自転車ときどき世界1周

カテゴリ:ヨーロッパ > クロアチア

 スロベニア6日目&クロアチア1日目 イリルスカ・ビストリツァの町〜スプリトから北北西に約150km リエカの町

 表題に「クロアチア1日目」と書かれているのでお分かりの通り、なんだかんだ走行できた1日なのだが、これは朝起きた時点で「イケる!」と確信があった。

DSCN2390
 太陽光で外が明るかったから

 とはいえ昨日と同じくもの凄い速さで流れていく雲の様子を見ていると、現在の小康状態を保ってる天気も長続きする保証はない。とりあえず行けるとこまで行ってみよう・・・の精神で準備する。

 走り始める前に手前のガソスタ寄り道してWi-Fi使ってじっくり情報収集。クロアチア国境までの距離はもう10kmあるかないかだが、それ以降は森の中を走る急激なダウンヒルで湖まで抜ける道。下り坂で人工物もない雨の中を走るというのは想定されうる状況でも相当危険な行為になるため。

DSCN2391
 天気とコースを丹念に確認しといた

DSCN2394
 走り始めてものの10分でガスっちゃったよ

 国境に向けてジワジワと登らされた道だけど、ふっと視界が開けたらそこは旧イミグレーションの施設が織りなす国境地帯。

DSCN2396
 イミグレーションの建物だけど

 クロアチアは去年までシェンゲン協定に加入していなかったため、つい最近までこの施設は現役稼働していたことになる。

 張り紙に「通過できるよ」と書かれ無人となってる建物を抜けて、クロアチアの国境通過したのがジャスト10km地点。シェンゲン協定リミットまでもうちょいハイペースの走行が続く。

DSCN2397
 クロアチアって現地語で全然違う発音系の国なのか

DSCN2398
 シェンゲン加入で廃墟となったっぽい 

 先ほどまで走ってきたスロベニア6号線はクロアチア側で高速道路に切り替わってしまい、自転車は脇に作られた側道からそのままローカル道へと追いやられる。あんまり自転車に優しくない国なのだろうか?

DSCN2399
 とりあえず狭い道を使って進むが

 クロアチア入ったら即下り坂が始まるのかと思いきや、まだ上りが続く道。しかもどんどん雨が降ってそうな雲の方向へと突入していくのであり気が気でない。

DSCN2400
 ガスって視界も悪くなるし

 何とかピークまで雨に降られずやり過ごせたが、恐れていた「下り坂の途中で雨が降る」パターンにハマってしまう。幸いにもこの辺は町に入りかけてるエリアのため、大慌てで近くにあった建物軒下へ逃げ込むことに成功するが。

DSCN2401
 ここから先どうすっかなぁ

 短時間で降ったり止んだりを繰り返す天気のため、とりあえず雨の間隙を縫う形で海岸線まで降りてしまうことに。青い空とアドリア海に点在するクロアチアの島々を眺めつつ美しい港町の景色を期待してたんだけどな。目の前に広がるのは白い靄ばかりだよチクショウ。

 途中に出てきたデカトロンのショップでチェーンを購入し、流石に今日はもう止めておこうかとリエカの安宿調べていたのだが、作業終えて外出てみると晴れてる不思議。おいおい。

DSCN2403
 どうすべきか悩みながら進む

DSCN2404
 とりあえずリエカの町に到着

 夜まで雨降らない予報に切り替わっていたのだが、まぁここは無理せずリエカの町で宿取るべきだろう。まだ明日1日悪天候が続くみたいなので。

DSCN2406
 町中幾つかのホステルを回りつつ

 あんまり良い感じではなかったので、町を抜けてやや郊外に位置するホステルへと向かう。そちらにもユースホステルを中心に2〜3軒安宿が固まっているようで、ダウンタウンで深夜まで騒がしい宿よりそちらの方が私の好みかなと。

DSCN2410
 これがアドリア海かー

 結局その3軒は1つが満室、1つが高すぎるということで海に面したFun Hostelに投宿することと相なった。久々に宿を5つも6つも回って値段比較とかやったな、疲れたわ。

20230922_185459
 晩ご飯はシチュー作って

 恐らく明日は1日雨が続くだろうと寝る前に天気予報確認したら、午後から雨が止むと切り替わっていた。食材2日分買い込んじゃったけど、これは明日も走る流れになりそうな予感。

 2023年9月22日(金) 走行距離44km  累計140610km
    mixiチェック

 クロアチア2日目 リエカの町〜スプリトから北北西に89km地点 ラブ島北部

 各種電子機器をフル充電するため深夜目が覚めたタイミングでコンセントの差し替えとかしてたのだが、外は雷が鳴り響く大雨となっていた。宿取って良かったと思う。

DSCN2414
 クーラーもあって快適だったし

 朝になってとりあえず天気予報を確認すると、やはり午後からは雨が止むとのこと。ならば半日だけでも走行するスタイルで先に進んで行こうかと思う。クロアチアは安宿でも25ユーロ(約3960円)と高くてあんまり宿使いたくないのです。

DSCN2415
 でも玄関出て3歩で海という立地はなかなか

DSCN2423
 チェックアウト10時だったけどその後もロビーに滞在させてもらえた

 13時過ぎになって雨が止み、同時に私も出発準備。今夜にもっかい雨が降るみたいだけど、短時間だしどうにかやり過ごせると信じましょう。

DSCN2416
 では出発

 アドリア海の海岸線を通る国道8号線は、地図みて想像はしてたけど、狭くて交通量が多くアップダウンの連続する道。つまり自転車が走るにおいては最悪に近いコンディションだといえる。

DSCN2425
 走りにくいというか車が多くて怖い

 ただ入り組んだ海岸線に沿って延びる道は、それはもう素晴らしい景色の連続なのであり、本当なら停車してじっくり写真撮影したいところだが、道路が狭くて自転車停めることもままならぬ。

DSCN2428
 むしろこんな土地によく道造ったな

DSCN2434
 場所によっては標高0mから200m近くまで上がる

 Googleマップで距離調べると自転車・徒歩モードでは合計獲得標高が表示されるのだが、高い峠があるでもないのにやたらこの数字が大きいのが気になってたクロアチア。なるほど海岸線はひたすらこんな道が続くからだったか。

DSCN2430
 あの橋を渡ってみようと考え中

DSCN2439
 ファンキーな飛び込み台かな?

 自転車乗りとして道の状況には文句の1つも出したくなるが、お出しされる景色があまりに凄くて「まぁ良いか!」という気持ちになってしまう。実際この急峻な崖に道路を造るんじゃ余計な側道とかこさえる余裕も無いのだろうし。

DSCN2436
 でも多分クロアチアは単純に自転車のことを考えてない国とも思う

DSCN2442
 こんな狭い場所を通させる橋を出してくるくらいだし

 驚くべきはこんな酷い状況の道だけど自転車旅行者の数が多いこと。いやまぁアドリア海の海岸線ルートなんて人気になるのは当然だと思うけど、午前中大雨降ってた状況にもかかわらずフルパッキンの自転車4組見かけたからね。

DSCN2444
 やっぱりこの景色に惹きつけられるのか

 本土から橋を渡ってやって来たクルク島。ここから先はフェリーを利用しつつ島々を巡る感じで先へと進もうと思う。複雑な海岸線にフェリーを使っての移動とかノルウェーのフィヨルドを思い出すな。

DSCN2452
 島に入ったら海見えなくなっちゃったけど

DSCN2448
 BONSAIって盆栽のことだったりして

DSCN2449
 と思ったら本当に盆栽を展示してる植物園だった

 島に入ってもアップダウンが連続する道なのは変わらないが、道が海岸線に沿う形じゃなく直線的になったため思ったよりも進みが良い気がする不思議。17時半には島の西端に当たるポイントへ到着し、ここが次の島へ渡るフェリー乗り場。

 朝の時点でここの時刻表は確認しており、次に出港する便は20時半と日没後。どこか近くで野営し翌朝の最初の便使って移動するか迷ったのだが、フェリーターミナルの周辺は坂で囲われており、あまりテント張れそうな良い立地が無い感じで今日のうちに移動してしまうことに。

DSCN2456
 待ってる時間で夕食作ってしまう

DSCN2455
 食後は日記書いたりとかしてた

 時間になり無事乗船。日中は相当な数の車両と人を運んでいることが予想できるが、この時間では乗客私を含めて10人前後とガラガラである。下手すりゃスタッフの人数のが多いと思う。

DSCN2458
 ここでブログも書き終えてしまい

 ラブ島に到着したら即テント張って眠れる体制を整えていた私。島に到着したと同時に町外れまで移動し林の中へ自転車突っ込んで終了した・・・んだけど、ここまでに何故か1時間以上も時間を費やしてる不思議。

 地図で確認していた森林地帯が尽く山だったりして、テント張ることができる場所なかなか見つけられなかったため。やっぱり夜中の移動なんてするもんじゃない。

 2023年9月23日(土) 走行距離58km  累計140668km
    mixiチェック

 クロアチア3日目 ラブ島北部〜スプリトから北北西に68km地点 廃墟

 昨夜の時点で「相当風が強いな・・・」と思っていたが、朝になって増々その強さをあげてる感じ。ゆっくりテントで朝食作ってる雰囲気ではなく、急いでテント収納してしまい近くのバス停まで移動することに。

DSCN2460
 写真忘れなかったのは偉い

DSCN2461
 バス停なら雨風凌げる

 小雨は食事終える頃には降り止んでいたが、風は一向に治る気配を見せないのであり、ここでマゴついてたのでは昨日フェリーで夜間移動した分がもったいない!と思い出発することにした。

DSCN2462
 こんなだけど割と起伏は少ないラブ島

 そんなラブ島最大の町が同名ラブの町。ラブラブで縁起も良さそうに思えるが、アルファベット表記だとRabなので愛を感じることはない。

DSCN2468
 島の中央を抜けてく道

DSCN2469
 なんだか不安を感じさせる絵だな

 それほど大きな島でもないので10kmそこそこでラブの町に到着す。ここから出ているフェリーを探そうとインフォメーションセンター行ったのだが、そこで知ったのが本日強風のためにフェリーは欠航しているという事実。

DSCN2472
 ラブの町で途方に暮れる 

DSCN2474
 さてどうしようか

 急いでないならのんびり1日滞在して翌日の便に乗るとこだけど、こちとらシェンゲン滞在リミットに追われている上、天気予報だとこの強風は明日も明後日も吹き続ける見込みなんだよね。最悪ラブ島に缶詰状態となる可能性すらある。

DSCN2476
 どうしたものやら

 他の手段を調べていると、どうやら島の南端からもカーフェリーが運行している模様。しかもこちらは通常通り就航してるとのことで、島々を巡りつつ南下したかった私の構想と異なり本土に戻ってしまうけど、この際文句は言ってられん。

DSCN2479
 そちらへ向けて移動開始

 風が強いとはいえなんだかんだ自転車走行は無理なく出来るし大陸戻ってしまえばどうとでもなるでしょ!・・・とか考えていたのは否定しない。

 ただこの風は北東から吹いており、島の西部を走る感じで移動していた私は本格的な強風に晒されていなかった。フェリー乗り場まで残り約1kmというところで風を遮る遮蔽物が何もなくなり、凄まじいまでの強風が私を襲う。

DSCN2481
 自転車ごと薙ぎ倒されるレベルの風

 当然乗車してなど進めないので押して行くのだが、それでも下手すると押し戻されて先へ進めないのだが。パタゴニアかよここは。

 15分前には到着出来る見込みだったフェリーを目の前で逃し、次の便まで1時間待ちぼうけ。いやここは1時間毎に定期便があることを喜んでおくべきか。

DSCN2483
 船自体は15分で対岸に到着する

 天気はいよいよ青空が広がり待望のアドリア海沿岸走行だ!という状況の筈なのに、フェリー乗り場下船してからの上り坂が進めない。

DSCN2486
 風の様子見してる間にチェーン交換したり

 1時間くらい待ってみたけど全然風が収まる気配は無い。ここから3kmで250mアップの道で、普段ならそこまで大変な坂じゃ無いけど、現在の状況では全区間押して進むしかない地獄。

 結局登り切るまで1時間半をかけたのだが、ここで先ほど交換したチェーンが通す場所を間違えていたことに気付く。こんだけ何度もチェーン変えてるのにウッカリ失敗だぞ恥ずかしい・・・とか思いつつチェーン切って取り付け直ししたのは良いが。

 予備のチェーンリンクを切らしていたのは大誤算。この強風下で近くに自転車ショップはおろか町すら無い場所で動けなくなってしもうたぞ。

 仕方ないので取り外したチェーンピンを再利用する形で切ったチェーンに組み込む作業を始める。何とか応急処置的に走行できるように回復するまで1時間半もかかってしまい、時刻は既に17時をすぎてるというね。

DSCN2490
 アホである

 どちらにしてもこの国道8号線は暫く崖上の道が続くみたいで、そんな危険な場所を今日のコンディションでマトモに走れるワケもない。少々進んだところにあった集落エリアに入ってみたら、上手いこと石壁が残っている廃墟があったので今日はここにテント張って終了しよう。

 四方を囲まれてても屋根がないからか結構テントが揺らされるのだが、これ明日はマトモに走れるのか不安だな。相当無理して本土まで戻ってきたのは良いが、それで万事解決といかないクロアチア。大自然に翻弄されっぱなし。

DSCN2491
 明日どうなるかなぁ 

 2023年9月24日(日) 走行距離36km  累計140704km
    mixiチェック

 クロアチア4日目 廃墟〜スプリトから東北東に約20km イスラム ラティンスキの町

 日を跨いで沈静化するかと思いきや今日も元気に吹き荒れる風。テントを抑えるペグも強風で2本引っこ抜かれていたし、場所次第ではテントのポールも折られていたかもしれぬ。

DSCN2492
 廃墟にテント張って良かった

 そんな状態ではあるが、もう1日滞在するだけの水もなければ食料もない。そもそもこの場所は昨日のトラブルが原因で宿泊したイレギュラーなポイントで、だから昨日は珍しくビールのない夕食になったほど。

DSCN2493
 つまり先へ進むしかないワケで

 凄まじい風に自転車押され、フラつくの抑えるため必死に制御しつつの走行が続く。この道交通量が少ないのでこれ幸いと、今日ばかりは道路の中央寄りに陣取るようにして、横風受けて流されても崖下に落ちない安全マージンを取っている。

DSCN2494
 落ちたら多分死ぬので

 そんな危ない道路のクセに、ここ国道8号線は結構な割合で道路脇にガードレールや落下防止の柵がない場所もある。完全自己責任でどうぞ!の国なのか判断が難しいところだ。

DSCN2496
 ただ1つ言えるのは

DSCN2500
 そんな道だけど景色は抜群に良い

 むしろこの景色を引き立てるために景観の邪魔になるガードレール作ってないのだとしたら、それはそれで思い切ってるなと感心するのだが。アメリカナダならともかくクロアチアがそこまでするかな?

DSCN2504
 どこを切り取っても絵になるアドリア海

 北東方向から吹く風は、進行方向的には追い風となって背中を押してくれる存在ではある。あるのだが、ここはサハラ砂漠やパタゴニアみたく広大な平地の上にまっすぐ造られた道ではない。

 海と山との間に位置する狭い海岸線に無理矢理道路を通している地形のため、海岸線の形に合わせて道もスネークラインのようにグリグリ曲がる。曲がるのだ。

DSCN2506
 これが非常に問題で

 このためしょっちゅう風向きが変化して襲いかかってくる。実は自転車で1番怖いのは「横から吹く風」で、縦に車輪を並べて構成されてる自転車という乗り物の構造上、どうしても横からの風は受ける面積も増えるし倒される危険も大きくなる。

DSCN2512
 それがカーブの度に襲ってくるため怖くて仕方ない

 道路も狭くてアップダウンも激しい道で、しかし圧倒的な景観の良さで全てのマイナス面を塗り潰している感じ。こういう一点突破の構成した道路作る国は割と好きなんだよね。

DSCN2522
 強みをよく理解してると思う

DSCN2516
 海の透明っぷりも凄いな

 しんどい道だと思いながらも走り続けて60km。海の向こうに見えてたパグ島も南端から本土に繋がる橋が見える。つまりこの先の海岸線は遠くに見える西の先なワケで、海岸線を進むこの国道8号線は多分向こう側へと向かうだろうな。

DSCN2520
 あの湾の向こうから

 そのタイミングは意外と早く、半島を横切るようにして坂を登り再び海岸線へ向かっていたのだが、気付くと前方に停まっている車があるではないか。

 待ち受けてた人が開口1番「自転車旅行してるなら今夜は俺の家に泊まっていきなよ」と言ってきたのは驚いたけど、そういうことは自転車旅行してるとままあるため、私も素直にお礼言って提案を受ける。

DSCN2527
 ということで5kmほど先の家まで移動

 ズビッチは昨年アドリア海沿いを自転車旅行したそうで、荷物満載の私を見かけてつい呼び止めてしまったらしい。クロアチアの海岸線を旅行するサイクリストは相当な数いそうだが、縁があったのだと思う。

DSCN2530
 仕事は室内家具の設計・製造をしてるらしい

 今夜も仕事があるからと私を家に残して出発してしまい、英語が話せない彼の両親にお世話になってるというなかなか凄い状況。マジでコミュニケーション身振り手振りでやってるぞ。

DSCN2531
 明日まで戻ってこないそうなので先に記念撮影しといた

DSCN2532
 沢山のビールに夕食まで頂いてしまい感謝感激です私

 上手く事が回らなかった昨日みたいな日もあれば、こうして素晴らしい景色と出会いに恵まれる日もある。こういう所が旅行の面白さだと思うのです。

 2023年9月25日(月) 走行距離99km  累計140803km
    mixiチェック

 クロアチア5日目 イスラム ラティンスキの町〜ザダルから南東に59km地点 墓地脇

 立派なベッドで眠った事で隠れていた疲れが吹き出したのか、7時半過ぎまで全く目を覚さなかった。昨夜23時前には寝てるのにも関わらずバッチリ朝寝坊だ。

DSCN2533
 何泊でもしていきなよと言われたけれど

 残念ながら私には時間がない。長期旅行で時間がないとはどういう事だ?と疑問を投げたくなるところだが、ここ最近ずっと呪詛のように呟く「シェンゲン協定」の滞在期限が刻一刻と迫っているためだ。誰だよこのクソ制度作ったヤツは。

 ズビッチと彼の両親にお礼言って9時のタイミングで出発する。また「クロアチア来た時には寄ってくれ!」なんて台詞を聞くと、ちょっと泣きそうになるので勘弁してください。

DSCN2534
 それでは出発

 素直に南下するのではなく一旦近くの大都市ザダルの町へ向かう。正直クロアチアは「アドリア海沿いの道を走る」というのが主目的で、むしろ自転車に優しくないこの国で交通量の多い都市部へ向かうのは遠慮したい。

DSCN2538
 でも向かうのは

DSCN2537
 デカトロンで買い物したかったから

 一昨日応急処置したチェーンのピンをしっかり処理して、不安なく走りたかったため。ここでピンを購入した後は、町中心部に寄ることすらなく早々に町を離れる私。

DSCN2546
 クロアチアに求めてるモノはハッキリしているぞ

DSCN2542
 してるのだけど

 昨日までと違って道路は海岸線から近づいたり離れたり。オマケにダイナミックな地形に沿った道が消失して森林と海がひたすら直線的に延びる変化の少ない景色となってしまった。

 昨日キツいだの風が強いだのと散々文句を言ってはいるが、こと「走ってて面白い道」という点では他の追付いを許さなかったほどのルートであったのも確か。アドリア海ルートはあそこがハイライトだったのか・・・

DSCN2549
 別にここが悪い道といういうワケじゃないのだけれど

 これならわざわざ海岸線を走って回ることもないかな、という気持ち。当初の予定ではこのまま海岸線を下ってスプリトという町まで南下しそこから山へと進路を変えるつもりでいたが。

 今の状況ならば早いタイミングで山越えしてしまい、隣国ボツニアへ入国してシェンゲン協定の対象国から抜けてしまう方がメリットあるように思えてきた。まだこの先ギリシャへ入国するので滞在気日数使い切るわけにはいかないのだ。

DSCN2552
 滞在期限は1日短縮できる程度なのだけども

 とりあえず今日はこのまま海沿いルートを走って進み、シベニクという町に到着した時点で方向転換することに決めた。あと数日走れば滞在期限に追われる日々が(一旦)終わると思うと結構嬉しい。

DSCN2554
 本当にヨーロッパは面倒くさい

 シベニク手前の道からユーロヴェロが出てきたので一応そのルートに従って進む。まぁクロアチアは自転車に優しくない国なので、ユーロヴェロだからといって走りやすい道とは限らないのだけど。

 そんな不届きな気持ちが見透かされたのか、このタイミングで後輪パンク。ドイツでマラソンプラスツアーに履き替えてから初のパンクであり、3000km弱で発生した計算になる。他のタイヤなら僥倖だが、マラソンプラスにしては少々早いかなという感想。

DSCN2557
 中央広場に水道あったのでそこまで移動して修理

DSCN2558
 嘘じゃん、予備のチェーンリンク出てきた

 今日中にシベニクの町は抜けてしまう腹積りだったけど、作業してた関係で時間的に厳しくなり、シベニク手前のKrkaという川のような湖沿いで野営することにした。

 昨日は最高気温22度とかで涼しい気候だったから何とかなったけど、今日は日中30度に迫る夏日であり、とてもじゃないが水浴びしないと身体ベタついて休めやしない。

DSCN2561
 結構寄り道なるけど仕方ない

 湖のほとりは町になっててテント張れる感じでなかったため、行水だけ済ませて高台にある教会を目指したと思ったら、あったのは墓地だった。まぁ人が来なけりゃ何でも構わない。

 墓地奥の雑木林にテント張って、ようやく一息つけたので夕食に。食べてる途中で気づいたのだが今夜は明かりがなくても随分周囲がよく見える。

DSCN2562
 何でだろと思ったら

 満月なのに加えてここの林は火災でもあったのか、全て燃えてしまった木々のため上部に葉が茂っていないのだ。ということでビール片手に月見酒を楽しむクロアチアとなった。

 2023年9月26日(火) 走行距離94km  累計140897km
    mixiチェック

 クロアチア6日目&ボスニア1日目 墓地脇〜サラエボから西に174km地点 イミグレーション付近の森

 ここ数日は「クロアチアを抜けたら落ち着いて旅行できる!」というのを合言葉のようにしていたのだが、冷静に考えておかしいよな。まるでクロアチアを早く出国してしまいたいみたいだ。

DSCN2563
 悪いのはシェンゲン協定なのにさ

 というか私はクロアチアかなり好きなタイプの国で、出来るのならばアドリア海に面した美しい道をもっと走ってみたいと思う。そうすると(滞在日数足りなくて)別の国が走れなくなるため、どこの滞在を減らすか・・・という難しい問題に悩みながら走ってきたここ2ヶ月半。

DSCN2564
 とりあえずその悩みも今日で一区切り

 する予定であり、そんなクロアチアを出国する前にシベニクの町に寄り道してみることに。都会はあまり行きたくないけど、内陸向かう前に港町を人目見ておきたいじゃないか。

DSCN2568
 とかそんなことを思ってた

 実際には町の中心部まで到着したところで後輪ブレーキから異音が鳴り始め、町の観光どころではない状況。調べた結果恐らくブレーキシューの摩耗が原因だと思われたが、それよりもっと深刻なブレーキのワイヤー自体がボロボロで断裂寸前という状況にあるのを見つけてしまった。

DSCN2569
 仕方ない、交換作業するかー

 わちゃわちゃ作業してたら「何かトラブルか?手伝えることはあるかい?」と声かけて来る人が。彼は自転車に関して素人だったけど、むしろそんな人が町中で何かやってる外国人に「助けが必要かい?」と普通に声かけてくれるクロアチアという国はすごいな。

DSCN2573
 少々お手伝いしてもらい、昼食まで頂いてしもうた

DSCN2570
 いや本当にありがとうございます

 食べ終えた時点で時刻は12時過ぎており、軽く観光するだけのシベニクは、下手すりゃ出国間に合わなくなりそうなほどの長時間滞在となってしまった。良い出会いがあったからトントンってとこか。

DSCN2575
 サクッと旧市街エリアを抜けて内陸部へ向かう

 ずっと海沿いを走ってきたが、ここまで海岸線からちょっとでも離れると急峻な山々が連なる地形となっており、つまり上り坂は避けて通れないルート。町を抜けるだけでも200mアップさせられたのであり、なるほどクロアチアで地元のサイクリストを見ないワケだ。

DSCN2578
 移動が大変だもの

 ただ1本山を超えてしまうと、それより東は割と平坦な道も多くなる。全体的にはジワジワ標高をあげているものの、これくらいなら無理せず日没前に国境到着できる気がしてきた。

DSCN2584
 もともと人口少ない国だけど、内陸入って更に町の数が減った

 道中に小さな村々も出てくるのだが、ここで見かける家はやたらと空き家というか廃墟が目立つ。感覚としては3分の1は人が住んでない家であり、過疎化による空き家の増加だったら日本と変わらぬ問題だけど、どうしてもクロアチアの歴史的にユーゴスラビア紛争の影響という可能性がチラついてしまう。

DSCN2581
 所々で現代でも影響が垣間見える

DSCN2589
 でも空き家が多い本当の理由なのかは分からないし

 1つ思ったことは、人口も多く観光客が豊富な海岸線を走っているとこうした光景はほとんど見えてこないため、こうした光景もクロアチアの側面なのだとしたら私は内陸部を走って良かったと思う。

DSCN2591
 中央都市っぽいクニンの町でもやたら空き家が目立つ

DSCN2592
 お、ボスニアのマークが出てきた

 クニンから約20kmほど先が国境となっており、時間的に国境越えたら間もなく日没となりそうなので買い物して食材確保してから進む。

DSCN2597
 町を抜けた時点で17時だったので

DSCN2596
 イミグレーション手前の水飲み場

 ここで水分補給と行水も済ませて綺麗な気分でクロアチア脱出だ。久しぶりに国境間を超えるポイントにイミグレーションの建物があり、係員にパスポート渡して手続きする緊張感を思い出す。

 数百m先のボスニア側審査官は能面のような顔で無表情のままパスポートチェックするオッちゃんだったが、スタンプ押して最後にパスポート渡す際ぶっきらぼうに「ウェルカム」と言ってくれたことがやたら印象に残ってる。ボスニアも面白くなりそうな気がしてきた。
 

DSCN2599
 それではボスニアまいりましょう!

 ・・・と気合入れたものの、イミグレーション建物が見えなくなるまで先へ進んだところで脇道入ってテント張り本日は終了です。ここから先はペース落としてゆっくり進みたいと思います。いや本当に。

DSCN2603
 疲れ切ってるし

 あとシェンゲン協定圏を抜けるまでは綿密にルート下調べしてたけど、ボスニア入ってからは余裕あると踏んで何1つ情報調べてない茶壺さん。とりあえず首都のサラエボへ向かうべきか、まずはそこから考えます。

 2023年9月27日(水) 走行距離87km  累計140984km
    mixiチェック

 ボスニア21日目&クロアチア7日目&モンテネグロ1日目 橋の下〜ポドゴリツァから西に64km地点 川沿い

 珍しく日が登る前の時間に起きて出発準備をする私。今日中にクロアチアへ入国してそのまま出国までこなすというスケジュールを思い描いており、時間的な余裕を作っておきたかったので。

DSCN3183
 テントビショビショだけど出発だ

 素直に主要道路を沿ってく形だとトレビニエという町まで進んでクロアチア国境に向かうのだが、ここから狭い道を直線的に進んでいけば多分5kmかもうちょっとショートカットができるため突入する。

DSCN3184
 あ、これ失敗のパターンじゃん

DSCN3188
 素直に回り道走った方が速かった疑惑

 かなり酷い未舗装路に5km、ようやくアスファルトに道が変わるも狭い上に結構な斜度の坂道を更に10km走らされてようやくイミグレーションに到着する。

DSCN3192
 このまま出国手続きしたいのだけど

 ここまで商店の1つも出てこない道だったため、残ったボスニアマルクを使い切らねばならぬ。ということで道路1kmほど逆走しガソスタで両替え&お買い物。無事に使い切ることができてほっと一息。

DSCN3193
 一息ついてる場合か

DSCN3197
 久しぶりのクロアチアです

 出入国手続きも全く問題なく済まし、いざクロアチア。わざわざクロアチアに入国しなくともボスニアのトレビニエからそのまま南のモンテネグロへ抜ける道もあるのだが、どうしてもドゥブロブニグの町は一目見ておきたかったので。

DSCN3196
 メイン道路使わず山を越えルートを走って

DSCN3200
 ドゥブロブニグの町が見渡せるポイントへ

DSCN3207
 拡大すると城塞都市なのが良くわかる 

 町中からケーブルカーが出ている見晴台があるようで、実はこの場所には車両でアクセス可能なのだ。聞いた限りじゃケーブルカーの料金40ユーロ(約6350円)近く取ってくるのだそうで、そんなもん乗らなくても自転車ならば自力で来れますよ。

DSCN3210
 大変だけども 

DSCN3213
 これは確かに絵になる町並みだ

DSCN3217
 他の観光客が大勢いたのでかなり待ったけど

 正直この写真が撮れただけでかなり満足してるのだが、まぁ一応ドゥブロブニグの町中へ向かう。猛烈な下り坂で海沿いまで降りるし、その後もっかい急斜度の坂を登るのが分かってるのでテンションやや低め。

DSCN3219
 だったのだけれど

 それでもなおドゥブロブニグは訪れて良かったと思える非常に面白い町だと思う。所々に要塞が立ち並び、城壁に囲われた町の姿はとても興味深い。こういうタイプの町は世界中にそこそこあるのだけど、その中でもピカイチの良さだと思う。

DSCN3222
 ただし観光客は凄まじい数

DSCN3224
 あとレストランを始めとする物価がエグい

DSCN3234
 壁の上をぐるっと歩いて回ることもできる(有料)とのこと

 すごく魅力に感じたのが、これだけ観光地化された土地でありながら海が透明度が高く非常に綺麗な姿を保っているところ。流石に観光船の船着場は少々汚さが目立ったが、それでもゴミが全く落ちてないし、護岸から水の底をはっきり見ることができる。

 これはドゥブロブニグの清掃事業に相当力を入れていることが窺える感じで、鬼のように高い物価もこうして町の景観保全や環境整備にしっかり回されているなら「まぁ良いのかもしれん」とか思ってしまう。なお私はこの町で1円も使ってない人。

DSCN3230
 よくそれで偉そうに語るな

 ちなみにドゥブロブニグは自転車での走行に全く適していない造りをしてて、狭い道に坂と階段だらけの町並みはフルパッキンの自転車だと全く自由に動けない。そもそも城壁内では自転車走行禁止のため押して進む必要があるし。

DSCN3228
 宿取って荷物置いてから散策するのが正解なんだろうな

 ということでドゥブロブニグを後にして再び幹線道路へ戻るべく上り坂。地形的に仕方ないのかも知れないが、海沿いなのに町を抜ける道路に合流するため200m以上登らされるのどうなのよ?

DSCN3238
 クロアチアっぽいといえばそうだけど

DSCN3241
 バス運転手からお水もらえて非常に助かった

DSCN3243
 なおこの後海抜0mまで下がった理不尽

 北部でも走った国道8号線はこの南部飛び地でも変わらず海沿いを貫く道路として君臨している。そんでもって道幅は狭いし場所によってはガードレールも無いし、隣を走る高速道路が無くなってしまい交通量まで増えるというオマケ付きだ。

DSCN3246
 歩道が多いから多少は気が楽だったかな

DSCN3248
 モンテネグロの表記出てきた 

 ずっとアドリア海の脇を進むのかと思いきや、山の裏側に入り海を眺めて走ることもなくなった。飛行場をを過ぎたあたりからは交通量もガクッと減り、アップダウン多めの木々の間を進んでいく道に。

DSCN3246
 だからかあんまり写真撮ってないな

DSCN3251
 あんな感じで山が雲を止めるから内陸側は天気悪い日が続いたのかね?

 思ったよりも順調に走って16時過ぎにはモンテネグロとの国境イミグレーションに到着す。実は1日で2度の出入国審査を受けるの旅行初めて今日が初。

DSCN3253
 1日で3カ国回ったことなら何度かあるけどさ

DSCN3254
 ということでモンテネグロです

 時間余裕あるかと思ってたけど、モンテネグロ側のイミグレーションに10台以上の車両並んでて30分以上待たされてしまった。なんか旅行再開してからイミグレーションで待たされた記憶がほとんどなかった(除く飛行場)けど、そうだよねこういうこともあるんだよね。

DSCN3259
 お、モンテネグロは自転車に優しい国か!?

 とりあえず最初に出てきたスーパーで買い物してクロアチアとの物価の違いに驚いたり。ボスニア も地味に食材値段高い物が多かったため、もうこれだけでモンテネグロ楽しくなりそう。

 スーパー裏手に流れてた川を遡ること約1km。草地にテント張って一息ついてもまだ空が明るい17時半。遅くなるだろうと危惧していた日の方がよっぽど余裕ある走行になったのであり、自転車旅行はわからんものだ。

DSCN3260
 モンテネグロもチェバピと呼ばれる円柱形の肉が名物

 2023年10月23日(月) 走行距離76km  累計142380km
    mixiチェック

↑このページのトップヘ