2012年02月20日

ショックだったこと2

スーツを作りに行った。
僕はもともと変な体型らしく、吊るしが合わないので作るしかない。

ずっと同じテーラーで作っている、というとなんかカッコ良さげだが、舶来ブランドの生地を安く買い入れてきて極めて庶民価格で作ってくれる、いわばバッタ屋に近いテーラーさんである。
でも生地は確かにブランド物なので、着心地はいいのです。

さて、僕の密かな自慢は、そのテーラーで20年あまり全く同じサイズでスーツを作っていた、ということ。
(といっても、作り始めの時からデブだったのだと言われればそれまでだけれど...)

しかし、サラリーマン・バイトをやめてから毎日電車で通勤しなくなったことで、体型が著しく羽山生也化して来、(このへんはわかる人だけわかっていただければよいです)ついに新しいサイズで仕立てる事を決意したのである。


***************


「あ、団長様、いつもありがとうございます。 また同じサイズでいいですか?」
「いや、ちょっと体型が変わっちゃってね。 測り直してもらえますか?」
「ああ、はいはい。 いいですよ。 変わったというと、出る方ですか? それとも減る...」
「出る方ですよ、出る方!(見りゃわかるだろ!) やっぱり歳とるとねー。 どうしてもね」
「あー、それは仕方無いですよね、ははは」

憮然とした表情を出さないようにテーラー氏に身を任す。
氏は盛んに巻尺を使っていろんなところを測ってくれる。

「あ、でも腹回りだけちょっと出してくれればいいから。 あとは一緒でいいよ」
「うむ、そうですね。 では失礼してウエストを」
いよいよ問題の個所に彼が手を回す。

「この前買ったジーパンは1インチ増えちゃってたんだよね、やんなるよ」
「1インチっていうと2〜3cmですね」
といって目盛を見た彼が一瞬固まった。
その後、黙って粛々と採寸用紙に数字を書き込んで行く。
心なしか僕の視線からその紙を隠しているように思える。

急に物静かになった彼がさらに他の個所を粛々と採寸し終え、ちょっと店の奥に何か取りに行った隙に、その採寸表をのぞいてみた。

ウエストの欄には、恐れていた通り、僕の予想を5cmも超えた数字が書かれていた...

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2012年02月19日

ショックだったこと

先日渋谷を歩いていたら、よくいるアンケートおばさんにつかまった。

「すみません、アンケートよろしいですか?図書券のお礼がありますが」
「ああ、はいはい、いいですよ、時間もあるし」
「そうですか、ありがとうございます。一応ターゲットの年齢層があるんですが、50代でよろしいですか?」
「・・・あ、はい・・・」

つい最近なったばかりなのに・・・

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2012年02月02日

文芸的な、あまりに文芸的な

前回公演したコール田無の近くに、見ず知らずの人達が集まって一緒に仲良くテレビを見ることができる場所があると聞いたので行ってみた。

エクセル田無という小洒落た名前の会員制のクラブのようなところらしいが、入場料は格安の500円。
中に入ると、予想に反して合コンのような雰囲気はなく、結構年配のおじさん達がいっぱいいる。数百人は入れそうな広い空間に座り心地の良さそうな椅子が並んでいて、どこにいても見れるように数多くの大型テレビと大型スクリーンが配置されている。いたれりつくせりだ。

だが、番組にはどうにも偏りがあって、動物が歩いているところと走っているところしか映らない。
みんな穏やかに画面をみたり仲間と談笑したりしているのだが、なぜか一定の時間をおいて急に殺伐とした雰囲気になり、其処此処で「サせ!」といった意味不明の叫びや、あるいは「岩田!」などという人様の名前を呼び捨てで怒鳴り散らしたりする人が出てくる。
たまに「ああ…」という魂消えのような声をもらすオヤジもいたりする。

そのような不可解な状況にいたたまれず、僕はトイレに行くことにした。
途中通り過ぎたモニターを横目に何故思わず「そのまま!」と叫んでしまったのか、自分でも理解できていない。

トイレはさすがに他の入場無料の場外馬券売…あ、いや、パブリック・ビューイング・スペースと違ってちょっと立派な作りになっている。
小用トイレの朝顔の前に立つと、目の前にこんな張り紙がしてあった。


「苦しゅうない 近う寄れい」


思わず笑ってしまった。

男なら分かるが、あの朝顔の周りは時々とんでもなく濡れ散らかっている時がある。
もしかしたらチ○チ○の先がザクロのように割れている人が少なからずいるのだろうか、そう小さくもない小便器をわざわざ外して放出する奴がいるのだ。

そこでこのような標識が張り出されることになる。
通常は「一歩前へ」ぐらいの変哲のないものなのだが、このセンスはなかなかのものだ。

さすが会員制。

ふと横をみると、別のちょっと長い文句が書いてある。
わざわざ近づいて見てみた。


「急ぐとも 心静かに手を添えて 外に漏らすな 松茸の露」


ううむ、短歌に仕上げるとは… ちょっとコリすぎの気もするが。 その隣は、


「朝顔の 花に絶やすな 竿の露」


俳句。 季語もある。 さらに、


「急ぐとも 東や西にかけるなよ 南るひとが 北ながるなり」


これはどうかな〜 明らかにジジイの作品だな。



僕はやっぱりシンプルな↓これが一番好きでした。



エクセルコントロール





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2011年12月13日

ホームページ開設!

ホームページ開設しました。
といっても、これで3度目のトライですが...

なぜか、これまでHPの担当者が作成と同時に休団して自然消滅というケースばかりだったのです。

今回は団長である僕自らが担当しますので、当分は大丈夫だと思います。
僕がベトナム方面へ夜逃げしなければという前提で...

あ、でもそのうちもっとグレードアップしたのを作る予定です(チューが)。
ご期待ください。


http://www.staybull.jp/

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2011年11月07日

ついに…

三谷幸喜、深津絵里というビッグネームを使い、上限2億円という高額配当を喧伝するJRAの新馬券WIN5。
そのビッグな馬券をついに、つ・い・に、的中させて頂きました!

対象の5レースの全ての勝ち馬を当てるというこの馬券、その配当実績に鑑みても明らかなように大変難解である。
前回の配当はなんと上限に近い1億6千万円!(もちろん元値は100円)
今回の配当が発表されるまで、僕の心拍数は軽く200を超えていた。

競馬チャンネルのキャスターがにたりと笑いながら配当を告げる。
「さあ、お待たせ致しました!今週のWIN5の配当が出ました。 配当は... 
1万3千720円です!」

1万...3千円...



確かにね、5レース中4レースの勝ち馬が一番人気だもんな。
まあ、実は予想していた配当レベルだったけど。



さらにキャスターがダメ押しの一言。
「これは、取ってもあまり自慢できませんね、ぷぷぷ」

はいはい。


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2011年08月02日

Extra Texture

映像のバイトを始めた。

というとエラそうだけど、単なるエキストラである。

『駅〜Station 』で健さんと共演して以来(もっとエラそう。エキストラです、もちろん)数十年ぶりだ。

その時は大学の体育会にエキストラの依頼が来て、50人以上の機動隊員役が集められたのだが、寒風吹きすさぶ札幌の街で薄手のとっくりセーター(って今は言わないか)に機動隊の制服だけという無謀な服装で半日さらされ、低体温症と闘いながら、もらった日当は確か3千円ぐらい。

今考えると思いっきり割の合わない仕事だが、暖かい弁当を支給され、健さんも拝めたというだけで当時は最高のバイトに思えたものだ。

だがしかし…

出来上がった作品を、「俺が出てるから」と彼女を誘って勇んで劇場に見に行ったのだが、あれだけ拘束されたのに僕らが映ったシーンはわずか十数秒。それもみんな同じ服装なので自分がどこにいるかもわからなかった…

「どこに出てた?」という彼女の言葉が鋭く僕の胸をえぐった。


今だったら鼻で笑われておしまいかな。
当時の彼女も僕と結婚してからだいぶそういうことに慣れたようなので…


それにしても、エキストラのギャラってほとんど変わってないんですね…


もしかしたらアリアドネの弾丸の警官に僕に似た男が映ってるかもしれません。

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2011年05月25日

告知 !?

6月17日金曜日21時からフジテレビで放送される「ブルータスの心臓」は傑作である、
特に葬式シーンは瞬きせずに見るべきである、
という噂が巷に流れているようです。
みんなで見ませう。

それより、8月27、28日に本番を迎える歌劇団うっちゃり公演「フーダニット Whodunit」を宣伝すべきだったかな・・・



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2011年04月25日

本業復帰?

いやあ、ずいぶん空いてしまいましたねー。


そうこうするうちに、27年間続けてきたバイトをやめることにした。
バイトなのにアメリカやベトナムに行かせてくれたりして、とてもいい雇い主だったのだけれど、
「50を目前として(あ、言っちゃった...)違う景色を見てみたいという気持ちが強くなった」
というのが数ある理由のなかの一番大きなものであった。

親しい友達全員に『本業に専念します』とメールしたら、みんなから『おめでとうございます』という返事をもらった。
ただ、『これで劇団に専念ですね』というマトモな反応(これが一応多数派)に交じって、なかには『本業って何でしたっけ?競馬?』などというフトドキなものも結構あった。

競馬はね、そのうち本業にしたいと思っています。 クラブではない単独の馬主として。
でも、まだまだ時間はかかりますねー。


ということで、心機一転、以前のデザインに戻しました。
テクニカル・トラブルも解消したようなので。


とりあえず今は8月末の本公演に向けて一直線って感じですかね。

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2011年02月17日

快挙!

わが愚妻が、合格率15%という難関の『通訳ガイド』試験に合格した。

びっくりした。

たかがガイドとバカにしてはいけない。
国家試験(たぶん)だ。
外国人相手のガイドは英語はもちろん、日本の歴史、地理、文化などあらゆる知識を持っていなければならない、というコンセプトのもとに出来た資格らしい。

僕もちょっと過去問題を見せてもらったのだが、日本にある世界遺産は? とか、寛政の改革を行ったのは誰? とか、まあ受験生は解けそうだな、って感じの問題に加え、温泉地の写真をみせて、「これはどこの温泉ですか?」などという、ほとんどトリビアとも言えない超マニアックな問題もある。

こんなの解けるわけがない。

温泉なぞ、熱海だろうと塔の沢だろうと風景なんぞほとんど一緒ではないか。

まあ、だからたぶん合格ラインは7割もいかないらしい。

いずれにしてもめでたい話である。
そろそろバイトをやめようかと思っていた僕にとっては絶好の追い風。
これからは女房に食わせてもらうか。


え? なに? 資格とっても簡単に仕事が入るわけじゃないの?

なんだそうか。
それじゃまだ俺が働かなきゃいけないのか。


え? なに? 今年は合格率15%じゃなくて12%だって?

それはすごいけど、仕事が...

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2011年02月14日

うちわウケの話

R-1はあれですね、ずっと応援してたさっくんが優勝して良かった。
ちょっとレベルが違ったね。
でも、今はAMEMIYAの「東京ウォーカーにのりました」ってメロディーのほうが頭に残ってしまってる。

さて本題。
最近ウケた会話を2例。

その1:女房との会話
「ちょっと図書館行ってくる」
「え?外に出るんだったらその髪なんとかしていきなよ」
「髪?変?」
「なんか、ずいぶん長いこと汗かいて寝てた子供が起きてきてそのまま、って感じの髪だよ」
「ああ、なるほど、ようするに『きゃんちゃん』のような髪ってことね」
「・・きゃんちゃんはもっと生えてる」

その2:弟との会話
「おまえ、なんかすごいな。また太ったろ。今、体重いくらあるんだ?」
「0.1トン」
「・・・」


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2011年01月30日

競馬場の不思議な出来事

競馬が中山から府中に戻ってきた。

非常におおざっぱに言うと吉祥寺に住んでいるといってもかろうじて詐欺だと非難されない(?)僕は、中山には面倒くさくて行かないが、府中開催になるとつい血が騒ぐ。

というわけで、開催初日の土曜日、バイト先の後輩を連れてツアーに行ってきた。

平均の倍の勝ち数(2)を記録した勝負の結果はまあおいておくとして、不思議なことがあった。


レースの研究に没頭していて昼飯の時間がなくなった僕は、馬券売り場の横の売店でカツサンドを買うことにした。売店には『かつサンド420円』と書いた紙がぶら下がっている。
「すみません、かつサンドください」
というと、おばさんが
「はい、360円ね」
と言う。

お? 420円じゃないの? もしかして今日はかつサンドのサービスデイなのか?
まあ、安いのなら何も文句はない。
僕は400円をカウンターに置いた。
するとおばさんはその400円をじってみつめてなにか考えている。

なんだ?
なんで考えてるんだ?
もしかして、やっぱりカツサンドは420円で、400円しか出さない僕を人非人として非難しているのではないか?
僕はとても不安になった。

たっぷり5秒ほど考えていたおばさんはおもむろにカツサンドをつかみ、レジからコインを取りだし、
「はい、20円のおつりね」
と言って、僕に赤銅色のコインを2枚くれた。

これはいったいどういうことなのだろうか??

なんとなくここでなんだかんだ言うのもはばかれると思った僕はそのままにっこりと笑っておつりをもらって帰ってきた...


やはり競馬場というのは不思議な空間である。


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2011年01月13日

新春闘病記

あけましておめでとうございます。

と言うまもなく(ってサボってただけだけど)新年早々インフルエンザに罹ってしまった。

急に熱が出て具合が悪くなったので、3連休の最後の日、寒風吹きすさぶ中を自転車でふらふらと当番医へ向かった。

「あの、すみません、熱が...」
といいながら倒れ込む僕を、たくましい体格の婦長さん(かどうかわからないけどそういう感じのおばさん)が抱きかかえてくれ、
「あらあら、とにかく体温測って... まあ、9度。結構出てますね。一応インフルエンザの検査しますね」
と言って問答無用に僕を診察室へ引きずり込み、検査用の綿棒をいきなり鼻の奥までツッコんだ。

あっと言う間の速攻にくしゃみと咳を連発し涙目になった僕に
「あー、A型ですね。インフルエンザ」
という無情な宣告。
え? まじで? やばい。娘が入試なのに。
と思う間もなく、当直医が入ってきた。
みると、この近所で有名な冷血(に見える)女医である。

「どうしました?」
と聞く彼女に婦長(?)が
「A型みたいですね」
と検査キットを渡す。
「フン」
と鼻で笑ったのか返事したのかよくわからない音を出しながら彼女が平べったい金属の板を無言で目の前にかざす。

口を開けろということだな、と思い素直に従うと、おもむろにその板を口に突っ込んで喉を覗く。2秒ほどの作業のあと、その板を使用済みのケースに投げ入れ聴診器をいじりだした。
僕は何も言わず服の前を開けると、またおもむろに冷たい聴診器を熱でほてった胸に当てる。
今度は10秒ぐらいだろうか?
聴診器を外すと
「じゃあ、タミフル出しますからそれ飲んで」
と言って立ちあがった。
慌てた僕は代官に農民が直訴するような切実さで訴えた。
「あの、す、すみません! 娘が、娘が受験なんです!! うつさないためにはどうすれば!」

すると彼女は振り返り僕を見下ろしながら一言「マスク」と言いすてて風を巻くように去って行った...

へっぴり腰のまま固まった僕が首だけ回して婦長を見ると、えべっさんのような顔をした彼女が、
「じゃあ、お薬出しますから。これを飲んで、もしすぐに熱が下がっても5日間飲み続けてね。それで2日間様子を見たら会社に出てもいいですからね」


え、一週間出社禁止...?

嬉しいような困ったような...

そんなにすごいもんなのか、インフルエンザって...

まあ、昔で言うなら法定伝染病、いまは感染症って言うのかな?
デング熱やエイズ、淋病や梅毒と大きくいうと同じククリに入っちゃうもんだからしょうかないか(例が良くないな...)


というわけで今日で出症3日目ですが、タミフルというのは非常に強力であっという間に熱も下がり、自覚的には完治なんですけど、医者の言には素直に従ってあと4日ゆっくり休むつもりです。

念の為付け加えますが、実は僕、あの女医さん嫌いじゃないですよ。
なんとなく頼もしく見えるので。

俺、エム?

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2010年12月05日

競馬場の楽しい出来事

日本に戻ってきて良かったことというのはいっぱいあるけれど、思いっきり競馬ができるのもそのひとつだ。

綺麗でおしゃれな競馬場のスタンドから、ベトナムのなんちゃって競走馬より3倍ぐらい大きな本物のサラブレッドが走る美しい姿を見ていると心が豊かになる。

財布も豊かになると言うことがないのだけれど、それを追求してはいけないのが競馬の世界だ(俺だけ?)

さて、昨今の特に中央の競馬場(府中とか中山とか)はどこも近代的な作り込みがされている。
発券や換金はすべて機械化され、フードコートの食事はそこそこ美味しく、きちんと分煙も行きとどき、市中のコンビニやカフェが出店しており、凝った内装は十分デートスポットに耐えられるぐらいオシャレになっている。

周りがおしゃれになると、中にいる人たちもそれなりに上品になってくるから不思議だ。
以前見られたように、地面に新聞を敷いて酒盛りしたり、パドックで「おい桑島!おめえ足が短いくせに頑張ってんじゃねえぞ!」
といったような楽しいヤジを飛ばすおじさんも少なくなってきた。

しかし、先日、木枯らしの吹く東京競馬場の発券場の窓口に久しぶりに競馬場らしいオヤジの言葉が響いた。
「おい! 貸せっていってんだろ!」

お? 出たなー。 
こういうおじさんは久しぶりだ。 
こういう場面は当事者でなければ結構楽しいものなのだ。

おじさんは窓口に向かって繰り返し叫んでいる。
「貸せよ! なんで貸せねえんだよ! JRAは馬鹿ばっかだな」

へへ。 もうお金すっちまったんだったら黙って帰りゃあいいのに。
ますますドツボにはまるだけなのにな。
だいだい、JRA(中央競馬会)が金貸せるわけないだろ。

とニヤニヤしながら見てると、おじさんますますエキサイトして、声を裏返しながら叫んだ。

「おい、貸せよ! なんか着るもの貸してくれよ! 寒くて死にそうなんだよ!!」


貸せって..服の話?

発券場は罪のない爆笑に包まれた。
それにしても、Tシャツ一枚で来るほうがどうかしてると思うけどね。


いやあ、やっぱり日本の競馬場はいいなー。

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2010年11月28日

としよりシンドローム

このブログでは友人のアドバイスもあって絵文字は使わないようにしているのだが、メールではどうしても使ってしまう
一旦使い始めると、まったく使っていない文章はどうも薄情に見えてしまうので

ただ最近ちょっと困ったことがある。
僕は絵文字の「顔」を使うことが多いのだけれど、最近この顔の表情の見わけがつかなくなってきたのだ。
この前、感涙にむせんで歓喜する表情のものを送ったつもりが、さめざめとした泣き顔を送ってしまった。

つまり、小さなものがちゃんと見えなくなってきているのである。
世間一般では「ローガン」というらしいが(カタカナにすると外国人の名前みたいでいいね)。

かといって、老眼鏡をかけてまでちまちまと絵文字を打つのもわびしい感じがする。

なので皆様、今後僕からのメールは絵文字を抑えたものになりますので、あしからずです。



「団長、携帯の画面の文字を大きくすればいいんじゃないですか?」

ああ、そうか。
そこにすぐに行きつかないのも年寄りシンドロームなのかな?


でも一応宣言しておきますが、あと5年は意地でもメガネは買わないつもりですのでよろしく。



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2010年11月17日

天然とよく言われるようです

バラバラに出かけていた愚妻と高校生の娘と僕がたまたま地元の駅で同じ時間に帰って来たので、3人で駅前のラーメン花月に行った。

僕は(偽)北海道人らしく「黄金の味噌ラーメン」、娘が塩ラーメンで女房が「津軽らあめんじょっぱり煮干し」。

味噌ラーメンは、チャーシューの細切りともやしを炒めた具がごそっとのっているという僕好みのセッティング。 表参道の「田田」には適わないがまあ合格点をあげてもいい。

しかし、それ以上に良かったのが津軽らあめん。
じょっぱり煮干しというだけあって、魚の出汁がしっかりと利いており、コクがありながらもあっさりと食べられるなかなかの一品。

いつもは食べきれずに残してしまう女房なのだが、今日はしっかりと完食した。

そして満足げに言った。

「カツオ風味たっぷりだね!」


煮干しだよ。



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2010年10月24日

至福の時とその後の奈落

3年ぶりぐらいで「歌劇団うっちゃり」の活動を再開した。
きゃんちゃんが仕切るワークショップ。
オリジナル・メンバーの大木章も復活して、久しぶりに充実した時間を過ごすことができた。

大の巨人ファンの僕がクライマックス・シリーズの観戦をあきらめてまでやった甲斐があった。


さて、稽古の後だらだらとダベッて家に帰ったのが10時半過ぎ。
テレビをつけたが、スポーツニュースはまだどこでもやっていない。
僕がチャンネルをガチャガチャと変えていたら(もちろん「ガチャガチャ」などという音は出していない。40代以上なら何とかかろうじて理解できる「チャンネルを変える」擬音語だろう)女房が片頬をゆがめて言った。
「なに? ジャイアンツの試合の結果が知りたいの?」
「ああ、そうだよ」
「ふーん...」
と言ってまた不敵な笑いを浮かべる。

なんという女だ。

「てめえ、このやろう! その態度はなんだ!! 結果が分かってしまうじゃねえか!!!」
僕は楽しみを奪われた悔しさと我がジャイアンツが負けたかもしれないという不安感を思い切り女房にぶつけた。
すると、さすがに悪いと思ったのか、
「違う、違う。 私も最後まで見てないもん。 結果知らないよ。 ずいぶん放送延長してやってたからチラっと見ただけだよ」


ううむ、いまいち信用できないが、まあそうなのかもしれない。
じっくりスポーツニュースを見ればすむことだ。
あと30分すれば自分の目で確かめられる。


そこに受験勉強中の下の娘が2階の自分の部屋から下りてきた。
「ねえねえ、お父さん、すごいゲームがあるよ!」
「なんだ、勉強してたんじゃないのか」
「息抜き、息抜き。 あのさ、誰でもいいから頭に浮かべてみて。 架空のキャラクターでもいいよ」
「ん? なに? それを当てるわけ?」
「うん。 浮かべた? いい?」
「・・・うん、いいよ」
「その人は男性ですか?」

<中略>

こうした質問をしばらく繰る返した後、
「その人は丸いメガネをかけていますか?」
という質問が来た。 なんだ、これは? なんでこんな質問が出てくるんだ?
「・・・はい」
「わかった。 ジョン・レノンだ」


これはマジですごい。その後デビルマンも当てられた。
先にこのゲームをやった女房はKISSのポール・スタンレーを当てられたそうだ。 女房の場合はまあ、聞かなくてもわかるが..

「すげーな、これ!」
と言って盛り上がっているうちに30分が過ぎ、ようやくスポーツニュースが始まった。
よし、今度は本物のゲームをじっくり楽しむことにしよう。

全身でテレビに正対し背筋を伸ばし、気合を入れる。
「よし! 頑張れ、小笠原!」

そこで娘が無邪気に告げた。
「ああ、巨人負けたよね」



 無情...

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2010年10月03日

思わぬ落とし穴?


帰国したので、とりあえず故郷の盛岡に顔を出した。
相変わらずの田舎町だが、やはり独特の柔らかな空気がある。町を歩いていても昔のクラスメートに「よう!」とかいって肩を叩かれそうな気安さがある。
だが今回はわずかな滞在なので、友達に会うのはやめて一人暮らしの親父と出来るだけ一緒にいることにした。

親父も僕が久しぶりに帰ったので嬉しそうにしている。
「昼は何食う?好ぎなもん食わせっから!」
とはりきるので、
「じゃあ、うなぎでも食いに行くか」
と都会的な標準語で返した。

とはいえ、根っからセコい親子である。
老舗のうなぎやなんぞには最初から行かない。
行ったのは地元の地味な和食系ファミレス(のようなもの)
ただ店のデザインは南部曲がり屋と飛騨高山の合掌作りを合わせたような背の高い民家風と、なかなか頑張っている。

店に入るとトウの立ったおばさん達が出迎えてくれる。
ウエイトレスをすべておばさんにするという店のポリシーにちょっと首をかしげながらも敢えてツッこむことはせず席についた。
よくありがちな写真満載のつや出しメニューを見ると、なかなか美味そうなかつ丼の写真が出ている。
「お、これ美味そうだな。 俺、かつ丼にするわ」
「ん、そうか。 じゃ俺もそれにすっちゃ」
と親子ふたり、あっさりと当初の目的をくつがえしてしまった。

かつ丼はうなぎと並んで日越の格差が大きいメニューである。
どっちを選んでも満足するのは間違いない。

ただし、時は8月。
ご記憶の通り、ベトナムより暑い夏で、盛岡といえどもその例外ではなく、その店は特に冷房があまり効いていないようで、座っていても汗がにじんでくる。
かつ丼はエネルギーが高い。 この状況でかつ丼を食べたらせっかくの美味しい食事が台無しになると思い、僕はおばさんを呼んだ。

「すみません、ちょっと暑いので冷房を強くしてもらえませんか?」
僕の丁寧で都会的なせりふにビビることもなく、そのおばさんはノータイムで答えた。
「あらごめんねぇ、これでいっぱいなの。 店の天井高いがら、冷たい空気が逃げで、ダメなんだよね」
とにやにや笑いながら、なれなれしく、ずうずうしく言う。

「嘘つけ! 冷気だったら下に降りてくるから天井関係ないだろ! おまえじゃダメだ。 店長を出せ!」
と言おうと思ったのだが、ここでハッと我にかえった。

もしかしてこのおばちゃん、俺と同じぐらいの歳かもしれないぞ。
それに、このなれなれしさは...?
もしかしたら俺が顔覚えていないだけで、昔の同級生だったりして!
同級生じゃなくても、白百合かどっかの女子高に通ってて、うちの高校の文化祭に来て、俺がやった軽音のライブとか見てて俺のこと覚えてるって奴かもしれない(なんという自意識過剰...)
なんて考えてしまうと、つい強く出られずに、
「あ、そう、じゃあ仕方ないね、はは」
などと愛想を振り向いたりしてしまう。

なさけない...



でもそれ以上に、こんな老けたおばさんが下手すると自分の同級生かもしれないという事実にもっと情けなくなってしまうのであった...





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2010年09月17日

ほぼ2カ月ぶりの更新...

おかげさまで、無事故国に戻ることができた。

っていうか、帰国してすでに1か月半たってるというのにブログを全く更新しないでいたら、「なんでコウシンしねの?」
と弟にせっつかれた。

ということとで、再開。


さてさて、今日のお題。
ひょんなことからXリーグ(アメフト社会人リーグ)を見に行くことになった。

鹿島Deers(鹿島建設)対IBM Big Blue(IBM)

試合は最初から鹿島が圧倒。
前半でほぼ勝負がついてしまった。


東大卒という噂のある思いっきり若い後輩を連れて行ったのだが、彼がボソッとつぶやいた。「鹿島ってなんでも強いんですね」

ん?鹿島建設って都市対抗とか出てたっけ?

そして、強かったっけ?

あ、そうか。

「あのさ、もしかして鹿島アントラーズのこと言ってる?」
「はい」
なるほど。


流してたら、再び彼が口を開いた。
「あの、Deers ってどういう意味ですか?」


若いってことはいいことだ。
わからないことを素直に聞くという姿勢が素晴らしい。


でもお前、やっぱ東大じゃないよな。

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2010年07月21日

返信いたします

ちょっとブログ放っておいたのでコメントに返信できずすみません。

ばたやんさん
そうです。強制退去です。どうも、こちらで劇団支部を立ち上げようとした動きが当局に察知されてしまった模様です。うちの劇団は反社会主義ということなのでしょうか??きわめて平和な、ある意味、ホーチミン主義に通じるものがあると思うのですが...

ぐっちぃさん
返事遅くなりました。3分のお芝居のシナリオを書いてもらえるという情報が入ってきております。楽しみにしております。希望は特にありませんが、強いて言えばこずるいおやじの役。まんまですけど。

関西放浪人さん
あいかわらずの「すべらない話」ありがとうございます。
ぜひ、うちの劇団にゲスト出演お願いします。いつも道端で竹刀を振っているおじさん役なんてどうでしょう?せりふは「おでかけですかぁ」だけで大丈夫ですから。


サイゴンでひとり新人団員をスカウトしました。
季節労働者になってしまうかもしれませんが...


今回はほぼ、私信ですね。

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2010年07月06日

ハノイの路上にて

「いやあゴック君、暑いね」
「そうですか?今日はわりといいんじゃないすか?すごしやすいですよ」
「そうかなあ」
「まあ、昼過ぎにはもっと暑くなりますけどね。今はまあ、快適ですよ」
「そうお?」

迎えの車が来たので2人で乗り込んだ。
ふとダッシュボードの外気温計を見ると、37度を指していた...


冬、ハノイ人が気温15度でダウンジャケットにマフラーを巻く理由がちょっとわかった気がする。

ucchari_cao at 17:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!