「楽しく働きたい」と言う職員がいる。
その職員を見て、僕も私もとマネをする職員がいる。
その輪が広がり、皆が楽しく働きたいと思う社会が出来上がる。

しかし彼らの「楽しく働きたい」という思いは、果たして共通しているのだろうか。
私はそう思わない。
ここでいう「楽しさ」には二通りの意味があることに、注意をしなくてはいけない。

それはつまり、楽しさを"楽=ラク"と想定するかどうかである。
冒頭の一人目の職員は、目の前の仕事に対して、いかに工夫して解決しようか、法規や経理などを勉強しなくてはいけない、別部局の担当者と連絡をとらなくては・・・など、思考を巡らせる。そして、そうした考え一つ一つに、楽しさを見いだせることが、一つ目の意味である。自分なりに問題解決する快感、法規など新たな視野が広がるワクワク感、人脈が広がる期待感。そのような視点で仕事に取り掛かれることで、本人にとってやりがいが出てくるし、その結果は恐らく大学組織にとってもプラスになるだろう。

一方で、仕事を楽(ラク)したい職員はどう考えるか。目の前の仕事に対して、いかにトラブルを避けようか、法規などなるべく関わらずに解決させたい、別部局の担当者には簡単な報告だけで十分かな・・・など、思考を巡らせる。当然、仕事に対する前向きさは無い。しかし彼は楽して仕事をしている。「楽しく働けているな」と実感するのである。

楽しく働くイコールラクして働くではないことは、理解しておくべきである。
「楽しい」という感情を創るには、行動ではなく考え方をまず変えることだ。考え方を変えれば、行動は後からでもついてくるだろう。目の前の課題・困難に対する捉え方をいかに変えていくか。それが初めの一歩である。