October 25, 2013

船窪小屋・北葛岳<2>(13/10/07-08) 気ままに散策、のんびり下山。

前日のお話はこちら。

翌朝、5時すぎに目が覚めました。
朝食は、縦走する場合に備えて頼んでいませんでした。
昨夜、七倉尾根ピストンに決めた時点で朝食付きに変更を申し出ればそれもできたけど、
おにぎり等の食材を消費したかったのと お天気も良さそうなので、
小屋前のベンチで夜明けの空を眺めながら朝ごはんを食べようと思ってました。

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着替えてスタッフサックにガスや水、食材を詰めて、防寒対策を整えて外に出ると、
既にライトなしで歩けるくらいに東の空が明るくなっていました。
風も無風に近く、あまり寒くなさそう。

それじゃ、せっかくなので小屋から10分の七倉岳山頂でごはんにしようと、いそいそと移動開始です。
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浅間山の後ろから、太陽が昇ってきているようです。

途中、視界の端に何か動くものが入り びっくりしたら、若いライチョウでした♪
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まだ小さかったから、きっと今年生まれた子かな。 足元から冬毛に生え変わり中みたいです。

きみもそんなふうに夜明けの空を眺めるのが好きなんだね。
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しばらくここでライチョウと一緒にオレンジ色に染まる空を見ていましたが、
隣であんまりバシャバシャとシャッター切るのも気が引けた(切るたびにチラ見されちゃいました)ので、
驚かさないよう脇をすり抜け、すぐそこのピークへ移動しました。

今朝は、まるで乗れそうなくらい分厚い雲海が街を埋め尽くしています。
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昨日は見えなかった八ヶ岳や富士山も遠くに確認できます。
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雲海と違って上空の雲は薄くて動きが早い。

こちらは燕岳から槍ヶ岳までの表銀座。今朝は雲も掛からず見ることができました♪
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う~~ん、なんて静かないい朝だ!
さてと。 おなかも空いてきたのでごはんの準備を・・・といってもお湯沸かすだけだけど(笑

パンとおにぎりと、熱々スープ。 いただきまーす。 あぁ幸せ
・・・と、そんなことしてる間に、日の出の瞬間を見逃しちゃいました(汗

素晴らしい眺めと、食後のコーヒー。
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インスタントなのに美味しいのは、湧き水で淹れたからかな。
それともこの空気と景色のおかげかな。

陽を浴びて、少し動き始めた雲海。
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目の前の不動岳にも徐々に日が当たり その存在感が増していきます。
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いつまでもぐるぐると方向を変えながら、360度のパノラマを楽しんでいたかったのですが、
熱いコーヒーも飲み干し、さすがにじっとしていたら冷えてきたのでそろそろ小屋に戻ろうかな。
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何やら小屋から聞き覚えのある音楽が流れてきます。

おぉ! 雲上のラジオ体操!!
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皆さんビシッと揃ってます♪ いいなぁ~私もやりたかったな^_^ 

上空にはつるし雲。 お天気持つかな?
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体操が終わる頃に小屋に戻りました。
小屋の前では、皆さん記念撮影をしたり荷造りしたりお別れの挨拶をしたりと、
出発前のひとときを過ごしていらっしゃいました。

昨日散策をご一緒したMayumiさんは、この日は烏帽子小屋までの行程だそうで、
地下足袋スタイルで颯爽と出発していかれました。
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他にも烏帽子小屋へ縦走する方が数名。
私は下山するだけのつもりだったので、ゆっくりと皆さんをお見送り。

すると、嬉しいことに霧ヶ峰のゆうさん&マックンが声をかけてくれました。
「北葛岳へ行ってみようと思うんだけど 良かったら一緒にどうですか?」

おぉ!それはいいな♪ と、お言葉に甘えてご一緒させて頂くことに。
小屋に戻って準備をして、不要な荷物を小屋に預かっていただき、北葛岳へいざ出発~。
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相変わらずの雲海、上空にも雲が多めだけど、まぁ良いお天気♪

すぐ近くに見える北葛岳ですが、往復4時間のコースタイムです。 (写真右が北葛岳、左奥が蓮華岳)
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針ノ木岳と針ノ木谷。
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この谷には、船窪小屋のお父さんが復活させた針ノ木古道が続いてる。
それを知った今日は、昨日とはまた一味違った景色に見えます。

それから、この二人との会話もとても新鮮でした。
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同じ景色を眺めても、尾根の向こうとこちらで植生が違うことについて話が膨らんだり、
鳥の鳴き声ひとつ聞いても、これは警戒してる声だ、と教えてくれたりして、
なんだか私も自然博士になった気分^_^

そんな話をしたり、時おり太陽が雲から出てきて山がスポットライトを浴びる瞬間を撮ったり。
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鎖場通過中のマックンにもスポットライト!
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気楽にハイキング気分で来たけれど、七倉岳を過ぎるとこんな風に少し険しい所も何箇所かありました。

ウスユキソウのドライフラワー。
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普段から自然に接している彼らだからこそ気づける、私が見落としていた小さな足元の世界でした。

こちらは、この前白馬でも見かけたシラタマノキ。
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落ちていた実のひとつを拾い上げて、つぶすと湿布のような不思議なにおいがすると教えてくれました^_^

登り返しが急だったのだけど、自然探索しながらピークに到着です!
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ゆうさんが、美味しいコーヒーを淹れてくれました♪
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今朝のインスタントコーヒーも美味しく飲んだけれど、やっぱりドリップのほうが断然美味しい~。
おやつとともに、美味しく頂きました!

しっかり立ってる山頂標識のほかに、動かせる石の標識があったので針ノ木岳をバックに記念撮影。
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おやつを食べながら、後ろから追って来るゆうさんのお友達ご一行を待ちます。
すると、、、お~来た来た! ゆうさんのお友達が中央の女性Rさん、旦那さんとお友達とご一緒でした。
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なんとRさん、この可動標識の製作者ご本人ということが判明!!
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彼女は横尾山荘で働いていて、昨年(?)船窪小屋に一時期お手伝いに来た時に作ったとのこと。
とても便利なものを作ってくれて、ありがとうございました!

Rさんとお友達は、針ノ木から扇沢へ下りるので、ここでお別れです。 お気をつけて!!
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旦那さんのMさんは車回収のため、七倉尾根ピストン(笑
ということで小屋まで一緒に帰ります。
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Mさんは昨シーズンまで北穂小屋で働いていたのだそう。 現在は怪我のリハビリ中。
彼もまた、自然に密に関わる暮らしをしてきた方で、いろいろ興味深い話を聞かせていただきました。
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小屋に戻ると、また鐘を鳴らしてのお出迎え。 ありがたいことです。
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小屋番のトモさん、この単眼鏡で私たちが北葛岳でくつろいでいる様子を見ていたんだそうです。
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「手を振ったのに、記念撮影に夢中で全然こっち見ないんだもん」 とぼやく彼は、
今度はRさんたち二人がどのあたりを歩いているか探し中。
「あ、いたいた。 蓮華の大下りを登ってる」
そうやって、登山者ひとりひとりのことを気にかけてくれているって思うと、なんかじ~んときます。

下山したくないなぁ、もう一泊したいなぁ。
名残惜しく、小屋の中を最後にうろうろ。
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壁にびっしりと貼られた数々の思い出写真も小屋の歴史を感じさせますね。

キクラゲ入りのみそラーメン。
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私はおにぎりがあったので頼まなかったのだけど、男性陣が注文して、
ゆうさんにちょっとおすそ分けを頂いちゃいました^m^
食後、Mさんがキノコ探しをするというので一足先に下山。

私たちはお茶をいただいたりしてまったりしちゃいましたが、ついに下山のときがやってきました。
こんな人懐っこい笑顔で「いってらっしゃーい」と見送られたら、なぜか一瞬泣きそうになりました。
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てことは、今度来る時は「ただいま」と言っていいのでしょうか^_^

お言葉に甘え続け、下山も二人と一緒です。
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天狗の庭付近(だったかな)。もうすぐ雲の中へ突入だ・・・
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雲の中は意外と明るく、紅葉も満喫しながら歩けました。
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帰りも二人の言葉に教えられることばかり。
霧ヶ峰での暮らしについてもいろいろと聞けて楽しかったです。
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上でのんびりしすぎたせいで、途中で日暮れが心配にもなりましたが、何とか駐車場に戻ってきました!
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お二人には本当にお世話になり、ありがとうございました!

病み上がりのソロということで不安もありましたが、ふたを開けてみれば充実の二日間で、
いまもときどき思い出しては自然とにやにやしてしまうほど、思い出の詰まった山旅になりました。

先日、今シーズンの営業を終えた船窪小屋ですが、今度はUちゃんと一緒に再訪したいと思います!

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October 22, 2013

船窪小屋・北葛岳<1>(13/10/07-08) 素敵な小屋での素敵な出会い

前回の白馬大池で風邪をこじらせて大変な思いをしてから、2週間ほど経ったある晩のこと。
さすがに体調もだいぶ良くなってきたところに、翌日から二日間、急に時間が取れました。

じゃ、リハビリ登山だ!!
そのままバタバタと準備をして夜中に家を出ました。

ここ最近、ずっと体調が悪くて家のことも疎かだったのに、元気になったとたん
自分だけ遊びに出かけることに少し後ろめたさを感じつつも・・・
理解ある夫に感謝して、いってきま~す(笑

行き先は、憧れの船窪小屋。
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一昨年にTVで見て以来 いつか行きたいと思っていて、今年の夏も何度か行こうとしたのですが、
タイミングが合わずに小屋閉めの日が迫り、また来年かなぁと諦めかけていたところに訪れたチャンス。
これを逃す手はありません!!

途中、梓川SAで仮眠したら、2時間ほど寝坊しました。。。
しかしこの日はとにかく小屋へ行けばいいだけなので、あせらず七倉ダムへ向かいました。

登山口には、可愛らしい黄色の登山届けのポストがありました。
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写真後ろの机の引き出しに書類と筆記用具が入っていました。

当初、船窪小屋へ行くときは、烏帽子岳まで縦走し、ブナ立尾根から下山したいと思ってました。
でも今回は病み上がりのソロだったので、無理は禁物。
翌日の体調と相談で、ピストンもありえる、という計画にしていました。
Uちゃんには、縦走orピストンの確率は五分五分と伝えてあったので、同じように記入。
稜線上ではドコモは繋がるようなので、行動が決まったらメールすることになっていました。

さて、計画書を提出して、いざ出発♪
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駐車場にはけっこう車も多かったし、トイレや七倉荘に出入りする人の姿はちらほら見かけたのに、
一歩トレイルに入ってからは人の気配がまったくしない。。
とても静かな森の中を歩いていきます。

人の代わりに、時折あっちやこっちでガサっという物音がして、なんだか動物の気配がするよーな。
鳥かな?猿かな? それとも・・・?
登山口にあった熊の出没注意の看板が思い出されます。
見えない何かに怯えながら歩いていると、目の前にポトリと、どんぐりが落っこちてきた@_@
なんだ~音の正体はこれだったんだ!! ホッとした瞬間でした(笑

ときどき、木々の合間から白い山肌と、紅葉が見え隠れする静かなコースです。
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いろんな景色が見えるたびにテンションがあがります。

大きくて真っ赤なハートの葉っぱが道にたくさん落ちてました。
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これはあとでわかったのですが、ヤマブドウの葉っぱでした。

「唐沢のぞき」 という看板。
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きょろきょろと「唐沢」という沢を探してみるも、樹林帯の中でどれがその沢なのかさっぱり??
後で気づいたのですが、ここらへんから「唐沢岳」が見えたのでした^_^;

お隣の尾根の紅葉も見事。 ちょうど今いる位置と同じ高さのあたりが紅葉の旬のよう。
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道沿いには針葉樹が多いけれど、見上げるとあちらこちらで葉っぱが染まっていました。
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こちらは北葛岳。 今回の計画には入っていないお山でしたが・・・ 翌日、ピークへ行ってきました!
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「鼻突き八丁」 の看板。 このコースの看板は、どれも手書きで味のあるものばかりでした。
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鼻突き八丁とは、胸突き八丁よりもさらに急勾配ってことらしく・・・
たまらず木陰で座り込み、大休止です(汗
おにぎりを食べて、さらなる登りに備えました。

なかなか終わらない急登に、リハビリに来るような山ではなかったかなぁと少し後悔。
この七倉尾根、マイナーゆえに北ア三大急登には数えられていませんが、
合戦尾根なんて目じゃないほどの急登だとあとから小屋で伺いました。
でも、槍が突然顔を出すと、「おぉ!景色もよくていいコースじゃない♪」 とまたテンションUP。
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このあたりで、初めて登りの方お二人にお会いしました。
簡単な挨拶をして、船窪小屋泊まりかなと思って聞いてみるとそうだったので、
じゃあまた上でよろしくと言って別れました。
まさかこのあと、あんなにお世話になるとは、この時は思ってませんでした^_^

カラマツの黄葉もとても綺麗。
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勾配は相変わらずキツイけれど、手作りのハシゴがかけられていて、登りやすくなってます。
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ボランティアの方たちのおかげでこんなに整備されてるとのこと。
おかげさまで楽に(いや、急登はキツイけど)登らせていただきました。

このあたりが紅葉のピークでした。
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鮮やかなトンネルの中を息を切らせて登っていきます。

振り返ると、唐沢岳。
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って地図で確認して、「あぁ~さっきの唐沢のぞきはこれが見えたからか」と一人で納得(笑

そしてやっと天狗の庭に着きました!
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あ!! 槍と高瀬ダムが見える!!
と思った瞬間、ガスがサ~っと上がってきて隠れてしまいました。なんてタイミングの悪い・・・(T_T)
ここで15分ほど粘ったものの、いっこうにガスが晴れないので諦めて小屋へと再び歩き出しました。

だんだんガスが下から沸いてきますが、まだ裏銀座の稜線はクリア。
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写真中央の親指の頭のようなのが、烏帽子岳です。
明日あそこまで行って、さらに日暮れまでにブナ立尾根を下れるだろうか・・・??

高瀬ダムをすっぽりとガスが覆ってしまいました。 そして槍の穂先も雲の中。
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でもこんな景色を眺めながらの登りは、あまりしんどい気もせずに歩けるので幸せです^_^

気がつけばもう稜線。 空には鳥が羽ばたくような雲がありました♪
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草紅葉の中に、オヤマリンドウの色が映えてます。
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そしてついに! 小屋が見えました♪
近づくと、ちょうど山のお父さんがテラスに出てきたところで、鐘を鳴らして迎えてくださいました♪
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その後、山のお母さん、スタッフの皆さん、常連さんも迎えてくれて一緒にお茶の時間に。
いつも小屋のブログを更新されていた里美さん、しのぶさんともお会いできて嬉しかったです♪
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ほどなく先ほどお会いしたお二人(写真左端)も到着して、楽しいティータイムでした。
二人は霧ヶ峰から来られたそうで、男性のゆうさんはヒュッテみさやまの管理人、
女性のマックンは八島ビジターセンターのスタッフさんでした。
ゆうさんはUちゃんと同い年の20代で、マックンはさらにお若かったけれど、
落ち着いていて親しみやすくて、すぐに仲良くしていただきました^_^

しばらくお茶を楽しんでから、受付を済ませ、室内に案内していただきました。
部屋でお隣になった和歌山のMayumiさんと挨拶をすると、「キケンな水場へ行ってみない?」
という話になり、ゆうさん、マックンと4人でうわさの水場に探検に行くことにしました♪
出発のとき、お父さんとお母さんが見送りの鐘をまた鳴らしてくれて、いつまでも手を振ってくれてました。
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おしゃべりをしながら、青空の下、楽しく歩いていきます。
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テン場も今度利用するかもしれないと思い、視察してきました。 昔はここに船窪小屋があったそうです。
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とても静かで景色も最高♪ だけど、船窪小屋の良さを知ってしまった今は、
わざわざテン場に泊まりにくることはないかもなぁ(^m^)

テン場を過ぎてまもなく、足元に断崖絶壁のようなザレた白砂の斜面が見えます。
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この窪みから、チョロチョロと水の音がしています。どうやってここを降りるんだろう??

そのまま降りていくのは到底無理。 でもぐるっと回り込んで、ロープ伝いに水場へ辿り着きました!
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こんな斜面のど真ん中から突然美味しい湧き水が出てるのは不思議です。
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この辺りは今も徐々に崩壊が進んでいるそうで、水汲み中にも上からサラサラと細かい砂が降ってきました。
よく見ると、頭上にはいくつかこぶし大の石もあり、落石もいつ起こるかわからないようなところ。
私たちが水を汲む間、マックンが落石がないか見張りをしていてくれました。

無事に水も汲み終わり、小屋に戻る途中。 テン場付近からは 針ノ木岳の凛々しい姿が見られました。
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立山側から見る印象とだいぶ違って、すごく存在感のある凛々しい姿に惚れ惚れしてしまいました。
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途中、七倉岳にも寄ってみることになり、分岐まで戻ってからまた小屋を背に登っていきます。
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セルフタイマーで記念写真。 みんなのカメラでそれぞれ撮ったのも楽しい思い出です^_^
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水場、七倉岳の散策を終えて、小屋に戻ると宿泊のお客さんが増えてティータイムが再び開催中。
Mayumiさんと私もお言葉に甘えて再びお茶をご馳走になりました。
小屋の水も、さっきの「キケンな水場」へ毎日小屋番さんが汲みに行くのだそう。
水場を知った今は、こうして分け隔てなくお茶を振舞ってくださることに、
さっき以上に有難みを感じながら頂ました。
(小屋番さんが汲んだお水、小屋でも購入可能です。しかもあんな労力がかかるのにお値段のお安いこと)

安曇野からいらしたEmiさんともしばらくおしゃべりをして、時間を忘れていましたが、
いつの間にか日がかげって寒くなったので撤収。 夕食の準備が整うまで、しばらく各自部屋へ戻りました。
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西に厚い雲がかかり、残念ながら夕焼けは楽しめそうになかったのですが、
おかげで楽しく山のお話等に没頭することができました♪

そうこうするうちに、小屋にはランプが灯り、いちだんと素敵な空間になりました。
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この小屋は、「ランプの小屋」として有名なことをTVを見て知った私でしたが、
到着したときは、なんだ~昼間もとっても素敵な小屋じゃん!と思ってました。
でもやっぱり明かりが灯るとそれはそれは味のある雰囲気に変身。
あの少し耳障りな、山小屋特有の発電機の音がしない、静かな居心地の良い空間でした。

そして、もうひとつ有名なのが、美味しいお料理なんだそうです(*´_`*)
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スタッフも少ないのに(今年はお父さん、お母さん、トモさん、しのぶさん、里美さんの5人での営業だそう)
なぜ新鮮な野菜がこんなにたくさん使えるのか不思議に思えるほど ふんだんに使われていて、
もちろん山菜の天ぷらをはじめ どの料理も美味しくて、びっくりすることばかりでした。

この日は安曇野でシェフをしているEmiさんからの差し入れで、なんと松茸の焼き物と
松茸ごはんも頂いちゃいました♪

夜にはお茶会も開かれて、ネパールティーを頂きながらスタッフ5名と烏帽子小屋からお手伝いの方1名、
宿泊客11名がひとりずつ自己紹介して、お父さんが苦労の末に針ノ木古道を復活させたお話や、
今年は船窪小屋創立60周年と山のお父さんお母さんの喜寿が重なったスペシャルな年であることなど、
話は尽きることなく時間があっという間に過ぎていきました。

この時点で、いや本当はもっと前に心は決まってました。
「あぁ、もう少しこの小屋でのんびり過ごしたい」 と思ったので、明日は縦走は取りやめて、
小屋でのんびりして今朝来た道を降りることにしました。

決して七倉尾根の登りで筋肉痛になったからではないと言いたいところですが、
それもちょっとだけあったりして(汗 寝る前には太ももが痛くなってました。。。

いつも、ソロで歩くときはなぜか良い出会いに恵まれて心細い思いをしないのですが、
今回もまた素敵な出会いがたくさんあったので、来て良かった~と思いながら眠りにつきました。

つづく。
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October 18, 2013

白馬大池<2>(13/09/21-23) 紅葉狩り、そしてもう一泊。。

前日のお話はこちら。

横になってから咳が止まらず、なかなか熟睡できないまま夜が明けてしまいました。
外で歓声が聞こえるので外に出てみると・・・
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なんとも言えない空の色。

この池のほとりからは直接日の出は見えませんが、雲が太陽に照らされて
刻一刻と変化していくのを眺めているだけでも楽しい時間でした。
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ふと後ろを振り返ると、こちらは淡い空の色のなか、まだかすかに月が光っていたり。
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山肌がだんだん明るくなると、昨日よりも紅葉がまた一歩進んだような気がするのは気のせい・・・^_^?
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まだ本日の予定を決めかねている状態で、朝ごはんを食べました。
咳も一晩続いたし、体調も昨日から良くはなってないようで、
ここはおとなしく下山しようかとも思ったけれど。。。
白馬岳へと続々と出発していく登山者たちの列を眺めていたら、羨ましくなってしまい
せめて小蓮華山あたりまででも、ちょっと足を伸ばしてみたいな~とUちゃんに相談しました。

無理はしないで、きつかったら引き返すことを約束して、暖かくして、出発~!
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この日は中秋の名月から数日経った日で、少し欠けた月がまだ空に浮かんでました。
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少し登った高台からテン場を見下ろします。
テン場のカラフルな色彩もいいけど、それとは対照的な、湿原の淡いグラデーションがとっても素敵でした。
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この緩い傾斜の登りでもすぐに息が切れてしまうので、たくさん休憩とりながら進みます。。
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雲が多めだったので、ちょっとした陽の差しかたの変化や、
進むごとに変わっていく景色の変化をじっくり楽しみながら。
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それから時々振り返って、池のある景色も新鮮だなぁと思いながら。
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クロマメノキやウラシマツツジの草紅葉が鮮やかで、足元も見逃せません。
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ちょうどここに来る数日前に、北岳のご主人から「ウラシマツツジの草紅葉が始まりましたよ」と
写メをいただいてたのですが、こんな体調だったので北岳行きも断念して
白馬大池へ来てみたら、こちらでも見られて嬉しかったです♪

少しずつ歩を進めていくと、杓子岳の白い山肌が徐々に現れ、手前には小さなピークが出てきました。
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巻けるなら巻きたいと思いながら近づくと、巻けないまま「船越ノ頭」に到着^_^;
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でも小蓮華山へ続く道が見下ろせて、なんとかあそこまでは行けるという目処が立ちました!

道の脇に、薄いピンク色の実がたくさん生っていて、それをかわいいなと思いながら見ていたら。
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通りすがりのおばさまが、「シラタマノキって言うのよ、こんなピンク色が濃いのは珍しいねぇ」
と教えてくださいました。
白玉かぁ・・・なんだか美味しそうな名前だ(笑
クロマメノキの実は食べられるし、なんだか似てるからシラタマも食べられるかな?とも思ったけど
おなか痛くなったらいやなのでやめておきました。

そんなこと考えてるうちに、小蓮華山のピーク手前までやってきました♪
いつの間にか白馬岳もすぐそこに見えていました。
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三連休なのですごく混みあっていましたが、小蓮華山のピークは広くて休憩スペースを確保。
腰を下ろして、お茶を飲んだりおやつを食べたりして、しばらくぼ~っとしてました。
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ずっと続く後立山の稜線。

お隣の白馬岳まで行けそうな気もするけど、今日のうちに下山したいから
無理せずここで折り返すことにしました。
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白馬大池と、駆け下り始めた紅葉。 新緑のころは逆に駆け上っていくんだろうなぁ。
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帰りは下り基調なのでラクだろうと思ってたのですが、けっこう疲れました。。
やっとの思いで池のすぐ上まで戻ってきました。
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今日は亀ペースにいやな顔せず付き合ってくれたUちゃんに感謝です。

なんとかテントに戻り、その後ランチを食べて撤収作業に入ろうとしたんですが・・・

・・・・ ・・・・ ・・・・

おはようございます。 三日目の朝を迎えました。。。
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昨日はあれから下山しようと思ったのに、、、
下山できるか不安だったので、少しでも回復するためにと撤収の前に少しだけ仮眠するつもりが、
そのまま寝過ごしてしまい。。。
この日もお日さまが高く昇ってから、目覚めました(照)

さすがによく寝たので少しは体調もよくなり、今日こそは下山できそう。
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だいぶのんびりしてしまいましたが、やっと白馬大池をあとにします。
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歩き出したころから雲が湧き出して、乗鞍岳あたりでは一面雲海でした。
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天狗原へのくだり、途中で一瞬ガスが抜けた☆
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まだ足取りがおぼつかず、時々ふらつきながらも、慎重に慎重に下山します。
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そして天狗原へ。 ここまで来ればもう大丈夫。 この3日間、ずっと励まされながら歩きました。
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そして、どうにかこうにか栂池へ!
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大好きなソフトクリームも、この日は一個食べるのも大変。
喉の通りが悪そうなコーンのところはUちゃんに手伝ってもらいました。。。

標高が下がれば楽になると思っていたけど、全然そんなことはなくて
山の中にいたときのほうが気がまぎれてたようです。
下山後はだるくて車に乗り込むなり寝込んでしまいました。。。
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この後、軽い肺炎になってしまったようで、復活までかなり長い時間がかかりました。

風邪なんかで寝込むなんて~って軽視する悪いくせで、普通に動いてしまったのがいけませんでした。
振り返ってみれば、過去に風邪をこじらせて肺炎になったことが二度もありました。
普通に学校行って体育とかやってたら、いつの間にか高熱と咳が収まらず、
大嫌いなお医者さんに連れて行かれ、そのまま入院・・・ というパターン。。。
それなのにその教訓を生かせず、二度あることは三度・・・にしてしまい、
今はモーレツに反省しております(>_<)

「あぁ~~~! そうだった! きょこはバカなんだった!!」
私が過去にもこうやって肺炎になったことを告白した際に、Uちゃんが放ったセリフです。。。
このセリフを糧に、これからは慎重に生きていこうと思います。

こんな結末になってしまったけれど、白馬大池はそれを全部忘れさせてくれるような
すばらしいテン場で、のんびりしていて雰囲気も最高だし、また訪れたいと思いました♪

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