科学絵本

 絵本作家の加古里子さんが、今月二日に亡くなられた。享年92。

 加古さんは、大正15年(1926)福井県生まれで、本名は中島哲(さとし)。「里子(さとし)」は俳号である。WW2中、成蹊高等学校(私立の旧制高等学校)に通っていた時、軍需工場への動員で友人たちに会えないため作った回覧雑誌「マント」に自作の俳句を載せる際使用していたペンネームが、この「里子」であったそうだ。(かこさとし公式HPより)
 氏はそのWW2当時、例にもれず軍国少年で、軍人(飛行機乗り)を目指すが近視が進み断念。結果氏は戦後を生き抜くこととなるが、陸軍士官学校へ進んだ友人たちは、多く特攻で命を落とした。この様な経験から、氏は、自身の無知が誤りを産んだ、だから子供達にはちゃんとした勉強をするよう伝えていかなければならない、そう思うようになったと語っておられる。(mi:te 絵本作家インタビュー vol.100より)

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 加古さんと言えば、「からすのパンやさん」や、月刊絵本「こどものとも」での「だるまちゃん」シリーズがお馴染みであるが、私は、科学者でもある氏が月刊絵本「かがくのとも」に書いた、科学絵本が好きであった。「あなたのいえ わたしのいえ」、「だいこん だんめん れんこん ざんねん」、「おおきい ちょうちん ちいさい ちょうちん」、「いろいろ おにあそび」、「わたしも いれて!」など。

 加古さんの素朴な味わいの絵が、好きであった。

 R.I.P

2018年皐月10日

*科学者:東大工学部応用科学科卒で、工学博士、(化学)技術士