自転車ときどき世界1周

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 モンテネグロ2日目 川沿い〜ポドゴリツァから西に約30km ツェティニェの町

 川沿いの草地で「そうだろうな」とは思ってたけど朝露でテントびしょびしょの中で起床。珍しく木々の中じゃない広場で野営したため、朝食作ってる途中から朝日が差し込みテント乾き始めたのが助かった。

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 流石に完全には乾かなかったが

 クロアチアを抜けたので滞在期限的には急ぐ理由もないのだが、明日の天気が大雨らしく何処か安宿に泊まる感じで終了したい。これが西欧ならば「そんなの知るか!橋の下にでもテント張るわ!」となるのだが、物価下がった東欧でそこまで必死になるつもりはない。

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 アドリア海沿いの道

 国名モンテネグロ(黒い山)の割に、最も観光客で賑わうのはこうしたアドリア海沿岸の町だそうで、特にこのヘルツェグ・ノビからコトルの町までがモンテネグロにおける一大観光エリアらしい。

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 旧市街も綺麗に整備された街並みで

 ちょっと覗いてみたのはいいが、海沿いに位置する起伏ある土地の旧市街・・・という昨日のドゥブロブニグと全く同じ構成した立地のため、やっぱり自転車じゃ走りづらい。

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 道路も狭くてアップダウンだらけ

 早々に町を抜けてそのまま海岸線を東へと進む。この周辺は湾が入り組んだ形をしており、その湾岸線に沿って回ると4〜50kmの距離だけど、湾の入口に狭まってる箇所が存在し(チョークポイントみたいなもん)ここから対岸までをフェリーが就航している。

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 のんびり回り道するのも面白そうだったけど

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 今日中に山登って落ち着きたいと思ったので

 しかもこのフェリー、自転車は料金無料というサービスの良さ。船も複数隻が常時運行しており短い間隔で運行されてるし、距離にして1km程度の渡し船というには随分力が入ってると思う。

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 やはり観光の要となる場所だからか?

 ショートカット後にモンテネグロで1番美しい都市だと言われたコトルの町へ行ってみることに。この国で海岸線から北部へ向かうルートは幾つかあるが、どの道を選んでも峠を越える必要がある(車両は他にトンネル通る道がある)ため、それなら1番面白そうな峠を越えたいと思ってまして。

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 こんなの絶対楽しい道に決まってますやん

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 ということでコトルに向かって進むこのルートも

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 すぐ隣に湾が迫る素晴らしい道だった

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 あの山を越える形になるんだろうなー

 中央線すらない狭い道だが、どう頑張っても道の拡張は現実的でない地形だし交通量が非常に少なく問題ではない。ポツポツと出てくる家屋の正面には石で囲われた小さな船着場があり、そこに船外機つけた小舟が止まってたりするのは大変よろしい。

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 渡し船使って橋を架けないのはあんな船が来るからなんだろな

 モンテネグロで1番と評される場所なので当然観光客向けの安宿も充実してるのだけど、実はモンテネグロでアドリア海に面した町は物価が高いのだ。特にこのコトルは宿泊施設も他の1.5倍とかするリゾート地のため、ここで天候回復を待ってゆるりと過ごす訳にはいかなかった。

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 それがなければ湾沿いに遠回りしてコトル泊でも良かったのだが

 それはともかくコトルの旧市街にはやたら猫が多く愛猫家には堪らない町。土産物のグッズにも猫をあしらっている物が多く、何でこれほど猫が多いのか理由を知りたいところ。

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 とりあえず私は町中散策してました

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 猫もそうだが街並みもかなり私好み

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 この背景というか後ろに聳え立つ山へ登っていく

 堪能したところでヒルクライムのスタートだ。山というのは大概近くにつれて裾野の標高も上がっていくため峠越えで海抜0mスタートというのは割と珍しい。山頂の標高がそのまま獲得標高になると思うと悪くはないか?

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 箱根峠とかも同じタイプの峠だよね

 元々は首都へと続く道の旧道であったらしく、しかし山の表面を何度も180度ターンして登ってく坂道は現代になってもなお人気があるようで地元のサイクリストの姿も見かけたり。

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 途中に見晴台があったりしてコルトの町と湾とを一望できる

 道幅は狭いが斜度が緩やかなため走っていても割と余裕がある。ときどき大型バスとか脇を通過するので道端に止まることになるが、それさえなければフルパッキンのバイクでも足つかずに山頂まで上り切れる程度の難易度。

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 私は撮影で何度か停車してるけど

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 どんどん小さくなる町の姿が楽しいな

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 つづら折れここが20本目らしい

 上り続けて2時間半、そろそろ気温が下がって気になり始めたところでようやく山の向こう側へと抜ける道が見えた。大体1000mのアップだったけど、走っててずっと楽しかった良い峠だと思いますよ私は。

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 山頂手前にあった眺めのいい喫茶店

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 ようやく峠を越える感じかー

 ・・・と思ったら、ここから少々下って最後に200mの登り返しが待っていた。こういうパターンテンションが落ちてしまうから数字以上に疲れるので好きじゃないんだけど。

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 小さな町はワインやチーズが名産みたい

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 疲れてたのか山頂まで一切写真とってなかった

 流石に疲れ切っての登頂だったため、今回は最高ポイントがトンネルだったことに文句言わない。本格的に下り坂が始まる前に上着羽織って準備済ませてからツェティニェの町までダウンヒル。

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 10kmくらいずっと下ってそのまま町中へ

 事前に予約しといた安宿は、場所を見つけづらいのはまだしも管理人が常駐してないタイプで苦労した。

 入口に「WhatsApp(海外におけるLINEみたいなアプリ)の電話番号はコレ!」みたいな表記されてても、まずネットが無いから電話できないし、何なら私はWhatsAppのアプリを入れてないぞ。

 それでも何とか連絡とって無事チェックインしたの18時半。3日連続で坂の多いハードな走行もあって疲れ果ててしまい、もう夕食は適当な感じで済ませることにした。今日誕生日なので割とちゃんとした食事にしようとか思ってたんだけど。

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 申し訳程度にケーキがあります

 なお今回が海外旅行中における7度目の誕生日となる。一応私の自転車世界1周も後半戦なので次回こうして異国の土地で誕生日を迎えるかはちょっと分からない。そう思うと本旅行最後かもしれない貴重な誕生日なのだけど。まぁ良いや多分最後じゃないだろうし。

 2023年10月24日(火) 走行距離76km  累計142456km
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 モンテネグロ3日目 ツェティニェの町

 相当疲れていたようで部屋に戻るなりベッドに倒れ伏して泥のように眠ってしまった。この宿サービス良くて洗濯機を無料で使えるのだけど、洗い物を干さずに一晩洗濯機の中に寝かせてしまったことになる。

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 外は雨だし早めに乾燥させたいというのに

 ストレッチもサボったからか両太腿が良い感じに筋肉痛で、とりあえず午前中はこのまま部屋でのんびり休もうかと思う。ベッドは3つあるけど実質1人部屋として使って良いらしく気軽だし、自転車も室内保管でOKしてくれたりと色々緩くて好きだなこの宿。

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 Hostel Holiday Cetinjeって宿です

 アドリア海沿岸国はどこも似た感じだったが、雨といっても日本みたくずっと降り続けるというより短時間にザッと大雨が降るパターンが多いと思う。なので隙を見て外出し観光ついでに買い物をば。

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 多少は動いた方が身体も回復速いだろうし

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 ツェティニェはモンテネグロの首都だった時期もある町で

 意外と観光客の姿を見かけるし、歴史的な建築物やれ大きな中央広場といったものも散見される。その割に宿のオーナーを始め商店のレジ打ちのオバちゃんもほぼ全員英語話せないのだが。

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 宿にも他にヨーロピアンの宿泊者がいた

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 中央通りの石畳が綺麗でこれなら自転車的にも文句ない

 そういえばモンテネグロは郊外の路面状況がやたら良いというか、昨日走った旧道とかの道でもアスファルトがボコボコだったりひび割れてるとかが全然出てこない。むしろ町中の方がよっぽど道の質が悪い。

 ボリビアみたく郊外の交通量が極端に少ないため町中の道だけがズタボロになってた国とかあるが、モンテネグロはそういう感じとも違う。バルカン諸国は南に行くほど全体的にインフラレベルも下がっていくのかと思っていたが、モンテネグロは様々な点でレベルの高さを感じることが多い。

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 国内人口60万人くらいなんだけどね

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 落書きも洒落てるな

 南スラブ系の国はどこも長身の人が多い印象だったけど、その中でも1番平均身長が高いと思ったのもモンテネグロだったりと、まだ滞在数日だけど結構印象的なことが多いこの国。身長に関してはこの後のバルカン諸国でまた更新されるかもしれないが。

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 何となく官公庁系の建物な気がする

 再び雨が降り出す前に宿へ戻る。この宿、東欧でよく目にする「民家をそのまま宿泊施設に移譲したタイプ」の建物で、リビングルームの家具とか恐らく家屋として使われていた当時の物をそのまま流用しており私的にとても居心地が良い。

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 あまり気を使わないからだろうか?

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 そして 

 キッチンでオーブンが使えるので久々にオーブン料理での夕食とする。ヨーロッパでの宿泊はオーブンの使えるキッチンが多いことが強みだと思ってたけど、7月に戻ってきてから全然オーブン使った料理ができず随分久しぶりのオーブン飯だ。

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 そりゃほとんど野宿してたのだから仕方ない

 思わず作りすぎてしまった(写真にある皿は半分)が、それでも全て平らげる程度にゃ簡単ながら味わい深いオーブン料理。大量のビールと共に満腹まで飲み食いしてしまい、昨日に続いてフラフラの状態であっという間に就寝となった。良い生活してるよ本当に。

 2023年10月25日(水) 走行距離0km  累計142456km
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 モンテネグロ4日目 ツェティニェの町〜モンテネグロ首都 ポドゴリツァの町

 サラエボ辺りからずっと天候が安定せず、どちらかといえば雨天を掻い潜るようにしながら旅行を続けている最近。今日の天気も先日までは降水確率90%とかだったけど、直前になって昼から雨が止む予報に切り替わったため走行しようと思い直した経緯がある。

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 走れる時に走らないと雨の日が続くので

 朝の時点ではまだ雨が降っていたこともありチェックアウトギリギリまで粘るつもりでゆっくり準備。最もこの宿は緩いというか、初日の時点でパスポートの確認すら行われずそうした点についての説明もなかったのでチェックアウトの時間もクソも無いのだけど。

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 一応11時に出発した

 管理人のオッちゃんとても親切にしてくれたので、挨拶してから出発したかったが結局姿を見せることはなかったでござる。料金は昨日の時点で支払い済ませてるから問題ないとはいえ、なんか誰もいない家から1人走り出すのは落ち着かない気持ちになるな。

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 アムステルダム→ヨーロッパ周遊

 夕方からは再び雨となる予報なので、今日はモンテネグロ首都であるポドゴリツァまで走って終了のお気楽ルート。ツェティニェの標高が600mちょいだけど、ポドゴリツァはほぼ海抜0mなので下り坂ばかりなので。

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 と思ってたのに初手から登らされる

 直ぐに長い下り坂へと突入したのは良いが、先ほどまで雨が降ってた道路上にはまだ水が残っておりフルパッキンの自転車で駆け抜けるのは少々怖い。場所によっては雲がかかって視界も悪いし。

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 ブレーキの効きが落ちるから怖いのだ

 途中でガードレールにぶつかり故障してる車が出てきたりすると「明日は我が身」という思いが浮かぶ程度にゃ私は怖がりだ。ダウンヒルが楽しめるのは晴天で路面状態の良好なコンディションでないと駄目なのです。

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 路面は良好だったけど天気が悪かった

 それでもある程度降ってしまえば雲の中から抜け出たようで視界も良くなり走りやすくなる。このまま進めば最高なんだけど、何をとち狂っているのか登り返して雲の中へと突っ込む道が延びてたりするんだこれが。

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 山だらけの国はこういうのが大変

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 その分景色は抜群に良いけどさ

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 お、ポドゴリツァの町が見えてきた

 モンテネグロの人口自体が少ない(約60万)こともあり、首都のポドゴリツァも私の地元である多摩市と大差ない。この国では珍しく広大な平野が広がる土地であり、最大の人口を誇るポドゴリツァだけどそれほど大都市っぽくないのが良い。

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 都会は走るの大変だし 

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 それでもこの辺は背の高いビル群が立ち並ぶ

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 自転車レーンもあって割と走りやすい

 ダウンタウンのエリアを色々回ってみたけど特に面白いスポットやれ歴史的な建物が出てくることもない。そのまま町を抜けてしまい町の郊外にある安宿へ向かうことにした。

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 中央広場っぽい場所でこんな感じのポドゴリツァ

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 なお町自体は周囲を山に囲まれた魅力ある地形と感じる

 町の中央を南北に通るモラチャ川沿いにある宿は、ツェティニェの宿と同じく個人宅の一部を宿泊施設に改装したタイプっぽい。明日の天気予報が降水確率100%となっており、2泊したかったのだが翌日は予約入って満床とのこと。

 どうするか悩んでいる途中で雨が降り始めてきたため「明日は庭にテント張る形でお願いします!」と方針変更しそそくさとチェックイン。この宿から町中まで5〜6kmあるため雨降ってる中で逆走する選択肢はなかった。

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 なお食材は事前に2日分購入済み

 割と僻地にある宿だと思うけど他の宿泊客に日本人がいたのは驚いた。近くにバス停があるワケでもなく、よくまぁ町中からここまで移動してきたものだと自転車でない旅行者には思ってしまう。

 ともあれ気軽に室内泊できるのは今夜だけか。予約キャンセルとかされないかな・・・と私自身は予約もせずに直接訪問してる立場で思うのだ。

 2023年10月26日(木) 走行距離44km  累計142500km
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 モンテネグロ5・6日目 ポドゴリツァの町〜ポドゴリツァから北北東に57km地点 タラ川沿い

 転移予報通りの雨で停滞となる。まぁ分かってたことなので気落ちはしてないが、今日はこの宿満室となってしまうためお昼の時点で部屋をチェックアウトし半地下の物置にテント張らせてもらう。

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 滞在させてもらえるだけありがたい

 町からも離れてる立地で特にやることもなく。のんびりコーヒー飲んだりしつつネットしては今後のルートとか考えて過ごした休息日となりました。

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 夕食もご馳走してもらった

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 それを食べた上で更に夕食作ってる私

 夜遅くに雨は止み、明日から走行再開できそうで何より。寒くなる前にバルカン半島から脱出したいと思うのだけど、このペースで大丈夫かな?


 翌日。スッキリ青空が見える天気で私もウキウキの心持ちで出発準備する。たとえこの後ひたすら上り坂が続く行程であろうとも、雨で停滞してる状況を打破できるというだけで嬉しい。

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 ちなみにテント張らせてもらった倉庫はこんな感じ

 宿のオーナーに挨拶して出発する。地図の地形を見るに早速山岳地帯へ突入して上り坂が始まるのかと思っていたが、深い渓谷の底に作られた道路は思ったよりも平坦基調で楽な道。

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 景色が実にダイナミック

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 川も浸食が強いのか崖下深くに流れてる

 当初予定してた道は幹線道路じゃなくてローカルな道使って進もうと思ってたけど、交通量全然なくて走りやすい道のためこのまま道に沿って進むことにした。本当はローカル道への入口があまりに小さくてスルーしてしまったから。

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 でもこの道は面白いから文句はない

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 山から道路までの高さも凄いけど

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 道路から川までも更に高さがある

 なんで首都近郊の幹線道路なのに全然集落がないのだと思っていたが、これは地形的に仕方ないわ。むしろよくこんな土地に道路を通したものだとモンテネグロに座布団1枚出したいくらいの気持ち。

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 川の流れが急な割にあんまり標高上がっていかない不思議

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 かなり立派な修道院で、観光地にもなっているとか

 この修道院より後からようやく本格的なヒルクライムが始まった。40kmくらい川沿いの道を緩やかに登り続けた事になるが、そこで稼いだ標高は300mに満たない程。ここから一気に山頂まで登っていく模様。

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 トンネルもやたらと多い

 道中幾つかレストランもあったけど、観光客相手の強気な値段で利用できず自炊して済ます茶壺さん。いいんだよ、自炊した方が食材減って重量軽くなるからヒルクライム楽になるし!

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 先ほどの修道院が豆粒ほどの大きさに

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 このトンネルが25本目

 ほとんどのトンネルは100mかそれ以下の短いタイプな一方で、最長1kmにも渡るトンネルが出てきたりもするのだが。問題なのはそうしたトンネルの多くに灯火設備が付いてないことで、そんなトンネル内を自転車で走ってると後ろからの車両が怖くて仕方ない。

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 お、頂上っぽい雰囲気

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 1060mフィニッシュでした

 ほとんど標高のないポドゴリツァからスタートしてるので、今日もキッチリ獲得標高1000m超。モンテネグロである程度内陸を走るということはこうした走行が当たり前なのだということは分かる。

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 ちょっと下ったけどまだ標高900mくらい

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 だというのに周囲を高い山で覆われてるのだが

 とりあえずコラシンの町にて食材購入。朝スタートしてから16時の今、始めてマトモなスーパー出てきたのであり、このチャンス逃したらもう次はない。

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 スキーの前線基地として栄えてる町っぽい

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 地図で水飲み場と表記されてるから気付いたけど、最初は普通に岩と思うた

 コラシンからのルートだが、直線的に進む山越えルートか回り道して山を避けるルートがある模様。どうせモンテネグロ出国するタイミングでもう1本ガッツリ山越えすること分かっているため、ここは無理せず迂回路コースで進もうかな。

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 坂道ばかりじゃ疲れちゃうよ

 町抜けて10kmほど進んだところで隣に流れてる川沿いに降りてく獣道に突入し、道の脇にある森林地帯にテント張って終了とした。さっそくテント設営後に全裸で水浴びしたのだが、この時期で標高800mにある川の水は流石に冷たい。

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 その代わりビールは良い感じに冷える

 なお今回購入したビールは2ℓ容器で料金1.35€とかだったけど、これって日本円で200円ちょっとの計算になるワケで。つまりモンテネグロにおけるビールは安けりゃリッター100円換算となるのか。安すぎて不安になるレベル。

 2023年10月27日(金) 走行距離 0km  累計142500km
 2023年10月28日(土) 走行距離77km  累計142577km
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 モンテネグロ7日目 タラ川沿い〜ポドゴリツァから北東に71km地点 川沿い

 川のすぐ側だったけど、落ち葉で敷き詰められた地面が良かったのかテントはほとんど濡れていない。草地の野営は寝心地良くて気持ち良い反面、朝露を含んだ水分がテントを濡らしてしまうため、寝心地の良さと乾燥具合を両立させたいなら落ち葉の上が1番だと思ってる。

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 グランドシートも汚れないし素晴らしい

 ポトゴリツァからモンテネグロを出国するまで3日間を見込んでいるが、その中で今日は唯一厳しい上り坂が出てこない日。いわば谷間の休息日とまでは言わないが、楽できる1日として楽しんでいきたいところ。

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 坂道もそれなりに楽しいけどさ

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 毎日ハードな坂だと私の身体が駄目になるので

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 寒さが影響してかガスってきてしまう一幕も

 そんな風に思ってたのだがモイコヴァツの町を過ぎると上り坂となるのは想定外。獲得標高にして200m程度ではあるが、この数字を「まぁこの程度なら・・・」とか思ってしまうのはモンテネグロという国の峠がどれもデカすぎるため。

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 勘弁してくださいよ本当に

 なおモイコヴァツの町で気になったのがスーパーを始めとした小売店が軒並み閉まっていた点で、東欧の国は割と日曜日でも商店営業してるケースが多くて油断してたが、モンテネグロは日曜になると全閉店しちゃうタイプの国なのでは?とか今になって思いはじめる。

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 この国の日曜は今日が始めてなので知らなかったし

 慌ててネットで近くのスーパー調べてみるも、軒並み「営業は月曜日から」となってて焦り出す。そんなところで進行ルートから外れたビイェロ・ポリェという町のスーパーは営業中との表記が。

 正直Googleマップの方が間違ってる気がしてならないが、まぁ往復10kmにも満たない距離だし寄り道してみようかと。

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 今日が余裕あるからこそできる寄り道

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 この町を抜けるとセルビアに突入する

 案の定お店はどこも閉まってたけど、カフェを始めとする飲食関係のお店は営業してるためお昼を補給することは問題なくできた。パン屋が営業できるなら他のお店だって営業しても良いと思うんだけどな。

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 ということで戻ります

 ビイェロ・ポリェへと向かう交差点は地形的にも転換点であるようで、ずっと横を流れてた川も別の川に切り替わり、流れの向きも上流方向へと登っていくようになった。

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 その代わりというか左右の崖はなくなり平野の割合が増えた

 この道路がやたらと工事しており片側車線を通行止めにしてる始末。こうなると工事区間の端で信号待ちして交互に通過させる方式となるのだが、これが自転車的には鬼門でして。

 この手の片側通行は車両速度に合わせた時間設定で信号切り替えしてるため、フルパッキンの自転車でゆっくり走ってると、正面から信号待ちしてた車が突っ込んでくることがあるため必死に走り抜けなくてはならない。

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 つまり写真撮ってる場合じゃない

 こんなのが10回も続くと、やってることはほとんどインターバルトレーニングなのであり、楽できるはずだった今日は全然そんな事なかった事実。

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 ようやくベラネの町が見えた

 かなり大きな町でもあるし、何とかここで多少の食材を入手しておきたい。モンテネグロのガソスタに併設してる売店は、商品ラインナップが貧弱すぎてお菓子等の軽食しか販売されてないし。

 かなり街中をぐるぐる探し回った結果、病院だかの施設前にあるカフェ兼売店で根菜と卵をゲットできた。卵は正規に販売されてない商品だったぽいが店主のおっちゃんが気を利かせて一通り売ってもらうことができたワケで。

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 お互いジェスチャーでしたが助かりました

 食材揃えばもう町中に滞在してる必要もない。コソボへと抜けるべく東へと自転車走らせるのは良いのだが、ベラネの町から先は再びガッツリ峠道なんだよね。

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 流石に今日はそこまで登るつもりないので

 ベラネから200mくらい登ったところで脇道入って小川の脇にテント張って終了とした。バッチリ草地にテント設営してるので多分明日はテントビショ濡れだと思うけど気にすんな。

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 昨日と標高それほど変わらないのにやたら寒い

 雲1つない夜空に満月が浮かんでおり、放射冷却で冷え込んでいるのかと思いつつ。寒くなってくるとそういう点が気になり始めるのです。

 2023年10月29日(日) 走行距離84km  累計142661km
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 モンテネグロ8日目&コソボ1日目 川沿い〜プリシュティナから西に約70km ペーヤの町

 やたら寒い夜だと思ったが、朝になってフライシートがバリバリに凍り付いてたのは驚いた。今シーズン初めての氷点下野宿だったワケか。

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 どおりでシュラフから抜け出すの苦労した

 しかし太陽光が強烈で、今朝は上手いこと東側の空が広がってる地形にテント張っていたこともあり出発準備してる最中にみるみる気温が上がっていく。こういう時にテントを完全に乾かしてから出発すべきか、多少濡れてようがサッサと走行始めるべきかは毎回悩む。

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 乾かしてる途中で出発した

 昨日の終盤から続く登り坂は思ったよりも急斜度で距離も長く、朝一の身体が暖まってないコンディションでは少々堪えるのだが。まだ寒かったので上着付けて走行してたけど、たちまち大汗かいてしまいすぐさま収納することになろうとは。

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 この先にある

 ロジャイェという国境手前の町が標高1000mちょっとだったので、スタート地点が800mとしてそこまで登らないと踏んでた私。ところがどっこい町へ到着するには手前の峠を越えてく必要があるみたいで、「何かオカシイぞ・・・?」と思い始めたのは標高1200mを超えたあたり。

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 そりゃスキー場も出てくるワケよ

 トンネル抜けてせっかく稼いだ標高貯金を削るようにダウンヒル。山岳国の国境は多くがそうであるが、モンテネグロの国境もまた山脈の稜線に敷かれているため嫌でもそこまで登る必要があるんだよね。

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 地図で見るとコソボへ抜ける道はもう1つあるっぽいけど

 そっちのルートは地図上にイミグレーションの施設が出てこない道で、外国人がここを通って出入国できるか怪しい雰囲気だったため確実なルートを選んだという裏がある。

 ある程度途上国になると、こういう「地元民しか使えない謎国境」を如何に回避するかはルートプランニングにおいてとても大切な点であり、しかもそういう道って人力旅行者じゃないとそもそも通らないから情報自体が存在しないことがほとんどなのだ。

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 なので最終的には勘だより

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 とりあえずロジャイェの町は山中なのに大きくて驚いた

 この町からセルビアに抜ける幹線道路ではなくコソボへ向かうやや狭い道を進んでいく。午前中の道と違って斜度は一定で緩やかな道なので、体力的にそこまで負荷はかからない。

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 でもモンテネグロ走った中で1番高い場所

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 木々の中から突然イミグレーションが

 出国審査でスタンプ押されず少々不安に思ったが「これで良いのだ」と言われてコソボ側のイミグレーションへと向かう。久しぶりに両国間のイミグレーション距離が遠い系の国境で、1840mの山頂を越えてたっぷり5kmは移動したのちコソボ側のイミグレへ。

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 まぁこんな場所にイミグレ建築したくないよね

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 コソボ入国したらすぐ山岳終了するっぽい

 あっさり入国審査終えて一気に1000m以上のダウンヒル。何回180度ターン曲がったのか思い出せないが、ブレーキシューがすり減って調整し直すほどの坂だったことは覚えてる。

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 山の麓がペーヤの町

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 あんな場所から降りてきたんか・・・

 コソボ第3の町らしいが、町中に入る前からもう嫌になりそうな運転マナー。周囲を見ないで運転するクソ車両にノーヘルはともかく隙間に無理矢理突っ込む暴走バイク。ここに来て一気にドライバーのレベルが下がってしまい、この先の走行が思いやられる。

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 町並みはヨーロッパの感じもあるんだけど

 交通量がヨーロッパ並みで運転マナーがアフリカと大差ない状況って、ある意味中国と大差ない交通社会ということなので。あの国と交通状況で比較されるというのは恥ずべきことだぞ。

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 それでも中国よりは10倍マシだけど

 とりあえず予約していた宿へ駆け込み一息ついたら買い物へ。モンテネグロも安かったけど、物価に関しちゃコソボも負けてない。ただビールだけはコソボの方が大分お高くなっており、これはイスラム教徒が多数を占める国に来たからかな?

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 とりあえず夕食はオーブン料理

 昨夜は寒さで起動直後にPCのバッテリーが無くなってしまい、仕方ないので2日分のブログ記事を今日一気に書いてしまう。パソコンバッテリー問題何とかしないと、そろそろ旅行に支障を来たすレベルとなってる気がする。

 2023年10月30日(月) 走行距離71km  累計142732km
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