MYSTIC RHYTHMS

日常雑記、音楽報告、鉄塔そして詩など

ミスティック・リズムス

多摩の古書店主が綴る日常雑記。古本屋な日々...

はけの下 八月後半

八月後半

 八月も後半になり、学校の始まる日が近づいていることに、憂鬱な思いを抱いてる人もいると思います。

 学校へ行くことは大事なことです。知識は世界を広げてくれます。でも、その世界を広げてくれる学校が、貴方の世界のすべてではないのです。学校は、貴方の存在するこの世界の、ほんの一部に過ぎないのです。学校へ行かないことも、アリです。
 私は十代の頃不登校になり、長い引きこもり生活をしていました。高校もやめ、学歴がない事で大分苦労もしました。でも、何とか(オジサンになるまで)生きています。生きてさえいれば、何とかなります。楽しいことも、それなりにあります。

 今の時期、戦争の話をテレビや新聞で見聞きすることがあると思います。貴方と同じ年頃の人たちが、空襲や核兵器或いは戦闘により多く命を落としました。生きたくても生きることが叶わなかった人たちです。そんなの自分には関係ない、そう思うかもしれません。でも、そうした存在、そうした時代があったことは、考えても無駄にはならないと思います。

 少し説教くさくてごめんなさい。ただ、貴方に生きていてほしいと、そう思うだけなのです。

 学校へ行かなくなったらなったで、その先に大変さはあります(私の経験から言えます)。でも、生きていればこそです。

 死は救い、とそう思えるかもしれません。でも、その手はまだもう少し先までとっておいてもいいでしょう。まだ使うのは、余りに勿体ない。

*過去の記事のリンクです。良かったら読んでみてください。私の思いは同じです
2015年8月 2016年8月 2017年8月

2018年葉月17日

Heavysphere HIGHWAY TO HELL

HIGHWAY TO HELL/AC/DC
ハイウェイ・トゥ・ヘル/エイシー・ディーシー (1979) order

highwaytohell

 天国へ行くのが階段なら、地獄へ行くのはハイウェイだ。
 私が史上最高のハード・ロック・バンドと考える、我らがAC/DCの6枚目のアルバムにして初期の最高傑作、「ハイウェイ・トゥ・ヘル」。今回は、それのご紹介である。

 彼らAC/DCを、世界的なバンドへと押し上げたのは、全英1位・全米14位となった次作「バック・イン・ブラック」(1980)(現在世界で三番目に売れたアルバムらしい)だが、その下地を作ったのは全英8位、全米17位の本作「ハイウェイ・トゥ・ヘル」である。勿論、デビュー以来の地道な努力もあるとはいえ、粒ぞろいの楽曲と尋常ならざるハイ・エナジー、ハイ・クオリティであったこの作品あったればこその、大ブレイクである。それと、当時世界を席巻しつつあった、ハード・ロック/ヘヴィ・メタルのムーヴメントの怒涛が、上手く同期したのだ。

 冒頭に「初期」と書いたが、現在まだ進行中の長いAC/DCの歴史を考える上で、私は便宜上「初期」と「後期」と二分している。一般的には区分がどの様になされているのかよく分からないが、私はこの様にしている。そしてこの「初期」と「後期」の境目を、本作と次作の間に置いている。何故なら、バンドの重要な顔であるところのヴォーカリストが、交代しているからだ。
 このバンドの「看板」は、強烈無比な個性の持ち主であるリード・ギタリストのアンガス・ヤング(ジャケット写真で言うと右から二番目)だが、「顔」は、これもアンガスに負けず劣らずの強烈個性のヴォーカリストである。それ自体は、初期も後期も変わるところがない。
 その「顔」であるが、初期がボン・スコット、後期がブライアン・ジョンソンである。当然ながら、本作の顔はボンだ(ジャケット写真で言うと右端)。
 はっきり言って、彼は悪声である。別に上手い訳でもないし、表現力が豊かである訳でもない。でも何であろう、このボンの歌の魅力。ワイルドでセクシー。胸毛丸出しの上半身裸スタイルで、歌うその姿、その声、泥臭く汗臭く、まさにハード・ロックン・ロールを歌うために生まれて来たような人である。次作でブレイクしワールドワイドな人気者となるAC/DCだが、そこへ至る道、それまでのバンドの人気を、アンガスと共に中心となって牽引してきたのが、ボンである。もうあと一歩、世界制覇までもうあとほんの少しのところまで来ていたのに―。残念ながらボンは、世界の頂点からの景色を見ることなく、バンドでのキャリアを終えねばならなくなってしまった。同時に、人生も。
 本作がリリースされた1979年7月の、およそ7か月後、1980年2月21日、ロンドン、イースト・ダルウィッチに駐められた友人所有の車の中で、ボンは死亡した。泥酔し、睡眠中におう吐物を気管に詰まらせて窒息したのが、死因とされている。33歳であった。

 ボンの死により、ここでAC/DCの歴史は終着地に着いていたかもしれないのだが、ボンのお母さんの後押しもあり、バンドは継続する道を選んだ。新たに、ブライアンと言うこれまた稀代(きたい)のヴォーカリストを迎え、ボンの死から5か月後、彼の死を弔う鐘の音で幕開けする、歴史的名アルバム「バック・イン・ブラック」をリリースし、見事世界を征服したのである。
 で、その征服成功の下地或いは礎となったのが、この「ハイウェイ・トゥ・ヘル」である、とその様に私は思うのである。
 この作品、何といっても曲が良い。正直次作には多少劣るが、それでもミドルな曲からアップな曲とヴァラエティに富み、良質なポップ・センスも窺えるクォリティの高い曲の目白押し。全体として、ノリのよいおバカ(陽気)な曲が切れの良い演奏、芯のあるサウンドで存分に堪能できる。音も曲もやや重さを強調し、若干ヘヴィ・メタル色の強い次作よりは、一般的ロック・ファンの方には聴きやすいのではなかろうかとも思う。ただし、しっとりとした叙情性やバラードなどは皆無。歌も演奏も只管(ひたすら)にハイテンションに喧(やかま)しく、凡そ40分を駆け抜ける。そういう意味では、聴くに人を選ぶ作品(と言うかバンド)かもしれない。
 「バック・イン・ブラック」や全米No.1を獲得した「フォー・ドーズ・アバウト・トゥ・ロック(ウィ・ソリュート・ユー)」(1981)がリリースされ、それ以前の作品も注目され、日本でもAC/DC熱が上昇した時期があった。バンドも二年連続(1981年、1982年)で来日し、二度目最終日には、日本武道館でも大砲持ち込みのド迫力ライヴを披露してくれた(私もその場にいた)。が、そうした時ですら、私の様なAC/DCバカとそうでない人々との間には、かなりの温度差があったのを記憶している。しかも、温度の低い人が大方であった。そうした人々に彼らの作品は、「ウルサイ」の一言で一蹴されてしまったのだ。しかも、そう言う方々の中には、ハード・ロック/ヘヴィ・メタル好きの方も少なからず含まれていた。アンガスをアイドルとし、彼と同じギブソンSG(のコピー・モデル)を入手すらしていた私は、確かにウルサイのは認めるがそんな毛嫌いするほどの事はなかろうに、と密かに思っていたのであった。

 最後になるが、ジャケットで、左端に立つアンガスの兄、マルコム・ヤング、彼は2017年に病没している(享年64)。認知症となり、2014年に引退していた。ハード・ロック/ヘヴィ・メタル界では、スコーピオンズのルドルフ・シェンカーと共に双耳の高峰をなす名サイド・ギタリストであった。その強靭でシャープなリフはバンド・サウンドの要であり、マルコム自身はバンドのまとめ役であった(そうだ)。派手に駆け回る弟の後ろでいつも黙々と、マシンの様に正確に、グレッチのギターを鳴らしていた。
 マルコムもボンも、オフィシャル・サイトではメンバーとして写真と名前が掲載されている(R.I.P)。
 是非このアルバムで、ボンの歌とマルコムのリフを聴いて頂きたい。そして、極上のハード・ロックン・ロール地獄へと、ハイウェイで驀地(まっしぐら)して頂きたい。

 2018 8/16

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お気に入り度:♭♭♭♭ ビギナーお薦め度:♭♭♭♭
重度:♭♭ 硬度:♭♭♭ 暗度:♭ 技巧度:♭♭ 旋律度:♭♭♭ ポップ度:♭♭♭♭
〔1975年アルバム・デビューの老舗。多くのミュージシャンにリスペクトされる、オーストラリア出身のスター・バンド。ボン・スコット(vo)、アンガス・ヤング(g)、マルコム・ヤング(g)、クリフ・ウィリアムス(b)、フィル・ラッド(ds)の五人(当時)。ボンもヤング兄弟もスコットランドからの移民。1980年代初めに二度来日しているが、日本では何故が人気がなくその後約20年来日が無かった。アンガスはブレザーに短パンにギブソンのSGがトレードマークだが、「スクール・オブ・ロック」の先生は可也アンガスを意識しているね。
そうそう、今思い出したが、サッカー男子ワールドカップロシア大会開催の頃、コ◯・コーラの「四年もあったのに」CMで使われていた曲はAC/DC(「アー・ユー・レディ」)ですよ official

*天国へ行くのが階段なら:レッド・ツェッペリンの超々名曲「ステアウェイ・トゥ・ヘヴン(天国への階段)」(1971)のことである
*世界で三番目に・・・:一番はMJの「スリラー」、二番はピンク・フロイドの「ザ・ダークサイド・オブ・ザ・ムーン(狂気)」。「スリラー」に次ぐ二位であるとの記述もある
*認知症:マルコムは64歳で亡くなっているので若年性認知症(65歳未満で発症)と言えるが、比較的短期間に亡くなっていることなど考えると脳梗塞や脳出血などが原因となる脳血管性認知症の可能性が高そうに思う(素人の推測です)
*グレッチ、ギブソンSG:グレッチは1883年創業のギター・ドラムの老舗。マルコムはこのギター(ホワイトファルコンやジェット・ファイヤーバード)を常に愛用。ギブソンSGは1902年創業のギブソン製のギターでアンガスはこれを常に愛用

Fe塔 鉄塔 中富線―すっ飛ばし

鉄塔 中富線―すっ飛ばし

 何故であろう、前後の鉄塔(80号82号)は取材し紹介しているのに、この鉄塔一つだけすっ飛ばしていた。

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中富線81号

 中富線の81号(標高56.7m)である。
 おそらくは、一つ前の80号とクリソツであるため、取材済み、と勘違いしたのであろうと思う。大変、失礼致しました。
 それにしても、多摩地域でも最近ではめずらしい原っぱの、その向こうに建つ姿。これはなかなか、お目にかかれる機会は無い。この様な原っぱ或いは空き地は、昔は住宅地のあちらこちらに点在しており、こどもの頃は、放課後日が暮れるまで、手打ち野球をよくやったものである。
 しかし、夏草と夏雲と共に81号の写るこの絵を見ていると、取材日のあの蒸し暑さがよみがえる。ご覧の皆さんも、是非あの、しばらく前の記録的激暑の日々を思い起こしながら、この絵をご覧頂きたい。ウンザリするでしょう。

 と、暑いは暑かったが、どうせなら他にも夏らしい絵をと探したら、すぐに見つかった。原っぱ前の奥まった道から少し広い道に出、鉄塔方向へ進めば、植木畑の、今を盛りと咲乱れる百日紅(サルスベリ)を前景に、81号が聳えていた。移動距離は、50mほど。

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百日紅と81号

 どうです、暑苦しいでしょう(キレイだけど)。

 80号クリソツ、とは言ったが、接近して見ると、基部を住宅に囲まれた鉄塔の、その上部は落雪防止ネットを纏っていた。これは80号には無いものだ。駐車場内の80号と異なり、周囲の家々との距離がないからであろうと思われる。

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81号(平成5年6月 55m)

 この辺りの中富線鉄塔周辺には、寄り道が楽しい名所が散在している。鉄塔巡りに飽いたらば、是非に訪ねることを推したい様な場所だ。
 例えば、深大寺神代植物公園、それに「展望台」だが、これ等は既に紹介している。今回は新たにもう一つ、近くの穴場的名所をご紹介したい。

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神代植物公園水生植物園
四阿から全景

 水生植物園(標高40.0m)、である。場所は深大寺の南側、通りを挟んですぐ目の前。神代植物公園の一部で、飛び地的存在の無料区域。
 神代植物公園本園や、深大寺及びその周囲のお店の賑わいをよそに、静かな、人も疎らなエリア。四阿(あずまや)もあるので、ランチなどには最適だ。私もここでランチにした。

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水生植物園の池と橋
赤いのがミソハギ

 園内、左程に広くは無いが、深大寺周辺に湧く水が集まる湿地に木道が整備され、池もあり水田もありアシ原もありと変化に富む。多くの湿地性の野草が見られ、訪問時には、お盆のお供えでお馴染みの、赤紫色のミソハギ(Lythrum anceps)(禊萩)が彼方此方で咲乱れていた。
 ただ非常にお薦めなのだが、園の性質上日蔭は少なく熱気はこもり(窪地なので)、夏場は少々辛いかも。取材時も、暑さプラス白い木道の日の照り返しが激しく眩しく、閉口した。人影疎らなのも、納得である。

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水生植物園の水田

 水田の奥方向、深い木立の緑地は、深大寺城跡(国史跡)。園内から入ることは可能だが、続く道には、猛烈に夏草が繁茂し、入る勇気はなかった。
 機会があれば冬場にでも、是非訪問したい。

2018年葉月11日
(取材は7月末)

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・取材に関しましては、十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します

・この鉄塔の建つ場所は調布市深大寺北町、最寄り駅は西武多摩川線新小金井駅または多磨駅です

*水生植物園:昭和60年(1985)開園。隣接して平成9年に新たに約1.8haを追加開園
*四阿:「阿」は棟の意。読みは、東国風の鄙びた家(田舎風の粗末な家)の意
*ミソハギ:ミソハギ科ミソハギ属の多年草。日本から朝鮮半島に分布。溝に多いので「溝萩」とも呼ばれる。他に盆花、精霊花とも
*深大寺城:築城者や時期は不明だが、15世紀には存在していたらしい。16世紀には小田原北条氏との戦いに扇谷上杉氏が使用した。のち廃城

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

Heavysphere KORN

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コーン/コーン (1994) order

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 ヘヴィ・ミュージックの新たな地平を切り開いたコーンの、デビュー・アルバム。ヘヴィ・ミュージックそのものを建立したブラック・サバスの、その記念すべきデビュー・アルバムを彷彿させる、暗鬱さだ。ミドルなテンポが主体で、ジャズ的センスのドラムや、全体に漂うハード・ロック的グルーヴ感も、矢張りそこに共通するものを感じる。だが、その暗鬱の質が異なる。ブラック・サバスの場合、勿論その底流には、1970年の世界、またその中に生きる若者が抱えていた暗鬱があるとはいえ、そのバンド・サウンドに関して言えば、多分に「演出」がある。だが、コーンの場合は違う。その暗鬱は、生身の人間の体温を伴った、「マジ」ものである。少なくも、私にはそのように感じられる。ので、正直、なかなか手が出せなかったのである。現代に生きる人間が抱えた、その測り知れぬ深い闇が、そのジャケットからして濃厚に感じられ、少々気味が悪く、なかなか聴くことができなかった。
 結構最近である、このメタル音楽に衝撃を与えたと呼ばれる伝説のデビュー作を聴いたのは。
 で、聴いた感想はと言えば、やっぱり、暗鬱。暗い音楽大好物な私でも、気が滅入りそうになる。

 然し、である。聴けば気が滅入り、そうそう何度もリピートする気になれない作品ではあるが、虚心になれば、何ともハイなレベルの名作ではないか。音数多くも重いドラム、そのドラムと一体に、お腹に響くような低音で空間を満たすベース(5弦)とギター(7弦)、演奏力も可也高い。そして、何と言っても特筆すべきは、ジョナサン・デイヴィスのヴォーカルである。感情タップリに叫び或いは咆哮しまた囁くそのエキセントリックな歌は、泣いている。此方の心の深いところに突き刺さって来る(彼のプレイや作品には彼が受けた種々の虐待の経験などが反映しているという)。何度も聴く気にはなれない、と言うその原因は、この「重い」歌である。と同時に、この作品を素晴らしいと感じるのもまた、その歌によるところが大だ。
 「歌」といっても、こうした音楽に馴染みのない方にとっては、これの何所が歌なの?と思われてしまうかも知れいないのだが、これもまた、立派な一つの「歌」なのだ。

 冒頭書いたように、メタル音楽に衝撃を与え、無数のフォロワーを産み、既存のバンドにも多大な影響を与えたとされる本作であるが、さもありなん、と思う。リリース当時の事は全く知らないが、さぞこの音、衝撃的であったであろうとは、想像に難くない。音像は完全にメタル、既に当時ある意味市民権を得ていたデス・メタル的でもあるし、これも冒頭触れたように、元祖メタルの初期ブラック・サバス的でもある。でも、この中音域をカットしたシャリッとしてパーカッシブなベース、ヒップホップ的なヴォーカル、ギター・ソロもヘヴィ・メタル独特なドラマ性・様式美もない楽曲、また妙にねっとりとしたグルーヴ感など、一つのスタイルとして硬直してしまったところがないとは言い切れない当時のヘヴィ・メタルの世界を、ハッとさせるだけの新鮮さがあったであろうと思う(ルックスも含めて)。彼らの音楽が、「オルタナティブ・メタル」や「ニュー・メタル」と呼ばれ他と区別されたのも、分からないではない。
 旧来のハード・ロック/ヘヴィ・メタル好きには、私の様になかなか手が出せなかった方も多いのではなかろうか。コーン、或いは同年デビューのマリリン・マンソン、また系統的に同じ或いは近いと思われるスリップノット、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、リンキン・パーク、リンプ・ビズキットなどのファンの方も、一般的なハード・ロック/ヘヴィ・メタルのファンとは余り重ならないような印象もある。
 でも、私的には、これもメタルだ。ハード・ロック/ヘヴィ・メタルを知ろうと思えば、避けては通れぬ作品であろうと思う。ただし、これを聴くには、ド級の陰鬱とどす黒い混沌の奔流を受け容れる覚悟、自身の内奥に存在する「ダーク・サイド」と対峙する覚悟、それが要りますぞ。

 2018 8/3

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お気に入り度:♭♭ ビギナーお薦め度:♭♭♭
重度:♭♭♭♭♭ 硬度:♭♭♭ 暗度:♭♭♭♭♭ 技巧度:♭♭♭♭ 旋律度:♭♭ ポップ度:♭♭
〔ジョナサン・デイヴィス(vo)、マンキー(g)、ヘッド(g)、フィールディ(b)、デイヴィッド・シルヴェリア(ds)の五人。カリフォルニア出身。ジョナサンはバグパイプも上手で作品中でも披露している。バンド名は「KOЯN」とRが左右逆になる。
3rdアルバム「フォロー・ザ・リーダー」(1998)で全米No.1。「リーダー」とはコーンの事で、ジャケットで崖の先端から飛び降りんとする少女がコーンを、その後ろに続く色を持たない無数の者達が彼らのフォロワーを、其々に表しているのであろう。1stよりはポップな色合いが濃くプロダクションも良好で聴きやすいと思う official

*オルタナティブ・メタル、ニュー・メタル:1990年代から2000年代にかけ隆盛。前者はオルタナティブ・ロックの影響を受けたハード・ロック/ヘヴィ・メタルの一ジャンル。後者はそのサブ・ジャンルでヒップホップや伝統的ハード・ロック/ヘヴィ・メタルなどが融合したスタイル。全体的に、ファッション(短髪でストリート系とか)を含め旧来のハード・ロック/ヘヴィ・メタルのスタイルとは一線を画したところが目立つ。日本でも人気はあるが、本文にも書いたように旧来のハード・ロック/ヘヴィ・メタルのファンには余り受け入れられなかった様な印象を受ける(あくまで個人的印象)
*5弦ベース、7弦ギター:共に低音側に一本弦を追加したもの。ノーマル・チューニング(通常の調弦)で言うと、ギターの7弦は2弦(B)の1オクターブ下、ベースの5弦は更にその1オクターブ下
*ド級(弩級):ドレットノート級の略。昔「ドレットノート」と言う名のイギリスの戦艦(1906年就役)がありまして、これが当時革新的な存在であったので、並外れたレベルのものをこう呼ぶようになった

Fe塔 そのまま

そのまま

 多摩川南岸、川崎市へとポタリングした際、何気なく対岸を眺めたらば、もう疾うに撤去されていると思っていた日活線が、まだそのまま建っているのが見えた。
 都立調布南高校グラウンド内の鉄柱型1号(標高29.3m)から、浄水菅線へと分岐していた6号(標高29.2m)まで確認することができた。

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日活線1号

 手前は「京王テニスクラブ」のコート。

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日活線6号

 6号を囲むように見えるのは、手前にある電気通信大学多摩川グラウンドの照明塔。

 何時まで放置(この言葉が相応しいかどうか分からぬが)されるのであろうか。予算の関係等もあるのであろうけれど、送電線も碍子連もない鉄塔は、なにか非常に、哀れな印象を受ける。

 6号から続き、対岸の2号へと架空線を渡河させていた浄水菅線1号(標高27.8m)、一昨年晩秋にはまだ存在していたその巨大な姿、私の位置からは6号の右手に見えるはずのその姿は、

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在りし日の浄水菅線1号(2016年11月)

それはもう、そこには無かった。

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6号と1号の位置関係

 地図など参考にすると、6号と1号(高さ60m)はこの様な感じの位置関係であったと思う。高さも、Googleマップ航空写真で照明塔と1号との影の長さを比較すると、これくらいではないかと思う。
 それにしても、きれいさっぱり無い。川風を受けて多摩川を気持ちよさげに見下ろしていたあの1号の姿は、幻であったのであろうかと、そんな気さえしてくる。

2018年葉月1日
(取材は7月下旬)

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・取材に関しましては、十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します

・この鉄塔の建つ場所は調布市多摩川(1号)及び染地(6号)、最寄り駅は京王相模原線京王多摩川駅です

*浄水菅線(じょうすいすげ):日活線6号から分岐して多摩川を渡り、川崎市多摩区生田の生田浄水場へと続いていたが、浄水場が2016年度に廃止となったためそれに伴い廃線となった。ちなみに「菅(すげ)」は浄水菅線の通る周辺の地名の頭に付くもの。菅稲田堤、菅北浦、菅馬場など。
なお嘗ては、日活1号は稲田線15号、6号は稲田線20号、そして浄水菅線1号は稲田線21号であった

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

はけの下 デス・ペナルティ

デス・ペナルティ

 今月、三週間という短い間に、13の死刑が執行された。インパクトは大きい。私の受けたインパクトそれ自体を言えば、彼らが起こした一連の事件から受けたものに近いほどと、言えるかもしれない。

 死刑制度の存続に関しては、様々な考えがあると思う。が、私としては、国家権力により人命が左右されるということに、テロリズムに対して感じるものとはまた別種の、言い知れぬ恐怖を覚えるのが、正直な気持ちである。

 刑が執行されたことにより、彼らからもう何も聞きだす事は出来なくなった。今まで語らなかった者も、やがて何かを語ってくれたかもしれない。テロリズムを知り、Cultを知り、そしてそれらを考える上で、その証言を生かすことも出来たのではなかろうか、とも思う。

 彼らの行った様なことを二度と起こさぬためには、何が本当に必要な事なのであろうか。

2018年文月31日

*Cult:特定の事物・人物に対しある集団の示す熱烈な支持・礼賛。過激な反社会的宗教集団を指す場合が多い。元来の意味は宗教的崇拝

北の離れ 神奈川、多摩川

神奈川、多摩川

 ロードバイクに乗って、めずらしく神奈川県に入った。川崎市の多摩区だ。多摩川南岸のサイクリングロードを行けば、この辺り、川幅が大分広い。私の立つ川縁から一段高い河川敷には、まだ開店前で戸が立てられた茶屋風の建物があるが、皆さんここで、川景色を眺めつつ飲食なさるのであろうか。

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川崎市多摩区、菅稲田堤(すげいなだづつみ)の多摩川

 滔々と水は行き、魚(種不明)が跳ねる。お世辞にもキレイとは言いかねる水ではあるが、それでも、私が子供の頃に比せば、随分と浄化された。

 川原に戻ると、突然轟音が響く。すぐ傍ら、京王相模原線が、鉄橋を渡って行く。

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京王相模原線多摩川橋梁
向こう岸は東京都調布市

 この鉄橋、京王相模原線の京王多摩川駅(調布市)と京王稲田堤駅(川崎市)を繋ぐもの。1971年竣功、長さ344.75m(「東京の橋」さんを参照させて頂きました)。所謂「トラス橋」である。トラスとは、直線的部材を回転自由なピンで接合し、三角形を基本単位として組み上げた構造。湾曲力に強く、屋根や橋などに多用されるものだそうだ。
 うん、確かに三角がきれいに並んで、見事な構造美をなしている。これは、トラスの中でも、ワーレントラスと呼ばれる、斜めの材が上下交互に向き剛性が強く部材が少なくて済む軽量安価なタイプの様だ。

 と、川を眺めたり橋を見学したりするのが目的ではないのだ。今回ポタリングの目的は、前回ゲットしたトップチューブバッグにカメラを入れたらどうであるか、そしてパッド付インナーパンツの履き心地はどうであるか、それを試す事である。そしてもう一つ、初めてクイックリリースレバーを使って前後ホイールを外す練習をしたので、その後のテストである。

 まずは、トップチューブバッグであるが、カメラを入れると頗る便利である。いちいちバックパックを下ろして出し入れする必要が無いのは、本当に楽である。カメラを出すことを面倒くさがって折角のチャンスを逃すのは、後々後悔することになる。トップチューブバッグ導入は、正解であった。ただ、若干膝に触れることがあるので、気になる方は気になるかもしれない。トップチューブが平べったいアルミフレームであれば安定性は問題ない。メッシュの蓋もしっかりしているので、面ファスナーさえしっかり止めておけば、カメラが放り出されるようなことは、ちょっと考えにくい。

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多摩川と相方
ハンドル横、黒く四角いのがトップチューブバッグ

 インナーパンツであるが、薄手のパッドであるので、こんなものであろうか、と言う感じだ。クッションはお尻と股間に感じるが、どれほど痛みの軽減があるのか、はっきりとは言いにくい。普通インナーパンツは直穿きするものであるが、私は抵抗があるので下着の上に重ね履きした。全面メッシュなので、激暑の中でも特に不快感は無かった。でも、効果もあまり感じられなかった。かと言って効果なし、とも言えない。微妙である。
 いつか機会があれば、厚手パッドのインナーパンツも試してみたい。

 最後に、ホイールの調子。とくに問題は感じなかった。はじめて自分で外して自分で装着したので少々心配で、気持ち控えめに走っていたが、良かった。それにしても、ホイールの着脱がこんなに簡単だとは知らなんだ。パンク修理も、ホイールを外してやれば、随分と楽になる。

 話は変わるが、夏場こうやって堤防上や河川敷を走っていると、何時も必ず、上半身裸でベンチや芝生に寝転がる日焼けしたおじいさんを数名は見かけるが、今回も全く同様であった。取材時にしばらく続いていた、災害的激暑の中でもである。
 心配になる。見かけるとちょっとドキッとしたよ。

2018年文月29日
(取材は7月下旬)

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*トラス橋:「東京ゲートブリッジ」(恐竜橋)や箱根登山鉄道の名所「早川橋梁」(出山の鉄橋)が有名
*茶屋風の建物:調べたら「たぬきや」と言う居酒屋さんであった。まだ「菅渡船場」のあった昭和10年(1935)創業と言う大老舗である。然も相当の人気店の様である。お酒の飲めない私は居酒屋さん関連の知識がないのだ(看板猫のミーちゃんは2014年に亡くなり、今は二代目ちゃちゃまるがいるそうな)

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

Fe塔 激暑 2

激暑 2

 赤白長身の25号(標高39.6m)も23号同様、

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西北線25号
下段が稲城線(4号相当)

ぱっと見、耐張・懸垂混合型。

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25号

 上の画像は、何となく、武器を構えた戦闘ロボの様に見えなくもない(ああ、そんな物騒なもの現実化してほしくない)。

 この25号の、その下辺りから南望すれば、以前稲城変電所と共に紹介した変則型カーヴ鉄塔、24号(標高39.3m)が、通りの向こうに見える。

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西北線24号

 左に曲がった送電線の先が、前回紹介の23号である。

 さて、25号の南側は植木畑に阻まれ接近不可能であったが、北側はどうであろう―。

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西北線25号
大プレート左、独特の四導体が見える

 直下は道路で、接近可能であった。しかも、予期せぬことにその周囲は緑眩き水田だ。

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25号と水田

 イネを波立たせる風が、見えるであろうか。

 現時点のGoogleマップ(航空写真)を見ると、上画像で鉄塔の向こう側(東側)に見えている家々は無く、元は農地であったであろうと思われる緑の草地が写っている。国土地理院の航空写真で確認したが、

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2009年4月撮影

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2017年8月撮影
西北線25号周辺航空写真

2009年4月時点では、鉄塔東側はおそらく同じ水田であるように見えるが、2017年8月時点ではお家が五軒建っているのが確認できる。
 これ及び周辺農地の宅地化を見ると、やがては、風渡るこの田圃も、同様な運命を辿るのであろうことは、容易に想像できる。

 序と言ってはなんだけれど、紹介済みではあるが、この季節は初めてなので、26号も寄ってみた。

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西北線26号と水田

 この角度の26号(標高40.3m)は、初めてだ。水田とコラボできるとは、気付かなかった(この水田の未来も気になるところである)。

 ところで、この様に、鉄塔前景に広やかな景色がある場合―水田や畑や河原など―、鉄塔は上の様に中央に置くべきか、はたまた下の様に中央からは外し端っこにすべきか、何時も迷ってしまう。

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26号と水田別ヴァージョン

 「中央」は鉄塔に存在感があり、且つ分かりやすい絵だ。しかし、何となく面白みには欠ける。「端っこ」は前景に存在感があり、空間的広やかさも目立ち、絵的に面白い。でも、鉄塔が主役なのに一寸目立たない。
 何時も両パターン確保しておくのだが、ブログに載せる時点で、常に迷うのだ。どちらにしようか。
 まあ、お前の写真などどっちも大して変わらん、と言われれば、確かにその通りではあるのだが―。

 最後、本日のランチ。
 23号の建つ山崎公園の南縁部分、鉄塔直下には、通りに並行して流れる用水路との狭間に小さなスペースがあり、大きく枝を広げたサクラの樹陰に、ベンチがふたつ。ランチにはもってこいである。

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23号下のコアラ&ジャイアントパンダ

 ベンチに腰かけると、目の前にスプリング遊具が二つ並んでいる。コアラもパンダも、暑いよね。

2018年文月27日
(取材は7月下旬)

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・取材に関しましては、十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します

・この鉄塔の建つ場所は稲城市大丸(おおまる)(26号は東長沼)、最寄り駅はJR南武線稲城長沼駅です

航空写真画像出典:国土地理院ウェブサイト

*25号下の水田:2017年6月撮影のストヴュー画像には、草地に当たる部分に五軒の新しいお家が写っている

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

Fe塔 激暑 1

激暑 1

 東京多摩も、連日の激暑。気温は35度付近、湿度も60%前後。こんな日がずっと続いている。上空を覆う太平洋高気圧(上空5,000m付近)の上に、更にチベット高気圧(上空15,000m付近)が覆いかぶさっているのだ。下降気流によってただ晴れて日射が強いだけでなく、その下降気流により空気が地面に押し付けられて圧縮され温度が高くなる。壇蜜、いや断熱圧縮だ。
 なので、出掛けたくない気持ちは正直、強い。万が一熱中症になれば、周囲の方々にご迷惑かけるし。でも、久々にショートステイでおばあちゃんが不在だ。今行かねば、何時行くか―。
 ということで、熱中症対策を十分に施し、ポタリング&鉄塔巡りへと、相方(ロードバイク)と出掛けた。少し薄めたスポーツドリンクを、約500mlのサイクルボトルいっぱいに詰め、処分品で買った缶コーヒーをバックパックに入れ、猫たちのいる部屋は29度設定で冷房除湿(普通の冷房より高い温度設定でも涼しい)を、オンにしてきた。

 さて、そんなこんなで、約三週間ぶりの鉄塔巡りで向かったのは、多摩川南岸、西北線の終点(27号)手前。以前に、24号26号を訪ねているが、23号と25号をすっ飛ばしている。前々から、少し気になっていたのだ。

 西北線の特殊形態「三姉妹」(2021・22号)から架空線を受ける23号(標高38.8m)は、山崎(やまさき)公園内、その南縁に建つ。

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西北線23号(昭和45年10月 56m)
奥に見えるのは21・22号

 この辺りの西北線は、グレーではなく明らかにシルバーで塗装されている(下部だけ?)。塗装直後は、さぞ輝かしかったであろう。
 その銀の輝きが一部残る鉄塔の、その下を行く通りは、様々な色のサルスベリが並木として植栽されているのだが、23号下の花は、可也濃いめの赤紫だ。

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23号とサルスベリ

 南国的な色合いが、この暑熱にぴったりである。

 ところでこの、特徴的な碍子周りの形態がお分かり頂けるだろうか。

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23号碍子周り

 耐張型であるが、長いジャンパー線を支持するため、V字の碍子連が付加されている。ので、一見すると、耐張型と懸垂型が混ざり合った奇妙なものにも見える。

 次は、25号へ。

 つづく

2018年文月25日
(取材は7月下旬)

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・取材に関しましては、十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します

・この鉄塔の建つ場所は稲城市大丸(おおまる)、最寄り駅はJR南武線稲城長沼駅です

*断熱圧縮:外部との熱のやり取りなしに気体を圧縮すること。気体は外部から仕事をされ温度が上昇する。隕石や人工衛星などが大気圏突入で燃えるのは進行方向にある空気がこの断熱圧縮により高温になるためである

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

北の離れ 久方

久方

 以前、買おうか如何しようかと迷っていた、ロードバイク用のバックパックを購入した。いろいろネットで調べるうちに見かけ、容量10L(まちのジッパーを開くと12L)と考えていたのよりは少し小さめだが、余りスポーティーではなく、かと言って「通勤感」もない、普段着ロードバイク乗りの私にはそこそこマッチしそうなデザインが気に入ったバックパック。無名メーカーのものではあるが、背中と肩ストラップは一応汗対策が施され、工具用ポケットや携帯ポンプ用スペースも設けられ、ヘルメット収納ネットやレインカヴァーも収納されている。なかなかに至れり尽くせりのもの。ネット上での評価も、可也高い。
 良いなあ、買おうかなあ、コレ。と思っていたらば、何と、楽◯の中古屋さんにUSEDがあった。然も、私の望んでいた色である。価格もほぼ半額で環境へも低負担だ―。
 買ってしまった。
 数日後、届いた現物を見てクリビツ。何所が中古なのであろうか。ランクは中程度となっていたが、使用感は全くない。新品にしか見えない。何か、とてもいいお買い物ができた。

 という訳で、有難いことに、バックパック用の予算がほぼ半分残ったので、これで、お尻の痛みを軽減するパッドが付いたインナーパンツを購入してみようと考えた。体重が軽い所為か(40数kg)、ロードバイクの硬めのサドルでも今のところ、リーシー(お尻)は左程痛くはならない。適度にポジションをずらしたり、ペダルに体重をかけて微妙にサドルから浮かせたりなど無意識のうちにしている所為もあろうか。其れに大体、リーシーが痛くて堪らなくなるほど長い距離を走れる程の時間も無いのだ(介護があるし、猫連中も家で待ってるし)。でも、興味があるのだ、一体パッド付のインナーパンツはどれほど痛みの軽減に効果が有るのか、或いは無いのか。
 で、やっとロードで出掛ける時間ができたので、久方(ひさかた)ぶりにポタリングを兼ねて、立川市にあるサイクルベースあ◯ひさんやイオ◯バイクを訪ねてみた。通販でもいいが、実店舗で実物を見て、送料無しで購入できればそれに越したことはない―。

 あ◯ひさんには残念ながらジャストのサイズがなかった。イオ◯バイクを訪ねる前に、熱中症予防の休憩を兼ね、両店舗の間にある、幸五東公園(「さちごひがし」と読むのかしら。場所は幸町(さいわいちょう)だが)でランチ。

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立川市、幸五東公園

 乾いた土が、連日の激暑を物語る。
 住宅街を走行中、家々の奥にチラリと覗いたその少し鄙びた景色に惹かれ入ったのだが、樹々に囲まれた広い、良き雰囲気の公園である。東側が可也広大な農地に接しているので、印象は、実際以上の広さだ。

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公園でランチ
奥方向が農地

 木洩れ日が涼しげだが、実際は木陰も猛烈な熱気と湿気に充ちている。しかし、陽向よりは大分ましで、多少は息をつくことができる。

 ランチ後、無事イオ◯バイクにてインナーパンツを購入。此方は各種各サイズ在庫豊富であった。私は、「上・中・並」と三つある価格帯の内「中」を購入。デザイン的には、ごく普通の男性用ボクサーパンツである。ただ、全面メッシュ生地であるところが異なっている。どんなものか、次回のポタリングで穿いてみよう。

 さて、まだ少し予算は残っている。ので、前々から気になっていた、トップチューブ(フレームのハンドルとサドルを繋ぐ部分)に取り付けるバッグを購入しようと、国立市にあるUSED専門店サ◯クリーさんに向かう。
 可也距離はあるのだが、ロードバイクになってから、余り距離が気にならない。意識はしていないが、矢張りマウンテンバイクの時に比べ自然と走行速度がアップしているのであろう、以前マウンテンバイクで訪ねた場所をロードバイクで再訪すると、あれ?もう着いちゃった、と思うことが多い。時間に制約のある身としては、非常に有難いことである。

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国立市谷保のトウモロコシ畑
畑向こう右寄りに見える大きな四角い建物はヤクルトの研究所

 途中、広々としたトウモロコシ畑(と思うが)に出会い、思わず相方と共に撮影。シャレオツな街として有名な国立(くにたち)であるが、南部にはこうした風景も多いのである。
 この時正にそうであったが、ショルダー・バッグからバックパックになって一番困るのが、カメラの出し入れである。ショルダーの場合は、興味ある被写体に出くわした際、クルリと背中から前に回せばすぐにカメラを取り出せるが、バックパックではそうは行かない。ので、目の前にあるトップチューブにバッグを付けカメラを入れれば楽ではないか、とそう考えたのだ。ネットでも、トップチューブバッグにカメラを入れると便利であるという記事をよく見かけるし。

 で、この畑から程遠からぬサ◯クリーさんでトップチューブバッグをゲット。カメラはばっちり入る。スマフォも入ればなお良いのだが、私のスマフォは大分デカいので無理である。ネンザン。まあ中古で買えたのだから、贅沢は言わぬこととする(状態も可也良好である)。

 最後に、バックパックを実際使用してどうであったかと言えば、GOOD、である。
 空気抵抗を考え幅が狭いのだが、その為背中全体が覆われることがない。バックパック背中部分の、縦二列で且つ板チョコの様に複数個に分かれたパッドも、バックパックの背中への密着を防いでくれる。バックパック自体は、背中のカーヴに沿った造りなのでフィット感は可也あるのだが、背中に点で接しているので密着感は無いのだ。気温35度付近、湿度60%超の激暑の日であったが、暑苦しさは左程感ぜずにすんだ(ある程度は致し方ない)。肩ストラップも、パッドの無い薄いものなので、汗でぬれる傍から乾いてくれ、不快感は無い(ただし塩分で白くなる)。全体的に、一般のバックパックに比せば大分快適であった。流石に「サイクリングバックパック」と銘打たれたものだけはある。良かった。
 容量的にも、日帰りポタリング(或いはツーリング)には充分である。ショルダーバッグ使用時に入っていたものに、工具や携帯ポンプがプラスされたが、全く問題ない。帰りにスーパーで買い物をしても、まちを開けばそこそこ入りそうだ。

 そうだ、以前のカスクの記事で、装着による暑さや蒸れについて「盛夏の候となれば、どうなるかは、現時点では分からない」と書いたが、真夏の激暑い中そこそこの距離走っても、蒸れや暑さは全く気にならなかった。因みに以前の記事同様、下にごく普通のメッシュキャップを被っている状態でのことである。

2018年文月21日

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*インナーパンツ:通常ロードバイク乗りの方は、パッド付のレーサーパンツを直に履いている(下着無しということ)。しかし、カジュアルなパンツで走りたい場合は、デニムや短パンの下にパッド付のインナーパンツを履くのだ

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)
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