Yahooニュース記事より
「ヒートショック」のリスク要因とは。温度差や飲酒のほかに「喫煙」も。 #エキスパートトピ
急激な温度変化(主に冬の入浴時)により血圧が変動し、心臓、血管、脳などに負担がかかることをヒートショックといいます。例えば、暖かい部屋から寒い脱衣所から浴室へ入り、さらに熱い湯船(摂氏40度から42度など)へ入浴すると、失神(溺死の原因)、心筋梗塞、脳梗塞などが誘発されることがあり、最悪の場合は心肺停止、死に至ることもあります。このヒートショックという言葉は、特に日本で使われています。その理由は、欧米と異なった入浴習慣にあります。
ココがポイント
高齢者の事故が多いのは、若い人に比べて血管が硬くなっているからです。
出典:Weathernews, Inc. 2026/1/19(月)
浴槽から立ち上がる際は急な動作を控え、万が一、意識がもうろうとした場合は、気を失う前に湯を抜く
出典:産経新聞:産経ニュース 2026/1/20(火)
エキスパートの補足・見解
日本人は温度の高いお湯に肩まで入る習慣があり、居室と比べて脱衣所や浴室の温度が低く、大きな温度差が生じがちになります。そのため、日本では特に高齢者の入浴中の突然死(溺死を含む)が多く、ヒートショックが注目されるようになりました。
ヒートショックを防ぐには、居室と脱衣所、浴室の寒暖差を少なくすることが大切です。高血圧、不整脈などの心血管疾患を持っている場合は高リスクとなり、特に高齢者は血管の機能や自律神経の調節が低下し、入浴中に異常が生じやすいとされています。また、飲酒後の入浴も血管拡張と血圧低下、判断力の低下などをもたらします。
ここで強調したいのは、喫煙者におけるヒートショックです。タバコ製品に含まれるニコチンは、交感神経を刺激し、末梢血管を縮小させる作用を持つ薬物です。そのため、タバコを吸うと血圧と心拍数が上昇し、寒い環境では血圧が極端に上がりやすくなります。こうした状態で、入浴して熱い湯船に入ると、急激に血管拡張が起き、血圧が一転して下がります。喫煙者はもともと血管の機能が傷つけられていることが多いため、血圧の激しい上下動に血管の伸縮がついていけず、不整脈や失神などが生じやすくなるのです。

