岩木山
今朝早く降っていた雨も上がり、二階の窓から外を見ると、岩木山がくっきりと姿を現していた。
岩木山の左側の肩付近には「ツバメ」の雪形ができていた。「ツバメ」ができ、山にガンジャの花が咲き始めると山菜の花形、タケノコ(根曲がり竹)の収穫がいよいよ本格的に始まるのである。
写真上は昭和31(1956)年5月30日に弘前市郊外で撮影された田植えの風景である。津軽の農村では“猫の手も借りたい”、一年で最も忙しいときである。
背景の岩木山山頂付近にはいくつもの雪形(残雪)が見える。このうち一番右側にある逆三角形の小さい雪形が「苗モッコ」と呼ばれ、田植えの時期を教え ている。「苗モッコ」は初め真っ白だが、雪消えにしたがって黒い部分が多くなっていく。これを苗が一つ入った、二つ、三つ入ったといいう。
農家のひとは、この推移を見て熟練者は苗代から苗を取り、若者がそれを運び、女たちが苗を植えるのである。子ども達は“急げ急げ 田植えを急げ、お山のモッコさ苗(ネ)こ入った”と唄って歩いたという。(「津軽の民俗」、森山泰太郎、1965)
最近のテレビなどのマスコミでは、新型コロナウイルスの変異株であるイギリス型がどうの、南アフリカ型がどうの、インド型がどうのこうのと連日の大騒ぎである。
だけど、これまでのインフルエンザだってそのシーズンに流行するであろうと推測される2〜4種類の異なったウイルスの型を入れたワクチンを毎年接種するようにしている。そしてその推測が外れることも多々あった。つまりはウイルスは変異するのが当然だということではないのか。
以前、流行したSARSウイルスのワクチンは完成しなかった。研究はマウスで止まっている。変異するSARSウイルスにワクチン開発が追い付かないまま終息したと記憶している。ということは、今ある新型コロナワクチンにしても、同じような結末を迎えるのではないと危惧をしているところである。変異するスピードが速くて、ワクチンの効果がなくなるということを。
連日の強風にも耐えて、長四郎公園の桜はまだ絢爛を誇っている。
しかし、昨日今日と風がなくとも自然に、ヒラヒラと舞い降りてくる花びらの数が増えてきた。もうそろそろ桜花の最期が近づいてきているのだろう。
さくら野弘前の駐車場で最初に桜が咲いているのを見かけたのが4月12日だったから、あれからもう10日以上も経っていることになる。今年の桜は長命で、ずいぶんと楽しませていただいた。ありがたいことである。
今朝の岩木山
岩木山の麓では、いろんな山菜が芽吹き始めていることだろう。アザミやコゴミが最初で、5月に入るとワラビやゼンマイ、タラの芽、ウドなどの山菜シーズンがいよいよ開幕する。
車を手放してから数年、山菜採りにも出かけることがなくなってしまった。夢は山野を駆け巡るの気分なのである。
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