gooニュース記事より
就職後…理想と現実のギャップ やりたい仕事に就けるのは3人に1人
就活生にとって、エントリーシートの提出期間が佳境を迎えました。多くの企業へエントリーシートの記載をしていると、どこかで「本当に自分は、この業界・職種の企業にエントリーを続けていいのか?」と疑問を感じられることがあると思います。就職活動は、社会へ出る前に自分自身の仕事観を見つめ直す期間です。そのためこの期間に、自分の仕事観をしっかり持たなければ、就職活動時に思い描いていた社会人像と社会へ出てからの現実にギャップが生じる可能性があります。
現状に満足できない状況が続くと、隣の芝生が青く見えるようになってしまい、何でも比較してしまうようになります。このような状況に陥らないようにするためにも、再度仕事観について考えてみるのも、今後の就職活動に役立つかもしれません。仕事観を振り返るためには、自己の経験に着目すると、気づきが得られはずです。
学生時代の経験は、その後の人生へ与える影響が非常に大きいです。勉強、部活にアルバイト、社会貢献活動と多くの活動を通して、自己成長をしていきます。就職活動の自己PRやエントリーシートでは、これらの経験を整理して記載することが多いはずです。この整理をしていく段階で、自分の仕事観も整理されていくのです。
しかし経験をもとにエントリーシートを記載しても、内容がうまく書けないことがあると思います。それは表面的な想いで、企業へエントリーしているため、自分の経験をエントリーシートに無理矢理合わせ込んでいる形になっているからと考えられます。しっかりと自己分析を行い、仕事観を持つことができれば、自ずと志望する業界・職種を見つけることができるはずです。
ここで内閣府の【平成24年版 子ども・若者白書】より、どのような考え方で職業を決めているのか確認をしていきます。学生から取得したアンケートと、就業者から取得したアンケートで比較してみます。
■仕事を選ぶ基準として何が大切かという質問に対する回答(複数回答可)について(アンケート対象は学生)
「安定していて長く続けられる」(94.6%)
「収入が多い」(94.3%)
「自分の好きなことができる」(92.7%)
仕事を選ぶ理由としても、「安定」「収入」が重要視されており、「好きなこと」も高い数値となっております。現実はこのような基準を、全て満たす求人はほとんどないことは皆さんも理解できると思います。
■現在の仕事を選んだ理由(アンケート対象は就業者)
「自分の好きなことができる」(32.5%)
「安定していて長く続けられる」(24.9%)
「どこでもよかったが,ほかにやりたいことがなかった」(24.2%)
学生が仕事を選ぶ基準として「自分の好きなことができる」が90%あったのに対し、実際に仕事に就いている人で、自分の好きなことができる仕事に就いているのは「約3人に1人」であることが分かります。選ぶ基準と現実とのギャップが大きいことがわかります。
自分の好きなことを仕事にすることは、非常に難しいと考えられます。しかし就職活動時に自分の仕事観をしっかりと見つめ、想いを持って就職活動を行い、自分に合った業界、職種に就けた人は、このようなミスマッチを防ぐことができると考えられます。まだまだ続く就職活動の中で、何か迷いが生じたら再度自己分析より見直してみるのも将来のためになるかもしれません。(「内定塾」講師 脇坂 健一郎)

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