自転車ときどき世界1周

カテゴリ:ヨーロッパ > スロベニア

 スロベニア2日目 Ledava川沿い〜リュブリャナから東北東に99km地点 森林

 久々に空が木々で覆われていない場所でテント張ったので、星空を心ゆく迄楽しめた。流れ星は2回ほど見れたな。

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 そして朝日が当たると超暑い

 汗かきながら急いで準備し早々に出発する。動き出してしまえば熱が籠ることもなく、ポーランドから大分南下してきたとはいえ、ここはまだ北海道の最北端より北に位置する場所。

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 適度に涼しい

 そんなしっかりルート考えておらず「とりあえず南西へ!」という感じで自転車道に沿って進んでいたのだが、改めて地図確認すると大きな川を渡る橋を通り過ぎていたことに気付く。ありゃま、逆走だよ。

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 車はもっと先に高速道路で渡れる道があるっぽい

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 なんか良い1枚だな

 かなり小さな町でもカフェバーは1軒くらいあるし、運が良ければスーパーも鎮座していて旅行者的にはとても有難い。でも利用客は地元民がほとんどを占めているようで、アジア系のお客が珍しいだろうか、レジ打ちのオバちゃんが商品プレゼントしてくれた。

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 どうもありがとう

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 午前中は地平線まで見渡せる系の土地が続いたが

 別にスロベニアは完全フラットな国というワケでもないようで、午後から徐々にアップダウンが入り混じる道へと変わっていく。まだその規模は数十メートル程度で小さなものなんだけどね。

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 一応国内にアルプスも抱えているらしい

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 というか天気が明らかに悪くなってきたぞ

 この周辺で1番の大都市になるのだろうプトゥイの町で、買い物ついでに天気予報調べてみると深夜から雨が降り始めるらしい。ここ最近ずっと雨降ってなかったけど、遂に来たか・・・という感じ。

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 雨凌げる場所探さないとだ

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 ところでこの看板

 ドイツ系企業スーパーALDIのマークなのだけど、名前がHOFERに変わっている!・・・という内容を前にオーストリアでも言っていて、あまつさえ「この現象はオーストリアのみである」とまで言い切っちゃってる茶壺さん。

 よく知りもせず分かったように断言しちゃうと、こうやってしっぺ返しを受けるモノなのですよ。いや全く恥ずかしいですね。ちゃんと全ての国でスーパーの名前を確認してればこんな間違いは起こらなかったぞ。

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 日本じゃ消火器ってスーパーで購入する物じゃないんだけどなー

 町から南下しDravinjaという川沿いの道を進みながら出てくる橋の下をチェックして回る。3本目で良い感じにテント張れそうなスペースある橋が出てきたので、テント設営して本日終了と思ったのだが。

 午後から強くなり始めた風がいよいよもって凄まじい暴風となり、周囲に遮蔽物もないここは格好の風の通り道に。日が落ちれば落ち着くかな・・・と暫く様子を見ていたがテント内は砂塵だらけで夕食作ることもできやしないレベル。

 たまらず撤収して逃げ出したものの、完全に真っ暗となってしまいナイトランする羽目に。すぐ近くのマイシュペルクの町で風除けになりそうな建物の影を探してみるが、この町小さくて人がいないような建物とか無さそうなのだ。

 結局あまり気持ちよく野営できそうな場所がないと判断し、町を抜けた先にある森林地帯の奥まった場所に入り込み改めてテント設営。森の奥だと風もほとんど吹いてこない。

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 でも明日雨で動けないだろうな

 テント張ったの21時過ぎてたし、疲れ果てたので日持ちしない肉だけ焼いての夕食だったが、量が1kg近くあったので普通にお腹いっぱいになった。むしろ普段通りに作っていたら食べ切れたのか怪しいな。

 2023年9月18日(月) 走行距離91km  累計140338km
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 スロベニア3日目 森林〜リュブリャナから東北東に54km地点 サビンジャ川沿い

 明け方未明から雨が降り出したようで、私はテントから外に出ることも叶わず缶詰状態・・・とか書いてるけど、実際のところは連日休みなしの走行と、昨夜遅くまで走行したこともあり疲れ切っていたため、これ幸いとばかりにひたすら寝ていた。

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 雨が止むまでずっと

 11時ごろになって雨が止んだため、このタイミングで朝食というか、もう時間的に昼食作ってエネルギー補給済ましてから出発することに。こういう呑気に出発時刻遅らせても平気なのが、人目につかない場所で野営することの大きな利点だと思う。

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 ということで出発した

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 いやいやビックリするほど良い天気 

 森の中にいたから分からなかったが、走り出した時点で結構な青空が広がっており、雨上がりの青空は実に気持ちがいい。山の谷間に延びる田舎道にこのコンディションが素晴らしすぎて、ついつい写真を撮ってしまう。

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 こういう景色が大好きです

 20kmほど進んだところで左へ伸びる道へ左折し山の中へと突入していく。まぁ遠目に見てる限り標高高いとは思えないので、それほど大変ではなかろう・・・とか思っていたのが大間違い。初っ端から斜度14%と激坂が飛び出してくる有様で、スロベニアはそういう系の国だったかー

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 坂の規模自体は小さいんだけどさ

 この辺は坂1本につき100mも登らないからまだ良いけどさ。アルプスの山岳地帯でもこんな坂道お出しされたら自転車じゃなくて私がパンクしてしまうこと必至ですよ。オーストリアの強烈な斜度した山が思い起こされるぞ。

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 進行ルート的にアルプス入らないと思うが

 途中で工事してる道を無理して通ったりとかしつつ、ツェリエの町に到着してお買い物。それまで農村と山々の景色が続いてたのに、町中入った瞬間巨大なショッピングモールが出てきたギャップがワクワクさせる。

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 田舎と都会の違いを端的に表してるみたいで

 買い物ついでに旧市街に入ってFreeWi-Fi使っていたら、思いの外時間使ってしまい17時半になってようやく動き出す。

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 町を見学してる場合ではない

 というのも首都リュブリャナまで南下し西へ進むルートと、西進してから南へ下るルートの2つがあり、ここツェリエを起点としてどちらを走ろうか迷ってたのだ。

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 最初に西へ向かうルートにした

 なのでこのサビンジャ川を遡上していくように進むこととなり、町を抜けたところでそのまま橋の下にテント張ろうとしていたのだが。

 いざ橋の下に来てみれば反対岸の一部からここの場所が丸見え状態なことが発覚し、これはちょっと気持ちよく眠れないな・・・ということで場所移動することに。2日続けて橋の下からの野営地変更だ。

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 んなことやってるから日が沈んでしまうんだ

 地元の方に教えてもらった近くの湖周辺がキャンプに良い・・・という言葉を聞いて向かったは良いが、確かに良い場所なのだけど良い場所すぎて付近を歩き回ってる人が多くてテント張るのが難しい。

 何処か身を隠せる良い場所はないかとひたすら探し回り、結局湖とサビンジャ川との間に位置する雑木林エリアに突入して何とかテント設営終えたの20時半。2日続けてナイトランとか決断力のなさを露呈してしまった感じ。

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 明日は早くに終了しようと決意する←フラグ

 今夜は特に雨降ることもないようで、つまり明日は疲れてようが寝坊するのは許されない。いや許されないって誰にだよ?と問われれば、このままダラダラやってた結果シェンゲン滞在期限を超過することで国境管理官様からお咎めがある。旅行者の立場は弱いのだ。

 2023年9月19日(火) 走行距離61km  累計140399km
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 スロベニア4日目 サビンジャ川沿い〜リュブリャナから西南西に約20km ブルフニカの町

 良い感じに眠れた良ポイント野営地ではあったが、河原という場所が影響してか地面の砂が湿っぽくテントにやたら砂が付着する問題が。

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 テント収納するのも気を使ったし

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 グラウンドシートにあっては洗って天日干し対応までした

 こんなことしてると出発時刻はどんどん遅くなるのだが、そんな数十分の遅れを気にするような旅行していない。ただ今はシェンゲン協定のリミットと戦いながらの走行なので、小さいことがつい気になってしまう。

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 なお今日が通算72日目です

 高速道路と並行して延びている447号線に合流して進む。多分昔はこの道路がリュブリャナへ向かうメイン道路だったのだろうが、高速道路が開通してからは下道を通る旧道というポジションに変わったのだろう。

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 得てしてそういう道路は

 ほとんどの車両が高速道を使うため、必要ないと判断されたか整備も補修もされず一般道とは思えないほど荒れまくってるパターンが思い浮かぶし、ブルガリアとか正にそんな道を走ったし。

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 しかしこの走りやすさよ

 スロベニアという国はそんな全ての道に側道があったり自転車道が隣接してたりするワケでは無いのだが、それでもこの国を走っていると自転車的にとても快適だと思う。

 それはこの国が自転車のことを分かってる道路造りしてるからで、町中の交通量が多い場所や都市に近づき交通量が増えてくるとしっかり自転車道がでてくる。逆に郊外のほとんど交通量がない道では余計なことしておらず普通に道路脇を走ることになるのだが、コチラとしてもそれで全く問題ない。

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 要するに

 キチンと必要な場所に必要な設備を投資している印象で、ハンガリーみたいに自転車のこと考慮できてない国に教えてやってほしいですよ本当に。

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 首都到着前に1本峠がある

 この峠も斜度緩やかで無理することなく山頂まで登り切る。標高が約600mみたいで小規模な山なのだけど、ここ最近登った峠では1番高い標高というね。

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 ちょっと前はアルプスで山ばっかりだったのに

 地形によって全く変わってくるのが面白いヨーロッパの国々だけど、果てさてスロベニア首都のリュブリャナは、どうやら旧市街&石畳というスタイルよりも新しいビル群が並び立つ先進的なタイプの町な気がする。

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 ここがそういうエリアというだけかもしれんが

 町の突入時も思ったが、1国の首都としては非常に自転車が走りやすい作りをしており素晴らしい。こんなに自転車レーンが豊富で且つ配慮された首都はなかなか無いですよ。

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 ダウンタウンでも気が楽 

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 このエリアだけ雨降っております

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 ドラゴンがこの町のシンボルマークらしい

 小高い丘の上に聳え立つお城を眺めつつ、旧市街エリアでも変な石畳があるワケでもなく非常に好印象なリュブリャナの町。町の規模自体が小さくて、突入&脱出がとても簡単というのも好印象だ。

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 ということでリュブリャナ抜けましょうか

 当初はこのまま南へ向かって進もうと考えてたが、そちらは山岳地帯であるのかほとんど道がない始末。ということで向きを西寄りに変えて西南西の方向に進むことに。

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 バッチリ自転車道があって走りやすい

 嫌な色した雲が浮かんでいるが、昨日も似たような状況だったため「スロベニアは午後になると天気悪くなる季節なのかな?」くらいに思って気にしていなかった。

 ところがどっこい、Wi-Fi使ったついでに天気予報調べてみたら、現在の降水確率90%だし明日から4日続けて大雨が降ると予測されている。突然そんな事言われても私どうして良いのか分からないよ。

 とりあえず今日は屋根あるとこに泊まろう

 ブルフニカの町で道路と近くを流れる大きな川とが合流したため、普段なら川沿いの野宿できそうな場所を探していくのだが。

 このタイミングで雨が降り出してしまい大慌てで目の前に出てきた橋の下へ避難。もう今夜はここで良いか!という感じで今日は野営地あっという間に決定した。早く決まる時はこんなもんだ。

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 問題は明日以降の天気なんだけど

 先ほどの雨雲も通り過ぎて現在は綺麗に星が見えるブルフニカの町。明日起きてみたら大雨降りまくっていた・・・という状況になるのだろうか、今夜も熟睡できるのか不安で仕方ない。

 2023年9月20日(水) 走行距離88km  累計140487km
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 スロベニア5日目 ブルフニカの町〜リュブリャナから南南西に約60km イリルスカ・ビストリツァの町

 深夜目を覚ました際に星空出てたことから「割と天気保つのでは?」という予感は当たり、朝には青空が広がっていた。今日の降水確率90%とかなので、どこか途中で雨降るだろうけど正直これは有難い。

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 とりあえず行ける場所まで行きませう

 準備終えて走り始めた時にはもう雨雲見えていたのだが、果たしてどこまで行けるのか?今日は結構ギリギリを攻めることになると思ってる。


 ブルフニカの町を抜けると同時に上り坂。そう思うと昨日この町まで走っていたのはかなりラッキーだった。日暮れのタイミングでヒルクライムというのは体力的にも厳しいし、あまつさえ雨に降られて逃げ場もなかったらと思うとゾッとする。

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 ツイてるな

 坂を上り切ってロガテツの町に到着し、ここからローカル道路に入ってプレジャマ城というのを見に行こうと思う。お城が洞窟に半分入り込んだ独特な立地とのことで、一目見てみたいと思ったのだ。

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 そんで進んだのは良いが

 盛大に道を間違え4〜5km逆走し、正しいルートの交差点へと戻ってみれば雨が降り出す始末。ここKalceという名前の田舎町なのだが、ロクに商店もないような田舎なので動けないにしても他の場所まで移動したい。

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 ワガママなこと言ってる

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 天丼 

 ここで空模様を伺っていたが、西から迫ってくる雨雲は私が越えようとしていた南西方向の山にぶつかって動きを鈍らせており、山の東側を走る分には雨を回避できそうな雰囲気。ルート的にお城は見れなくなるのだけど、ここでマゴついてても仕方がないと南進することに。

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 判断的にはこれが大正解で

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 写真だけ見ると気持ちいい天気のようにすら感じる

 どうにか雨を回避してポイストナの町に到着す。このポイストナにはスロベニアを代表する鍾乳洞が存在し、私も結構楽しみにしてたんだけど明らかに天気崩れる雰囲気なんだよね。どうしよっかな〜

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 とか思いつつ町で情報収集してみたら

 間の悪いことに修学旅行か何かだろうか、学生の団体が入場口にワンサカおり彼らも洞窟ツアーに向かうらしい。1時間に1度のペースでツアーは実施されるんだけど、100人近くいる団体様と一緒に洞窟ツアーなんてちょっと勘弁してほしい。チケット代金35ユーロ(約5500円)というのにもビビったというのもある。

 ちょっと前に鍾乳洞探索は行ったばかりというのもあるしスルーすることに。なんか狙ってた観光スポットスルーしてばかりになってしもうた。

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 でもあんまり後悔してなくて

 それはスロベニアという国が自転車で走るのに無茶苦茶気持ちの良い国だからだ。入国するまでこの国の特徴も何も知らなかったけど、今なら自信を持って「自転車で走るのが楽しい国だよ!」と答えることができる。そんな土地をこうして走れたからあまり文句が出ないんだ。

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 今日本当に天気ギリギリのタイミングで走ってる感じ

 なんだかんだこのまま1日走り終えれたら最高だったけど、そこまで甘くなかったというべきか。15時前のタイミングで遂に雨が降り始める。本降りになる前に次の集落まで2〜3km走り、上手いこと出てきたカフェへと逃げ込むことに。

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 ついでに充電もしておきます

 2時間弱で降り止んだので、その間情報収集しといたイリルスカ・ビストリツァの町外れにある川を狙って進むことに。雨止んだとはいえ、明日明後日も悪天候が続くみたいで気が気でない。

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 スロベニアの飛び出し注意看板は

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 顔がレゴブロックみたいな絵ばかり

 ラスト10kmほどの距離だったが半分以上がダウンヒル。これは楽できると思いきや、雨上がり直後の濡れた路面で180度急カーブ連続する道なので怖くて仕方ない。

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 濡れてるとブレーキも弱くなるので

 慎重な運転で無事町まで到着し、買い物済ませて町外れの川に架かる橋の下へ。上手いことテント張れるスペースのある橋だったためここで終了することに。

 結局どうにか今日1日走れたみたいに明日も行けたら良いのだけどな。午後からの降水確率は100%と示されてたので流石に厳しいかと思いつつも、一縷の望みを設けてます。

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 かなり急いでるので

 2023年9月21日(木) 走行距離79km  累計140566km
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