Yahooニュース記事より
石橋貴明が公表した「食道がん」 6つの自覚症状や初期症状などを医師が解説
とんねるずの石橋貴明さん(63)が、自身のYouTubeチャンネル「貴ちゃんねるず」にて、食道がんを患っていることを明らかにしました。公開された動画では、芸能活動の休止と早期の発見だったことも報告しています。 【イラスト解説】「食道がん」になりやすい人の“3つの特徴” そこで、食道がんの自覚症状と、初期にみられる症状・診断方法を解説します。食道がんの主な原因は、喫煙と飲酒といわれています。熱いものを好んで食べたり飲んだりする習慣がある方は、食道がんができる危険性を高めるという報告もあります。気になる症状がある場合はご注意ください。
食道がんとは?
咽頭(のど)から胃につながっている管状の臓器を食道といいます。胃や大腸などと同じく食道にもがんができることがあり、食道にできる悪性腫瘍が食道がんです。食道のどの部分にもがんはできる可能性がありますが、半数は食道の中央付近に発生します。60〜70歳の男性で発病率が高いがんです。食道は内側から外側に向かい粘膜層・固有筋層・外膜・リンパ節から構成されています。食道がんは食道の内側を覆っている粘膜から発生し、がんが進行していくと食道の外側へ広がっていくのが特徴です。食道壁からがんが広がり、周りにある気管や大動脈などにも広がる可能性があります。また、リンパ管や血管にがん細胞が侵入すると、肺や肝臓などのほかの臓器へ転移する場合もあります。
食道がんは初期症状が出にくい
食道がんは、発生してすぐの頃には自覚症状がない場合がほとんどです。がんが進行していくと自覚症状が徐々に現れてきます。自覚症状が出てきた頃には、がんが進行している可能性が高く、ほかの臓器へ転移している場合もあるでしょう。初期の段階で発見するためには、定期的な検査を行うことが大切です。
食道がんの自覚症状は?
食道がんになるとどのような自覚症状が現れるのでしょうか。代表的な症状として下記の6つが挙げられます。 ・嚥下障害 ・胸がしみるような感覚 ・体重減少 ・胸や背中の痛み ・せき ・嗄声(声のかすれ) [嚥下障害] 嚥下障害とは、食べ物を飲み込む際にのどや食道に食べ物がつっかえたり、詰まったりする感覚がありうまく飲み込めない状態です。がんによって食道が塞がれてしまうため、食べ物が通れなくなることで起こります。 がんがまだ小さい段階では起こりにくく、がんが進行している場合にみられる症状です。 [胸がしみるような感覚] お口から入った食べ物が食道を通っていく際に、胸の奥がちくちくする・熱いものを飲み込むとしみると感じることがあります。食道がんの初期の頃にみられる症状の一つです。この症状は一時的に消えることもあります。 [体重減少] がんが大きくなると食道の内側が狭くなり、食べ物がつかえやすくなります。そのため、やわらかい食べ物しか通らなくなり、食事量が減り栄養が不足するため体重が減少していきます。目安として3ヵ月で5〜6kg程体重が減少した場合は注意しましょう。 [胸や背中の痛み] がんが食道の組織から出てしまい周りにある肺・脊椎・大動脈を圧迫すると、胸や背中の痛みを感じるようになります。この症状は、心臓や肺の病気が原因で現れる場合もあります。食道がんでもみられる症状のため、心臓や肺の検査だけではなく食道も検査してもらうことが大切です。 [せき] 食道がんの症状として、せきが出るのも特徴です。がんが大きくなると気管や気管支を圧迫します。また、気管や気管支などにがんが浸潤するとそれが刺激となり、せきが出やすくなります。 [嗄声] 嗄声とは、声がかすれることです。食道の近くには声を調整する反回神経があり、食道がんが周りのリンパ節に転移すると、反回神経は麻痺するため脳からの刺激を伝えられなくなります。そのため、声を出す声帯が機能しなくなり声がかすれたり、声が出にくくなったりします。