オーストリア12日目&チェコ1日目 シュバイヒ・ミューレの町〜プラハから南に139km地点 森林
昨夜休むの遅かったのと、渓谷の森林地帯ということで朝になっても太陽光がなかなか届かず7時半まで寝ていた私。キャンプ泊としてはかなり遅い活動開始といえる。
10時前になってようやく出発するも、昨日の続きとなる上り坂の途中からスタートだ。オーストリアにしては斜度がまだ緩やかだったので無理なく頂上まで登り切ったものの、走行距離5kmで11時すぎとはなかなか。
山頂の町から気持ちの良いダウンヒルで畑の中を駆け下りると、最下点から登り返しが待っている。所謂アップダウンが連続する道だけど、最初の峠より斜度も標高も小さなものばかりなので割と余裕。
チェコより東に位置する国はその多くが自国通貨を採用しておりユーロではない。シェンゲン協定とかいう迷惑千万な共同体には参加してるのにさ。旅行者的に面倒な方ばかり採用するのどうなのよ?
入国後にATMで現金引き出しても良いのだが、東欧の国はどこも国土的にそこまで長期滞在しないと思われる。そうすると手数料ばかり無駄に取られてしまうため、ここは毎回ユーロを両替えして行く方法を取ることにした。
お札を細かくしときたいので、この町で昼食購入し準備完了。最後の坂道を越えるとその先に出てくるのは廃墟と化したイミグレーションだ。
そのまま下り坂を走って川にぶち当たった所で両替済ます。国境付近の町で場所的にレートが悪いかもしれないが、今日を逃すと日曜日はお店が営業してない可能性を考慮した。
このブルタバ川に沿って北上して行くルートとしたのだが、ラフトボートのレジャーが盛んであるらしく、何百艇ものゴムボートやカヌーが川下りしているのを横目で眺めつつ。
真夏の土曜日ということを考慮しても驚くほどの人気っぷり。1つの船に6人乗っていると換算して、軽く500艇は姿を見かけたので3000人は川下りしていることになる。私がここ走ったの15時過ぎからなので、1日全体だと5000人は下らないワケだ。
ヨーロッパ他の国でも川下りしている人を見たことはあるが、こんなに大勢が興じているのは初めて見た。チェコってそんなに川のアクティビティが人気の国なのだろうか?
このブルタバ川は恐らくレジャーに活かすため川幅を一定に保つ工事をしているっぽくて、川の真横を40km以上走ってきたのに川にほとんど変化がない。荒れてる場所もなければ急流も出てこないでそんな距離を川下りしているため、人によっては酒呑みすぎでグデングデンになってる者もいる様子。
小さな町だがチェコを代表する観光地として人気らしく、町の規模に合わない立派なお城が売りなのだそう。入場料も無料ということで私も少々見学してみようかと思う。
このクルムロフ城に興味を持った理由が壁の絵にある。というのもこのお城の外壁はほとんど平坦な壁面で構成されており、ヨーロッパで無数にある豪華絢爛なオブジェや凝った形のデザインはしていない。
その代わりに壁面に絵を描き、その絵で豪華なお城の姿を再現しようとする所謂「騙し絵」で構成されてる城なのだ。城主はよっぽど見えっ張りだったのか?
この風景が似たようなフレーズ100カ所くらいで使われてそうな「世界で最も美しい町並み」と評される所以らしい。こんなこと言ってるけど、確かにここの景色は風光明媚で写真映えするとは思う。
楽しんだので町を抜けて川沿いにテント張ろうと森の中へ。しかし前述した通りブルタバ川は絶えず川下りする人が現れる状況で、あまりテント張るのに適していない。
ということで川から離れて少々山を登り、そこに流れている小川の脇で終了することにした。廃道の先なので人が来る気配もないし山からの水だからか冷たくてビールもよく冷える。
ちなみに標高も下がっており夜はともかく日中は相当な暑さとなり始めた。一時は寒くて仕方ない日々が続いたが、ヨーロッパの夏はまだこれからである。
2023年8月12日(土) 走行距離76km 累計137603km