うづまクリニックブログ

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続出する高齢うさぎの介護問題

ウサギを飼うのは上級者、ということになります。

gooニュース記事より

続出する高齢うさぎの介護問題 ブームから7年「飼いやすい」が盲点に

続出する高齢うさぎの介護問題 ブームから7年「飼いやすい」が盲点に

うさぎの魅力は「予想だにしない行動」にあると田口みどりさんは言う(提供:Rabbit Island)

(AERA dot.)

 犬猫に続き飼育数の多い哺乳類がうさぎだという事はあまり知られていない。人気の理由はかわいいからというのはもちろんだが、「手間がかからない」と飼育が手軽というイメージから購入する人が多く、特に1人暮らしの女性に人気がある。しかし実際はどうなのだろうか。



「うさぎはとっても手間がかかる上級者向けのペットなんですよ」

 そう語るのは日本で初めてうさぎ専門のペットホテル『Rabbit Island』を17年前に東京都内で開業し、これまでのべ1万羽以上を見てきた田口みどりさんだ。イメージと現実のギャップに悩み飼育を放棄してしまう飼い主も少なくないという。うさぎホテルの利用客からさまざまな相談を受けるが、ここ数年相談が増えているのが「うさぎの介護」だという。田口さんにその現状を聞いた。

*  *  *
 高齢うさぎが増えた要因の一つは長寿化。近年うさぎブームに合わせてペットメーカーがうさぎ専用の商品を開発したことで飼育環境は急激に良くなっている。特にうさぎ専用フードは開発が進みバラエティーに富んできていることが大きい。

 また干支も大きく関係している。7年前、卯年ということで多くのメディアがうさぎを採り上げたことで、この時期に飼い始めた人が多い。うさぎの平均寿命は7〜8年と言われ、今まさに多くの飼い主が高齢化の進むうさぎ団塊世代との付き合い方を模索している。

■専門医不足に保険適用外、介護の難しさ

「うさぎは全てにおいてデリケートです」と田口さん。

 例えば自然界では捕食される側のうさぎは素早く動けるように骨が軽くできている。猫が体の12%を骨が占めているのに比べうさぎは8%しかない。ただでさえデリケートなのだから、骨密度が低下する高齢うさぎの扱いは十分な注意が必要だ。

「飼い主が無理な扱いをしたことで、暴れたり高い所から飛び降りた時の負荷で骨折してしまうことがあります。常に床に近い低い位置で扱ったり、無理に抱かないことを心がけてください」

 また、高齢うさぎ用のシニアフードを与え始めるタイミングも間違えがちだという。パッケージに書かれた年齢になったからといって与えるのが正しいとは限らない。


「前回預かった時に比べてガリガリになってきた子がいたので飼い主さんに聞いたらシニアフードに切り替えたって言うんです。人でも肉を食べる元気なご年配の方もいますよね。そんな人の食事を急に介護食にしたら痩せて足腰弱くなっちゃいます。うさぎも一緒です」

 年齢と体調に見合った食事のバランスを常に考えて与えなくてはいけない。

 病気がちになる高齢うさぎにとって専門医が少ない事も大きな問題だ。

「獣医師の学校では犬猫の授業に比べてうさぎは少ないんですね」

 飼い主が増えてきているためうさぎを検診できる獣医師が増えてきているものの十分な数とは言えない。動物病院のホームページにある対象動物のリストにうさぎが載っていても実際受診すると「見ることはできるけど適切な処置が出来るか分かりません」を言われることもあるという。病院などの適切なアドバイスをする場が少ない事は初心者にとっては不安材料だ。また、うさぎを対象にしているペット保険が少ないうえ、対象になっていてもうさぎの病気が保険適用されにくいことも飼い主にとって負担になる。

 そして最も介護で大変だったと田口さん自身の経験から感じたのは寝たきりになった時だという。

「自ら飲食ができなくなるのでスポイトであげる必要がありますし、排尿は寝たままするので、糞尿の汚れで皮膚炎を起こさないよう下半身のケアが必要です」

 また特徴的な耳も健康な時は自身の後ろ足で掃除が出来るが、寝たきりになれば飼い主が行ったり、場合によっては獣医師にお願いすることになる。

■寝たきりうさぎの食糞問題とは?

 そしてうさぎ介護の中で特徴的なのが食糞処理だろう。

 うさぎは2種類の糞をする。私たちが想像する乾燥した丸い糞と「食糞」と呼ばれる"食べる糞"だ。

「うさぎは食べたものを体内で発酵させ、それを肛門から一度出して食べるという独特な栄養の取り方をします。餌を食べただけでは十分な栄養が取れないんですね。なので寝たきりになると自力で食べることが出来ないので飼い主が食べさせないといけません。空気に触れ乾燥した食糞は食べないので、排泄される時間帯を調べ、出てくる糞を待ちかまえて取ったらすぐ口に運んであげる必要があります」


 付きっきりになる必要があり、手間がかからないという理由でうさぎを飼い始めた人にとっては難しい作業だ。

 犬猫のペット介護はさまざまなメディアで報じられているため想像が易い。一方でピョンピョン元気に動きまわるというイメージがあるうさぎを介護するという事を受け入れられない飼い主が少なくないという。

 筆者がイメージするうさぎの飼育というと小学校にあったうさぎ小屋であり、ほとんど野ざらしに近く飼育環境は良かったとは言えない。だからなのか「うさぎは飼育がしやすい」というイメージがある。しかし前述のように自然界でうさぎは捕食される草食動物で、大変デリケートな生き物だということを忘れてはいけない。ペットホテルの中には他の動物と一緒の部屋で預かる所もあるが、うさぎにとっては大きなストレス。田口さんがうさぎ専門のホテルにしている大きな理由もそこにある。

「草食動物は襲われないよう、常に周囲を警戒して安全を確保しているんです」

 とても神経質で些細な環境の変化が命取りになることもあり、病院など普段とは違う慣れない場所での診療による過度なストレスで急死することがあるほど。また、時期によっては一日中エアコンをつけて室温を一定に保ったり、コードを噛みちぎらないよう隠したりするなど環境管理に関してすべきことは多い。

 そんな繊細な動物だが、飼い主が状態を読みとるのは難しい。犬や猫であれば鳴き声や尻尾など読みとる要素があるがうさぎはそれらが無い。

「病気でも症状が表面化しにくいんです。調子が悪くても普通の顔をしているんですね。エサを食べないとか症状が表面化した時は緊急を要する時です。2時間前には餌を食べていたのに急に食べなくなったりと体調が急変することもありますよ」

 話を聞けば聞くほど「手間がかからない」というイメージは消えていく。ギャップが生まれる原因の一つは情報交換の場が少ないことにある。犬や猫なら、専門医や書物、イベントなど情報を仕入れる方法はいくらでもある一方でうさぎに関する情報は少ないという。


 例えば、大好物というイメージがあるにんじんには糖分が多いためあげすぎが厳禁であることや、「うさんぽ」と呼ばれるうさぎの散歩がうさぎにとって大きなストレスになることなど勘違いや知られていないことが多い。この情報不足がうさぎユーザーを苦しめる一因になっている事は間違いなく、残念ながらイメージと現実のギャップを受け入れられずうさぎを手放す飼い主も少なくないそうだ。田口さんが飼っているうさぎも元はお客さんのペットだった。

「預けに来た大学生の飼い主さんが『もう要らない』って言って置いていったんです。バイトとか勉強で忙しいというのが理由でした。衝動買いだったんですね。本来は受け取らないんですが特別に引き受けたんです」

■「うさぎは手間がかからない」は間違い

 田口さんによればイメージと違うことで飼育放棄する人が後を絶たたないという。

「うさぎと暮らすことで得られるメリットだけでなくデメリットも知るべきだと思います。自分の生活環境でベストパートナーになれるのかを判断するために事前に勉強したり専門知識のある人と相談してほしいですね」

 年齢を重ねれば病気になりがち。治療でかかる思いがけない出費や介護するにあたって発生するさまざまな生活の制約を全てを受け入れる覚悟が必要だ。

「これはうさぎに限ったことではなくて、命あるペットを受け入れるということは簡単ではないですし、 都合のいいおもちゃでないということを改めて考えてほしい」

 飼育放棄する人がいる一方でうさぎがとてもデリケートで手間がかかり、将来的に介護をすることを理解し受け入れたうえで飼い続ける人は多い。田口さんはその理由を「うさぎが見せる予想だにしない行動」にあると言う。

「犬猫の行動っていろいろな所で見ているからなんとなく想像がつきますよね。うさぎは飼い始めた頃に持っていたイメージを越える行動をします。おなかを見せて寝たり耳を毛ずくろいしたり、ご機嫌がいいと垂直跳びや華麗なひねりジャンプも見せてくれます。見るもの全て初めてなんですね。一緒に生活をすればするほど惚れますよ」


 手間がかかる分、それらを乗り越える度に好きになってしまうのがうさぎの魅力。「手がかかる子ほどかわいい」というのは人間だけではないようだ。

「うさぎが見せる想定外の良いことと悪いこと、そんな全てを受け入れてかわいいと思えるか」

 飼う前にじっくり考えてもらいたいことだという。そこで大切になるのは相談できる人や施設を見つけることだろう。うさぎユーザーが集まるイベントに参加し情報交換したり、田口さんのような専門家やうさぎを診察できる医師を見つけ相談することも重要だ。

 うさぎの一生を責任もって面倒を見るという覚悟を持ち、 "癒してもらう"という一方的なものではなく"癒し合える"関係を築く努力をする。そうすることで "うさぎ介護"は受け入れやすくなるはずだ。

 また、飼い主だけでなく売る方も良い点だけでなく介護を含めた大変な部分もしっかり説明する義務があるだろう。それが生き物を扱う責任だ。

 卯年でブームになり生まれたうさぎ団塊世代は平均寿命と言われている7年目を迎えており、高齢化に伴い病気になったり体に不自由が生じているうさぎが増えている。そんな節目の今、"うさぎ介護"について改めて考える時期にきている。(文/淺見良太)

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ごあいさつ

高齢化が進み、病気とうまく付き合いながら生活してゆくことが、より大切になってきました。また、若いうちから健康を保つ事の重要性が増してきました。

当クリニックは、内科・外科の病気全般とその周辺の病気をもった患者さんを対象とする「よろず治療院」です。特に、かかりつけ医を持ちたい、診察もお薬も一箇所で扱って欲しい、すぐに、またはゆっくり診て欲しい、家族全員を診て欲しい、等のご希望の方々には、ご満足頂けるのではないかと思っております。クリニックを知って頂くため、まずは是非とも足を運んでみて下さい。お待ちしております。

初診時には、保険証、薬や療養の手帳・育児手帳などを持参の上、御来院下さい。予約は要りませんが、予防接種を希望される方やすぐの診察を希望される方は、あらかじめ電話で空いている時間を確認されてから受診されることをお勧めします。
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