Yahooニュース記事より
何かの病気?脂っこいもの食べた後、みぞおちに痛み…医師が解説 見逃せない重症化のサインも
飯塚市立病院副病院長 吉田純氏
Q 脂っこいものを食べた後にみぞおちあたりが痛くなるのはなぜでしょうか。 ■帯状疱疹のワクチンは打った方がいいでしょうか?
A 胆のう結石症で最も典型的な症状は、食後のみぞおちから右上腹部にかけての痛みです。特に脂っこい食事をした後に起こりやすく、背中や右肩に痛みが広がることや吐き気や嘔吐(おうと)を伴う場合もあります。 胆のう結石症は、胆のうの中に石ができる病気です。胆のうは肝臓の下にある小さな袋状の臓器で、脂肪の消化を助ける胆汁をためておく役割があります。胆汁の成分であるコレステロールやビリルビンなどが固まることで胆石が形成されます。胆石があっても症状が出ない人は少なくありませんが、胆のうの出口や胆管に詰まると、強い痛みや炎症を引き起こします。
このような症状に加えて、右上腹部の強い痛みが続く▽発熱や悪寒がある▽皮膚や白目が黄色くなる(黄疸(おうだん))▽吐き気や嘔吐を繰り返す−といった症状がある場合は胆のう炎や胆管炎などの合併症を起こし、重症化しているサインです。症状がある場合は放置せず、早めに受診した方がいいでしょう。 胆のう結石症の診断には腹部超音波検査(エコー検査)がよく用いられます。痛みなどの症状がなく、偶然見つかった胆石では経過観察となることもあります。一方、痛みを繰り返したり、胆のう炎などを起こしたりした場合には治療が必要です。
現在の標準治療は腹腔(ふくくう)鏡による胆のう摘出術です。おなかに小さな穴をあけて行う手術で、体への負担が比較的少ない方法です。胆のうを摘出した後は通常の日常生活に大きな支障はありませんが、次の点に注意が必要です。 アルコールやカフェイン類、香辛料類は胃腸を刺激し下痢を誘発することがあるので、術後は控えたほうがよいでしょう。揚げ物や脂身の多い肉、バターなどの高脂質な食品は消化不良や下痢を起こしやすいため控える必要があります。一度にたくさんの食事をとると消化しきれないため、食事量を少なめにして回数を増やす工夫も必要です。
予防のためにできることとしては、生活習慣の改善が予防につながります。肥満は胆石の危険因子であるため、適正体重を維持することが大切です。一方で、急激なダイエットも胆石ができやすくなるため注意が必要です。栄養バランスの取れた食事と適度な運動を心がけ、規則正しい生活を送ることも重要です。 胆のう結石症は珍しい病気ではありません。もし脂っこい食事の後に右上腹部の痛みを繰り返すようであれば、「年齢のせい」「胃の調子が悪いだけ」と考えず、医療機関を受診しましょう。早期発見・早期治療が重い合併症の予防につながります。
西日本新聞社

