夜間鉄塔―多磨

 ロードバイクで夜間走行(ナイトライド)に出掛けた。時々、夜に走りたくなる。静かだし、自動車も(やや)少ないし、どこか「ひとり」を味わえるので、偶にやりたくなる「夜間走行」。しかし、夜間は危険も多い。前後ライトや反射材・反射テープなど夜間用装備を施しての上であると言え、本当はなるべく走らない方が良いのだが、ショートステイでおばあちゃんが留守の時ぐらいしか夜に出歩けないので、時々我慢できなくなる。少し子供じみているが、白く強力に光るフロントライト、白く点滅するセーフティライト、そして赤く鮮やかに点滅する二つのリアライトの光に、ちょっとワクワクもするのだ。

 ここの所、ショートステイの際、どうもお天気が良くない。良くない、とは鉄塔巡りに不都合だという意味である。鉄塔撮影には最も不向きな、曇りの日ばかりなのだ。しかし、夜間ならば、その曇り空も影響はしない。ので、夜間走行の際、鉄塔も訪ねた。夜に鉄塔訪問など、以前はまったく念頭に無かったが、前回ライドの経験でそこそこイケることが判明したので、今回も道すがら、訪ねることとした。

 西武多摩川線多磨駅構内に建つ、車返線ガントリー鉄塔としてはめずらしい、猫耳なしの18号

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車返線18号(標高45.2m)

 駅構内や駅前商店街の灯りを受け、白く幽(かす)かに光っている。日中とは全く異なる表情で、面白い。
 手前の建物は、シャレオツだが、お店なのであろうか、それとも民家なのであろうか。お店であっても閉まっていてもおかしくはない様な時間なので、よく分からないが、若し民家なら失礼になるので一応ぼかした。

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18号

 18号から南に少し移動すると、線路向こう、サカハチ(境八王子線)18号が見える。いい具合に、沈みかけた三日月が寄り添っている。

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境八王子線18号(標高46.3m)

 が、余りに遠く、シャッタースピードが遅くなってしまい、ブレブレである。しかし、遅いシャッタースピードのお蔭で、普通はほとんど見えない地球照部分も良く写っている。地球照とは、地球が反射した太陽光に照らされ、月の欠けている部分が仄明るく見える現象である。

 次に、多磨霊園内の国分寺線55号

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国分寺線55号(標高51.4m)

 残念ながら、夜間は霊園内立入禁止であるので、石垣の外から狙う。

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55号
頂部が東八の灯りを受けている

 すぐ北側が東八道路である所為か、意外と引っ切り無しに自動車がやって来、私の後をすり抜けて行く。バックパックと足首に赤いセーフティライト、そして手首に白い反射バンドを装着しているので、目立つとは思うのだが、やはり危険だしご迷惑だ。とっとと、撤収。

2019年霜月3日
(取材は10月初め)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します

・これらの鉄塔の建つ場所は府中市多磨町・紅葉丘、最寄り駅は西武多摩川線多磨駅です

*地球照:地球のアルベド(反射能)は月の5倍ほどもあり明るい。月から見た満地球は地球から見た満月の約90倍も明るいので、こうした現象も見られる

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

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