奈良県警五条署で8日、公衆電話から「金がない。警察に行きたい」などと相談を受け、河原で野宿中のところを保護し、署内で休ませていた男が窃盗事件の重要参考人と判明した。事情を聞くと「もうバレてると思っていた」と容疑を認めたため、慌てて逮捕した。

 窃盗などの容疑で逮捕されたのは、住所不定、無職の鶴田美晴容疑者(38)。五条署によると、8日午前4時半ごろ、当直の署員が「10日前から家を出ている。捜索願は出てないか? ずっと野宿していたけど、どないしよう」などと電話で相談を受け鶴田容疑者を五条市内の吉野川の河原まで迎えに行き保護した。捜査担当の署員が名前を聞き、初めて気付いた。

 逮捕容疑は、5日夕~6日朝にかけて五条市のゴルフ場事務所に侵入して鍵を取り、2トントラック1台を盗んだ疑い。

 鶴田容疑者はこのゴルフ場の元職員。五条署では侵入時に場内に隠してあった事務所の鍵が使われたことから、4月末を最後に無断欠勤していた同容疑者を追っていた。

 10日間ほど野宿生活を続けていたとみられるが、雨露や寒さをしのげるはずのトラックをなぜか、河原から離れた同市西吉野町の空き地に放置していた。同署は「刑務所に行けば衣食住がある。金がなくなり、警察に言えば捕まえてもらえると思ったのでは」と自ら逮捕を望んで電話をかけたとものとみている。


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