竹やぶ

 梅雨前線が南に下がり気味で、北から寒気が入り易く、涼しいを通り越して寒いと言えるくらいの日が多い今季の梅雨。でも、今日は、暑い。陽射しは少ないが、湿度も可也高い。

 そんな、熱中症に厳重警戒レヴェルの真夏日に、久方ぶりに自転車で鉄塔を訪ねた。訪ねたとは言っても、鉄塔巡りで出掛けた訳ではなく、他の用事で出掛けたのだが、自転車で走行中鉄塔が視界に入ったら、やはり鉄塔好きの気持ちがうずきだし、思わず取材をしてしまった。まったく予定外の行動なので、カメラは持参しておらず、画像はスマフォによるものである。予め、お断りしておきたい。

 まず訪れたのは、今までにも幾度かご登場頂いている西北線の21号。今回は、少しアングルが異なり、脚元の住宅地から。

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西北線21号(標高75.1m)

 傾斜地に立地する、比較的に最近造られたここ多摩丘陵では見掛けるタイプの住宅地。手前の木立の緑は美しいが、この肌に纏いつくような多湿の中では、少々暑苦しくも見えてしまう。

 この21号下付近からは、22号下へ竹やぶの中の小径で続いている(標高52.8m)。僅か60m程の、短いものだが、趣は、ある。

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んー、モスキートが多い

 この竹やぶ、保全の意味合いで意図して残されたのか、立地的に手が付けられなかったから結果的に残ったのか、定かではないが、どうも、後者っぽい気がする。単なる私の、根拠もないカンだが。数年後訪ねたらば、きれいさっぱり消えている可能性が大、な気がする。

 22号下は、以前は雑木の山であったが、すっかりと宅地化され、真新しい家々が斜面に建ち並んでいる。

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22号(標高69.3m)

 然し、この右手方向、22号の東から北にかけては「天神山東緑地」となっており、深く木々繁る一帯。

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天神山東緑地登り口付近(標高43.2m)

以前訪ねた頃は、22号下周辺は凡そこの様な姿であったが―、世の変化の速き事に、驚くばかりだ。
 緑地だが、狭い「山崎通り」の際から、ここへと入る石段が直に続いており、自転車を止めて置くスペースが全くないので、まだ先まで続く道を上まで登るのは断念した。私有地であるこの緑地の所有者のお家の、古い代々墓が道脇にあったのは確認できたが、その先は、ちょっと気になる。機会があったら、上まで行ってみよう。
 ただ、稲城市HPによると、緑地指定期間は10年と言う。2016年に指定されたものであるから、21-22号下の竹やぶ同様、あと数年で消えてしまうことも、可能性としてはある。のんびり構えて、久しぶりに訪ねたら緑地がすっかり消えていたとは、多摩地域のカナシキあるあるだ。

 航空写真を見て見よう(何れも国土地理院撮影)。

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1961年(昭和36年)8月31日
西北線鉄塔はまだない

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1979年(昭和54年)11月14日
開発が急速に広がる

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2009年(平成21年)4月27日
もう現在に近い
西北線21-23号周辺航空写真

 「A」第三小学校と「B」第一中学校は、建替えはあるが1961年から変わらない。また「山崎通り」、「用水路」および右上隅にチラリと見える川崎街道も、幅やカーヴに多少の違いがあるが何れも基本的には変わるところがない。しかし、ここも例にもれず、緑地や農地については激しい変化を示している。2009年にはまだ見えないが、現在は「21(号)」と「22(号)」の間は、竹やぶ部分を除き上の22号画像に見えるように、すっかり住宅地である。こういった変化は、これからもまだ続いてゆくのであろう。
 ただ、「C」の天神山東緑地付近のみ、1961年から現在まで特に変化が見えない。土地所有者の方にはそれぞれ御事情もあろうから、他人がとやかくと言える事柄ではないが、これからも、変化なきよう、願うものである。

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23号(標高38.8m)
その向こうに24号と稲城変電所

 緩く曲がりながら、緩く下る山崎通りを行けば、多摩川低地「山崎公園」横に23号が見えて来る。以前訪ねたのは2年の前の夏であった。あの「激暑」の夏だ。あの年は、例年より三週間ほども早い6月の末に梅雨が明け、其の後ずっと連日の如き猛暑日。でも、そんな激なる暑さに可也痛め付けられながらも、何所かその暑さを楽しんでいたのを思い出す。
 しかしもう、あんな暑さ味わいたくないな。ちょっと、シンドイよ。

 追記:
 後日、今回取材した鉄塔の東に位置する、稲城大橋で多摩川を渡る際に21と22号が良く見えたので、ご参考までに写真を載せてみる。

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西北線20-22号

 「西北線三姉妹」。左が超長身の20号、右が21号そして中央が22号だ。22号下にあるこんもりとした緑地が、天神山東緑地である。緑地下には、第三小学校も見える。
 三姉妹の向こうに三角の山が見えるが、これは富士山の左手によく目立つ多摩ではお馴染みの山で、神奈川県の大山(おおやま)(標高1,252m)。別名を「雨降山(あふりやま)」といい、古くから山岳信仰の対象とされ、江戸時代の宝暦年間(1751-1764)頃からは「大山講」が大流行。さらに南東にある江ノ島とセットにされ、大山詣(まいり)がレクリエーションとして江戸庶民に愛された。ので、多摩地域を自転車で走っているとあちらこちらで大山詣に使われた「大山道(おおやまみち)」に出会う。

2020年文月7日
(取材は6月下旬)

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・取材の際はマナー遵守を心掛け十分配慮しておりますが、もしご近隣の皆様にご心配及びご迷惑をおかけしておりましたら、お詫び致します

・航空写真画像出典:国土地理院ウェブサイト

・これ等鉄塔の建つ場所は稲城市向陽台(21号)・大丸(22・23号)、最寄り駅はJR南武線稲城長沼駅です

*天神山東緑地:稲城市HPには、所有者の協力により7,306.79平方mを自然環境保全市域に指定したとある
*大山:山頂に雨乞いの神様「阿夫利神社」があり信仰された。修験道場としても有名
*大山講:大山への参詣や寄進をする人々が作った団体。一人で遠くへ出かけるの大変なので近所の人々などでお金を出し合ったりしたのである

鉄塔に昇るのは非常に危険です。絶対にやめましょう

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・単独でのサイクリングと言う野外活動は、フィジカル・ディスタンシングを守る前提のもと、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染リスク(感染しない・感染させない)の極めて低い行動と考え行いました。出先で長居はせず、食事は人気のない場所で一人で行い、家を出てから戻るまで店舗等への立ち寄りは最低限にとどめています
・鉄塔ご訪問の際は引き続き新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大防止にご配慮をお願い致します