MYSTIC RHYTHMS

日常雑記、音楽報告、鉄塔そして詩など

ミスティック・リズムス

多摩の古書店主が綴る日常雑記。古本屋な日々...

Heavysphere POINT OF KNOW RETURN

◆●ポイント・オブ・ノー・リターン/カンサス order

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POINT OF KNOW RETURN/KANSAS (1977)

 本作タイトルは「Point of Know Return」(邦題:暗黒への曳航)である。どういう意味か?「Point of No Return」なら「帰還不能点」或いは「引き返せない、後戻りできない」状況、或いは、極めて重大な全地球平均温度上昇がどうにも避け得ない状況、等という事になるであろうが、タイトルは、「NO」ではなく「KNOW」だ。詰まり直訳すれば、タイトルは「帰還を知る地点」となろうか(英語自信なし)。「引き返せない」「No Return」と、「まだ間に合う」の「Know Return」をかけている、のかもしれない。
 まあいい。詩(詞)はイキフンである、厳密な意味など求めてはダメなのである。それぞれがそれぞれ好き勝手に意味を当てはめることが許されるフレキシビリティが、詩(詞)の懐の深さなのである。

 私の中においては、この作品或いは他のカンサスの周辺作品は、ハード・ロックとプログレッシブ・ロックの狭間に位置し、ややハード・ロック寄りの音楽、である。ハード・ロックとして聴くとあまりに軽く線が細い。しかしプログレとして聴くと、かなり暑苦しく泥臭い。中途半端と言えばそうとも言えるが、それが彼らのスタイル・持ち味であり、また魅力でもある。ハード・ロック・ファン、プログレ・ファンどちらにもアピールしうる、彼らならではの「惹き」と、そう思っている。
 ヨーロピアンな、或いはブリティッシュな抒情性や緻密さまた哀愁を湛えながらも、アメリカンな軽快さ或いはポップな明るさが同居し、非常に聴きやすい。ある意味とても「ボン・ジョヴィ」的だ。全米4位の大ヒットとなったのも頷ける。

 1960年代末から1970年代前半、神秘的なアート性を纏い世界を席巻したプログレッシブ・ロック。アメリカでも、イエスピンク・フロイドELPなどがヒット・チャートを賑わしていた。しかしこの頃は、アメリカは完全に輸入超過状態。余りに欧州的な音楽であるプログレッシブ・ロックは、アメリカでは生まれないのかと、そう思いきや、1974年に登場したのが、このカンサスだ。
 当初はあまりヒットしなかったのだが、1976年の4th「LEFTOVERTURE」(邦題:永遠の序曲)が全米5位の大ヒットとなり、人気バンドの仲間入りをした。それを受け翌年リリースされたのが、本作。
 明快なハード・ロックと緻密なプログレッシブ・ロックが絶妙にブレンドされた前作より、楽曲はコンパクトで、全体にハード・ロック色が濃い目で更に聴きやすい。本作当時は、スティーブ・ウォルシュ(key,vo)、ケリー・リヴグレン(g,key)、リチャード・ウィリアムス(g)、デイヴ・ホープ(b)、フィル・ハート(ds)、ロビー・スタインハート(vi,vo)の6人組。ツイン・ギター、ツイン・ヴォーカル、ツイン・キィボードにヴァイオリンというユニークで多彩な構成で、ベース、ドラムを基礎に展開されるアンサンブルの妙も楽しめる。
 サウンドの根底にあるのは、ジャズやフォーク、クラシック等もろもろの音楽を取り込み、変拍子や転調も多い複雑なプログレ的センスだが、ハード・ロック的なエッジが利いた音像は可也ストレートで、プログレ・ビギナーの方々にも自信を持ってお薦めできる(私見です)。

 本作のお勧めポイントは、もう一つある。それは7曲目に鎮座する、アメリカ版「平家物語」、「Dust in the Wind」(邦題:すべては風の中に)と言う歴史的名曲だ。
 タイトルは「風の中の塵」。お馴染み平家物語の冒頭の一節、

「猛き者もついには滅びぬ 偏(ひとえ)に風の前の塵に同じ」

だ。
 ただし、平家物語に基づき書かれたのではなく、一般に我々にはあまり馴染みのない聖書の、伝道書第1章14節

「日の下(もと)で人の行うすべての業(わざ)を見たが、皆空であり風を捕らえるようであった」

や、創世記第3章19節の

「お前は額に汗して糧を得ついに土に帰る、お前は土から得られたのだから。塵に過ぎないお前は、塵に帰るのだ」

などモチーフにしているらしい。また、そこには、

「for all we are is dust in the wind(我々は皆風の中の塵)」

という、作曲者であるケリー(バンド創設者)が或る日読んだネイティヴ・アメリカンの詩の一節への共感があると言う。


オフィシャルMV

 アコースティックで静かなバラードだが、ビルボード6位の大ヒットシングルとなり、今も彼らの代表曲となっている。
 だが、この曲、本来はケリーがギターのフィンガリング練習用に作ったのだという。しかし奥さんがそれを聴き、いいメロディだから詞を付けたらと勧め、ケリーは、バンドに合うか、他のメンバーは如何思うか、など迷いつつも披露したところメンバーも気に入り、結果バンド最大のヒット曲となったのだ。

 本アルバム、兎角取っつき難さの漂うプログレッシブ・ロックの、その入門盤として好適ではなかろうか。系統やスタイル的に言えば、その音楽性はイエスやジェネシス或いはルネッサンスの様に一般ロック・ミュージックの延長上にあるもので、比較的耳に親しみ易いものだ。ピンク・フロイドの様にサイケではないし、キング・クリムゾンの様にアヴァンギャルドでもない。メイン・ヴォーカルであるスティーブの声にも華があり、歌ものとして聴いても十分通用するであろう。
 「Point of No Return」的な、ピーター・ロイド(映画「トロン」に関わっているらしい)描くところのジャケット・イラストも、非常に素晴らしい。

 2021 9/9

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お気に入り度:♭♭ ビギナーお薦め度:♭♭♭
重度:♭ 硬度:♭♭ 暗度:♭♭ 技巧度:♭♭♭♭ 旋律度:♭♭♭ ポップ度:♭♭♭♭
〔バンドは1969年に結成された前身バンドから発展し1973年に現名称となった。活動停止期間を挟み今も現役。プロデューサーはジェフ・グリックスマン(2-4作目も)。彼は後にポール・スタンレー(KISS)のソロや、ゲイリー・ムーアマグナムブラック・サバスイングヴェイ・マルムスティーンの作品も手掛けている〕

・参照:1992年9月7日放送のケリーへのインタビュー(In the Studio with Point of Know Return, featuring Kansas)

*Dust in the Wind:サラ・ブライトマンやスコーピオンズがカヴァーしている。また、1988年のビルマ「8888民主化運動」や今のミャンマー反クーデター運動で抗議の曲として使われている(歌詞は別)
*聖書:ユダヤ教とキリスト教の聖典で、後者では旧約聖書と呼ばれるもの。創成期はその第1書で天地創造・エデンの園・大洪水のお話などが含まれる。伝道書はその一書で「コヘレトの言葉」と呼ばれソロモン王の言葉を借り世の空しさを語る箴言集

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

Fe塔 結界閉鎖

結界閉鎖

 もうだいぶ前に取材し、結界フリーだった境八王子線15号(標高47.8m)。二年ほど前に追記の形で報告はしているが、画像がなかったので、お届けしたい。

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境八王子線15号(昭和63年11月)

 見たところ、鉄塔本体やプレートに変化はなさそうだ。

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5年前(2016)の15号
現在のプレートはやや褪色が進んでいる

 だが、とても残念ではあるが、今は斯様に結界閉鎖と相成っている。

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今は柵が・・・

 ご覧の様に、住宅密集地に建つ鉄塔ゆえ、安全面からいえばこれはとても望ましい事である。がしかし、一鉄塔者としては、ネンザン極まりない。

 結界への立ち入りを不可とすること自体を否定するものでもなんでもないのである、鉄塔へ昇ることは非常に危険なことであるゆえ、昇塔を防ぐ手立てとして鉄塔敷を囲う事に有効性はそれなりあると思う。よって、結界閉鎖を残念がるなどは一変わり者(私)の戯言と、そう思って頂いて何ら問題はない。

2021年長月7日
(取材は8月下旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します
・当記事にある情報等は上記取材時点におけるものです
・これらの場所は府中市多磨町、最寄り駅は西武多摩川線多磨駅です

*結界:鉄塔の四本の脚に囲われた四角形の部分を言う鉄塔ファン用語。小説「鉄塔 武蔵野線」に由来

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

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・単独でのサイクリングと言う野外活動は、フィジカル・ディスタンシングを守る前提のもと、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染リスク(感染しない・感染させない)の極めて低い行動と考え行いました。マスクを着用し、出先で長居はせず、食事は人気のない場所で一人で行い、家を出てから戻るまで店舗等への立ち寄りは原則行いません
・鉄塔ご訪問の際は引き続き新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大防止にご配慮をお願い致します

Fe塔 オフィシャル江戸街道

オフィシャル江戸街道

 以前、多摩橋線鉄塔の新緑と二度の「江戸街道シリーズ」でご登場頂いた江戸街道だが、この道で現在地図上において「江戸街道」と表記されている部分は実は僅かだ。
 つまり、一般に「江戸街道」と人々に呼ばれているのは殆ど通称名であって、オフィシャルで「江戸街道」とされているのは長さ5km程度の区間しか無い様だ。

 考えてみると、「江戸街道」と言うその正式な表示も、まだ見たことがない。
 そうと気づくと、無性にその表示を見たくなった。子供じみた衝動だが、こうした衝動に恥ずかしがらず従うのが、人生を楽しむ秘訣なのである。勿論そこには、「大人」としての配慮や気遣いは必要だが。

 このオフィシャルな江戸街道は、以前の江戸街道沿道多摩橋線シリーズで、私が便宜上「」と付けた方である。「立川南通り」と呼ばれている、あの西方向への延長だ。
 前にも書いた様にこちらの江戸街道は、昭島市東町の「産業サポートスクエア交差点」と同じく昭島市松原町の「松原4丁目交差点」との間が、現在そう呼ばれているものだ。「産業・・・」以東は「立川南通り」と名を変え国立市の「庚申塔」で「新」江戸街道と合流し「江戸」へ向かい、「松原・・・」以西は「睦橋通り」「五日市街道」と名を変えてJR武蔵五日市駅方面へと続く。

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江戸街道航空写真(昭島市)
2001年(平成13年)12月31日国土地理院撮影
★と★の間がオフィシャル江戸街道

 左黄★が松原4丁目交差点、右黄★が産業サポートスクエア交差点、そして緑玉が後で登場願う光華小学校北交差点。「SP」は昭和記念公園、「JR」はJR青梅線、「HS」は拝島駅、「TR」は多摩川、「1」は昭和公園、「2」は昭島変電所、「3」は玉川上水。

 航空写真で言うと、右から左、即ち東から西へと進むと、それまで「立川南通り」であった江戸街道が、産業サポートスクエア交差点で、

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産業サポートスクエア交差点(標高92.3m)

ついに「江戸街道」となる。画像奥方向が江戸街道で、左右方向は、都道153号。

 ここで、「江戸街道」と記された標識にお初にお目にかかる。結構、うれしい。

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江戸街道標識

 標識の場所は交差点北西角、交差点画像で言うと、中央に停車中のミカン色の社用車の右側だ。

 ここを過ぎると、すぐに昭和公園北縁に沿い、交差点から700mほどで桜ヶ丘線の下を潜る。

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桜ヶ丘線3号と江戸街道
左手が昭和公園

 「昭和中学校交差点」右手に聳えるのが、桜ヶ丘線3号だ。

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3号(標高96.3m)

 オフィシャル江戸街道では、唯一街道脇に建つ鉄塔である。街道南の昭和公園内には、少し離れて4号が建っている。

 2kmほど行き、「光華小学校北交差点」角に、

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光華小学校北交差点(標高105.4m)

今度は別の「江戸街道」を発見。

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「江戸街道」
交差点画像手前右の白い自動車の横

 こちらは、先程のものと異なり標識と言うよりは、文化・歴史的存在を示す表示、と言えそうだ。

 すぐ傍らにある、交差点上を渡る複雑な構造の歩道橋に上がって江戸方向(東)を望む。

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歩道橋設置は小学校があるためであろう

 街道延長上、正面奥に小さく鉄塔が見える。

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歩道橋から鉄塔

 上記の桜ヶ丘線3号だ。少し北を見れば、昭島変電所の、豊昭線最終58号と桜ヶ丘線1号の二鉄塔が、わずかに頂部を昭島市役所昭和町分室の上に覗かせている。

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昭島変電所の二鉄塔

 オフィシャルかどうかは別にして、「江戸街道」と呼ばれる道は、ここ以外にも多摩にはあちらこちらにある様だ(こことか)。昔、今の東京都心部周辺が江戸と呼ばれていた頃、そこと今の多摩地域を繋ぐ東西方向の道が、「江戸街道」と呼ばれていたその名残である。

2021年長月5日
(取材は8月中・下旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します
・航空写真画像出典:国土地理院ウェブサイト
・参照:ビバ!江戸「江戸の範囲」ほか
・当記事にある情報等は上記取材時点におけるものです
・これらの場所は昭島市、最寄り駅はJR青梅線西立川・東中神・昭島駅などです

*表示:ストヴューで見ると、西端の松原4丁目交差点に光華小学校北交差点と同様のものがある
*江戸街道:一般に街道の名称はその行き先―この場合は江戸―の名がつく。
なお江戸の範囲は幕府が1818年(文政元年)に地図上に朱色の線で示した「朱引」である。今で言うと、千代田区・中央区・港区・文京区・台東区のほぼ全域と、新宿区・墨田区・江東区・品川区・目黒区・渋谷区・豊島区・北区・板橋区・荒川区の一部。23区全域ではないのである

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

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・単独でのサイクリングと言う野外活動は、フィジカル・ディスタンシングを守る前提のもと、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染リスク(感染しない・感染させない)の極めて低い行動と考え行いました。マスクを着用し、出先で長居はせず、食事は人気のない場所で一人で行い、家を出てから戻るまで店舗等への立ち寄りは原則行いません
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北の離れ ロードレース:後日編

ロードレース:後日編

 東京オリンピック、男女ロードレースのセレモニースタートの武蔵野の森公園は、そのレース当時は入場禁止で、スタート地点を間近に見ることは叶わなかった。ので、オリンピックも終了して暫く経ったが、レースの何かしらの痕跡でもあるのではなかろうかと、公園を訪ねた。

 とは言え、パラリンピックは終わっていないがここが競技会場となったオリンピックは終わって随分と経つ。園内、そんなイキフンを醸すものは、パッと見このフラッグが彼方此方風に揺れるのみ。

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TOKYO 2020

 正確には、疾うに意味を失ったレース前後の入場規制や交通規制を示す古看板が、これも彼方此方残されてはいるが。

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チェアリングのパイセン方

 そんな園内、晩夏の暑さは可也だが、木陰にはチェアリングを楽しむパイセンの方々もいらっしゃる。

 しかし、スタート地点は何処であろう。ネット中継の空撮映像によれば、園内を廻る路の内、薄赤いレンガ敷きとグレーのアスファルトとがツートーンを描いていた部分である。それは、園内に二か所のみだ。

 取り敢えず、チェアリング画像で向こうに見えている、小高い「ふるさとの丘」に登りスタート地点と思しきあたりに見当を付け眺める。
 アスファルトとレンガ敷きのその境やや西より、進行方向に向かって左手に大きな木が一本あった、はずである。

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スタート地点か?

 そうとすれば、正にこの辺りであろう。画像右手が進行方向となるので、正に進行方向左手に大きな木もあるではないか。生憎草刈り作業中で、オレンジのネットの向こうへは行けない。でもスマフォで動画を観つつ見比べるが、間違えなさそうだ。
 ―ん?―あれ?ネットの左側に白いラインがないか?

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スタートラインか?

 丘を降りて接近。
 
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多分―そうだろう

 セレモニースタートのそのスタートラインに間違えなかろう。この場所に、この白線、スタートライン以外に何の必要があって描かれようぞ。
 当日の動画に写り込んでいるものに比せば、大分薄くなってはいるが、はっきりと見ることが出来る。

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きっと―そうだろう

 角度を変えて、激写しちゃう。

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スタート地点とライン

 このラインの奥に、選手たちは並んでいたのである。ネット中継で見た絵に、こんなアングルがあった。
 スタートと共に選手らは、正面に池を見ながら進み、

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府中市から調布市に入って行く

公園北縁に沿って東進し、

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北縁に沿う

レース直前編」で紹介した様に、画像の横断歩道の辺りで大沢グラウンド通りに出、左折して行ったのだ。

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以前は通りの向こうからの絵だった
手前は展望の丘

 それにしても、レースからすでに一か月以上が経過し、その間長雨・大雨もあったし、盛夏の日差しは強烈、スタートラインが薄まるのは当然だが、しかし、ライン数m先のアスファルト上に見えていた「TOKYO 2020」と五輪マークは、もう一切痕跡がない。権利問題があるので消したのであろうけれど、あまりにもキレイさっぱり消えている。見たかったけど、致し方なし。

 序に、公園内の風景を少し。

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修景池

 こちらは、修景池。上はふるさとの丘から。
 そして下は、展望の丘から調布飛行場

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展望の丘から飛行場
中央に味の素スタジアム(東京スタジアム)

 最後に、ロードレースについて。
 女子のレースについて後で知ったが、優勝はアクチュアルスタートの是政橋0km地点からアタックを掛け独走ぶっちぎりのオーストリアの数学者アンナ・キーゼンホーファー選手(アマチュア)だけれど、ぶっちぎりすぎて後続の優勝候補であったオランダ・チームのアネミエク・ファンフルーテン選手(タイムトライアルで優勝)はその存在に気づかず、最後まで自分が一位だと思っていたそうだ(ゴール直後にバンザイしちゃった)。そしてゴールの後、自分が二位であることを初めて知ったという(三位のイタリア、エリーザ・ロンゴボルギーニ選手はキーゼンホーファー選手の存在は知っていたという)。
 オランダ・チームには他に三選手居り、内マリアンヌ・フォス選手は、キーゼンホーファー選手の存在を知っていたという。しかも、スタッフの乗ったチーム・カーも居るのになぜファンフルーテン選手は分からなかったのか。
 それは、キーゼンホーファー選手が無名のアマチュア選手で過小評価されノーマークだったことと、通常プロのレースで使用される無線がオリンピックでは禁止で、スタッフと選手間で情報共有が難しかったかららしい。

 キーゼンホーファー選手のレース後コメントで印象に残った言葉を、終わりに。
 若い選手にとって、いろいろと「知っている」コーチや周囲の人間の助言には危険が付きまとい、彼女も嘗てその被害者だったと述べ、30歳となった今は、「何かを知っている人なんていないことを学んだ。なぜなら本当に何かを知っている人は「知らない」と言うからだ」。
 研究者らしい言葉と、そう言えるかもしれない。

 ロードレースに関しては、全くの無知の蒙昧だが、いろいろ知ることが出来た。今回、地元開催の縁で、ロードレースの魅力に初めて触れることが出来た。問題多きオリンピックではあったが、その点に関してはこの縁に感謝している。

2021年長月3日
(取材は8月下旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します
・参照:シクロワイアード2021年7月26日記事(選手コメント等)
・当記事にある情報等は上記取材時点におけるものです
・これらの場所は府中市・調布市・三鷹市、最寄り駅は西武多摩川線多磨駅です

*セレモニースタート:一斉スタートしてからレース開始までの間、先導車の後についてゆっくり走る区間をパレードランと呼びそのスタート(武蔵野の森公園)を「セレモニースタート」を言う。競技開始のスタート(是政橋)は「アクチュアルスタート」と呼ぶ
*ぶっちぎり優勝:二位との差は75秒。ゴール付近での速度は30-40km/h程度だったので距離で言えば600-800m離れており後ろから見えていない

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

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・単独でのサイクリングと言う野外活動は、フィジカル・ディスタンシングを守る前提のもと、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染リスク(感染しない・感染させない)の極めて低い行動と考え行いました。マスクを着用し、出先で長居はせず、食事は人気のない場所で一人で行い、家を出てから戻るまで店舗等への立ち寄りは最低限にとどめています
・公園ご訪問の際は引き続き新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大防止にご配慮をお願い致します

北の離れ COVID-19―エアロゾル

COVID-19―エアロゾル

 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)について、可也気になる声明があった。このパンデミックを引き起こしているCOVID-19の主たる感染経路が空気感染である、と言う研究者や医師の方々など38人による声明(8月27日)である。
 今迄も、空気感染は疑われていたが、一般には感染経路は飛沫感染と接触感染であり、空気感染はしないとされて来たし、われわれもそう考え、それに沿って感染対策を行ってきた。本当に空気感染が主であるのかどうかは、現時点では分からないが、もしそれが事実とすれば、感染対策も変わって来る。

 空気感染は、飛沫よりもさらに小さなエアロゾルという大きさ0.005mm(5マイクロメートル。1000分の5ミリ)以下の、ウイルスを含む微細な粒子を吸い込むことによって起きる。このエアロゾルは飛沫(5マイクロメートル以上の大きさで水分を含む)が乾燥してできるもので、「飛沫核」とも呼ばれる。水分を含み重い飛沫より、当然小さく軽いので、飛沫よりも長時間空気中を漂い、飛沫よりも遠くまで広がる。言ってみればウイルスが空気中を漂っているような、イメージとしてはそれに近い様なものかも知れない(あくまでイメージ)。
 となれば、屋外で人と離れている場合は良しとして、屋内では除去性能の低いウレタンマスクや布マスクではなく、不織布のマスクを隙間なく(特に鼻周辺)装着しなければ意味がないかもしれない。それと、室内の換気が今まで以上に大変重要な事柄となって来るだろう。
 換気が大事となると、今屋内に多く設置されているアクリル板やビニールシート(カーテン)も見直しが必要かもしれない。彼方此方にアクリル板が林立し、ビニールシートが吊り下げられていたら、換気の妨げになり、もしかしたら感染防止には逆効果となる場合もあるかもしれない。
 また、今まではあまり顧みられてこなかった満員電車対策も、重要となって来ようか。

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 空気感染する感染症として一般的なのは、結核と麻疹(はしか)と水痘(すいとう。水ぼうそう)である。この内、水痘に関してはしんどい思い出がある。
 小学校を卒業する直前、つまり6年生から中学1年生になる前の或る日、私を含む数人が、1年生の教室の掃除を命じられた。まだ春休みには入っていなかったが、教室は誰もいなかった。先生もおらず、もうすぐ学校ともおさらばと言う解放感から、箒でチャンバラをやったり遊びたい放題でいい加減な掃除をした。
 で、その暫く後、一週間後くらいであろうか、私は水痘を発症した。原因は教室の掃除である。あの誰もいない教室は、水痘のため学級閉鎖になった教室であったのである。そこで、水痘帯状疱疹ウイルスを含むエアロゾルを吸って、感染したのだ。
 空気感染、おそるべし。
 ご存じの方もいらっしゃるかと思うが、大きくなってからの水痘は、重症化する。ために私は、春休み中に水痘は完治せず、新1年生としての登校が大分遅れ、新しい環境への適応に躓きとても辛かった記憶がある。おっさんとなった私には、今も疱疹の痕が幾つか残っており、それを見るたび、当時のことを思い出す。

 空気感染は侮れない。COVID-19の空気感染説が事実であるならば、これからは今迄の飛沫感染・接触感染対策に加え、空気感染対策を考えなければならない。でも、理由や原因が判明すれば、おのずと対策は見えてくる。必要以上に恐れないことだ。
 行政や専門家の皆さんには、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は空気感染しない、との先入観を捨て虚心に検証・対応をして頂きたいものである。

 現状、COVID-19の空気感染が事実であるのかどうかは、私には判断がつきかねる。しかし、空気感染する可能性も考え備えるのも無駄ではなかろう。
 とりあえずは対策として、スーパーに行く際は不織布マスクの上にウレタンマスクをして、密着度を上げてみようか。スーパーコンピューター「富岳」のシミュレーションによれば、鼻回りなどしっかりフィットさせた不織布マスクの上にウレタンマスクをすると、飛沫捕集効果が81%から89%へ向上するという。エアロゾルの大元は飛沫であるから、それなり効果はあるやもしれない。

(以上は、すべて素人である私の見解・判断です)

2021年長月1日

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・画像はこうのみささんによるものを、イラストACよりお借りしました

*声明:「最新の知見に基づいたコロナ感染症対策を求める科学者の緊急声明」(2021年8月24日10時現在)。世話人は東北大学大学院理学研究科の本堂毅氏と高エネルギー加速器研究機構の平田光司氏。他に感染症専門家や医師など賛同者36名
*空気感染:飛沫核感染とも。WHOやCDCもエアロゾル吸入が感染経路の一つとしている。「エアロゾル感染」と呼ばれるものがあるが厳密な定義がなく空気感染との違いは明確では無い様だ。また飛沫感染と空気感染の中間的なものともされる「マイクロ飛沫感染」と呼ばれるものもあり厚労省では空気感染とは異なる概念としているが、ほぼ同じ意味合いとする場合もある。私には違いが良く分からないが、ウイルスの届く範囲が飛沫感染より遠いのがマイクロ飛沫感染、それより更に遠いのが空気感染と言えるのであろうか
*飛沫核:飛沫核は極めて軽く風などで拡散してしまうため屋外では吸い込む可能性は低いと言う
*エアロゾル:空気中に固体や液体の微粒子が浮遊している状態またはその微粒子。霧や靄、煙もこれ
*COVID-19(コヴィッド・ナインティーン):新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症。「coronavirus disease 2019」で「2019年に報告されたコロナウイルス感染症」の意。新型コロナウイルスへの感染により引き起こされる。特定の人名や地名と病気のイメージが結びつかない様、今は病名に報告者名や発生地名などは冠さない。「中国ウイルス」等と言っては絶対ダメなのである

Fe塔 轟音―拝島ガントリー 2

轟音―拝島ガントリー 2

 拝島線66号から、踏切を隔てて建つ65号を目指すが、そういえば、あんなに頻繁に飛来していたC-130J-30スーパー・ハーキュリーズがやって来ない。ランチ・タイムに入ったのであろうか。轟音も暫くはお休みか。

 65号(標高117.5m)を、美堀通りが渡る西武拝島線「立4」踏切から望む。

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拝島線65号
(踏切が開いている際に踏切内から撮影)

 線路南側(画像右手)、夏草繁る中に小径があり、接近は可能だ。

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65号と6000系

 砂利交じりの径をジャリジャリ鳴らしながら行けば、電車が来た。このキラキラ具合から見て、6000系ジュラルミン車体(6101F-6117F)のものだと思う(間違えてたらゴメンナサイ)。

 鉄塔奥は可也広い空き地で、見れば、向こうにオレンジ色の椅子が四つ並んだベンチがチラリ見える。以前64号の記事で紹介した可也荒れた「美堀児童公園」に繋がっている様だ。しかし、通行可なのかどうかが分からない。しかも、草刈り作業中である。よって、途中までで断念。

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65号

 踏切方向へ戻り、美堀通りに出ると、

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66号から68号

三鉄塔が遠望できる。西武拝島線の沿線は、ほぼほぼ住宅地なので、こうして拝島線ガントリー鉄塔を三基同時に見るのは難しい。ここの東方、「立2」踏切付近にも三基同時ポイントがあるが、見える60号から62号までの内、60号は三角錐型なのである。

 通りから東の住宅地へ入ると、先ほどの空き地の続きと65号が見える。

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65号と立札

 これも64号記事で書いたが、この付近の空き地には大抵、斯様に「北関東防衛局」の管理を示す国有地の立札がある。
 北関東防衛局は、春に訪ねたあの「大和田通信所」でも出てきた組織である。防衛省に属する地方支分部局(出先機関)の一つで、自衛隊及び在日米軍の施設整備や、地方公共団体・地域住民との間を取り持つのがお仕事だ。
 しかし何故に、こうも国有地だらけなのであろうか。
 調べるてみると、横田基地がベトナム戦争の補給拠点となっていた1960年代頃、米軍機の騒音に耐えかねた住民の方々が移転した跡地を国が買い上げ国有地化し、ためにそれが基地周辺に点在しているのだ。
 これ等国有地(移転補償跡地。総面積約26,000平方m)、1970年代頃から近隣者が家庭菜園や駐車場、物置などに利用してきた。国はそれを黙認してきたのだが、2019年になって防衛局はそうした土地の住民による「無断使用」に対し、明け渡しを求めてきた。しかし、国有地とは言え半ば放置され草繁りまたゴミを不法投棄されるなどしていたものを、結果的には我々が管理してきたと、住民の方々は反発している。
 防衛局としては、国有地を支障のない範囲で個人や企業に有償で貸し出す意向と言う。
 これも、東京の「基地問題」の一つである。

 すでに紹介済みの64号は飛ばし、「立3-2」踏切と「立3」踏切との間に、63号(標高117.2m)。

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63号(昭和41年1月 23m)

 カンカンと踏切警報機が鳴り出したので、待ち構えていると電車が来た。

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63号と6000系
私にしては電車が上手く撮れた

 「6102」とフロントにはっきり見えるので、6000系ジュラルミン車体に間違えなかろう。向こうに64号(標高117.5m)も見えている。
 私は「鉄(塔)ヲタ」で「鉄(道)ヲタ」ではないのだけれど、線路上ガントリー鉄塔は、やはり電車とのツーショが絵になると思う。ので、ついつい電車が来るのを待ってしまう。しかし、動かない鉄塔と違い、電車を撮るのは難しい。

 鉄塔と関連は無いのだが、今回取材した鉄塔達の建つ地には大いに関わることを最後に。
 この地は、拝島村と昭和町が1954年(昭和29年)に合併して生まれた昭島市だが、昭島市と言えば、以前にも紹介した「エスクリクティウス・アキシマエンシス」だ(こちらこちら)。

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みんなの写真で描いたアキシマクジラ

 建物壁面に飾られた、市民の方々の写真によるモザイクアート。この時、ベンチ右端に一人お年寄りが腰かけておられたが、「失礼します」の一言もなく前を横切り撮影してしまった。暑さでボーっとしていたとはいえ、失敬極まりない。申し訳御座いませんでした。

 アキシマクジラは、多摩人にはお馴染みの存在である。
 ここは、1961年(昭和36年)に市内多摩川河川敷で発見され、アキシマクジラの名で親しまれるている化石クジラの学名から命名された、教育福祉センター「アキシマエンシス」(標高105.2m)。アキシマクジラの原寸大化石レプリカ―13.5m―が、2020年3月より展示されている。

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帰ってきたアキシマクジラ

 しかも、現在(2020年7月13日-9月12日)、群馬県立自然史博物館に未公開所蔵されているモノホンの化石が、発見60周年記念に里帰りしている。が、残念ながらこの時は見学ができなかったので、国際交流教養文化棟内郷土資料室の窓越しに拝見。

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窓越しにレプリカ

 ガラスに雲が写り込み、なんか、化石の幻影が空に浮かんでいるよう、に見ないこともない。ので、これはこれで、良し。

 撤収。

2021年葉月30日
(取材は8月中旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します
・参照:東京新聞2019年8月21日記事、毎日新聞2019年5月24日記事、昭島市HPほか
・当記事にある情報等は上記取材時点におけるものです
・これらの場所は昭島市美堀町(アキシマエンシスはつつじが丘)、最寄り駅はJR・西武拝島駅です(アキシマエンシスはJR昭島駅)

*ロッキード・マーティンC-130Jスーパー・ハーキュリーズ:横田基地の米空軍第374空輸航空団に、胴体延長型のC-130J-30(胴体を4.57m延長)が14機所属している
*有償で:駐車場や物置なら15平方m月額3,500円、家庭菜園なら10平方m1,500円という
*アキシマクジラ:コククジラ(Eschrichtius)属。177-195万年前に生息。平成30年(2018)1月に新種であることが確認され「Eschrichtius akishimaensis」の学名が与えられた

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

――――――――――――――――

・単独でのサイクリングと言う野外活動は、フィジカル・ディスタンシングを守る前提のもと、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染リスク(感染しない・感染させない)の極めて低い行動と考え行いました。マスクを着用し、出先で長居はせず、食事は人気のない場所で一人で行い、家を出てから戻るまで店舗等への立ち寄りは原則行いません
・鉄塔ご訪問の際は引き続き新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大防止にご配慮をお願い致します

Fe塔 轟音―拝島ガントリー 1

轟音―拝島ガントリー 1

 どこが違うの?と言われそうだが、68号隣りの、67号(標高118.2m)。

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拝島線67号(昭和41年1月 23m)

 一見皆同じに思えるのは、線路の上、と言う同じロケーションが続くガントリー(門型)鉄塔の宿命である。

 思いついて、拝島線鉄塔とツーショ。多分初ツーショだと思う。

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67号鉄塔と

 等とするうちにも、相変わらずC-130J-30スーパー・ハーキュリーズはやって来る。

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スーパー・ハーキュリーズ

 スーパー・ハーキュリーズは、横田基地に展開しているアメリカ空軍第374空輸航空団(太平洋空軍指揮下)を構成する四グループ中の運用群、第36空輸中隊に属するもので、インド太平洋地域で運用されていそうだ。
 ここは、前回までの場所より更に基地に近いので、スーパー・ハーキュリーズは、より高度が低い。またその分、行きすぎるのも可也速い。

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玉川上水・横田基地周辺航空写真
2019年(令和1年)8月17日国土地理院撮影

 黄丸が拝島線鉄塔で、右端が62号、左下が69号。「EP」はエコパーク、「YAB」が横田基地、「7」は現五日市街道(都道7号)、「HS」は拝島駅。私の立つ67号付近は、北の基地と南の玉川上水に挟まれた場所で、飛行機が離陸する滑走路南端に大分近いのがお分かり頂けると思う。
 鉄塔とは関係ないのだが、興味深いので古航空写真も比較のため見て頂きたい。

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玉川上水・横田基地周辺航空写真
1947年(昭和22年)11月14日米軍撮影

 「熊川倉庫」は、立川の陸軍航空廠(航空機の修理・補給・整備など行う所)の出張所で燃料貯蔵等が行われていたもの。
 ご覧の如く、周囲の市街地化は別としても2019年の写真とは大分様子が異なる。この写真の9年後の1956年(昭和31年)に行われた基地拡張で、倉庫は基地内となり、五日市街道が分断されるため基地南側を迂回し国道16号(画像左端、上下に伸びる道路)に合流する現在の形に付け替えられたのである。
 こうした拡張は1950年(昭和25年)から1960年(昭和35年)にかけ数回行われ、そうした際に五日市街道や国道16号また旧国鉄八高線の移設などが行われた。また、滑走路工事で多摩川の砂利が採取され河床の低下や用水への影響などもあったという。それ以外にも燃料・廃油の流出による水汚染、種々の事故、騒音、墜落事故など周辺被害も多く、住民の方々による訴訟が度々起こされている。東京にも、基地問題は存在するのである。

 暈けてしまったが、ズーム望遠側で何とか辛うじて離陸したてのスーパー・ハーキュリーズの尾翼付近を捉えることが出来た。

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感覚的にはこれくらい

 肉眼で実際見た感じは、これに近い大きさだとお思い頂きたい。通りすがりの余所者だが、周辺住民の方々のその苦労が窺い知れる様だ。

 横を見れば、線路北に接する「エコパーク」(標高118.9m)の出入り口がある。奥に手頃な東屋も見える、大分暑いしペコハラだし、そろそろ日陰でランチにしたい。
 独り占めの東屋でバックパックを下ろし、背中の汗を乾かす。

 これは、最近のバックパック使用の際の御供だ。

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チェックのクマさん

 なぜこれが家にあるのか、どこで手に入れたのか、全く記憶にない。おそらく、去年亡くなったおばあちゃんが、通院の帰りに何処かで拾ってきたものだと思う。
 アルツハイマー型認知症発症後、おばあちゃんは随分といろいろなものを拾ってきた。洗濯ばさみや上のクマさん等ならまだ理由も分かるが、はっきり言って「何で?」と思うようコンクリートの小さな欠片や特にキレイとも思えない小石も多かった。別に困ることもないので、おばあちゃんが自身の部屋に並べて置くにまかせていた(今もそのまま)。
 認知症発症後、こうしていろいろと、周囲の人間には「不用品」と思えるようなものを拾い集める行動は多いという。だが、家族にはどう考えても「ごみ」と思えるものも、本人にとっては「思い出の品」であったり、心を落ち着かせてくるものであったりするので、決して否定してはいけないのである。危険物や衛生上問題があるもの、或いは他所の家のものだったりしたら話は変わって来るが、特に支障がなければそのまま受け容れるのが望ましいそうだ。
 おばあちゃんは若い頃山歩きが趣味で、そういえばよく石を記念に拾ってきた。今なら絶対NGだが、当時は普通の行為であった。その頃の記憶が残っていたのかもしれない。

 ―ゆっくり休憩&ストレッチ後、鉄塔に戻る。
 では、西武拝島線沿いの道を行きながら、私のクセで二つ三つ間を飛ばしているこの辺りの抜けている拝島線鉄塔を拾って行こう。

 まずは、すぐ傍らの66号(標高117.9m)。

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66号と20000系(?)

 丁度電車もやって来た。銀の車体に青ライン、6000系アルミ車体(50番台(6151F-6158F))にも似ているが、車体下部横の番号が6000系は数字レリーフタイプなのに対し、これは平たいプレートタイプであるので、20000系(2000年導入。軽量化・電力回生ブレーキ採用等環境配慮型)かもしれない。ごめんなさい、よく分かりません。

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66号(昭和41年1月 23m)

 冒頭の67号とクリソツだが、背景に注目して頂ければ、異なる鉄塔とお分かり頂ける(でも気を付けないと、自分でも画像を間違う)。

 さて、確か隣の65号とそのもう一つ向こうの63号が抜けていたはずである。行ってみよう。

 つづく

2021年葉月29日
(取材は8月中旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します
・参照:福生市郷土資料室「もっと知りたい 福生の歴史」ほか
・航空写真画像出典:国土地理院ウェブサイト
・当記事にある情報等は上記取材時点におけるものです
・これらの場所は昭島市美堀町、最寄り駅はJR・西武拝島駅です

*ロッキード・マーティンC-130Jスーパー・ハーキュリーズ:航空自衛隊も導入している1954年初飛行の傑作輸送機C-130ハーキュリーズの最新型。横田基地の米空軍第374空輸航空団に、胴体延長型のC-130J-30(胴体を4.57m延長)が14機所属している。全長34.41m・全幅40.45m・全高11.61m・最大速度660km/h・ロールス・ロイスAE2100D3×4基・乗員2-3名・兵員128名(空挺92名)
*第374空輸航空団:太平洋空軍指揮下。航空団は四グループに分かれスーパー・ハーキュリーズはその内の運用群の第36空輸中隊に属する。スーパー・ハーキュリーズはインド太平洋地域で装備空中投下・空輸支援・空輸作戦・医療搬送・捜査救助・人道支援等に運用されている
*横田基地:正確には「横田飛行場」。福生市・瑞穂町・武蔵村山市・羽村市・立川市・昭島市にまたがる。現在米空軍と航空自衛隊が使用。旧陸軍の「多摩飛行場」がルーツ。朝鮮戦争・ベトナム戦争で前線基地また補給拠点となり墜落事故も多い。騒音被害などに関する訴訟がたびたび起こされている
*五日市街道:付け替えられた「新」街道は、国道16号の基地第5ゲート前の交差点で「旧」街道と再会する

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

Fe塔 轟音―玉川上水

轟音―玉川上水

 昭島線60号の向こうにチラリ見えていた、59号(標高120.0m)に接近を試みる。

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昭島線59号(昭和61年6月 36m)

 だが、残念ながら鉄塔敷はマンションの奥まった駐車場内で間近へ行くことは叶わない。

 しかし、こうしていても、北にある横田基地から相変わらず頻繁にC-130J-30スーパー・ハーキュリーズがやってくる。

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撮るのムズイ・・・

 これで何機目であろう(多分すべて違う機体だと思うが)。
 こちらも広角側で撮っているので小さいが、実際はこの数倍の大きさだ。その発する轟音は、メタル・フェスを最前列で聴くくらいのものだ(これもよく分からんな)。

 スーパー・ハーキュリーズは、59号のすぐ北側を流れる玉川上水を越えてやってくる。画像の樹々はその上水の畔のものだ。
 この上水に沿って可也狭いが緑道が設けられている。杉並区の浅間橋から福生市の平和橋までおよそ24km続く、玉川上水緑道の一部である。

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つつじ橋と緑道
左奥に59号が見える

 その緑道に架かる小さな「つつじ橋」付近から、緑道と下の上水を見る。

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上水

 つつじ橋は上水ではなく上水に流れ込む水路に架かる橋で、私が昭島線や拝島線の鉄塔を見つつ通って来た道路の下は水路が埋まっている様だ。
 橋下に「都水道局拝島原水給水口」があり、上水の水量を補うため昭和用水から取り込まれた水(多摩川の水)がこの水路から給水(秋から冬だけ)されるのだそうな。

 少し下流側の「こはけ橋」(標高118.7m)で上水を北へ渡る。

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こはけ橋から

 「こはけ」とは気になる名だが「小欠」と書くらしい。この地域は旧拝島村に当たるが、そこの字名であったそうな。「はけ」は、この付近では立川崖線・国分寺崖線などの崖地を表す東日本の方言である。
 画像は上流方向を見ているが、望遠側で見るとその圧縮効果で緑の密度が高まり、なんとも涼しげである。実際は、ものすっごく蒸し暑いのだが。

 この、こはけ橋を渡ってすぐに右へと折れ100m程も行けば、西武拝島線線路が間近く、当然ながら東電拝島線鉄塔も間近い。

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67号(奥)と68号と30000系(スマイルトレイン)

 以前の紹介時とは逆側の線路脇から見る、拝島線67号と68号(標高118.6m)。間近での電車とのツーショは、なかなかの迫力だ。

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68号(昭和41年1月 23m)

 通過後に、68号を単独で拝む。向こうに、西武拝島変電所内の69号も見える。
 とすれば、また電車。

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68号と2000系

 今の昼近い時間帯でも、少し待てばすぐに電車がやって来る。
 そして、スーパー・ハーキュリーズもすぐにやって来る。

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スーパー・ハーキュリーズとちらっと68号

 数分おきの飛来は変わらない。

 つづく

2021年葉月28日
(取材は8月中旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します
・参照:あきしま水と記憶の物語
・当記事にある情報等は上記取材時点におけるものです
・これらの場所は昭島市美堀町、最寄り駅はJR・西武拝島駅です

*ロッキード・マーティンC-130Jスーパー・ハーキュリーズ:航空自衛隊も導入している1954年初飛行の傑作輸送機C-130ハーキュリーズの最新型。横田基地の米空軍第374空輸航空団に、胴体延長型のC-130J-30(胴体を4.57m延長)が14機所属している。全長34.41m・全幅40.45m・全高11.61m・最大速度660km/h・ロールス・ロイスAE2100D3×4基・乗員2-3名・兵員128名(空挺92名)
*横田基地:正確には「横田飛行場」。福生市・瑞穂町・武蔵村山市・羽村市・立川市・昭島市にまたがる。現在米空軍と航空自衛隊が使用。旧陸軍の「多摩飛行場」がルーツ。朝鮮戦争・ベトナム戦争で前線基地また補給拠点となり墜落事故も多い。騒音被害などに関する訴訟がたびたび起こされている
*給水:つつじ橋から南西約2km多摩川近くにある拝島原水補給ポンプ所から送られており、導水管の上は真っすぐな所謂「水道道路」になっている。水路開設は1941年。昭和用水堰はポンプ所の西400mほどにある

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

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・単独でのサイクリングと言う野外活動は、フィジカル・ディスタンシングを守る前提のもと、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染リスク(感染しない・感染させない)の極めて低い行動と考え行いました。マスクを着用し、出先で長居はせず、食事は人気のない場所で一人で行い、家を出てから戻るまで店舗等への立ち寄りは原則行いません
・鉄塔ご訪問の際は引き続き新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大防止にご配慮をお願い致します

Fe塔 轟音―拝島変電所 2

轟音―拝島変電所 2

 C-130J-30スーパー・ハーキュリーズは、ここのすぐ北にある米空軍横田基地に展開する第374空輸航空団の所属機であろう。そういう時間帯なのか、数分おきにやって来る。

 西武拝島線のガードを潜り、線路沿いの細道に左折。さっき遠く見えた、昭島線61号方向に行けそうだ。

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71号と西武線電車(2000系?)

 先ほどの拝島線71号を、今度は北側から見つつ行けば、爆音と共にまたやって来た。

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スーパー・ハーキュリーズ

 ズーム広角側で撮影しているので写りが小さいが、実際はこの2-3倍の大きさとお考え頂きたい。飛行機好き(私)にはたまらぬが、近隣住民の方々は別の意味でたまらぬであろう。
 この辺りは、農地は点在しているが、基本住宅密集地である。部品落下など、事故も心配だ。この近隣とは限らないが、横田基地から離陸した米軍機或いは横田基地に向かっていた米軍機の墜落事故は、朝鮮戦争・ベトナム戦争当時の1950年代から1960年代を中心に多数発生している。

 横田基地には、C-130J-30は現在14機配備されているらしい。飛行訓練は日常的に行われている。皆一様に、基地のある北方向からやってきて頭上で右旋回し、私から見ると左手の西方向へと向かい、目で追うとまた北へと旋回して行く。

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スレスレ(感覚的に)

 音のデカさの所為もあるのか、実感覚としては屋根スレスレ、である。

 モータヘッドスリップノットAC/DCが一所で同時演奏している如き(よく分からんな)のスーパー・ハーキュリーズの轟音に慣れたか、時折やって来るすぐ傍らの西武拝島線電車の音がいやに小さく感じる。
 等と思いながら見れば、畑向こうに拝島変電所を終点とする昭島線鉄塔。

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昭島線鉄塔

ヘリ巡プレートをズームアップすれば、

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60号

手前は60号(標高115.8m)、すれば奥は59号だ。
 60号をアップ(手前やすぐお隣に民家やマンションがあり、心理的に非常に撮りにくいが)。

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60号

 見たところ、60号への接近は難しそうであるが、次の61号(標高116.0m)は私のすぐ左手、道路脇にそびえている。

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61号

 今回の訪問で、鉄塔への初接近だ。

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61号

 角度鉄塔なので、腕金は三本ずつ三組ある。

 振り向けば、西武拝島線線路の向こうに62号が逆光だ。

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62号

 左方向の拝島線71号から来た(東電の)拝島線も、これに合流している。でも拝島線としての最終は、71号のようだ。

 左側、拝島線の碍子連の辺りに、何やら白い札が見える。

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何?

 「通り抜け禁止」とある。高所作業の際の、作業員さんへの注意書きのようだ。他の鉄塔では、今まで見たことがない。初めて見るが、或いは注意力散漫なダメおやじ(私)が気付かなかっただけなのかもしれない。

 少し移動し、西武拝島線の土手と62号と左奥の71号をスリー・ショット。

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62号と71号と土手

 チラリと映るオレンジの飛行物体は、最近はこの多摩でもすっかり馴染みの存在となったツマグロヒョウモン(Argyreus hyperbius)。アップにしてみても「ツマグロ」が確認できないので、おそらくオスであろう。

 つづく

2021年葉月27日
(取材は8月中旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します
・当記事にある情報等は上記取材時点におけるものです
・これらの場所は昭島市美堀町、最寄り駅はJR・西武拝島駅です

*ツマグロヒョウモン:日本では元来西日本に分布していたが1990年代以降北関東まで生息域が北上している。メスだけ翅の先端が黒い
*ロッキード・マーティンC-130Jスーパー・ハーキュリーズ:航空自衛隊も導入している1954年初飛行の傑作輸送機C-130ハーキュリーズの最新型。横田基地の米空軍第374空輸航空団に、胴体延長型のC-130J-30(胴体を4.57m延長)が14機所属している。全長34.41m・全幅40.45m・全高11.61m・最大速度660km/h・ロールス・ロイスAE2100D3×4基・乗員2-3名・兵員128名(空挺92名)
*横田基地:正確には「横田飛行場」。福生市・瑞穂町・武蔵村山市・羽村市・立川市・昭島市にまたがる。現在米空軍と航空自衛隊が使用。旧陸軍の「多摩飛行場」がルーツ。朝鮮戦争・ベトナム戦争で前線基地また補給拠点となり墜落事故も多い。騒音被害などに関する訴訟がたびたび起こされている
*第374空輸航空団:太平洋空軍指揮下。航空団は四グループに分かれスーパー・ハーキュリーズはその内の運用群の第36空輸中隊に属する。スーパー・ハーキュリーズはインド太平洋地域で装備空中投下・空輸支援・空輸作戦・医療搬送・捜査救助・人道支援等に運用されている

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

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・単独でのサイクリングと言う野外活動は、フィジカル・ディスタンシングを守る前提のもと、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染リスク(感染しない・感染させない)の極めて低い行動と考え行いました。マスクを着用し、出先で長居はせず、食事は人気のない場所で一人で行い、家を出てから戻るまで店舗等への立ち寄りは原則行いません
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Fe塔 轟音―拝島変電所 1

轟音―拝島変電所 1

 以前に紹介した「西武鉄道拝島変電所」のすぐそばに、少々紛らわしい名称の「拝島変電所」(標高115.3m)がある。こちらは東京電力パワーグリッドの施設で、西武とは距離にして、200mほどしか離れていない。

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東京電力パワーグリッド拝島変電所

 変電所は、斯様に住宅の並ぶ奥にあり、非常に入って行くのは憚れる。ので、望遠で。

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ズームアップ

 しかし、50m程も離れ且つ表札はチャイチイので判読不可能。ご勘弁頂きたい。

 正面から中の鉄塔を拝むことは諦め、脇から回りこもうと、ふと見ると、私の背中側にあるJR八高線の土手のフェンスには、センニンソウ(Clematis terniflora)が花盛りだ。

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土手のセンニンソウ
画像左手が線路、右手が変電所

 センニンソウはキンポウゲ科の蔓植物。以前紹介したこの花の果実にある白い綿毛を仙人の鬚に見立てたことに由来する。有毒で、「ウマクワズ」とか「ウシクワズ」の別名がある。直接的で、いい名だ。
 花びらに見える白いのは顎片で通常は4枚だそうだが、写真をよく見ると5枚や6枚のも結構ある。何れにしろ、この暑熱きびしい中、涼し気な風情である。

 八高線に沿って少し南東に移動し、北上する道路に左折せば電気関連の事業所さんの資材置場の向こうに、変電所内の昭島線鉄塔が見えた。

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昭島線61号、62号、63号

 中央の変形鉄塔が昭島線62号、向こうが61号、そして手前の鉄構が最終63号だ(Tiny Slopeさん参照)。
 アップ。

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62号(標高117.0m)
向こうは61号

 少し移動し角度を換えると、63号も可也よく見える。

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63号(標高115.4m)

 更に道なりに進むと、家々の狭間の道路の向こうに61号が現れた。

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61号

 あちらも、一寸だが変形鉄塔だ。あとで道を見つけて行ってみよう。

 更に行けば、またまた家々の狭間に、今度は可也近く鉄塔が現れる。

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拝島線71号(昭和41年1月 24m)

 こちらは、拝島線の最終鉄塔71号(標高117.2m)だ。

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71号と線路土手
奥に昭島線62号

 お馴染みの鉄道柵の向こうの土手は、西武拝島線の線路だ。ガントリーの多い拝島線鉄塔も、この区間は四角錐型である。
 西武拝島線の線路に沿い或いは跨りながらやって来た東電の拝島線は、先ほどの拝島変電所で終わるのである。

 この付近は、JRの八高線と青梅線そしてこの西武拝島線が、変電所北東約700mほどの拝島駅へと収斂する地帯。東南からやってきた青梅線、南東から上がってきた八高線がX型に交差しながら出合い、そこへ北東から拝島線が合流。この辺りは、八高線と拝島線が形作る三角形の中に納まっている様な感じだ。

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拝島変電所周辺航空写真
2019年(令和1年)8月17日国土地理院撮影

 水玉が東電の拝島変電所、緑玉が西武鉄道の拝島変電所。「HS」は拝島駅、「EP」は以前紹介のエコ・パーク

 71号から僅か北側には西武拝島線のガードがあり、その右手向こうに、70号と西武鉄道拝島変電所内の69号(標高118.5m)が見える。

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奥に69号、手前に70号
黄色い電車は2000系

 70号は遠くは無いのだが、接近できるような道がないので道路から。

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70号(標高119.0m)

 こうして取材していると、時折ロッキード・マーティンC-130J-30スーパー・ハーキュリーズ輸送機が低空で頭上を過ぎて行く。

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スーパー・ハーキュリーズ
架空線は拝島線のもの

 ものすごい、轟音だ。

 つづく

2021年葉月26日
(取材は8月中旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します
・航空写真画像出典:国土地理院ウェブサイト
・当記事にある情報等は上記取材時点におけるものです
・これらの場所は昭島市美堀町、最寄り駅はJR・西武拝島駅です

*東京電力パワーグリッド:送配電網を維持運用する東京電力ホールでキングスの子会社。2016年発足
*ロッキード・マーティンC-130Jスーパー・ハーキュリーズ:航空自衛隊も導入している1954年初飛行の傑作輸送機C-130ハーキュリーズの最新型。横田基地の米空軍第374空輸航空団に、胴体延長型のC-130J-30(胴体を4.57m延長)が14機所属している。全長34.41m・全幅40.45m・全高11.61m・最大速度660km/h・ロールス・ロイスAE2100D3×4基・乗員2-3名・兵員128名(空挺92名)

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

(スマートフォン版は、通信の最適化により画像の画質低下・サイズ縮小となっている場合があります。ご了承下さい)

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・単独でのサイクリングと言う野外活動は、フィジカル・ディスタンシングを守る前提のもと、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染リスク(感染しない・感染させない)の極めて低い行動と考え行いました。マスクを着用し、出先で長居はせず、食事は人気のない場所で一人で行い、家を出てから戻るまで店舗等への立ち寄りは原則行いません
・鉄塔ご訪問の際は引き続き新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大防止にご配慮をお願い致します
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