ベトナム難民の子供としてタイで生まれ育ち、日本に不法入国した男性2人が、ベトナムへの強制送還処分の取り消しを国に求めた訴訟の判決が19日、東京地裁であり、杉原則彦裁判長は「手続きに重大な問題があった」として処分を取り消した。

 原告側代理人の弁護士によると、2人は事実上の無国籍で、勝訴しても行き場がない状態。不法入国による同様の立場の難民は約20人いるという。

 入管難民法の規定では、不法入国などの外国人を強制退去させる場合、原則として国籍国に送還するが、それができない時は、その直前に住んでいた国などに送ることもできる。判決では、2人は2008年にベトナムへの強制退去処分を受けた際、家族が住むタイへの帰国を希望したが、入管側が必要な説明をしなかったため、処分への不服申し立ての機会を失ったと認定した。

 原告側代理人の弁護士は、「国として(タイに帰国できるよう)タイ政府と交渉するか、日本で生活できるよう在留資格を与えるかしてほしい」と話している。

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