2010年11月07日

羽後五行歌の会十一月定例会

【第一席】

自分史を
書き終える頃
ハプニングが
起きそう
ピリオドはまだ先

作・松倉敏子

【第二席】

山ほど
問題や悩みを
抱えていても
人は自分の好物を食べて
一日一日をともかく生きていく

作・佐藤慧理子

【第三席】

一途ゆえに
愛されるための策略を
巡らす私を
なせあなたは
悪女と呼ぶ

作・安倍彩矢

【第三席】

私の
幸せの基準は
一、ダレと
二、ドコで
三、ナニをするか

作・我雅真摩

【歌会作品】

もったいない

残したものほど
すぐ
腐る

作・高橋文夫


夕暮れの
雨は寂しく
心をも濡らす
一雨ごとに
ネガティブに

作・渡辺幸夫


好きだよと云えない
年頃でもない
あなたへの
未送信メールは
出番待ち

作・大坂真澄


これは薬草
これは毒
選り分けられて
絶えてゆくもの
はびこるもの

作・つるばみ


不服そうな
死に神に
もう十五年
しぶしぶ承諾の
判子を捺させちゃう

作・高望正夢


いたずら坊主
腕白坊主もいない
笑顔の可愛い
お年寄も
いなくなっていく集落

作・ちえこ


夕暮れが好き
家にともるあかりは
ハートのイルミネーション
お疲れ様と
やさしさをくれる

作・渡部淳子


生きる程に
浮き立つ

親兄弟、師の
影は見えない

作・菅原弘助


あなたが居て
私が居て
いつもと同じキッチン
でも
現実でなかった

作・吉成洋子


ugogogyouka at 11:00│Comments(0)TrackBack(0)定例会 

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