「旧」街道

 カラスウリ実る13号から、更に丘陵を下る。
 すれば、この丘陵地帯を縫うように走る、鶴川街道(町田市−調布市)に出る。

 ここ鶴川街道を走っていると、街道の両サイドに西北線鉄塔を見るポイントがある。百村(もむら)の辺りだ。

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西北線18号とカンツバキ

 道路際のお宅のカンツバキが咲き乱れる向こうに、西北線18号(標高44.3m)。
 そして反対側の丘上には、19号(標高74.9m)。

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19号

 ズームアップすれば、やや太めの塔体に、カゲロウの薄い翅の様にも見える水平の補強材とジャンパー線支持のV字碍子連の付いた腕金という、ユニークな姿が青空バックで美しい。

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19号

 この道路、斯様に景色は良いのだが、走っているとコワイ。
 大体、「街道」と名の付く道路は、江戸の頃から続いていたりなど、古い道路である場合が多い。多摩地域で言えば五日市街道、芋窪街道、青梅街道、奥多摩街道、鎌倉街道、川崎街道、小金井街道、甲州街道、鶴川街道、所沢街道、人見街道、府中街道、野猿街道などが、私にはお馴染みだ。起源が江戸とは限らないが、少なくもWW2前の航空写真には普通に写っているようなものが多いので、大抵狭い。そして、交通上主要・重要な道路であるがゆえに「街道」と呼ばれるだけあって、交通量は多い。よって、自転車で走るには可也コワイ思いをする場合が多い。
 同じ「街道」でも、「新」が付くと文字通り新しいものなのでそれなり広く、自転車専用レーンがあったりもするので比較的走り易くはなる。新奥多摩街道などそうだ。自転車が安全の為、カスクを被ったり、バックミラーを着けたり、デイタイム・ライトを実施したりなど、あれこれと自己(事故?)防衛策を施すのは当然(と思うの)だが、もっと安全に多くの人が自転車に親しめるような道路が増えることを、切に願う。

 鶴川街道は、上で言えば前者のパターン、詰まり古い街道だ。なので相当狭く、且つ自動車が多い。全ての区間が同じという訳ではないのだが、この百村の区間は可也狭くまたカーヴも多い。ちゃんと路側帯に立っていても、ほんのすぐ脇を自動車やトラックがすり抜けて行くので、あれこれと写真に時間を掛けては危険極まりない。自動車に対しても大迷惑となる。

 ただ、「新」街道に比しコワイとは言え、やはり「旧」街道には味わいがある。古い街道には、それに接する参道を持った古い神社・仏閣などあり、また沿道の家並にもそれなり時代を感じる場合が多い。家々の間に垣間見える公園なども、鄙びた雰囲気を湛えていたりして、つい寄り道もしたくなる。画像の様に、全体に緑も多い。「新」街道には、残念ながらそうした魅力は、乏しい。

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18号とイチョウ

 これは上のカンツバキと同じお宅のイチョウだが、こんなに自由に枝を伸ばしたイチョウなど、「新」街道沿いでは一寸、お目にかかれない。

2020年睦月21日
(取材は12月初旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します

・これらの鉄塔の建つ場所は稲城市坂浜、最寄り駅は京王相模原線若葉台駅です

*路側帯:歩道のない道路の端に設けられた歩行者通行の為の帯状部分。基本的に歩道と同等
*カゲロウ:蜉蝣。カゲロウ目の昆虫。幼虫時代は水中ですごし成虫は著しく短命。最初に翅を持った昆虫の一つとされる。似ているがウスバカゲロウ、クサカゲロウは脈翅目で全く異なる

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

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