Yahooニュース記事より
目元に潜む「まつげダニ」がドライアイ、視力低下招く 増殖抑制に役立つ“4つの対処法”
まつげの根元には小さなダニの一種である「まつげダニ」が生息しているとされています。まつげダニが増殖した場合、目にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。めめ眼科船橋(千葉県船橋市)院長で眼科医の安田向壱さんに聞きました。 【豆知識】「えっ…」 これが「まつげダニ」の増殖を予防する方法です!
メークをしっかり洗い落とさないと増殖する可能性
Q.まつげダニが増殖する原因について教えてください。 安田さん「まつげダニ(Demodex、デモデックス)は、人の毛根や皮脂腺に常在する非常に小さなダニの一種です。正式には『毛包虫(もうほうちゅう)』または『ニキビダニ』と呼ばれており、ほとんどの大人の皮膚に存在しているといわれています。 主に、まつげの毛根の奥にある毛包や、まぶたの縁にあるマイボーム腺(脂を分泌する腺)に潜んでおり、ダニの餌となる皮脂や古い角質、化粧品の洗い残しが多い環境で増殖しやすくなります。 具体的には、マスカラやアイライナー、つけまつげのノリなどアイメークの残りや、まつげの根元の皮脂汚れが原因で増殖するので注意が必要です。古い化粧品の使用、ビューラーやアイシャドウブラシなどのメーク道具の汚れ、寝具(枕カバーなど)の不潔さも増殖を助長します。脂性肌やホルモンバランスの乱れなどで皮脂が過剰に分泌される場合もあります」 Q.まつげダニが過剰に増殖すると、目にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。 安田さん「まつげダニが過剰に増殖すると、さまざまな目のトラブルを引き起こします。ダニの死骸や排せつ物がアレルギー反応や炎症を引き起こすからです。まつげダニによって生じる主なトラブルは次の通りです」 ■眼瞼炎(がんけんえん) まつげの生え際やまぶたの縁が赤く腫れたり、かゆみ、フケのような白いカス(ダーマテックス)が付着したりします。 ■ドライアイ マイボーム腺に潜むダニが腺の詰まりを引き起こし、涙の油分が不足することで、目の乾燥感やゴロゴロ感が生じます。 ■まつげの脱毛 毛根が炎症を起こすことで、まつ毛が抜けやすくなったり、細くなったりします。 ■結膜炎、ものもらい(霰粒腫、麦粒腫) 目の抵抗力が落ちることで、他の感染症にかかりやすくなります。 ■視力低下のリスク ダニが目に入ってすぐに視力が低下することはありませんが、重度のドライアイや慢性的な眼瞼炎を長期間放置すると、角膜(黒目)の表面に傷がつきやすくなります。その結果、見えにくさや視力の質の低下につながる可能性はあります。自己判断せずに、症状があれば眼科を受診することが重要です。 Q.まつげダニの増殖を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。 安田さん「最も大切なのは、日々の丁寧なアイケアと清潔の維持です」 【まつげダニの増殖を予防する方法】 (1)丁寧なクレンジングと洗顔 アイメークは専用のリムーバーでしっかり落とし、泡立てた洗顔料や目元専用の洗浄剤(アイシャンプー)を使って、まつげの根元まで優しく洗う習慣をつけましょう。 (2)目元を温める 蒸しタオルやホットアイマスクで目元を温めることは、マイボーム腺の詰まりを解消し、ダニの増殖原因となる皮脂を排出しやすくするため有効です。 (3)メーク道具と寝具を清潔に保つ 化粧品は清潔に保ち、メークブラシやビューラーのゴムは小まめに洗浄・交換しましょう。枕カバーや布団なども清潔に保つことが大切です。 (4)規則正しい生活を送る ストレスや睡眠不足は皮脂の過剰分泌につながるため、規則正しい生活を心掛けましょう。 【治療法】 ご自身でのケアだけでは改善しない場合、眼科ではダニの数を確認し、症状に合わせて次のような治療を行います。 ・専門的な目元洗浄 医師や専門スタッフによる目元の徹底的なクリーニング。 ・専用の点眼薬、軟こう 炎症を抑えるための薬や、ティーツリーオイルなど、ダニの駆除を目的とした成分を含む専用の薬剤を処方する場合があります。 まつげダニによるトラブルは、毎日の心掛けで防ぐことができます。目の不快な症状が続く場合は、1人で悩まずに、ぜひ眼科にご相談ください。
オトナンサー編集部

