2005年10月21日

不動産オークション

 先日の記事「『ゲームの理論』と不動産市場、戦略」についてコメントいただいていましたトゥイークさん(「プロパティマネージャー自ら不動産投資に挑戦」)が、「不動産オークションの可能性」という記事を書かれていました。

 私も、そのサイトを見てみましたが、その感想をまず述べます。
・従来の不動産売り物件情報サイト(イサイズやアットホーム)とオークションの仕組みを組み合わせ、ビジネスモデルとしては面白い
・「健全で公平で透明な不動産取引の実現」に関しては、従来の不動産売り物件情報サイトに比べると格段に物件概要や部屋別家賃、管理費明細などが情報開示され、また入札価格についても明示されているので、透明性は高い

 ただ、気になる点として・・・

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・取引態様はあくまでも「媒介」となっていて、売主が出展しようとするとき、このサイト運営会社(IDU)が専属専任媒介契約を締結していて、実質的に従来の不動産取引の仲介の形態をとっている。要は出展者・入札者に対する見せ方を変えているだけ。(しかしそれはそれで、このアイディアは評価できる)
・これを不動産仲介業者にも登録してもらおうという展望を持っているようだが、そうするとどういう形で手数料をとる仕組みにするのかよく分からないが、元付業者が売主側から仲介手数料をもらって、客付業者としてIDUが買主側から手数料をもらう、という形になると思われる。そうすると、IDUにとって著しく利益を落とすサイトと見ることができる。(このようなビジネスモデルを考えたのだから、先行者利得で已むをえない部分もあるが・・・)

 本当にこの仕組みを普及させるのであれば、IDUはサイトを運営する会社として専念し、元付業者が広告料を支払って出展する形をとるという方法がいいのではないか。

 
 もっとも究極的なオークション形式の不動産取引とは、個人間の相対取引をサポートするシステムだと思う。ただ買主にとっては物件調査報告書や重要事項説明がないとおそらく物件の素性が分からず入札できないだろうし、出展者側も適正な価格が判断できないとか、契約書作成ができない、交渉・引渡し方法が分からない、トラブル時の解決方法が分からない、などの問題が発生するかもしれない。それについて、各サービスごとに専門業者に委託しながら取引を進めていく、という形が「公平で透明性の高い不動産取引の実現」に繋がると思う。

 ただ、いずれにしても、不動産仲介業者も従来の仲介のやり方とは発想を転換しながら、このような仕組みを作ることにも経営資源を投下しないといけないのは確かだろう。

 他人がいろいろなリスや困難を乗り越えてようやく作り上げたビジネスモデルに対して、批評するのは簡単なこと。それを嫉みととられても仕方ない。しかし、私としては新しいことに果敢に挑戦し、その上で成功したのであれば、やはりその人に対して最大限の賞賛と敬意を払っていきたい。

 ということで私も新しいビジネスモデルを構築できるように頑張ろう。上で述べたことを改良して仕組みを作ろうかな・・・。



u_property at 08:25│Comments(3)TrackBack(2)不動産全般 

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この記事へのトラックバック

1. オークションの活用  [ 不動産マイスターへの道 ]   2005年10月22日 01:10
先日も不動産オークションのことを書きましたが、トゥイークさんのブログ「プロパティマネージャー自ら不動産投資に挑戦」でも2回に渡って紹介されていましたし、また佐嘉田英樹さんの「不動産コンサルタントのつぶやき」でも取り上げられていましたので、改めて書きたいと....
2. いよいよ裾野へ?「街の不動産屋」のターン  [ 賃貸を面白くするためのメルクマール ]   2005年10月24日 20:26
ひどいじゃないか。(泣 ↓ 2005年10月21日(金)16時59分 ■マザーズオークションを開放IDU 不動産オークションのアイディー

この記事へのコメント

1. Posted by トゥイーク   2005年10月21日 08:57
TBありがとうございます。
マザーズオークションを業者に開放する新サービスは11月からトライアルが始まり、来年の春頃に本格稼動するようです。不動産業者は、IDUが提供するシステムをインストールし、IDUに利用料を支払うビジネスモデルのようで、今までとは格段にスケールの大きい戦略のようでした。楽しみです。
2. Posted by トゥイーク   2005年10月21日 09:00
>ただ買主にとっては物件調査報告書や重要事項説明がないとおそらく物件の素性が分からず入札できないだろうし、

さすがのご指摘です。
新サービスでは、重説を閲覧しないと入札できないシステムにするそうです。
契約書の案文も閲覧できるようにするそうです。
3. Posted by Precious Works   2005年10月21日 12:53
>新しいことに果敢に挑戦し、その上で成功したのであれば、やはりその人に対して最大限の賞賛と敬意を払っていきたい。

同感です。
アイディーユーの池添社長には直接お会いしたことがありますが、大変エネルギッシュな方でした。
改善すべき点は色々あると思いますが、何も無いところから仕組みを構築してきたという「フロンティア・スピリット」は賞賛に値すると思います。

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