自転車ときどき世界1周

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 朝食を作りつつの出発準備は時間がかかる。テントを畳みながらバーナーでお湯を沸かしている姿は端から見たら非常に滑稽なモノだよなぁとか考えつつも7時20分に出発。

 浜名湖の東側を湖に沿って回るのである。土曜日だけあってサイクリストの多いこと多いこと。その全ての人にアッサリと抜かれてしまう体たらくである。可能なら彼らに60kgの重石を載せて再勝負申し込んでやりたい。
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 浜名湖のヌシ

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 退屈な景色に刺激を与える静岡ピラミッド

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 サンタクロス号も捨てがたいが個人的にはエアロスパイダーがいい味してると思います

 長かった静岡県も最後の峠を越えて愛知県に突入である。
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 この県境が結構な上り坂だったりしたのだが、箱根を経験して体が慣れてきたのか左程苦労せずに登頂。流石私である。一般社会人としてのレベルを下げ続ける一方で自転車乗りとしてどんどん研ぎすまされているようで、引き返すつもりは毛頭ない。

 そんな前向きな気持ちで後ろ向きな現実から目をそらしつつ、宿泊をお願いしている親戚に電話。

「もうすぐ最寄り駅に着きますよ〜」
「違う、最寄り駅は10kmほど手前の駅よ。」
「ふぁっ!?」

 ということで今日もキッチリ100km超を走ってしまう私ってマジ几帳面。

 さて、どうにか駅に到着して待ち合わせの最中である。駅前の公園でバカでかい荷物背負った自転車なうえに「日本1周中」と看板背負ってるだけあって注目の的となったりする私であり、大変気持ちいいぞ。

 これまでも多くの人達から話しかけてもらったり激励として物を頂いたりしており、一重に私の人徳と人当たりの良さが関係していると思う。いやいや皆様、私なんぞに本当にありがとうございます。

 ところが今しがた声をかけてきた女性は制服を着ているのである。Yes、女子高生が無職の遊び人に声をかけている事実。

 「頑張って下さい。あの、コレどうぞ。」激励品渡されてしまいましたよ。

 『一回りも下の女子高生から食べ物を貰った私』この事実だけで、あと10年は戦っていけると確信した1日である。

 4月12日 走行距離105km
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 1日の休養日を挟んで体の痛みも収まった模様である。なお、私の場合は自転車における痛みは肩と尻に集約される傾向があり、次いで腰や首、最後に足にくる。これは一説によると男が女性を見た時に注目する体の部位と重なるといわれており、これによると私の視線は上下にせわしなく活動していることになる。

 そんなワケで100万都市の名古屋中心部へと自転車を走らせる。走らせるのだが、道路が複雑すぎてさっぱり進んでいる気がしない。

 私はフロントバッグにコンパスを収納しているのだが、北に向かいたいハズなのに、気付くと東へ進んでいるどころかだんだん南に向かい始める始末である。これはイカんと慌てて方向転換しようものなら、その道路はバイパス道路だったりしてトラックやらバスやらが猛烈な速度で脇を抜けていって心臓に悪い。

 知らない都会の道ほど恐ろしい物はないとつくづく実感する私であり、こんなに無駄で分かりにくい道路を作った責任者に対しては背中から氷を入れて驚かせる罰を所望するぞ。
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 どうにか愛知県庁に到着。

 すぐそばに名古屋城があるので見学してみるも、城の中はちっとも面白くないぞ。私はもっとマヌケな展示物や作った人の姿を想像してゲラゲラ笑ってしまうものが見たいのだ。今回良い味を出していたのは
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 この目つきが素敵な猫とか
 
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 シャチホコに取り込まれてると勘違いしそうになるオッサンや

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 名古屋城と何にも関係のない萌えポスターあたりだろうか

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 個人的には走行途中で見かけたこのトーテムポールのように、街中の雰囲気や調和を一瞬にしてぶち壊すような違和感しか存在しないオブジェを希望したいのだが。

 そんなことをしている場合ではなかった。今日は一気に2つの県庁を落としてやるぜと意気込んでいる私なのであり、間抜けな物発見して喜んでいる場合ではないのである。
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 とか思っているとこんな昭和の時代に滅んだような映画館が

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 ラインナップが香ばしすぎて、内容には全く興味ないが文化的知見から是非見ておきたいと思う学者肌の私なのだが、時間が合わないので泣く泣く諦めた。あくまで学問的な興味である。

 いかん、そんなことしてたら日が暮れる。岐阜県町までラストスパートである。私の本気、見せてやるぜ。

 そう思ってペダルを踏み込んだ瞬間、「パン!プシュー」と小気味のいい音と共に後輪がベコベコに変貌していくではないですか。これが世に言うパンクというヤツであり、大抵の場合は急いだり時間がない時に限って現れる疫病神みたいな存在である。

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 県庁残り1km手前でパンク修理をする図 20分ほどのタイムロスでした

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 心無しかロシナンテ号もガックリしている様子の岐阜県庁前

 このタイムロスが響いたことが原因なのか、橋の下で野宿しての就寝。

 4月14日  走行距離103km  愛知県庁・岐阜県町到達 6/47
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 数日前から喉の調子が悪い私である。おそらく扁桃腺が腫れているのであり、風邪の初期症状かもしれないと思うと体の弱い私としては畏れおののく毎日である。

 そんなことを気にしつつも出発をしようとした折、後輪の空気が抜けているのである。どうやら、これは昨日のパンク修理が完璧ではなく他の部分にまで影響を及ぼしている可能性が高い。

 即刻修理するべきなのだが、目に見える穴は全て塞いでいるのでチューブに空いてる穴は視覚で確認できないようなミクロのモノであり、自転車屋よろしく水を張ったバケツか洗面器が必要になるのである。

 こうした不安を抱えながら走行するときどうするべきであるか。答えは「見なかったことにする」ことである。事実を隠蔽することで沸き上がる不安を消失させる、という熟練の技を持って1つの到達点とす。これこそが太古から伝承される〜以下略

 するとどうだろう!出発して10分でまたもパンク修理をするという素敵な結果となって神様なんかいねぇ。

 そんな1人コントをしつつ関ヶ原へ。男たるもの1度くらいは天下分け目の合戦の地を眼に焼き付け、熱い思いを刻んでおきたいと赴いた関ヶ原。
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 うん、普通の田舎町でした。
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 あるのは合戦陣地跡だけ 興味ある人だけ行ってみて下さい

 さっさと365号線を南下して三重県に突入である。
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 ところでこの写真を撮っている時に「歩いて日本1周達成者」に声をかけられる偶然。おいおい歩いて1周って、想像を絶する暇人だなぁとH氏が申しておりましたよ。

 これだけ大きな日本で同じようなことをやっている者同士が偶然出会う確率なんてとんでもなく低いはずなのに。アレか、スタンド使い同士は引かれ合う的な何かか?
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 一面の茶畑 今日一番の景色

 鈴鹿のサーキット場をぶらりと見学して近くのスポーツセンターの敷地内で野宿。野宿が増えてきたのは単純にネットカフェより住み心地が良いためである。ビバ!ホテル・ドマドーム。

 4月15日 走行距離103km
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 私は朝起きることが苦にならないタイプである。というかテントで眠っていると強制的に朝日が眩しくて起こされてしまうので、強制早起きを強いられていると言っても良い。今の次期なんぞ5時には清々しい太陽によって嫌でも起こされてしまうのである。

 そんな私であるが、この日の出発は7時20分。サイクルグローブが見つからずに荷物を全て確認し直すとかなんなのん。結局、キャンプ用品の奥底から出てくる始末であり、これには機関による深い陰謀説が囁かれている。
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 走り始めればすぐに三重県庁に到着。

 ちなみに三重の県庁所在地は「津」という地名であり、あんまり聞いたことのない1文字の都市として印象深かったりする。道を聞いた時に「真っすぐ行ったらつだからよー」と言われて「え、なに?」と聞き返したくなる一瞬である。

 26号線を南下して伊勢神宮へ。途中で寄った定食屋が素晴らしい雰囲気。話に花が咲いて伊勢神宮までのルートを丁寧に説明するどころか個人的お勧めルートを作り出す始末。

 むしろここは行った方が絶対良い個人的スポットを語り始めて行程表を渡されてしまった私である。そんなオマエらが私は大好きだ。
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 でもこの地図の解読にはかなりの難易度を要した

 肝心の伊勢神宮だが本殿はおろか、外周部分ですら撮影禁止が貫かれており、実際内部なんぞ全く見えやしない状態で全然面白くないぞ。

 思うにこれは、日本人の「隠したい意識」が強く出ている結果であり、見せないことによってむしろ人気が出てしまった不幸な結果なのではないだろうか。

 雑誌の袋とじと同じで、普通では見せないところに機微を感じてしまった猛者達が想像力をかき立て神格化してしまう最終形態が伊勢神宮なのだと思ったり思わなかったり。

 とりあえず平日にも関わらず凄まじい人出であり、やってらんないのである。
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 ちょうどケネディ氏の訪問と重なった模様

 この後、海岸線の地獄のアップダウンを永遠と繰り返した挙げ句、ようやく辿り着いたホテルの温泉が2630円とか言われて、「それは拙者の1日の予算の7割を占める」と丁重にお断り差し上げる。

 半分泣きそうになりながら15km以上走り続けて18時前、どうにか温泉に到着。海辺で野宿。

 4月16日 走行距離116km 三重県庁到着 7/47
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 起きたら外で漁港の人達が作業していたでござる。
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 邪魔というか怪しまれないようにさっさとテントを撤収して出発。昨日のパールロードという名のアップダウンを回避するためそのまま海辺を走るのである。

 するとどうだろうか、南下したいはずの私の思惑とは裏腹に道は西へ西へと伸びているのであり、これはもしかしなくても道を間違えているのだが、戻るのが嫌なので気付かなかったことにしてずんずん進む。
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 何故か出てきたのは遊園地であり、そういえばジェットコースターに乗りたい私

 結局15kmくらい回り道してやったぜ。ええがなええがなとコンビニでマンガを立ち読みする余裕の私なのである。今週もはじめの一歩は展開が進まないなーとか思いながら読んでいたら足もとに違和感が。

 邪魔臭いので足で払ったところで謎の刺激が走る。走るのだがマンガが盛り上がってきていたので、とりあえず読み終わってから思い出したかのように足下を見る。
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 え、ひょっとしなくても蜂だよね?しかもデカくて黄色と黒の模様ってことはスズメバチ・・・・?

 通りすがりの村人Aに聞いてみると、大慌てで近くの病院の場所を指示し始める始末。ははは、何をそんなに焦ってるんよ。

 個人的には病院なんかにゃ行きたくないなーと思っていたのだが、村人Bとコンビニ店員まで出てきて総出で指示し始める始末である。行かないことは出来なさそうである。
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 行きましたとも。自転車に乗って

 病院に入るなり即診察、ベッドで点滴を打たれてるのであり、いったい何があったというのか。私はそんなに危険な状態だったのだろうか。マンガ読みながら叩いて潰されるようなマヌケな蜂ではあるが、私は刺された自分のことが大変心配なのであり、不安が募って点滴の最中に爆睡してしまったりした。

 そんなことがありつつも260号線を南下してかぎ爪の形をしている御座岬まで辿り着く私である。この間、私が最も心配していたことは蜂などではなく、トイレが何処にも発見できなかったということを付け加えておく。

 御座から浜島へ今回の旅で2度目のフェリーで移動。乗客は私1人であり、大変気分がいい。
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 結局この席には1度も座らなかった
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 ロシナンテ号の扱いが不憫

 浜島で道を間違えるトラブル(本日3回目)があり、阿呆らしくなったので温泉に入って空き地で野宿。寝ている間、洗濯物を自転車に引っ掛けておくのがいつものパターンなのだが、この後それが裏目に出ることをこの時はまだ知らない。

 4月17日 走行距離72km
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 気持ちよく寝ているところで、なんだかボツボツとテントを叩く音がするのである。まさかと思い外に出てみると、なんか激しく雨が降っていたりして、私の体も自転車にかけている洗濯物もビショビショである。やってられるか!

 朝になっても雨が降り止まないので、やる気あふれる私としては雨の中を走りたくないでござると、満場一致で採決がなされた結果、午前中を大いなる休息に当てることとなった。

 昼に雨もやんだので、近所の歩行者の目もあることだし出発することに。余談だが、私は怪しい物ではありませんという台詞は、その言葉を発してしまった時点で敗北が確定してしまう言葉だと思うのだ。

 ここ数日お世話になっている260号線を走る。お世話になっているのだがこの道路、アップダウンが激しい割に景色も良くないわ、天気は曇りだわ、コンビニが20km走っても1件も出現しないと悪態をつきたくなる道である。

 そんな260号線だが、なかなか心を打つオブジェがあるのもまた事実 
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 制作者は鬼を何だと思っているのか
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 巨大伊勢エビがお出迎え 実は何匹もいるうちの1匹
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 伊勢エビキング どうして方針を統一しなかったのかなぁ
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 これは見事なオブジェ。ただしバンパーは突っ込みどころ

 さて、こうした道で補給ポイントを1度逃してしまうと、以後1時間に渡り「あの時行っておけば良かった」と悶々としてしまうので、チャンスの時に男らしく決断して実行することが大切なのであり、私は人生の真理をまた1つ発見してしまったりしておお、よせよせ褒めるでない。

 そんなことを考えつつ走っていると反対側から荷物満載の自転車が走って来るのである。ははは、こんなに荷物積んでどこの馬鹿だよと振り向いてみると「日本一周」とか書いてあるのだ。

 ええぇー、他の自転車日本1周旅行者に偶然出会うって、どんだけの確率なんだよ。と、いうわけで立ち話をば。
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 小径車でオーダーメイドした自転車だそうです。うんうん、私のロシナンテ号の次にカッコいい。
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 現代の自転車旅行社よろしくブログも嗜んでいるそうで、うんうん、私の100倍くらい運営に力入れてる。


 固い握手をして旅の無事を祈るのである。ボンボヤージュ!

 そして私はキャンプ場へ。憎っくき260号線のおかげで私は全身汗塗れなのであり、清潔感を売りにしている私としては周辺に温泉施設がないことから、風呂にも入らない男と見なされるイメージ低下を恐れて野宿を諦めたのである。人生、決断が大事。
 
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 こちらの受付兼、食堂で夕食。居合わせた常連客と大いに盛り上がり、気付いた時にはビール4杯、焼酎2杯、挙げ句に翌朝のカツサンドまでご相伴に与っていたりして、私は本当に幸せ者である。世界1周を無事に終えた時に、また訪ねたい場所が1つ増えたといえる。
 

 しまいにゃ一緒にカラオケを歌いつつ、いい気分で0時就寝。実に4時間以上も飲み食いしていたようである。
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 宿泊したお風呂コテージ 廊下の面積は3割ほど

 4月18日 走行距離62km
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 そこそこ飲んだ割には気持ちのいい目覚めである。やはり、適量のアルコールを接種する方が気持ちよく睡眠に入ることが出来るので、朝も清々しく迎えられるということなのだろう。なお、この旅の中で寝付きが悪かったことは1度もない。

 気分よく260号線を南下してみると出てきましたよ、事前情報の通りのキツそうな坂が!一気に制覇してやるぜ、と登り始めたはいいのだが、何だが斜度辛くないですか。

 ふと道路標識を見てみると12%とか書いてある。朝一からどんな坂登らせんだよぅ。(斜度12%とは100m進む毎に12m分高くなる角度の坂、一般的に14%位で激坂と呼ばれる)
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 なんだか朝日と山頂の景色でちょっと泣きそうになった後、道の駅で夏みかんくれたオッチャンと談笑。仕事の元同僚に自転車世界1周をするといって退職していった輩がいるとのこと。え、私じゃなくて。

 なんだか連日そういう人と出会ったり話を聞いたりしていると、日本1周とか実行している人間は自分が思ってるよりずっと多いどころか、むしろ大多数がドロップアウトした遊び人であり、皆してどこそこ旅して回っているのかもしれない。そうすると、むしろ社会的にもっと旅人のための善根宿を増やしてオーラルにするべきではないのか。

 無駄金と歌われてしまう国民の税金も、そういう一銭の得にもならないしょうもないことに投入することで、私みたいな人間には多大なる支持へと変わるぞ。旅人が増えれば日本も変わる!

 で、進んだ道は国道42号線へと入る。この辺りから何故かクラシックカーがたくさん走っていると思ったら、そうしたイベントだったらしい。

 向こうにしてみれば、荷物満載した自転車が音楽鳴らして歌いながら走っている姿を見ているわけで、多くの人が応援の声をかけてくれたのは私の歌に感動したからであると思われる。
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 昨日に続いて三重県は鬼がいい味出してる

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 獅子の形をした岩 こんなんでも世界遺産の一部

 再び道の駅「ウミガメ公園」で休憩中に何とリアカー引いて日本1周の方と出会う。なんだこの人?本当に同じ人間か。
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 この道の駅、ウミガメも見れた

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  なんと齢71歳のスーパーじいさんである。

 本当かい、還暦くらいかと思ったぞ。私もこんなバイタリティ溢れる歳の取り方ができれば、人生増々楽しくなることうけあいだと思いつつ、今でも相当楽しんでいる私である。

 道の駅という名前のくせに鉄道の駅にもなっている「那智」にて温泉を堪能し野宿。銭湯で長居しすぎて出てきた時には周囲の店が全て閉まっていたのでコンビニ食。さもしい夜である。
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 地味に和歌山県に突入

 4月19日(土) 走行距離115km
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 昨日調べた情報によると、今日の午後からは雨が降ってくるとのこと。その前に本州最南端の潮岬に到着するのが本日のミッションであり、この任務に失敗は許されないのである。

 昨日のコンビニで買った材料を手軽に調理し朝食。6時40分に出発。10分後、雨となる。任務失敗。

 てか、早いよ!午後から言うなら時間を守りなさい。と、うだうだ文句言いつつレインウェアに着替えて再出発。この旅、本格的なレインウェアでの初走行である。以下、感想。

 『流石にアウトドアメーカーでありながら自転車の専用レインウェアを制作しているモンベル製品だけあって、両方のいい点を備えていると感じる。特にズボンの裾に対しての違和感のなさは特筆モノだと言って良い。上り坂での内側の汗は完全放出という訳にはいかないし、外からの雨も完全にシャットしているとは言いにくいが、乗り手が不快に感じないように細かい点までよく考えられた製品であり、高かった値段分の働きをしてもらわなければ困るよキミぃ。という嫌らしい期待に見事に答えている。』感想終わり

 雨降っているので基本的には粛々とこぎ続ける。こぎ続けようと思っていると出てくるのがマヌ景なのであろうか。
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 本日1番の看板と信じて疑わない
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 痛そうなトゲだと思ったらハトだったでござる
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 42号線は道路に距離が塗られててロードの大会を彷彿とさせる

 10時過ぎには潮岬の半島へ渡る入り口に到着。速く付いたので、気軽に隣の大島へ寄り道。

 気軽にこれねぇー、何だよ最初からループ橋って。
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 その後も恐るべきアップダウンの連続で心が折れそう。誰だよ、こんな島行こうと思った奴は。あんまり大変過ぎるわ雨降ってるわで写真も撮らずに終点へ。

 ここが有名なトルコ人が乗った船が難破した地であり、当時の日本人が救助活動を行ったことがきっかけで、現在でもトルコは非常に親日国であるそうだ。今後、私がトルコに行った際には、この地で起きたことを100倍くらいに誇張して、むしろ助けたのは大体私の力であるくらいのことを語ってこようと企んでいる。
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 ちゃっかりお店もありましたのん
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 帽子でかすぎない?

 12時前に潮岬キャンプ場(無料!)に到着。まさかのドマドームテント被りにビビる。明日も雨らしくて滞在するかどうか悩み中。
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 カッコいい方のテントが私のです

 4月20日(日) 走行距離55km  本州最南端潮岬到達 1/18
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 やはりというか朝から雨である。やる気なんぞ微塵も出てこねぇのであり、今日はこのままダラダラ過ごすのが吉、と朝の占いコーナーでも言っていたに違いない。

 しかし本州最南端の潮岬は半島となっており、周辺に風呂場はおろか食堂すら見当たらない区域である。いやいや、商店ぐらいあるのだが、私は昨日から濡れ鼠のこの体を心逝くまで暖めたいのだ。
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 広大な芝生を誇るこのキャンプ場も、雨が降っていては単なる野原と変わらない。そんなことより温泉はないのか温泉は!

 という気持ちが最高潮に達したので、起床より4時間後ついに出発を決意する私なのであった。
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 本州最南端の碑での記念写真もちゃんと撮りましたよ

 嫌だなぁ走りたくないなぁ。そう思うなら走らなければ良いにも関わらず、ただただ修行僧の如く黙々とペダルを漕ぐ。って漕いでられるかーい!そうそうに気持ちが悲鳴を上げて食堂に避難。もとい、戦略的撤退。

 食堂のおばちゃん達と「雨なんてやってられないですよね〜」なんてウダウダと時間を潰しているのも限界である。泣く泣く外に出てみると、この雨の中エラく大きなザックを背負った青年がいるのである。

 「雨の中何やってんだろ」とか思っていたら、何か背中に「日本一周」とか書いてあるのだが。何と走って日本一周にチャレンジ中とのことで、ははは雨の中ご苦労さんである。

 というか凄いな!聞けば1日40km以上をキャンプ用品を積載したザックを背負って走っているのだそうであり、私なんぞは風が吹いたらスローペース、雨が降ったらお休みよの精神の基、南の島で気ままに暮らしたい軟弱自転車乗りなのであり、比べることすら失礼に当たるわ。
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 ウルトラマラソン(100km)も完走しているそうですよ

 会話の際には私も頑張っているのだぜ、的な見栄を張っていたのだがこんな男と出会ったら、私は雨で今日はもう止めますなんて言えるわけがないのである。見栄っ張りの血が熱く滾るぜ。

 当初の温泉があった時点で終了の予定から一変、日本3大古湯の白浜まで一気駆けである。私の本気、見せてやるぜ!
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 と、こんな道を永遠50kmほど走って到着

 ちょ・・っと、気合い・・入れすぎたんだぜ。こんなもんよ!

 っていうか知らなかったけど結構な観光地なんですね。
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 ダイナミックな地形って、説明されれば凄いと思うけどどうだろ?

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 こういう分かりやすいのは良いと思います

 待望の温泉で芯まで暖まりつつ頑張った私は公園の隅で野宿。今日は気持ちよく眠れそうである。

 4月21日 走行距離85km
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 おはようオマエら。私は今日も元気にホテルドマドームでの起床である。強制5時過ぎに起こされる生活は慣れると病みつきになると思えるとか思えないとか。

 今日の私は、もとい今日も私は本気である。なにしろ目的地が最短でも110km先の和歌山まで走行する気持ちなのであり、むしろ気持ちだけならすでに今日は走り終えているようでもあり、折角の名湯である白浜温泉を1日で去ってしまうなんて言語道断な気がするのであり、後ろ髪を引かれる思いでああ走りたくないなぁと。

 要するにいつも通りやる気はない。何時だって前向きに後ろ向きな私である。

 とかのたまいつつも6時半に出発。快調に走行を始める
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 永遠と走り続けた国道42号線もついに400kmを突破。何というか「42号線は私が育てた」といっても過言ではないほどの愛着を感じ始めた私である。ただし峠の多さは許せん
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 休憩したローソンがログハウス風の建築で、木材建築好きの私としてはたまらない完成度
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 内部も良い感じ

 良い気分だったので、昨日までの雨ですり減ったブレーキシューを交換しようと作業をすることにした。何しろブレーキシューは雨の日に使うと制動能力は半分以下であるくせに、通常の10倍以上の勢いで摩耗してしまう欠陥商品なのである。冗談抜きで根本的な問題が解決されていないと思われるので、雨の日に自転車に近づくのは非常にリスキーな行為なんだぜ。

 んで、ちょちょいのちょいとシューを交換するはずだったのだが、最後の1つが固くて外れない。フフフ、たかがシュー如きに本気なるとはなぁ。うおりゃああぁあ!ガリッ

 ・・・・・右手の中指の爪が割れたんですのん

 汚れた指先から滴る出血。もーやだ、やる気でねぇ。
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 なんだか天気も中途半端だし
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 道中みかんの無人販売所ばっかだし(30件はあったな)
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 日本一たい焼きのくせにチェーン展開してるし
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  紀州の梅に掛けましてスッパイダーマンって無理があるし
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 なんとか和歌山県庁に到着なのである。ああ私の白魚のような指が痛々しくて辛い。
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 そういえば県庁に到着するのは久しぶりだ

 さっと写真を撮って加太という温泉地区まで移動して先に夕食である。スーパーすらない田舎地区の食堂は早めに閉店する、という以前の反省点から風呂を後回しにする私は同じミスを犯さない過去に学ぶ賢者であるといえる。

 んで、風呂上がり。今日の野宿ポイントで目星つけていた場所には・・・・・何だか若者達がライトかざして騒いでいるのだが。ちょっと待て、そこは私のテントサイトですよ?

 そんなこと言えるはずもなく、逡巡した末数km程走ってスポーツ競技上の端で野宿。暖まったはずの体は既に残念な状態に陥っている。まったく、危険を回避した行動が新たな危機を呼び寄せてしまうあたり、世の中とは因果なものである。

 4月22日(火) 走行距離125km←new 和歌山県庁到着 8/47
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