楽勝で宿まで戻り、やや遅い昼食を済まして本読みつつダラダラと。ちなみに私が利用してるドミトリーは6人部屋で結構な頻度で日本人が来ているが、まだ誰も同室でダイビングをしてる人がいないというね。

 一応この宿はダイビングをする(ライセンスを取る)なら宿泊費格安の40ポンド(約280円)で泊まることが出来ると銘打ってるのだが、私の場合は「ダイブマスター持ってるわ」の一言で免除となり、他の人の場合は「ライセンス取るか考え中」で構わないとのこと。

 そんな宿ではあるが、ここはネットの設備が悪く「部屋(宿)でWi-Fiができないから」と、もう1つある日本人御用達の宿へと移動していった人も多い。色んなタイプがいると思うが、現代の旅行者にとって「ネット環境」というのは「値段の安さ」よりも重要視される項目となっているのだろう。

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 本日の夕食は小麦粉の残りを利用してお好み焼きに

 私はといえば、目の前に腐る程ネット環境備えたカフェが乱立してるこの状況において、Wi-Fi如きで荷物を全て纏めてまで宿を移動する気持ちはサラサラないというだけのこと。自転車乗りは面倒臭がるポイントが違う。

 2019年12月5日(木) 走行距離21km 累計105105km
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 エジプト5日目 しつこくダハブの町

 そろそろダハブも飽きた満足したのでこの町脱出したいと思う。しかし問題となるのがダハブはシナイ半島という土地の東端に位置する町だという点だ。

 このシナイ半島はもう10年以上前から政情不安定な土地だったりテロ組織が潜伏してるだとか言われ続けてる場所であり、そうした要因もあってかエジプトの軍なり警察組織が様々なポイントで検問を敷いている。

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 ダハブ近辺除いて治安の悪い土地なのです

 それは別に問題ないことなのだが、この検問が許可を受けた車両だとか地元民でないと通過できない等、様々な情報が錯綜している状況だったりする。つまり「自転車で通過できるか分からない道」だということ。

 通行不能というだけならとにかく突っ込んでみて駄目なら大人しくUターンし戻ってくる・・・というのもアリかもだけど、ここダハブで10年近く日本食レストランを営んでる日本人のオバちゃんに色々話を聞いてみた結果「場合によっては撃たれるかもしれない」とまで言われてしまったので素直にバスに乗って移動しようと思う。

 正直、多数の人員が一箇所に寄り集まって移動するバスの方が危険リスクは高いと思うのだが、それが通行可能でありながら自転車は駄目というのはオカシイだろうと文句の1つも言いたいけども。私もいい歳した大人なのだし、世の中には理屈や道理で通らない事が無数にあるのも流石に理解してる。

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 何だかなぁとか思いつつ

 いやここカフェじゃないか!というのは最もな意見で、他の宿泊者にやたらWi-Fiが速くて快適なカフェがあると教えてもらっていたのであり、とりあえずここでネットの情報収拾してからバスチケット購入に入ろうかと思った次第。

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 そんでチケット売り場へ

 1番安い会社で構わなかったのだが、該当するバス会社受付のオッちゃんが英語の応対まともにできない有様で自転車の積載可能かどうか怪しい雰囲気。というかお客と話すときくらいTVじゃなくて私の方を向いて会話してほしい。

 そんなワケで別の会社のチケットを購入する。散々ネットで情報調べたのに、結局自分のフィーリングで会社選んでるのだからあのカフェいた時間は何だったのだ?とか思わないワケではない。ミルクティー飲むためにあったか。 

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 なお出発は明日の朝便

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 地味に最低限の部品は揃ってたショップ 

 というのも7HEVENの宿屋上にある日本食レストランは金曜カレーが採用されてるため。私はここのカレーを(安く)食べたいが為に今日までダハブに滞在していたといっても過言ではなく、ダハブ最後の思い出にとカレーをいただきます。

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 勢い余って2皿食べた

 部屋戻って他の宿泊者とビール片手に話しつつ。色んなお客が出入りしていったけど、最初から最後までずっと滞在し続けた人との話が最も面白かったというのはラッキーだった。

 2019年12月6日(金) 走行距離0km 累計105105km
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 エジプト6日目 ダハブの町〜エジプト首都 カイロの町

 計5泊したダハブの町を脱出である。ありがたいことに宿の直近がバス乗り場となっており、自転車でなくとも移動に5分もかからない。というかその距離だと20分近くかけて荷物パッキングしてバス乗り場まで移動し、そこで再び荷物をバラしバス内へ積載させる自転車の方が時間かかるし手間も多かったりする。

 自転車の分超過料金として100ポンド(約670円)請求されたが、腹の中では「超過料金この程度で済むなら問題ないね」とか思ってた。今年はやたらバス移動が多かったけど、それでもバスの自転車超過料金に対して料金感覚を掴んでいない。

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 出発してしまえば後は楽勝

 私の座席には知らないオッさんが堂々と座っていたことから「座席番号なんて意味ないのか」と判断し適当な場所へ。ダハブからカイロまで距離にして約600km、おおよそ10時間と結構な長時間移動なので積極的に隣に人がいない楽な席を狙いたい。

 なおシナイ半島には多数の検問があるというのは間違いのない事実であったが、どこの検問でもドライバーが2・3語話して即通貨していくため時間的なロスはほとんどない。もっとパスポートチェックだとか荷物検査みたいな面倒イベントあると思ってたのでむしろ拍子抜けである。

 パナマ運河と並び立つスエズ運河は大渋滞の上に運河の下を通るトンネル道路だったため感慨湧くどころか運河の姿を見ることもなく終了した。まぁ自力で来てない時点でさして見たいという気持ちはなかったけど。

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 19時ごろにようやくカイロの町

 このテの大都市ってバスも中心部まで入るの大変なこともあり、町の郊外部分に大型ターミナルがあるとばかり思っていたが本当にカイロ市内の中心部まで走って降ろしてくれたの有難い。こんな交通量の多い町で夜中に走るの怖いですし。

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 とりあえずホステル行こうか

 ところが下調べしていたホステルが2件とも見つからず。まだ焦るような時間帯じゃないけどこんな大都市のど真ん中で人がいなくなるような遅い時間帯まで外にいるのはリスクが高い。早急に宿を見つけて投宿しなければ!

 ということで地図アプリで適当に近くの評価が高いホステルへ向かうことに。贅沢を言えば自転車一式を上の階まで運び上げる苦労の少ない宿がいい。

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 すっごいレトロなエレベーター

 このドアが手動のエレベーターで登った場所にあるホステルへ投宿しようやく一息つくことができた。完全に勘頼みで宿さがした割に、やたら綺麗だし値段もリーズナブルな場所を1件目で見つけることができて嬉しい。

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 これでやっと落ち着いて夕食たべれる

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 エジプトの国民食とされるコシャリ

 これが米に豆とパスタにマカロニを加え、その上からトマトソースをかけて食べるという味はそば飯に近い感じの「THE ジャンクフード」な料理である。

 私も旅行中は相当適当な料理ばかりしてるので偉そうなこと言える立場ではないけどさ「これがエジプト人のソウルフードだ」とか言われてしまうとさ、今後のエジプト料理にあまり期待が持てなくなりそうな気も。

 何にせよ無事カイロに到着し、お腹も膨れたのであり早速明日から走行開始!・・・とはいかないのがアフリカの嫌なところ。明日からビザ取得のためカイロの町にある大使館巡業が始まります。

 2019年12月7日(土) 走行距離6km 累計105111km
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 エジプト7・8日目 カイロの町

 アフリカという地域が旅行難易度を上げている要因の1つに「ビザ」の問題があると思う。日本のパスポートは大変に優秀で、世界中多くの国で入国の際にノービザでの入国が許されている。なんか最近パスポートのランキングで世界1位になったとかそんなニュース読んだ気も。

 そんなパスポートを持ってしてもビザの取得が必要な国がアフリカには多い、多過ぎる。とりあえずエジプト隣国のスーダン及びエチオピアのビザをここカイロで入手しておこうと思う。それ以後の国なら国境でアライバルビザの取得ができるらしいので。

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 カイロで暫くビザ取得作業です

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 ということで向かうは日本大使館

 「いやスーダン行くのに何で日本大使館なんだよ!?」と思った方は海外旅行慣れしてる方。「スーダンなら日本大使館いかなきゃだよね・・・」と思う方はアフリカ旅行慣れしてる方。

 というのもスーダンは徒手空拳で大使館へ向かってもビザの発給をしてくれない。日本大使館からの推薦状を発行してもらい、その書類と共にビザ申請をしなければならないのでありなんかもう面倒くさくて仕方ない。

 一昔前までエジプト南部のアスワンという町で「推薦状なし・料金もカイロで発給するより安い」という理由からアフリカ南下する旅行者はアスワンでスーダンビザ発給するのが王道パターンだったんだけど。アスワンのスーダン領事館がビザの発給料金をカイロと同じ150$に引き上げたことで旨味がなくなってしまった・・・というのが現在の状況。

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 合わせてエチオピアビザも取るからカイロの方が都合良い

 大使館って普通どこかお決まりのエリアに固まってるイメージなのだが、カイロの日本大使館はそうした場所から離れた場所にぽつんと位置している。おかげでやって来るのが面倒で仕方ない。

 スーダンビザ取得したい人はみんなここに来る関係で、書類には書き方の見本誌まで用意されてる周到っぷり。まぁ日本ならこれくらいのサービス用意してても不思議には思わないけども。

 書類を提出し推薦状を発行してもらうまで3時間ほど待つことに。私が大使館に到着したの11時頃であり、朝早いタイミングで訪れたらこれほど待たされなかったのでは?とも思うのだけど。日曜日だから大使館も営業してないだろと思い込んでて、ネットで情報調べてみたら営業してることが分かり慌てて出発した・・・という裏事情がある。

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 イスラム圏の国だから金・土曜日が休館日

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 ゲーセンで時間潰そうと思ったら全部電源入ってない

 首尾よく推薦状をもらったので宿に戻る。というのもスーダンの大使館は午前中しかビザの受付をしてないし、エチオピア大使館はスーダンビザがないとビザの発給作業をしてくれないとネットで情報を見たため。後者に関してはデマだったと後になって知るのだけれど。まぁ職員が変われば対応も変わるだろうから仕方ない。


 翌日。大使館の開館時間9時より15分ほど前に到着できるよう出発し、メトロで4駅ほどの移動3ポンド(約20円)。なお昨日の日本大使館は9駅分の移動で料金5ポンド(約35円)とエジプト列車は安過ぎる。

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 なお女性専用車両がある

 大使館の前で100人以上が開館を待ってる状態で「これは苦労しそうだ・・・」と思ったけど案の定。9時になり門が開くなり突撃して押し合いへし合い状態で中へ入り、受付カウンターにて申請書を受け取るまでに1時間半。

 これに内容記入し外のコピー屋で書類やパスポートの必要なページを各種コピー、書類を提出すると「5分ほど待ってろ」と言われるのだが、たっぷり1時間ほど待たされて「じゃあソコの窓口で料金支払って」となる。

 支払いも新札で綺麗な米ドル紙幣じゃないと突き返されてしまったりで「お前んトコの紙幣なんてどうせボロボロ皺くちゃだろうに要求だけは厳しいのな」とか色々文句言いたいのをグッとこらえつつ。

 領収書を合わせて再び窓口に提出するのにもう1時間。やっと手続き終えたの12時半なのであり、正直「もう受付時間終わったから明日また来い」とか言われたらどうしようかと不安でいっぱいだった。人多すぎてもみくちゃだし疲れ果てたわ。

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 でもそれで終わりじゃない

 パスポートは預けられてしまったが、この待ち時間の間にエチオピア大使館へ行って申請書を貰い内容記入しておくことに。というのもスーダン大使館の惨状を見て「午後の人数少ない時に出来る手続き少しでもやっておこう」という気持ちからだったのだが。

 エチオピア大使館の利用客誰もいないでやんの。恐らくエジプトとエチオピアでは国が接してないという点が大きいのだろうな。スーダンのエチオピア大使館はどうだか知らんけど、あの混沌と喧騒が渦巻いてる予感はある。

 15時半に無事スーダンのビザシール貼られたパスポートを受領。その足で先のエチオピア大使館へ向かいビザ手続きをしてしまう。書類を先に書き終えといたのと、職員に後で来る旨伝えといたのはあるけど滞在時間5分で手続き終了しパスポートホールドされましたよ。スーダンとのレベル差が浮き彫りに。

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 エチオピアビザは翌日15時以降取りに来いとのこと

 ということでビザ取得に奔走の2日間でありました。疲れたけどこれでようやくアフリカ走行の準備が整ったのであり、ようやく本格的なエジプト走行が楽しめそう。まだ明日はパスポートの受領に行くから出発できないけど。

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 60円でケーキが食べれるエジプト

 2019年12月8日(日) 走行距離0km 累計105111km
 2019年12月9日(月) 走行距離0km 累計105111km
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 エジプト9日目 カイロの町

 一連のビザ取得作業を終了したので、カイロというかピラミッドの観光をしたいと思う。むしろエジプトといえばピラミッド、それ以外この国って何があんの?という人も多かろうし、かく言う私が「エジプトといったらピラミッド!」の人間である。

 エジプトにとっても国内1・2を争う観光地の上に首都のカイロから距離的にも近くアクセスが容易である。これが何を意味してるかというと、ピラミッド観光にかこつけた詐欺師が非常に多いということでもある。それはもう、びっくりするほど。

 ということで今日もメトロを利用し最寄であるギザの駅へ。この駅から更に5kmほどバスで移動する必要があるのだが、この時点で早くも「ピラミッドはそっちじゃないよ」と声かけて騙そうとしてくるエジプシャンが。親切心じゃなくて完全に騙そうとしてるのは、外国人と見るだけで片っ端から声かけてるのでまぁ分かる。

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 バスでピラミッド最寄まで

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 当たり前だけど町からもピラミッドがちょいちょい見え隠れする

 敷地内に入ってからも「こっちがチケット売り場だ」とか「そっちは入口じゃない」といった嘘八百を並べて自分たちの場所に誘導しようとする者多数。恐らくは割増チケット買わせるなり高級ツアーとかに誘導したいのだろうが、こんだけネットで情報が拡散される現代で彼等の悪名轟いてるというのに懲りもせずよくやるよ。

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 ということでピラミッド

 基本的に自然でも人工物でも「おっきいものは面白い」という感覚が強い私だが、ピラミッドはそういう意味で最高にワクワクさせる建造物だ。こんなの何千年も昔に作らせたのだと思うとさ、当時の王様はよほど権力を見せびらかしたかったのだろうよ。

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 登るなとあるけどみんな割と登ってる

 近くで見ると長い年月による侵食なのか、かなり削れている石も多い。ピラミッドの石が何重構造で積まれているのか知らないが、現代においても未だ倒壊してないのはなんだかんだ当時の石を削る技術と石組み能力が高かったことを証明していると思う。

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 敷地内にピラミッドは3つ

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 名前だけは聞いたことのあるクフ王のピラミッド

 1人で歩いてると次から次へと「ラクダ乗らないか?」とエジプト人が寄ってくるのだが、無視してればその内いなくなるのでそこまで面倒ではない。ただ本当ひっきりなしに次から次へとやってくるため少々ウザいとは思うけど。

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 入口が北側なので南に位置してるピラミッドは逆光に

 ということで砂漠の中を歩いて逆光にならないビューポイントまで行ってみる。この場所にピラミッドの真下から来るまで1km弱の距離で5〜6組ほどラクダサービスの営業されたりで、もうなんか大人気だな私。

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 ペトラに勝るとも劣らない

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 様々な角度から撮影しつつ

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 車があるとその大きさが伝わりやすいかな、と

 特に歴史的背景だとかそういった知識的要素を持たなくとも、ただもうピラミッド目の前にしただけてその存在感に圧倒されるスゴさ。こういう下手な理屈など必要とせず圧倒的なパワーで感動させてくれる建物ってのは憧れる。何も調べずにやって来たアホな旅行者でも確かな満足。

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 最後に向こう向いてるスフィンクスの元へ

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 割と真面目な顔つき

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 ゾクゾクするほど楽しめた

 あちこち3時間以上歩き回ったこともあり、時間も13時半といい塩梅に。ということで帰り道の途中で昨日のエチオピア大使館に寄り道し預けといたパスポートを受領する。ばっちりエチオピアビザシール貼られており、これで本当にカイロにおけるタスクは全て終了だ。

 宿へと戻りビール片手にこの先どう走ろうかと地図眺めて想像する。ピラミッドは最高に楽しかったけど、こうして自転車に乗ってエジプト走るルート考えてる時ってのも負けず劣らず楽しい時間だったりする。

 2019年12月10日(火) 走行距離0km 累計105111km
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 エジプト10日目 カイロの町

 エジプトを南下するにおいて問題となるのが「警察車両による追走」という点。自由に移動できることが強みの自転車旅行で何が悲しくて車に管理されなきゃイカんのか。

 しかし聞いた限りだとこの制度は「ナイル川流域に限定される」というのがあるらしい。つまりカイロから直接南下せずに大きく西側へ迂回する砂漠ルートを走れば自分のペースで自由に走ることができるとのこと。

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 上記のルートね

 ほぼ全てアスファルトらしいし道中にオアシスも点在しておりそれなりに事前準備すれば走破するのは問題なく思える。ということでこの回り道砂漠ルートを走ろうと思っていたのだが、表示をよく見ると「走行距離1500km」とか書かれてるじゃないか。

 アスワンの町からエジプト国境までは更に約300kmほど走ることになり、つまり順調に走れても私の場合は約1ヶ月を要する期間が必要となる。エジプトのアライバルビザにおける滞在期間は最大30日なのであり、これではオーバーステイになってしまう。

 ということでエジプト情報色々調べ始めたのだが、シナイ半島の滞在はビザ無し2週間まで滞在可能の特例措置があるだとか、エジプトは滞在期限オーバーしても2週間までは問題ない等々、まぁ情報が錯綜しており何が正解か分かりゃしない。

 とにかくカイロで滞在延長の申請ができるということは分かったので、ここで手続きしてしまおうかと思い宿に延泊お願いしに行ったのだが。

 先日まで居たはずのスタッフが姿を消しており、代わりに現れたのは超絶無愛想なオヤジ。無愛想なだけなら別に構わないんだけど、コイツ宿泊客の状況何も理解してないようで「延泊したいんだけど」と話をしたら何の説明もなく「15(US)ドル払え」とか言い出した。

 突然料金が倍以上になるし、今までエジプトポンドで支払っていたのは何なのだと思うし、そもそも個室の料金と勘違いしてんじゃないの?とまぁ意味不明な点が多すぎる。それを声に出して説明もしてるのだが「こういうルールだ」とか適当な回答しかしない。

 こんな適当な回答されてこっちもムカっ腹たったので、じゃあ一昨日宿泊費支払った際に「お釣りがないから後で払う」と言ったきり音沙汰ない釣り銭を返せとやり返したら「俺は知らないから確認する、ちょっと待ってろ」と言って自室に戻り、何してんのかと思ったらシャワー浴びてテレビ見てやがった。

 こんな輩がスタッフの宿にはこれ以上泊まりたくない。予定通り明日出発し素直にナイル川を沿うルートで南下することにした。宿を移るのも一興かもしれないが、そんな気楽にフルパッキンの自転車移動できないしカイロの凶悪な町中を自転車で移動するのは極力避けたい。

 ・・・とまぁ、ここまでが本日午前中で出した結論。無駄に情報収拾して結局そのルート取り止めただけで半日が終わってしもうた。

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 ということで午後はエジプト考古学博物館へ

 カイロの中心街に位置し宿から歩いても行くことが可能な博物館。先日のピラミッドが面白かったので追加で観光しようと昨夜の内に延泊お願いし(この時は普通の料金)やってきた場所である。

 地味にピラミッドよりも入場料お高いのだが、これが非常に面白い博物館で午前中の嫌な気分も吹っ飛んだというか。

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 古代エジプト史関連がぎっしり

 ヒエログリフという文字があることは知っていたが、棺に限らず石像関係ではそここに描かれてる。これが子供が描いた下手くそな絵のようでもありつつ独特の魅力を感じさせる。ちなみに遊戯王の漫画で覚えた気がする。

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 知らない文字って魅力いっぱい

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 文字というより絵だと思うのだがこれで文字らしい

 とにかく棺が多い博物館なのだが、不思議と死に付きまとう不穏な感じや禍々しさといった雰囲気を覚えない。むしろ明るく豪華絢爛な棺や装飾品を眺めていると、古代エジプトと現代人とでは随分生死感が違ったのではないかと思わせる。若しくは本気で蘇りを信じていたか?

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 巨像の迫力もあるし

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 これはこれで迫力あるし 

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 マトリョーシカみたいに何重にも棺で覆われていたのか?

 面白かったのがツタンカーメンのエリアにあった棺が割と大したことなかった点。そりゃガッチリ復元されて金ピカに光らせている豪華絢爛さであるが、単純に棺の大きさで比較するとむしろ控えめであるとすら感じてしまう。

 ただ展示されてた財宝は流石の一言で、細かな彩色に彩られた数々の出土品はなるほど王様であることを感じさせる。黄金のマスクをはじめとした数々の財宝が出土したことでその名が広まったとされるツタンカーメンだが、これ他にも無数にいた数々の王が保管していた財宝の総数はどれほどのものだったのか?

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 当時の墓荒らしはウハウハだったろうな

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 棺の入った部屋の図面

 こうして展示物を見ると貴重な財宝だけでなく茶碗だとか椅子といった普段使いの品物も多数見ることができる。蘇った時、手直に生活用品が必要だろうという考えの元に作られたのだとしたらなかなか鋭い考えをしていたというか、そもそもミイラのぐるぐる巻き状態をどうにかすべきだったのでは?とか思うんだけど。

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 でもまぁこれは普通に座る気になれん 

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 博物館でゾクゾクしたのは珍しい

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 やっぱ古代エジプトってワクワクする要素満載だもの

 これはスルーしなくて本当に良かったと感じ入った博物館だ。中東もそうだったけど、やっぱ4大文明で示される土地ってのはその長い歴史を内包するだけあってか迫力が違う。

 フワフワした気分で宿へと戻る。結局10日近くマトモに走行してないエジプトだけど、退屈だとかそういうのは無かったな。むしろカイロに来てからは忙しくて大変だった記憶しかない。

 そんなワケで2019年も残り20日間。新年はスーダンで迎えることになりそうだと思いつつ、明日から本格走行スタートです。

 2019年12月11日(水) 走行距離0km 累計105111km
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 エジプト11日目 カイロの町〜カイロから南に約80km ワスタの町

 手続きに観光にと忙しかったカイロの町。地獄のような交通渋滞と鳴り止まないクラックションには辟易するが、私はこの喧騒も含めてカイロという町が嫌いではなかった。物価安いし。

 だがこの町を自転車で走るとなれば話は別だ。今までも大都市への出入りを自転車で繰り返してきたけれど、間違いなくカイロは自転車で走るの世界でも有数に適してない町。比較対象として上海、ハノイ、メキシコシティやラパスの名前が挙がる「最強最悪」レベルの交通量とマナーだと思う。

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 でも行くしかない

 カイロの町の特徴としてかなり大きな交差点でも信号機が無かったり、あっても半分くらいは故障してたりする。そんな環境で「譲り合う」という精神を最初から持ち合わせていないエジプト人が凄まじい数運転してる状況のため、その現場は混沌が渦巻く危険地帯。

 特に大変なのが道路を横切って反対側へと渡る瞬間で、車両の切れ目を待っていたのでは日が暮れても横断できない有様。なので多少無理して強引に突っ込んで行き、車を止めさせつつ移動する必要がある。

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 それを自転車でやるのは流石に怖い

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 ちなみにこれが有名なナイル川

 ということで道路の向こう側へ渡る度に自転車降りてタイミング見ながら押して進む・・・という無駄極まりない方法でカイロの町を南下していく。早いとこ郊外まで出て安心したい私だが・・・

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 まさか雨が降って来ようとは

 しかも割と雨足強くてとてもじゃないが走ってらんない。慌てて食堂へと避難して雨が止むまで朝食タイムに。

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 30分もせず降り止んだけど

 問題なのはエジプトの道路が全てそうなのか知らないが、ここ路面の排水状況が悪すぎてあっという間に自転車泥だらけの砂まみれ。ついでに言うと私の両足も膝下は泥水等で灰色になってる始末。

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 ようやく郊外まで来た

 通り雨を降らせた雲は風に流され天気がみるみる回復していったのが幸いだった。道端でホース片手に車洗ってたオッちゃんにお願いして自転車と私の砂を洗い落としてもらったりしつつ、ガクンと交通量が減って走りやすくなった道を快走する。

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 「お代はいらないよ」と昼食ご馳走してくれた食堂の皆様

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 川の流域は農業が盛んらしい

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 モスクじゃなくても無料水はたくさん見かける

 カイロから離れるにつれて相対する人も気持ちの良い挨拶してくれるようになり気分上々、この勢いで今日は行けるトコまで走ってみようかなと思い始めた90km地点。ついに出てきた警察の検問所。

 案の定、自転車を見かけるなり敷地内へと誘導され「この先は警察車両がピックアップする」と言い始めた。そんなのは願い下げなのであり、私に限らず自転車旅行者ってのは「自走する」ということにそれなりのプライドを持ってる人でして。

 というワケで要求撥ね付けた結果、車両が後ろから追走してくることとなった。一応ここまでは事前情報通りで予想の範囲内だったけどさ。

 次の町で走行終了にしようと考えてた私に対し「ベニ スーフの町まで行け、そこにホテルある」という警官。彼曰くあと12kmで到着するからと言ってたけどさ、この言葉を全く信用してなかったので地図使って調べてみたら「38km」とか数字が出てきたし。しかもこれ直線距離で確実に40kmオーバーの行程じゃねーか。

 既に16時半を過ぎてる状況でそんなに走れるワケねーだろ!と、先ほど通過した町で目に入ったホテルで今日は終了すると伝えたのだが、まぁ揉める揉める。私が金払うのに何で警官が宿泊する町を指示してくるんだコンニャロー。

 数km逆走してホテルにチェックインしてもまだ帰らない警官達。荷物置いて食事行こうとしたら「何処に行くんだ?」って聞いてくるとかさ、小学生じゃないんだから自由にさせてくれよ。

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 食堂までバッチリついてきおった

 食事終えてホテルの部屋に戻ったのを見届けるとやっと警官引き揚げていった。こうなること予想できててルート選んだのだからあんまり文句は言わないようにしたいけど。正直、これストレス溜まるわ。

 2019年12月12日(木) 走行距離100km 累計105211km
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