2011年01月10日

羽後五行歌の会一月定例会

【第一席】

花は散っても
水仙のように
葉の美しい
青々とした
心で生きたい

作・高橋典

【第二席】

昨日より 今日
今日より 明日
スローでまつ
一人の
夜明け

作・吉成洋子

【第二席】

雪と赤のコントラスト
ナナカマドの実は
いっそう赤く輝いて
私が輝けるのは
何色だろう

作・松倉敏子

【第三席】

私の
腕の太さもない
彼の脚
病室からの展望は
雪の街

作・安部彩矢

【歌会作品】

寒さなど
嘆いておれぬ
和紙づくり
厳しい行程が
四十八回

作・渡辺幸夫


「ヒターッ と
おさまるおな」
根雪になると
雪国の人は
もうジタバタしない

作・菅原弘助


白鳥が
田んぼに降り立つ
ふと上を見ると
虹が架かっている
私の羽後町

作・佐藤慧理子


登るほど
豹変する
山の気
進むか戻るか
重さは計れない

作・高橋文夫


肌がきれいだなんて
冗談でも
嬉しくなる
頬染めて飲んだ
ビールのまろやかなこと

作・大坂真澄

ugogogyouka at 20:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 定例会 

2010年12月06日

羽後五行歌の会十二月定例会

【第一席】

怒らないから
正直に言え は

もう
怒っている

作・つるばみ

【第二席】

落葉になっても
昔は乙女
おちょこで乾杯
わいわい騒いでも
一抹の気品

作・高橋典

【第二席】

一年を振り返り
涙ぐんだり
にやついたり
今年のしめの歌が
まとまらない

作・渡部淳子

【第三席】

木枯らしが吹く
田んぼ道
着膨れ農夫が
背を丸め
家路を急ぐ茜空

作・渡辺幸夫

【歌会作品】

雪が降り始めた
風邪を引いた私は
愛犬チャピと
えさをやりながら
軽くため息をつく

作・佐藤慧理子


人気役者を殴った人
負けるか抵抗するか
その瀬戸際の
瞬間があっただろう
深酒のこわさ

作・ちえこ


あなたが
待ってて下さる道は
近かったのに
そうでなくなったら
すごく 遠くなりました

作・吉成洋子


お経五分 説法六十分の
お坊さま
自爆と違反を
繰り返し
坊主になった

作・高橋文夫


背中を丸めて
夕暮れの街を行く
熱燗一本に
癒されて
家路はちどり足

作・松倉敏子


目で浮気しながら
無言で
品を買い漁る
秘かな快楽か
スーパーに集う人よ

作・菅原弘助


霜明けの枯れ葉の
隙間から覗く
ベビーキャロットの花
真珠のように
愛らしく咲く

作・大坂真澄


雨が降ってくれれば
地中に染み込む
思い出
辛かったことはみーんな
海に流してくれる

作・播摩恭子


自己主張をする
強さより
内面の嫋やかな
芯の強さは
菩薩のように美しい

作・我雅真摩


生温い空気
地下鉄の駅で
ガムをふくらます
東京の
味がした

作・安倍彩矢


新雪の頂が
国境い
今では
トンネルの中での
県境い

作・高望正夢

ugogogyouka at 19:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 定例会 

2010年11月07日

羽後五行歌の会十一月定例会

【第一席】

自分史を
書き終える頃
ハプニングが
起きそう
ピリオドはまだ先

作・松倉敏子

【第二席】

山ほど
問題や悩みを
抱えていても
人は自分の好物を食べて
一日一日をともかく生きていく

作・佐藤慧理子

【第三席】

一途ゆえに
愛されるための策略を
巡らす私を
なせあなたは
悪女と呼ぶ

作・安倍彩矢

【第三席】

私の
幸せの基準は
一、ダレと
二、ドコで
三、ナニをするか

作・我雅真摩

【歌会作品】

もったいない

残したものほど
すぐ
腐る

作・高橋文夫


夕暮れの
雨は寂しく
心をも濡らす
一雨ごとに
ネガティブに

作・渡辺幸夫


好きだよと云えない
年頃でもない
あなたへの
未送信メールは
出番待ち

作・大坂真澄


これは薬草
これは毒
選り分けられて
絶えてゆくもの
はびこるもの

作・つるばみ


不服そうな
死に神に
もう十五年
しぶしぶ承諾の
判子を捺させちゃう

作・高望正夢


いたずら坊主
腕白坊主もいない
笑顔の可愛い
お年寄も
いなくなっていく集落

作・ちえこ


夕暮れが好き
家にともるあかりは
ハートのイルミネーション
お疲れ様と
やさしさをくれる

作・渡部淳子


生きる程に
浮き立つ

親兄弟、師の
影は見えない

作・菅原弘助


あなたが居て
私が居て
いつもと同じキッチン
でも
現実でなかった

作・吉成洋子


ugogogyouka at 11:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 定例会